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39-1アーク兄vsノエル
しおりを挟む「アーク様いつ帰ってくるのかなぁ」
もうすぐ産まれるのに。
お腹に手を当てると元気よく蹴られた。胎動を感じるたび、お腹の子に早く会いたいという気持ちが募る。
早く会いたいと、そう思っていた矢先。
「その腹の子は本当にアークの子か?」
「信用ならない。」
「堕ろしなさい。魔物が産まれてからでは遅い。」
僕は審議にかけられていた。
今更なんでと思っても、僕にはどうすることもできず。多分、アーク様がいないこのタイミングを待っていたのだと思う。
偉い人たちからの誹謗中傷をただ黙ってきくことしかできなかった。
アーク様助けて。
そう思っていた時。
「僕が診てるんだよ?人間の子だよ。間違いない。」
「お、義理兄様(おにいさま)!?」
「しかし!」
「お前、舐めてるの?僕がノエル診てるって言ってんだよ。」
「くっ……」
意外にも僕を助けてくれたのは義理兄様だった。
不覚にもかっこいい……
なんて思ってしまった。
「心配なら……そうだなぁ。産まれた瞬間魔物だったら殺しますよ、僕が。責任もって……ね?」
義理兄様が僕を見てウインクをしてきた。
僕はまっすぐ前を向き言った。
「大丈夫です。お腹の子はアーク様との子で間違いないので。」
僕は義理兄様と部屋から出てきた。
まだ手が震えている。
「ノエルちゃん大丈夫?」
「ありがとうございます。助かりました。」
「それじゃぁ……診察してあげる♡」
やっぱり下心があったか。
「あのジジィ共を黙らせたのはだぁれ?それに、子供のためだよ。ちゃんと診ないと♡ね?」
じりじりと壁に追い込まれる。
それを言われると何も言い返せないのわかってるクセに!
「ぐっ、うっ……」
やっぱりエッチなことが目的じゃないっっ!!
僕は診察用のイスに脚を広げられて座っている。
手袋をした義理兄様の指がはいってくる。
「これは、赤ちゃんの頭に異常がないか診てるんだよ。角なんてあったら大変だからね。」
さっきは人の子で間違いないって言ってたじゃない!
「うぅぅ゛っ……」
ぐちゅぐちゅと子宮口を煽られる。
「ひぃあっ!」
「くくく……相変わらず敏感だねぇ。」
ポルチオを刺激されて軽くイッてしまった。
「ねぇ、どうする?」
「はぁっ、はぁっ……どうする、とは?」
この人は本当に卑怯だ。
あえて僕の口から言わせようとしている。
「今日はこっちにしようか?ん?」
ローションを指にたっぷりつける義理兄様。グチュグチュと久しぶりにお尻の穴を刺激される。
的確に前立腺を刺激してくるあたり流石だ。
「ん?どうする?」
「あっ、んぅぅ……ふぅん、そ、そこぉっ♡はぁ、今日は……お尻に欲しい……ですぅっ♡♡」
自分でも顔が真っ赤になっているのがわかる。
言った瞬間、義理兄様は見たことのない優しい笑顔になった。
反則だ。
アーク様に似てる……気がする。
「そう言えば近々アークが帰ってくるみたいだよッと!」
「んあぁぁっっ♡♡」
こんなタイミングでそれを言うなんて……
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