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22クリスvsジェイド
しおりを挟む「ジェイド……私と話をしてくれませんか?」
「何も話すことはない。お前は俺の全てを踏みにじったんだ。」
「……本当に申し訳ないと思っています。今でも自分が魔王の兄だとは信じられなくて……ただ、昔の記憶がないんです。」
「話すことはないと言っている。」
「……これだけは言わせてください。太陽の光を浴びたいから貴方とセックスをした訳ではありません。あなたの純潔を奪いたかったからセックスをした訳ではありません。あなたを踏みにじりたかったからセックスした訳ではありません。」
「ただ、貴方を愛していたから……」
「クリス……」
俺だって……
お前が魔王の兄だとわかっても、嫌いになれるはずなんてない。
全てを手放してしまったとしても、クリスだけは手放したくない。
クリスだけが側にいて愛してると抱きしめてくれれば、それでいいと思っている。
お前だけなんだ。
俺を満たしてくれるのは……
「…………私を殺してくれて構いません。それだけの事をしましたから。愛している貴方を傷つけてしまった。どうせ殺されるなら貴方がいい。」
「……ッッ」
泣きそうに微笑むクリスに胸が詰まる。
そんなこと出来るわけないだろう。
「俺も……クリスを愛しているのに……」
なんでそんな酷いことを簡単に口にだせるんだ。
気がつけば、涙が溢れていた。
「ジェイド……私のために泣いてくれるのですか?」
そっと俺の涙を拭う手が冷たい。
いつもは安心する温度なのに……
クリスも緊張する事があるんだな。
「……ならば2人で……魔王を倒しましょう。」
「それは無理だとわかっているだろう。俺にはもう……」
俯く俺を強く抱きしめるクリス。
「子に託すのです。私たちの子に。私が魔王の兄だとしても、イザヤやルーク、ノエルは立派に成長しました。」
確かにそうだが……
産まれてくるのは魔族で、弟子たち人間とはきっと違うだろう。
「もう一度私を信じてくれませんか?貴方を愛しているという事に嘘偽りはありませんから。」
また俺は騙されているのか?
それでも……
俺はクリスを信じたいと思ってしまう。
クリスの子を産みたいと思ってしまう。
「本当に女性器がついてますね。」
「あまりジロジロ見ないでくれ……」
いつもと同じはずなのに、いつもと違くて。
ふたなりにされてから初めてのセックスで、どこか戸惑ってしまう。
「はぁ……なんていい匂いなんでしょう……」
今日は訓練もしたし、まだ身体を洗ってないから汗で蒸れている。そんな股間にスンスンと鼻を近づけ臭いをかぐクリス。
これだけで恥ずかしいのに……
「ぅあっ!!?なっ、どこを舐めてっ、はぁっ、んぐぅっ、んっ、おっ、おぉっ゛♡♡」
ベロンと……女性器全体を躊躇いもなく舐めてきたのだ。大陰唇をかきわけクリトリスをぺろぺろと舐めたり、ちゅっちゅとキスをしたりされ、腰が震える。
なんだこれ、わからない。
これが気持ち良い?
どうやってイクのだ?
「ん、ちゅっ、可愛い……ジェイ、イケますか?」
「わっ、わからないっ……でも、なにかっ、クるっ!ぐっ、ぐるぅぅ゛っっ♡」
しつこく同じ場所を責められ、あっさりイッてしまった。
子宮がじんじんと、自分がクリスを欲しがっているのがわかる。
「はぁっ、はぁっ、はぁ……クリス……足りない。」
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