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sora

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番外編

※お泊まり出張day1(瀬戸×佐々木)

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小さな会議室に集まり、今後の出張の打ち合わせをしている中、「1週間も!?」と、驚きの声をあげたのは瀬戸だった。思わず大きな声が出てしまったようで、すいませんと、縮こまる。
「なんだよ、俺とじゃ不満か?」
苦笑いをする佐々木に、そんな事ないですと即答するが、初めての出張が佐々木と2人で、しかも1週間だなんて。
(ご褒美がすぎる!!)
瀬戸は一人、ニヤニヤが止まらない。今回は、取引先の本社へ赴き、そこで見学や打ち合わせをするために出張するのだが、仕事の話なんて全く入ってこない。

「いや、だめだろ。」

そんな中、今回の出張に関係のない望月が声をあげる。
(なんでここにいんだよ。付き合ってるからって、彼氏の様子見にくんなっ。)
少しイラッとする瀬戸だか、なぜ望月が声をあげたのか、確認事項を見てみるとわかった。
「そんなことあります!?」
思わず瀬戸も声をあげた。
「そんなことあるんです!すみません、私のミスで手違いが……」
今回の手配は全て、目の前にいる新人の子が請け負っていたが、手違いがあったようだ。

「同室!?しかもベッド1つ!?」

「時期的に満室みたいで、どうしても変更出来なくて……」
ならば他のホテルにすれば良いのにとも思うが、そこは黙る瀬戸。ダメダメを繰り返す望月に、佐々木は大人気ないと目線をおくる。佐々木はやっぱり優しくて、仕事の失敗で泣きそうな新人の子に、大丈夫ですからと声をかけていた。

幸か不幸か。
瀬戸にとっては辛抱の1週間となりそうだ。





【Day1】
初日の打ち合わせが終わり、疲れたなぁなんて言いながら、早速ホテルへ向かう2人。
(ついにこの時間がきた。俺の息子……耐えられる気がしない。)
瀬戸の喉がゴクリとなる。同じベッドで嬉しい反面、懸念材料がたくさんある。佐々木は望月と付き合っていると、何度も自分に言い聞かせる。何事も無ければいいと願わずにはいられない。

そして、ホテルに着き部屋に入ると……
「お、思ってたよりもベッド狭い……
「え、これで?俺は寝れそうだけど。」
「そ、そうですかね……」
キングサイズのベッドなので充分な広さだとは思うが、佐々木を好きな瀬戸にとっては、広さの問題ではないと気づく。多分、ダメだと思う瀬戸。全く心配していない佐々木をみると、自分がいかに信頼されているのか、安牌だと思われているのか悲しくなる。
「明日も早いし、飯食って打ち合わせして寝るか。」
2人はホテルの近くで食事を済ませ、ベッドの上で軽く打ち合わせをする。思ったより何事もなく、とりあえず安心する瀬戸。
「ここ大浴場があるみたいなんで、俺行ってきますね。」
「俺は疲れたから今日はいいや、シャワーで済ますよ。先寝てるかも。」
「電気消してていいですからね。」
お疲れ様ですと、1人で大浴場に向かう瀬戸。
(どうか爆睡しててくれ……)
そう思いながら、少し長めに湯船に浸かることにした。そして、湯船に浸かりながらぼんやり思う。
(佐々木さん……俺に告白されたの忘れたのかな。)
告白も何も無かったように振る舞われている。ドキドキしているのは自分だけで、正直悔しい。でも、そんなことを考えても仕方がないと、顔をバシャバシャっと洗うと、湯船を後にした。

部屋に戻ると既に薄暗くなっており、佐々木が先に寝ていることが分かった。起こさないよう、そっと入る。
(……寝てる。)
すやすやと気持ちよさそうに眠る佐々木を見て安心し、しばらく寝顔を見つめる瀬戸。
(ぐぅかわっ!)
寝顔に満足した瀬戸は、佐々木の反対側の布団にもぐり、背中合わせになる。ほのかに佐々木の温もりが感じられる気がする。
(今日は疲れたって言ってたよな……爆睡だよな……)
瀬戸は寝返りをうち、佐々木の背中を見つめ、しばらくどうしようか考えた。そして、寝ているから大丈夫と自分に言い聞かせ、そっと佐々木に近づくと、背中にピタッとくっついた。
(んんん、好きっ!!!)
気持ちを抑えきれず、ついに行動にでてしまった瀬戸。寝ている佐々木を後ろから抱きしめた。あたたかく、いい匂いがする。そんな状況に、自慢の息子が反応しない訳はなく。ハァハァと息が荒くなってしまっている。
(やばっ、勃っちゃった……)
そう思いながらも抱きしめながら、佐々木のお尻の辺りに自分の固くなったものをグイグイと押し付ける。
「…………んっ」
起きないはずもなく、佐々木は目を覚ましてしまっていた。耳は真っ赤になり、体温が上昇しているのが何よりの証拠だ。いつもと違う狼な瀬戸に、佐々木も興奮してるのか。
(もしかして佐々木さん反応してる?うわっ、だめだ……おさまらない。)
瀬戸はついに、自分のモノを取り出し静かに扱きはじめた。佐々木の首の後ろあたりに顔を埋め、ダメだダメだと思いつつも、扱く手を止めることが出来なかった。少し味見と言わんばかりに、首筋を舐めたり吸い付いたりすると、面白いくらいにピクピクと反応する佐々木。目をギュッととじ、シーツを握りしめていた。

結局射精までしてしまった瀬戸。手に出したものを、佐々木のパンツの下のお尻にぬるりと擦り付けた。そして、モミモミと揉みしだいたまま、いつの間にか眠りについてしまった。
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