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【フェリクス編】
04.伯母の願い
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メリッサは夢の中で、ゲームの“悪役令嬢メリッサ”に思い馳せていた。
彼女がなぜ悪役令嬢になったのか、その原因が分かった気がした。
原因は父親の再婚などではなかった。後妻と義妹との確執でもなかった。“父親”そのものだったのだ。
(わたし自身、まったく気づかなかったわ……)
前世の記憶を思い出したせいか、あるいはルーベンス侯爵が言ったように、フェリクスやオリフィエルが頻繁に邸を訪れていたせいかも知れない。
当然、ゲームの中ではそんなもの描かれるわけがない。ヒロインが主人公のゲームの世界では、メリッサは純粋な“悪役”でなければならないからだ。
ただ、そのため“いつから”というのは分からない。分からないが恐らく“悪役令嬢メリッサ”は、ルーベンス侯爵から虐待を受けていたのだろう。
気が強くプライドが高いという元の性格が災いして、おぞましい目に遭っているなどと、周りに相談することなどできなかったに違いない。
だが、その抑圧した感情が攻撃的な言動に転化し、傲慢で我儘な“悪役令嬢”が出来上がってしまった。
ゲーム内でも結婚していなかったのは、ルーベンス侯爵に『結婚するな』と言われていたのかも知れない。
(可哀想な“メリッサ”……。ゲームの中の言動は、彼女なりのSOSだったのね。このゲームは悪役令嬢に優しいなんて思ってたけど、そうじゃなかった――)
父親に虐待されたあげく、それを誰にも言えないまま破滅的な行動をとり、皆に敬愛される聖女にその攻撃が向かった。結果、断罪されて離島の修道院へ送られてしまう。
むしろ修道院へ送られてからの方が、メリッサにとっては安息の日々だったのかも知れない。
(……もし、お父様が離島までついて来なければだけど)
つい呟いた自分の言葉にそれを想像してしまい、メリッサは叫び出したいほどの恐怖を覚え――そして一気に目が覚めた。
実際に叫んだのか、それとも叫ぼうとしたのか、肩で息をしながら見開いた目で天井を凝視する。
見たことのない天井だった。いつもと違うベッドの寝心地に、肌に触れる慣れない感触のネグリジェ。
混乱しかけたメリッサだが、どこかで嗅いだことがあるような香りが、恐怖に支配されかけた心を落ち着かせる。
「――フェリクスさま……」
何気なく婚約者の名前を呼んだのは、意識を失う前に見たのが彼だったからだ。だから、きっとここはモレナール邸なのだろう。
そのメリッサの声が届いたのか、小さくドアがノックされる。返事はしなかったがベッドの上に身体を起こしていると、ドアが開き一人の人物が現れた。
フェリクスではない。
四十代半ばほどの、美しい女性だった。
「伯母様……」
「メリッサ」
フェリクスの母親であり、メリッサにとっての母方の伯母が、いつになく柔らかな笑みを浮かべてベッドに歩み寄る。
彼女のその笑みがフェリクスにそっくりで、やはり親子なのだなとメリッサは変なところで感心してしまう。
伯母はベッドの端に腰掛けると、未だぼんやりとするメリッサを優しく抱き寄せた。
「辛かったわね、メリッサ。でも、もう大丈夫よ」
「っ……伯母、さま――」
「ごめんなさいね、もっと早く助けるべきだったわ」
なぜ伯母が謝るのかと、メリッサは彼女の腕の中で首を振りながら嗚咽を漏らす。一度箍が外れてしまえば次から次へと感情の波が押し寄せて、メリッサはしばらく溢れる涙を止められずにいた。
ようやく落ち着いたころには鼻や目元が真っ赤になり、声が嗄れるまで泣いたせいか喉や頭が痛んだ。
「少しは気分も落ち着いたかしら」
「はい……ごめんなさい、伯母様、取り乱してしまって」
「あなたは何も謝らなくていいのよ。――でも、今はまだ話を聞ける状態ではなさそうね。鎮静作用のあるハーブティを持って来てもらうわ。それを飲んで、もう少し休みなさい。そのあと、話をしましょう」
「はい」
メリッサは伯母の言葉に素直に従い、ハーブティを飲むと再び眠りについた。
