おかしな日記

明智 颯茄

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価値観は変わる

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 別の作品――私のシンガーソングライターで、二十数年間書きためた詩を紹介しているわけだが、裏を返せば、昔描いた詩もあるということだ。
 最初の作品を描いた時期は、とにかく若かった。若さが美徳という考え方は私はしない。なぜなら、誰でも持っていて誰でも失うものだから。そこに価値など存在しないということだ。

 いかに年齢を重ねるかこそが、価値のあることである。前置きはこのくらいにして、本題に入ろう。

 当然、書いてある詩の内容が、今の自分の価値観に合わなくなってくる。ということで、書き直しをするのだが、二十数年の月日は人を大きく変えるものだなと思った。

 今現在、『好きなのに』という歌詞を直している。
 昔に書いた時は、男女の恋愛で、恋に冷めてしまった相手が去ってゆくのを、好きなのにただ見ているだけしかできない。という内容だった。

 これを今書くと、男性と男性の恋愛で、結婚してゆく相手に好きなのに気持ちを伝えられない。という意味に変わるのだ。この詩は、孔明と張飛の恋愛に似ていると、私は勝手に思って作っている。

 彼らの恋愛から結婚に至るまで、やはり言い出せるわけもなく、張飛が女性と結婚して、遠くの宇宙へ行ってしまうのを、孔明が見送ったという過去に基づいている。

 たぶん今へと続くように、神様によって作られていたのだ。霊感を持っていると、そんな長い年月をかけて、奇跡に変わる瞬間は多々あるのだ。

 妻はね、旦那たちが辛い想いをしたのではないかと思うと、涙がこぼれでどうしようもないのだ。歳を重ねると、涙脆《もろ》くなっていけない。

2020年8月8日、土曜日
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