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6.揺れる心

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 ヒートに乗じてごろつきのアルファとセックスをしてしまってから三日が経った。その間、フォルカは何回ため息を漏らしたか覚えていない。

 不可抗力だったこともあり、今さら出会ったばかりの男と寝てしてしまったことに関して後悔を垂れるつもりはない。
 ただ一つ、フォルカの前には新たな問題が立ちはだかっていた。
「元気ないわね」
 目の前に座るカタリーナが、ビーフシチューをすくったスプーンを口に運ぶ手を止めた。午後に眠くなって研究に支障が出るのを防ぐため、いつもランチにパンはつけないらしい。
 ハルヴァート学園の大食堂である。シャンデリアの吊るされた天井に、学生たちの話し声と、カチャカチャと食器の鳴る音が響く。
「はあ、忘れ物をしてしまいまして……」
「忘れ物?」カタリーナが片眉を上げた。
「ルカにしては珍しいはね。どこに忘れたのかしら?」
 ギクッとしたが、フォルカは冷静に「友人の家です」と答えた。
 一夜を共にした相手の部屋とは口が裂けても言えなかった。
 フォルカが王族であることを、カタリーナは知っているのだ。ヒート時とはいえ、フォルカが自分の立場を顧みずにごろつきの男と行為したことを知ったら、常に冷静な彼女でも卒倒してしまうかもしれない。避妊効果もある抑制薬も飲んだし、わざわざ教授に言う必要はないだろう。
 問題は――。

「何を忘れてしまったの?」
 心の中を読まれたかのように、ちょうどいいタイミングでカタリーナが訊いてくる。フォルカは口つけていたグラスからゴフッと水をこぼしてしまいそうになる。
「いえ、たいしたものではないんですが……」
 目を泳がせる。フォルカの反応から、忘れた物はそこそこたいしたものだろうと察したようだ。カタリーナは「ご友人の家に取りにいくことね」と至極真っ当なことを言い、再びシチューを口に運んだ。
 やはり取りに行かなければ駄目か……とフォルカは気分が沈む。
 三日前、ガイの家から自宅のアパートメントに帰宅したフォルカは、シャワーを浴びようとズボンを脱いだ際に気がついた。
 なんとパンツを履いていなかったのだ。何も身に着けていない下半身に、自分でも目を疑った。
 たった今脱いだズボンを裏返し、ポケットの中まで確認した。鞄もひっくり返してみたが、パンツはどこにもなかった。
 気が動転した。まさか自分が王族であることを見抜いたガイが、自分を強請るために盗んだのではないかと焦った。
 単に自分が履くのを忘れてきただけだと気づいたのは、それからすぐのことだ。他にも何か盗まれていないかと、フォルカはジャケットの胸ポケットに手を入れて探った。常にそこに懐中時計を入れていたからだ。
 古い懐中時計であるし、ましてや王族にまつわるものでも何でもない。だが金が所々剥げたその時計は、亡き母の形見なのだ。もとはルミナス王国の片田舎から王族に嫁いだ母の父――祖父のものだったらしい。蓋には写真を入れることができ、フォルカはそこに生まれたばかりの妹を抱く母と幼少期の自分の写った写真を入れていた。
 この写真は世間に公開されていない。が、ルミナシエルファミリーのことを知る者であれば、写真の人物が誰なのかすぐに分かるはずだった。

 もし自分が気を失っている間に、ガイがこの写真からフォルカが王族だと知ったとしたら。きっとパンツなんかよりも、この懐中時計を強請りの材料に使うことだろう。男が正真正銘の悪党であれば、そもそもフォルカ自身を人質にして、王族全体を揺さぶってくるのではないだろうか……。
 そこまで考えた瞬間、フォルカはガックリと膝を折った。いくら未知の経験に直面して慌てたとしても、普通下着を履くのを忘れるだろうか? 自分の間抜けさに呆れた。恥ずかしさのあまり、しばらくのあいだシャワーブースの中から出ることができなかった。

 ランチを済ませたあと、これから大講堂で行われる学術集会に向かうというカタリーナと別れた。
 頼まれていた書類仕事を片付けたのちに、学園を出て向かった先はガイが暮らす屋根裏部屋のある家だ。
 たかがパンツだ。本当は一夜限りの相手の家へ、わざわざ取りに行くのは面倒だし嫌だ。だが、ガイがもし何かの拍子に先日抱いたオメガがルミナス王国の第三王子だと知ったら? 
 記憶の中のガイは、そこまで悪い人間だとは思えない。でも有利な情報を知ったとき、『あの人ならどうするだろう?』と考えられるほど、フォルカはガイのことを知らないのだ。ガイの住む空き家にあった盗難品にも見える装飾品の数々を思い返すと不安になる。今にもガイが自分の知らないところで悪企みを考えているのではないかと思うと、気が気じゃなかった。
 ガイはフォルカの職場を知っている。もしガイが自分の正体を知れば、父・アーモス二世が世間にひた隠しにしたかった事実までも、公に知られてしまうことになる。
 父の自分に対する処遇は時代遅れだと思うが、自分を国から追い出した父を――国までを憎んでいるわけじゃなかった。
 というより、これ以上王宮に迷惑をかけて、冷たい処遇を受けたくなかった。オメガというバース性以前に、自分は弱い人間だ。支援も受けられないほど王族から追い払われてしまったら、正直生きていける自信がない。