寝付くまで伯母が付き添ってくれていたが、まるで母のようだと思ったときメリッサはある事に気づく。
(この香り、お母様の匂いなんだわ。ほとんど記憶にはないけど、きっとそう……)
幼いころ、時々お見舞いに行ったときに、母親の寝室で嗅いだ香りにそっくりだった。
気持ちが落ち着くのは母親の香りだからだと、メリッサは納得すると同時に深い眠りに落ちた。
「あの子は確かに子どもの頃から病弱だったわ。だけど、あんなに早く逝くなんて……」
そう言って伯母――モレナール公爵夫人は沈鬱な面持ちで息を吐いた。
ハーブティを飲んで再度眠りについた翌日、何とか気力を取り戻したメリッサは、自分にあてがわれた部屋で夫人と対面していた。
ちなみにフェリクスとは顔を合わせていない。今はまだ彼を見ると、ルーベンス侯爵とのことが思い出されるだろうという配慮かも知れない。
それを有難いと思うメリッサだが、その一方で早く彼と会いたいとも思うから自分でも矛盾していると感じる。
それはともかく――夫人が言う『あの子』とは、メリッサの母親のことだ。もう亡くなって十五年以上経つが、夫人にとってその悲しみが完全に癒える日は来ないのだろう。
メリッサも母親を恋しく思うことはあるが、当時まだ幼かったせいか夫人と同じ気持ちを共有することは難しい。それだけ、母親と一緒にいる時間が短かすぎた。
「わたくしは、妹が早逝したのはあの男のせいだと思っているの。あなたの父親でもあるから今まで黙っていたのだけど――そのせいで危険な目に遭わせてしまったわね」
申し訳なさそうにする伯母に、メリッサは首を振ってそれを否定する。伯母のせいではないと言おうとして、だが夫人に遮られる。
「わたくしは知っていたわ。あの男の妹を見る目が異常なことを――」
夫人はその先を言わなかったが、きっと『メリッサを見る目も異常だった』と続くはずだったのだろう。メリッサは先日それを目の当たりにしたばかりなので、つい過敏に反応してしまった。
血の気が引き、冷や汗が滲み、呼吸が早くなる。気持ちを落ち着けようと、震える手をカップに伸ばし口をつける。
夫人はメリッサがカップを置くのを待ってから、再度言葉を続けた。
「妹があの男と結婚したのが、二十歳だったのよ。妹には想い合う相手がいたけども、相手は子爵家で家格が釣り合わなかった。相手の男は大きな功績を上げて認めてもらえるよう努力していたようだけど、到底無理な話だった。妹は両親を説得し続けていたけど、もう待てないと言って無理やりルーベンス侯爵と結婚させられたの」
それまでずっと、ルーベンス侯爵は婚約の打診をし続けていたらしい。
「侯爵家同士だったし、どちらかというと我が家の方が歴史が長く、宮廷で役職を持っているから先延ばしできただけだったのよ。二十歳を越えれば行き遅れと言われても仕方ない。だから両親は決断し、妹もそれに従った――それが二十歳のときだったの」
メリッサの母親がルーベンス侯爵と結婚したのが二十歳で、メリッサが父親に襲われかけたのもまた二十歳である。
「あの男は病的なほど妹に執着していたわ。だから、あなたが成長して妹に似れば似るほど危険だと分かっていたし、二十歳という年齢に思い入れがあったとしたら、あの男は我慢できず行動を起こすだろうと思っていたの」
二年ほど前、夫人に釘を刺されたときのことをメリッサは思い出した。
(二年と期限を区切ったのは、わたしが二十歳になるからなのね)
「なるべく息子にルーベンス邸へ行くよう頼み、オリフィエル殿下も通い始めたことは、あの男への牽制になって良かったと思ったのだけど――」
メリッサはオリフィエルの名前を聞いて心臓が跳ねた。
なぜ動揺してしまうのか咄嗟に分からなかったが、遅れて記憶が蘇り、オリフィエルがメリッサを『第二妃に』と言っていたことを思い出した。その時の気持ちが蘇ったらしい。
「わたくしは、あなたの意志を尊重したいと思っているわ。だから今までずっと待ってきた。今のあなたに酷なことかも知れない――けど、決断して欲しいの。体調不良を理由に匿えるのは五日程度だと思ってちょうだい」
(五日……)
明確な日数を聞かされて、メリッサは思わず姿勢を正した。
