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6クリスvsジェイド
しおりを挟む「ん……」
「目が覚めたか?」
「師匠?」
機械に囚われていた弟子のルーク。
相当酷い扱いを受けていたようだが、目が覚めて良かった。少しボーッとしているようだが。
「まだゆっくり休むといい。イザヤはどうした?」
「…………。」
「喧嘩でもしたか?」
「いえ……」
イザヤとルークは孤児で、教会で育った。
神父であるクリスが生活面の面倒を見て、俺は武道や剣術を教えた。
2人とも筋がよく、メキメキと上達し、魔王討伐に行っていたはずなのだか。
「師匠……私は、魔王に女にされました。」
「…………。」
確かに助けた際、男性器の他に女性器もあったようだ。
あれは魔王の仕業だったのか。
俺のかわいい弟子になんてことを。
俺が魔王を討伐出来れば良いのだが……
「ルーク!!」
勢い良くドアが開いたと思ったら、そこには焦ったイザヤがいた。
まったく、いつも静かに開けろと言っているのに……
ゲンコツをひとつお見舞いした。
「いてっ!ゴリ……師匠!?」
ん?今、ゴリって言ったか?
「ルークが怪我をしている。静かにしろ。」
「……すみません。ルークが心配でつい。」
イザヤに、ふたなりにされたと言う経緯を確認した。
まさかイザヤ、ノエルまで。
俺一人では何も出来ないと思い、クリスに相談することにした。
「それは困りましたねぇ。」
「どうすれば良いものか……」
憎き魔王め。
俺のかわいい弟子たちを。
「でも……そのままでもいいんじゃないですか?貴方のような変態にならずにすむ。」
人が真剣に相談をしていると言うのにコイツは……
「女性器があれば、貴方のようにお尻で悦ぶ変態にならないで済むって話ですよ?」
2回も言いやがった。
「お前に相談した俺がバカだった。」
「冗談です。怒らないでください。貴方に触れていないから、つい意地悪を言ってしまいました。」
「昨日したばかりだ。」
「でも羨ましいですね。」
「まだ言うか?」
「だって、貴方に女性器がついていたら貴方をたくさん孕ませることが出来るんですから。」
整った笑顔に逆に怖くなる。
コイツのことだから本当にそうしそうで……
目を逸らすと後ろから抱きつかれた。下腹部を強く撫でられ、ゾクッとしてしまう。
「今日はセックスしますか?」
私はいつでも歓迎ですと笑うクリス。
今日“も”だろ。
自らクリスの部屋に行く俺も俺だが……
「待ってましたよ。私の愛しいジェイ。」
月明かりだけの部屋。
早く抱かれたいと疼く身体にいつからなってしまったのか。
俺はクリスにこの身体を変えられてしまったんだな……。
「さぁ、今日もたくさん愛してるあげますね。」
素敵な声でいっぱい喘いでくださいと耳元で囁かれ、俺の中のスイッチが入った気がした。
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