 だから、パンツを取りに行く。羞恥心で心が挫けてしまいそうだったが、最悪の事態になる可能性が少しでもあるなら、先に潰しておいた方がいいだろう。
 記憶を頼りに男の家を目指して歩いていたとき、ふと見覚えのある姿が正面に現れた。道を割るように植えられた花壇を背に、ベンチに腰かけているのはガイだった。誰かと話しているのか、口元が動いている。
 だがガイの周りにいるのは、背にした花壇の反対側にいるハットを被った紳士服の男だけだ。背中合わせで会話しているのだろうか。
 年齢までは分からないが、紳士はベンチの背に背中がつかないくらいに背筋がピンと伸び、高貴なオーラをまとっている。一方ガイはリネンシャツを着崩し、背中はベンチにべったりで、脚も大きく開いていた。恰好だけ見れば、二人に接点があるとは思えなかった。
 口元が動いているのは見間違いだろうか。フォルカは少し足を速めてガイに近づいた。ガイがこちらに気がついたのは、フォルカが口元を確認する前だった。
「おお、おまえか。久しぶりだな」
 ガイはそう言うと、「久しぶりでもねえか」と豪快に笑った。鼻のまわりをくしゃっとさせた笑顔は子どもみたいだ。
 意外と年下なのではと思ったら、なんともいえない気持ちになった。本能のままにセックスをした夜、薄暗い部屋で垣間見た眼光を思い出し、ドキッとする。目の前で屈託なく笑う男と、あの夜欲情した目を向けてきた男は同一人物だ。分かっているのに、意識するとなんだかむず痒かった。
 フォルカは気を取り直して、「用があって、今君の家に向かっていたんだ」と説明した。
「用? また俺に会いたくなったのか?」
 考えていたことと微妙に異なるが、言い当てられたみたいにドキッとした。フォルカは咄嗟に「ち、違う!」と否定した。
 ガイは「残念、違うのか」とさほど残念そうでもない顔で言う。もっと残念な顔が見たいと思ってしまった自分にびっくりした。
「で、用って?」
「え? あ、ああ。それは……ここではちょっと」
 恥ずかしい話だ。できれば人のいない所で話したい。ちらりと横目でガイの背後を見る。
 だが、紳士服を着た男はすでにいなかった。いつの間に姿を消したのか。
「ここにいた人は君の知り合いじゃないのか? 何か話していただろう?」
 フォルカが尋ねると、ガイは「誰かいたかぁ?」と間延びした声で後ろを振り返った。
 ガイが後ろにいた男と会話していたように見えたが、気のせいだったらしい。あれ? と思ったが、所詮些細なことなので気にしないことにした。

「ところで、用ってこれのことか?」
 ガイはポケットから何かを取り出した。ハンカチを出してきたのかと思ったが、ガイが手を開いて見せてきた瞬間、うっとなる。
 それはフォルカがガイの部屋に忘れていったパンツだった。黒い生地でできたニットトランクス――間違いない。ガイの手にあるのは、あの晩の翌日、履き忘れて帰ってしまった下着だ。
「いやあ驚いたぜ。まさかパンツを履かずに帰っちまうなんてな。こいつを見つけたときは、腹抱えてゲラゲラ笑っちまったよ」
 ガイは思い出しているのか、涙を浮かべてヒイヒイと笑う。さっきまで相手に感じていたむず痒さも忘れ、フォルカはカッとなった。
「わ、悪かったなっ!」
 バシッと男の手からパンツを奪い取る。恥ずかしくてたまらなかった。
「ちゃんと洗濯しといてやったから、そのまま履けるぜ」
「……余計なお世話だ」
「素直じゃねえな。洗濯しないで返したら、それはそれでむくれるくせに」
 僕の何を知っているというんだ。言い返したかったが、たしかに自分ならそういう反応をする気がしたので言葉に詰まった。
「まったく、おまえみたいなやつは初めてだ」
 ガイは組んだ脚の上で片肘をつき、くくっと笑っている。バカにされて腹が立っているはずなのに、ガイの笑顔を見ていると不思議と苛立ちが薄れていく。その分、男の言葉が引っかかって気持ちが沈んだ。
 隠すようにパンツをくしゃりと丸め、フォルカはレザー鞄の奥にしまう。
「……どうせ僕はこれまで君が寝てきたオメガとは違う」
「あ?」
 それまで笑っていたガイの表情が曇る。
「下着を履き忘れて帰るようなやつだもんな。君に笑われても仕方がない」
「ちょ、待て待て待て。まだ俺が見境なくオメガに手出してるとでも思ってるのかっ?」
「君が今言ったんじゃないか。僕みたいなやつは初めてだって」
「言ったけど言ってねえ!」
 矛盾したことを言う男に不審の目を向けると、ガイは「あー……なんて言えばいいんだ?」と一人で頭を抱える。

