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37クリスvsジェイド
しおりを挟む「ノエル、もうすぐ出産みたいですね。この前あったらすごくお腹が大きくなってましたよ。大変そうだけど、幸せそうでした。」
愛した男の子を産むということはきっと幸せなのだろう。
俺もきっとそうだ。
クリスの子を孕んだら嬉しい。
そっと自分の腹に手をあてる。
まだそこには生命は宿っていないのだけど。
「…………」
「ジェイド?」
「すまない、俺には……子が出来ず……」
腹にあてた手をぎゅっと握る。
毎晩中出ししてもらっているものの、全く子を孕むことができない。
自分は欠陥品なのではないかと悲しくなってくる。
「そんなことないです。子が孕まないのはジェイドのせいではないですよ。私にも原因があると思います。そもそも魔族と人間ですからね。」
俺だけではなく、自分にも原因があると言ってくれるクリスの優しさに嬉しくなる。
「それに、私はジェイドがいるだけで幸せなんですよ?」
俺の握った手をクリスは優しく両手で包むと、クリスの頬に持って行かれた。手をすりすりとするクリスが愛おしくて仕方がない。
「しかし……」
「ジェイドはそんなに子が欲しいのですか?だったら焦ってはダメですよ。それに、ナニをしたら子供が出来るかわかるでしょ?」
それはもちろん、中出しセックス。
「ジェイド?」
俺はクリスをベッドに座らせ、足の間に跪く。そしてズボンからクリスのものを取り出した。
クリスのものを頬に擦り付け見上げると、驚いた表情から優しい笑みに変わった。
普段フェラなんてしないから……
ペロペロと先端を舐め、亀頭を口に含む。
ジュブジュブと音を立てながら舐めてから、口いっぱいにクリスのものを含む。
そんな俺を見て、クリスは頭を撫でながら言った。
「無理しないでくださいね?」
「ん、むぅ……」
あまりフェラは得意ではないのだが、時折ピクピクと反応を見せるクリスを見られるのは正直嬉しい。
「ッ、ジェイ……気持ちいいです。ふっ、ふぅ。ふふ……」
先走りがでているので我慢してるのかと思ったが、急に笑うクリスに戸惑う。
「どうした?」
「もしかしたら、私たちの子は空の上から仲睦まじい私たちの姿を見て、地上に降りてくるのはもう少し後でいいと思っているのかもしれませんよ?」
何を言い出すのかと思えば。
でも……
「ふふ、そうかもしれないな。」
子が産まれたら愛し合う頻度もきっと減ってしまうからな。
「なので、今は二人の時間を大切にして、いっぱい愛し合いましょうね。」
クリスは俺の不安をいつもぬぐいさってくれる。
魔族だろうが、俺はこの男を愛して良かったと心から思う。
「愛している。クリス。」
「これからもずーっと貴方を手放したりなんかしませんからね。」
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