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チームワーク
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あまり話は出てこないが、ちょっと奥さんたちの話を書こう。
おかしな話だが、妻は奥さんたち全員と会っていないのである。結婚しているのに。名前も知らない人が多い(泣)
まぁ、私のいる世界に来れない人はいるのだ。
守護の資格がないとか、そういう理由だと思われる。
相手の身分を考えると、名前を聞くのも失礼かと思って、聞くことを控えてもいる。旦那さんたちが何も訂正してこないのは、やはり予測した通りなのだろう。
ただチームワークがいいのはよくわかる。大抵みんな一緒にいるし、買い物も仲良く一緒に行っている。子育てとか家事とかも、ささっとこなすのである。
その中でも、会ったことのある人は、倫礼の本体を入れて、5人である。
本編にも出てきたが、知礼。光命の元彼女である。本当にあんな感じでボケているが、可愛い人なのである。
覚師、夕霧命の元々の奥さん。色気があるのに、あっけらかんとして、何かと私を気にかけて、相談に乗ってくれる人でもある。
あとは、月命の元々の奥さん。規制が敷かれているので、性格などは書けないが、見た目が素敵すぎた。世の中に、こんな綺麗な女の人がいるんだ! と、思わず見入ってしまうほど美人なのである。
さすが、次々に女性にプロポーズされていた男の妻だけはある。
それから時々話しかけてくる、孔明の元彼女。昨日、寝る前にパジャマに部屋で着替えていると、奥さんたちが入ってきて、彼女が言うのだ。
「服脱いでるってことは、するってこと?」
「いやいや! 着替えてるだけです!」
油断も隙もないのである。
彼女は結婚する前にこう言っていた。
バイセクシャルの複数婚をしたかった、と。
しかしそれも、彼女の策略のひとつというか、孔明の背中を押すためだったのかもしれない。なにせ、彼女は頭のいい人なのだから。
まぁ、そう言うわけで、奥さんたちもバイセクシャルで複数婚に納得して、嫁に来ているのである。
夫チームも負けてはおらず、1週間に1回ぐらいだろうか。子供たちが寝たあとで、10人で集まって話したりしている。
基本的に、旦那さんたちの会なので、私は別の作業をしているが、たまに会話が聞こえてくる。たとえばこんな風に。
光命が独健に、
「あなたは他人のこと優先ではありませんか」
「あぁ~、どの口がそんなこと言うんだ?」
本編で、独健が倫礼に言ったセリフは、本当は光命に対して言ったものである。それを聞いて、旦那さんたちが少し笑うと言うような感じだ。
あとは、焉貴と孔明が酒を飲むと、ハイテンションで大騒ぎするのも本当の話。私の後ろで酒を飲みながら、カードゲームをする、が突如始まった。
最初は数人だったのに、焉貴が、
「貴! 貴、来て!」
夫夫なので、大抵すぐ来るのである。そうして、明引呼が待っていたと言うように、貴増参に向かって、
「てめぇ、ここでゲームして酒飲めや」
野郎どもは結構、手荒なのである。
「独健、独健!」
また来るのである。いつの間にか10人で集まって、カードゲームである。お互いに寄りかかったり、重なって寝転がったりのラブラブで。そうして、焉貴のまだら模様の声が、妻に投げかけられるのである。
「お前、俺寝たら運んで」
それきり声が聞こえてこない。振り向くと、床の上で何も被らずに寝ているのだ。子供と一緒である。電池が切れたみたいに、眠くなるギリギリまで起きていて。究極の甘えである。
旦那さんたちのラブラブな会ではなかったのか。
と思うが、本人が望んでいる以上、よほどの理由がない限り、他の旦那さんたちは運ばないのである。焉貴の意見を尊重しているとは、やはりラブラブだ。
今日も、妻を囲んでどこに寝るかで、旦那たちだけで決められないという珍事が起きて、私の一声で収まり、そのまま、仲良く隣の部屋で話しているのである。妻を囲んで一緒に眠るのが楽しみで。
妻は1人……。
そのうち、シラフの焉貴がやって来た。
「仲良いよね?」
「絆深めておかないと、旅行でしょ?」
夏休みの家族旅行のことである。7月いっぱいで、子供たちでどこへ行くかを決めるだったが、もう8月だ。当然、場所は決まった。
牧場に行くらしい。自然はあるし、テーマパークも近くにある。
3泊4日で行くと、子供が嬉しそうに何日か前に話していた。
きちんとした日付は決まっていないが、再来週らしい。
だが結局、迷子問題は解決されていない。
誰かは絶対に、いなくなるのは目に見えている。前にも書いたが、花火大会ほどではないが、探すのが大変なのである。デフォルト能力の瞬間移動は、対象との距離を心で測らないと行えないからだ。
だが、旦那さんたちで話し合って、解決策を決めたらしい。
蓮と夕霧命が司令塔になる、だそうだ。
蓮は魔法が使える。当たり前にファンタジーが出てきたが、魔法使いは本当にいるのである。ただそうそういない。
魔法は理論を無視して、実現可能だ。瞬間移動とは意味が違う。迷子のところへ、大人も簡単に飛ばせる。子供を連れてくることもできる。
夕霧命は武術の技を使って、迷子との距離を測る。探し出した場所を誰かに説明するか、本人が瞬間移動するかである。
旦那さんたちも、チームワークがいいのだ。
妻としては、迷子にならないことを祈りたい。
ぜひ、旦那さんと奥さんたちも、旅行を楽しんできていただきたい。