まるで活を入れられたみたいに、靄のかかった意識が晴れて思考を始める。
夫人が去り、一人になったあともメリッサは今までのこと、これからの事に思い馳せ続けた。
彼女がなぜ悪役令嬢になったのか、その原因が分かった気がした。
原因は父親の再婚などではなかった。後妻と義妹との確執でもなかった。“父親”そのものだったのだ。
(わたし自身、まったく気づかなかったわ……)
前世の記憶を思い出したせいか、あるいはルーベンス侯爵が言ったように、フェリクスやオリフィエルが頻繁に邸を訪れていたせいかも知れない。
当然、ゲームの中ではそんなもの描かれるわけがない。ヒロインが主人公のゲームの世界では、メリッサは純粋な“悪役”でなければならないからだ。
ただ、そのため“いつから”というのは分からない。分からないが恐らく“悪役令嬢メリッサ”は、ルーベンス侯爵から虐待を受けていたのだろう。
気が強くプライドが高いという元の性格が災いして、おぞましい目に遭っているなどと、周りに相談することなどできなかったに違いない。
だが、その抑圧した感情が攻撃的な言動に転化し、傲慢で我儘な“悪役令嬢”が出来上がってしまった。
ゲーム内でも結婚していなかったのは、ルーベンス侯爵に『結婚するな』と言われていたのかも知れない。
(可哀想な“メリッサ”……。ゲームの中の言動は、彼女なりのSOSだったのね。このゲームは悪役令嬢に優しいなんて思ってたけど、そうじゃなかった――)
父親に虐待されたあげく、それを誰にも言えないまま破滅的な行動をとり、皆に敬愛される聖女にその攻撃が向かった。結果、断罪されて離島の修道院へ送られてしまう。
むしろ修道院へ送られてからの方が、メリッサにとっては安息の日々だったのかも知れない。
(……もし、お父様が離島までついて来なければだけど)
つい呟いた自分の言葉にそれを想像してしまい、メリッサは叫び出したいほどの恐怖を覚え――そして一気に目が覚めた。
実際に叫んだのか、それとも叫ぼうとしたのか、肩で息をしながら見開いた目で天井を凝視する。
見たことのない天井だった。いつもと違うベッドの寝心地に、肌に触れる慣れない感触のネグリジェ。
混乱しかけたメリッサだが、どこかで嗅いだことがあるような香りが、恐怖に支配されかけた心を落ち着かせる。
「――フェリクスさま……」
何気なく婚約者の名前を呼んだのは、意識を失う前に見たのが彼だったからだ。だから、きっとここはモレナール邸なのだろう。
そのメリッサの声が届いたのか、小さくドアがノックされる。返事はしなかったがベッドの上に身体を起こしていると、ドアが開き一人の人物が現れた。
フェリクスではない。
四十代半ばほどの、美しい女性だった。
「伯母様……」
「メリッサ」
フェリクスの母親であり、メリッサにとっての母方の伯母が、いつになく柔らかな笑みを浮かべてベッドに歩み寄る。
彼女のその笑みがフェリクスにそっくりで、やはり親子なのだなとメリッサは変なところで感心してしまう。
伯母はベッドの端に腰掛けると、未だぼんやりとするメリッサを優しく抱き寄せた。
「辛かったわね、メリッサ。でも、もう大丈夫よ」
「っ……伯母、さま――」
「ごめんなさいね、もっと早く助けるべきだったわ」
なぜ伯母が謝るのかと、メリッサは彼女の腕の中で首を振りながら嗚咽を漏らす。一度箍が外れてしまえば次から次へと感情の波が押し寄せて、メリッサはしばらく溢れる涙を止められずにいた。
ようやく落ち着いたころには鼻や目元が真っ赤になり、声が嗄れるまで泣いたせいか喉や頭が痛んだ。
「少しは気分も落ち着いたかしら」
「はい……ごめんなさい、伯母様、取り乱してしまって」
「あなたは何も謝らなくていいのよ。――でも、今はまだ話を聞ける状態ではなさそうね。鎮静作用のあるハーブティを持って来てもらうわ。それを飲んで、もう少し休みなさい。そのあと、話をしましょう」
「はい」
メリッサは伯母の言葉に素直に従い、ハーブティを飲むと再び眠りについた。
寝付くまで伯母が付き添ってくれていたが、まるで母のようだと思ったときメリッサはある事に気づく。
(この香り、お母様の匂いなんだわ。ほとんど記憶にはないけど、きっとそう……)
