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11 クリスvsジェイド
しおりを挟む「あれ……俺……」
「大丈夫ですか?」
「クリス様。師匠も……」
「お前は城の近くで気絶してた。城の警備隊員が見つけたようだ。」
見つけられた当初、イザヤの子宮には精液が大量に残っていた。
妊娠させない為にも俺とクリスで処置はしたが……
こればかりはわからない。
「お前は警戒心がなさすぎる。」
「すみません……」
「イザヤ、私とジェイドで処置はしましたが、見つけられるまでに着床していたらわかりません。苦いですが、この薬を飲んでください。着床後も多少効果があります。」
「……はい。」
さすがに本人も妊娠しているかもと不安になっているようだ。
しかし、何もしてやれないのがもどかしい。
「イザヤは大丈夫だろうか。」
「こればっかりは……薬の効果は100パーセントじゃないですからね。」
あの後クリスの部屋に呼ばれ、2人でさっきのイザヤの症状などについて話をした。
「でもダメですね。」
「本当に……あいつらは危なっかしい。」
「違いますよ、貴方ですよ。」
「俺?」
「弟子の精液まみれの姿を見て欲情しましたよね?」
確かにイザヤを見た時、ドキッとした。
でも一瞬だ。
なのになんでこいつ知って……
「懺悔が必要ですね、ジェイ。」
この冷酷な紅い瞳で見つめられると、何も出来なくなる。
まるで蛇に睨まれた蛙だ。
「相変わらず素敵な身体ですね。」
「っ、」
「いつもみたいに声出していいんですよ?隣でイザヤが寝てますけど。」
裸にされ、マジマジと観察されるのは未だになれない。
英雄だのなんだの言われてきたが……
たった一人のこの男の視線、ねっとりとした視線に震えるしかできない。
「ふふ、乳首たってますよ。私はジェイの雄っぱいが大好きです。」
「あっ……」
赤子のようにちゅっ、ちゅと吸うクリスが愛おしいと思ってしまう。
俺は……
なんだかんだ、クリスに心底惚れてしまっているんだな。
「愛してます。」
「っっ」
俺は言葉にすることも態度で示すことも出来ないのに、それでもクリスは全てで俺を愛してくれる。
「ジェイはその目で、好きなだけ私を愛してくれればいいですからね。」
俺はそんなにモノ欲しげな目をしているのか?
でも、確かに。
俺はクリスを独り占めしたい。
愛し合う程、
もっと欲しいと強く願ってしまう。
「今日も立てなくなる程激しく愛し合いましょう。さぁ、私の温もりを信じて……こちらへきてください。」
「クリス……」
今日もまた、二人の秘密を重ねよう。
お前とならどこまでも堕ちていける。
「ジェイ……貴方を壊したい。」
【翌日】
「師匠……昨日クリス様の部屋からゴリラの雄叫びが聞こえたんですけど……いたっ!」
やはり聞こえていたのか……
穴があったら入りたい。
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