1人行けない妻の切なる願いである。
2019年8月2日、金曜日
おかしな話だが、妻は奥さんたち全員と会っていないのである。結婚しているのに。名前も知らない人が多い(泣)
まぁ、私のいる世界に来れない人はいるのだ。
守護の資格がないとか、そういう理由だと思われる。
相手の身分を考えると、名前を聞くのも失礼かと思って、聞くことを控えてもいる。旦那さんたちが何も訂正してこないのは、やはり予測した通りなのだろう。
ただチームワークがいいのはよくわかる。大抵みんな一緒にいるし、買い物も仲良く一緒に行っている。子育てとか家事とかも、ささっとこなすのである。
その中でも、会ったことのある人は、倫礼の本体を入れて、5人である。
本編にも出てきたが、知礼。光命の元彼女である。本当にあんな感じでボケているが、可愛い人なのである。
覚師、夕霧命の元々の奥さん。色気があるのに、あっけらかんとして、何かと私を気にかけて、相談に乗ってくれる人でもある。
あとは、月命の元々の奥さん。規制が敷かれているので、性格などは書けないが、見た目が素敵すぎた。世の中に、こんな綺麗な女の人がいるんだ! と、思わず見入ってしまうほど美人なのである。
さすが、次々に女性にプロポーズされていた男の妻だけはある。
それから時々話しかけてくる、孔明の元彼女。昨日、寝る前にパジャマに部屋で着替えていると、奥さんたちが入ってきて、彼女が言うのだ。
「服脱いでるってことは、するってこと?」
「いやいや! 着替えてるだけです!」
油断も隙もないのである。
彼女は結婚する前にこう言っていた。
バイセクシャルの複数婚をしたかった、と。
しかしそれも、彼女の策略のひとつというか、孔明の背中を押すためだったのかもしれない。なにせ、彼女は頭のいい人なのだから。
まぁ、そう言うわけで、奥さんたちもバイセクシャルで複数婚に納得して、嫁に来ているのである。
夫チームも負けてはおらず、1週間に1回ぐらいだろうか。子供たちが寝たあとで、10人で集まって話したりしている。
基本的に、旦那さんたちの会なので、私は別の作業をしているが、たまに会話が聞こえてくる。たとえばこんな風に。
光命が独健に、
「あなたは他人のこと優先ではありませんか」
「あぁ~、どの口がそんなこと言うんだ?」
本編で、独健が倫礼に言ったセリフは、本当は光命に対して言ったものである。それを聞いて、旦那さんたちが少し笑うと言うような感じだ。
あとは、焉貴と孔明が酒を飲むと、ハイテンションで大騒ぎするのも本当の話。私の後ろで酒を飲みながら、カードゲームをする、が突如始まった。
最初は数人だったのに、焉貴が、
「貴! 貴、来て!」
夫夫なので、大抵すぐ来るのである。そうして、明引呼が待っていたと言うように、貴増参に向かって、
「てめぇ、ここでゲームして酒飲めや」
野郎どもは結構、手荒なのである。
「独健、独健!」
また来るのである。いつの間にか10人で集まって、カードゲームである。お互いに寄りかかったり、重なって寝転がったりのラブラブで。そうして、焉貴のまだら模様の声が、妻に投げかけられるのである。
「お前、俺寝たら運んで」
それきり声が聞こえてこない。振り向くと、床の上で何も被らずに寝ているのだ。子供と一緒である。電池が切れたみたいに、眠くなるギリギリまで起きていて。究極の甘えである。
旦那さんたちのラブラブな会ではなかったのか。
と思うが、本人が望んでいる以上、よほどの理由がない限り、他の旦那さんたちは運ばないのである。焉貴の意見を尊重しているとは、やはりラブラブだ。
今日も、妻を囲んでどこに寝るかで、旦那たちだけで決められないという珍事が起きて、私の一声で収まり、そのまま、仲良く隣の部屋で話しているのである。妻を囲んで一緒に眠るのが楽しみで。
妻は1人……。
そのうち、シラフの焉貴がやって来た。
「仲良いよね?」
「絆深めておかないと、旅行でしょ?」
夏休みの家族旅行のことである。7月いっぱいで、子供たちでどこへ行くかを決めるだったが、もう8月だ。当然、場所は決まった。
牧場に行くらしい。自然はあるし、テーマパークも近くにある。
3泊4日で行くと、子供が嬉しそうに何日か前に話していた。
きちんとした日付は決まっていないが、再来週らしい。
だが結局、迷子問題は解決されていない。
誰かは絶対に、いなくなるのは目に見えている。前にも書いたが、花火大会ほどではないが、探すのが大変なのである。デフォルト能力の瞬間移動は、対象との距離を心で測らないと行えないからだ。
だが、旦那さんたちで話し合って、解決策を決めたらしい。
蓮と夕霧命が司令塔になる、だそうだ。
蓮は魔法が使える。当たり前にファンタジーが出てきたが、魔法使いは本当にいるのである。ただそうそういない。
魔法は理論を無視して、実現可能だ。瞬間移動とは意味が違う。迷子のところへ、大人も簡単に飛ばせる。子供を連れてくることもできる。
夕霧命は武術の技を使って、迷子との距離を測る。探し出した場所を誰かに説明するか、本人が瞬間移動するかである。
旦那さんたちも、チームワークがいいのだ。
妻としては、迷子にならないことを祈りたい。
ぜひ、旦那さんと奥さんたちも、旅行を楽しんできていただきたい。
1人行けない妻の切なる願いである。
2019年8月2日、金曜日
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