 それからしばらく悩んだあと、ガイは慎重になりながら言葉を選んでいるようだった。
「えーっと……あれだ。まず抑制薬の話からさせてもらうと、あの夜の俺にはたしかに理性があった」
 改めて先日の話をされ、耳が緊張で熱くなった。何を言われるのだろう。心臓が痛い。
「おまえの言う通り、おまえに抑制薬を飲ますことができるくらいの理性は保っていたつもりだ。それは認める。つーか、他のオメガがヒートになっていたら、何がなんでも抑制薬を飲ませていた」
 ガイはこちらをちらりと見ると、困ったようにまたすぐに目を逸らした。
「俺だって誰でもいいってわけじゃねえ。お互い後悔するって分かってて、本能に負けたりしない」
「じゃ、じゃあ僕のことなんて、抱かなければよかったじゃないか」
 それなのにどうして僕のことを抱いたんだ? 問いかけようとして、やめた。ガイの耳が赤くなっていることに気づいたからだ。
「負けたんだよ。本能も理性も……おまえの顔を見てたらな。後悔してもいいと思った」
 ガイは頭を掻くと、「今さらこんな話されても、信じられないかもしれねえけど」と付け足す。
 男の思いもよらない言葉に、フォルカは魚のように口をパクパクと動かすことしかできなかった。

 そんな話は聞いていない。ガイは悪い男なのだ。身を隠して生きていて、オメガに手を出すためにオメガしか入れない店に侵入するような男なのだ。男の手にまんまと引っかかってしまった自分は身も心も傷ついて、下着を取り返したあとは、男を忘れるため王族であることをより強く自覚してこれからを生きていく――……はず、だったのに。
「アルファ用の抑制薬も研究されているが、まだ開発途中だからな。オメガの自衛に頼るしかねえんだよ。情けねえ話だけどな」
 ガイは寂しそうに笑う。
「おまえはちゃんと気をつけていたのに、ぶち壊して悪かった。ぜんぶ俺の責任だ。だから自分をあまり責めるなよ」
 ベンチから立ち上がると、ガイはこちらの肩にポンと手を乗せた。自分はあの夜、この手に抱かれたのだ。意識すると、胸がドキドキした。ヒートは終わったはずなのに、体が熱くなる。
「君に気遣ってもらうのは……調子が狂う」
「もっと狂ってもいいんだぜ?」
 笑いながら軽口を叩かれる。少し前ならムッとしていたところだが、今はちょっとの反発もできなかった。
 ああ、まずいかもしれない。出会ったばかりなのに。得体の知れない男なのに。
 触れたい、触れられたい……そう思う自分はおかしいのだろうか。喉の奥が苦しい。心臓のあたりが細い糸で絞られるように痛い。
「返したいモンも返せたし、それじゃあな」
 ガイの手が離れる。男の体温が名残惜しいと思ってしまった理由を、いよいよ認めざるを得なかった。
 何かを思い出したのか、男は「あ、そうだ」と少し先から戻ってくる。
 フォルカの耳元に顔を近づけてくる。耳に男の息がかかる。キスされるのかと思い、緊張で全身がざわついた。
 ガイは大きな手で口元を隠しながら、フォルカの耳に囁いた。

「持ち物の管理には気をつけろよ。フォルカス王子」
 えっ。
 何を言われているのか、一瞬理解できなかった。このトレントリー共和国で暮らすようになってからというもの、『似てる』と言われたことは度々ある。
 けれど今のガイの言い方は、フォルカをフォルカス王子と断定した物言いだった。どうして自分のことを、ガイは知っている? いつどこで情報が洩れて――。
 ドッドッド……焦りと困惑で心臓が大きく。無意識に目が泳いでしまう。相手の目を見ることができずにいると、ガイは「そんな怖い顔するなよ」と笑った。
「ルミナスの国王様に伝えておいた方がいいぜ。横流しされないようにするためとはいえ、パンツの裏に家紋と持ち主の名前を刺繍しておくのも考えモンだってな」
「なっ!」
 バッと顔を上げる。辺りを見回したが、ガイの姿はすでに無い。男の靴に踏まれた跡のある落葉だけが、足元で風になびいていた。

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