幼いころ、時々お見舞いに行ったときに、母親の寝室で嗅いだ香りにそっくりだった。
気持ちが落ち着くのは母親の香りだからだと、メリッサは納得すると同時に深い眠りに落ちた。
「あの子は確かに子どもの頃から病弱だったわ。だけど、あんなに早く逝くなんて……」
そう言って伯母――モレナール公爵夫人は沈鬱な面持ちで息を吐いた。
ハーブティを飲んで再度眠りについた翌日、何とか気力を取り戻したメリッサは、自分にあてがわれた部屋で夫人と対面していた。
ちなみにフェリクスとは顔を合わせていない。今はまだ彼を見ると、ルーベンス侯爵とのことが思い出されるだろうという配慮かも知れない。
それを有難いと思うメリッサだが、その一方で早く彼と会いたいとも思うから自分でも矛盾していると感じる。
それはともかく――夫人が言う『あの子』とは、メリッサの母親のことだ。もう亡くなって十五年以上経つが、夫人にとってその悲しみが完全に癒える日は来ないのだろう。
メリッサも母親を恋しく思うことはあるが、当時まだ幼かったせいか夫人と同じ気持ちを共有することは難しい。それだけ、母親と一緒にいる時間が短かすぎた。
「わたくしは、妹が早逝したのはあの男のせいだと思っているの。あなたの父親でもあるから今まで黙っていたのだけど――そのせいで危険な目に遭わせてしまったわね」
申し訳なさそうにする伯母に、メリッサは首を振ってそれを否定する。伯母のせいではないと言おうとして、だが夫人に遮られる。
「わたくしは知っていたわ。あの男の妹を見る目が異常なことを――」
夫人はその先を言わなかったが、きっと『メリッサを見る目も異常だった』と続くはずだったのだろう。メリッサは先日それを目の当たりにしたばかりなので、つい過敏に反応してしまった。
血の気が引き、冷や汗が滲み、呼吸が早くなる。気持ちを落ち着けようと、震える手をカップに伸ばし口をつける。
夫人はメリッサがカップを置くのを待ってから、再度言葉を続けた。
「妹があの男と結婚したのが、二十歳だったのよ。妹には想い合う相手がいたけども、相手は子爵家で家格が釣り合わなかった。相手の男は大きな功績を上げて認めてもらえるよう努力していたようだけど、到底無理な話だった。妹は両親を説得し続けていたけど、もう待てないと言って無理やりルーベンス侯爵と結婚させられたの」
それまでずっと、ルーベンス侯爵は婚約の打診をし続けていたらしい。
「侯爵家同士だったし、どちらかというと我が家の方が歴史が長く、宮廷で役職を持っているから先延ばしできただけだったのよ。二十歳を越えれば行き遅れと言われても仕方ない。だから両親は決断し、妹もそれに従った――それが二十歳のときだったの」
メリッサの母親がルーベンス侯爵と結婚したのが二十歳で、メリッサが父親に襲われかけたのもまた二十歳である。
「あの男は病的なほど妹に執着していたわ。だから、あなたが成長して妹に似れば似るほど危険だと分かっていたし、二十歳という年齢に思い入れがあったとしたら、あの男は我慢できず行動を起こすだろうと思っていたの」
二年ほど前、夫人に釘を刺されたときのことをメリッサは思い出した。
(二年と期限を区切ったのは、わたしが二十歳になるからなのね)
「なるべく息子にルーベンス邸へ行くよう頼み、オリフィエル殿下も通い始めたことは、あの男への牽制になって良かったと思ったのだけど――」
メリッサはオリフィエルの名前を聞いて心臓が跳ねた。
なぜ動揺してしまうのか咄嗟に分からなかったが、遅れて記憶が蘇り、オリフィエルがメリッサを『第二妃に』と言っていたことを思い出した。その時の気持ちが蘇ったらしい。
「わたくしは、あなたの意志を尊重したいと思っているわ。だから今までずっと待ってきた。今のあなたに酷なことかも知れない――けど、決断して欲しいの。体調不良を理由に匿えるのは五日程度だと思ってちょうだい」
(五日……)
明確な日数を聞かされて、メリッサは思わず姿勢を正した。
まるで活を入れられたみたいに、靄のかかった意識が晴れて思考を始める。
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