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第四夜(一)
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真っ黒で何もない空間。二度目ともなれば少しは慣れてくる。
またもや、ティアーヌは暗闇の中にいた。
――――まさか、また前回と同じような夢ではないでしょうね?!
ユーリウスとのあれやこれやを思い出して頬をひくつかせる。
とりあえず、辺りを見回してみたが相変わらず真っ暗で何も見えない。……いや、遠くにボンヤリと明かりが見えた。
恐る恐る明かりがある方へと近づいていく。辿り着いた先には、見覚えのある扉があった。嫌な予感がひしひしとする。
けれど、今回の扉は前回と違って青く発光している。
――――きっと、違う扉だわ。さすがに今回はユーリウスはいないはず。もし、いたらすぐに逃げればいい。
ティアーヌは警戒しながらドアノブに手をかけた。
ゆっくりと扉を開いていく。
そして部屋の中を覗いて、ティアーヌは絶句した。
「なんじゃこりゃ」
思わず令嬢らしからぬ言葉が口から出たが、それも仕方ないだろう。
部屋の中には筋トレマシーンがいくつも設置されていた。まるで、前世で通っていたトレーニングジムのようだ。
――――何これ?! 私ってば無意識のうちに日本が恋しくなっていたのかしら?! いや、それにしてもジムって……そういえば最近少し太ったのよね。そのせい?!
充実した設備に感心しながら歩いていると、人の気配を感じた。
――――もしかして、トレーナーもいるのかしら。前世で担当してくれた人がいたりして。
ちょっと、ワクワクしてきたティアーヌ。しかし、そこにいた人物を目にして足を止めた。
確かに知っている人ではある。けれど、ティアーヌが望んでいた相手ではない。
無我夢中になって筋トレをしているのはどう見てもホルンだった。集中しているようでこちらには気づいていない。
――――私が普段ホルンをどういう目で見ているのかがよくわかるわね。
自分にも、目の前のホルンにも呆れる。早く目が覚めてくれないかなと現実逃避したくなった。
「よしっ! 休憩!」
どうやら一区切りついたようで、ホルンがゆらりとマシンから立ち上がった。
そして、こちらを向く。目と目が合う。
ホルンが固まった。――――あ、デジャブだわ。
そう思ったのも束の間、ホルンはニヤニヤと笑いながら近づいてくる。
「おいおい。なんつー格好してんの。誘ってんの?」
目の前で止まったホルンは、ティアーヌの上から下までじっくりと眺めた。
「いい身体してるなー。でも、昔の俺なら食いついていただろうが、今の俺にはリリアがいるから……悪いな」
そう言って、ポンポンと頭を叩く。ついイラッときたティアーヌはその手を払い落とした。
ホルンはおどけたように両手を上げて離れる。
ティアーヌはギロリと睨みつけた。
「気安く触らないでくれる? それと、私があんたを誘うわけないでしょ。次触ったらお金とるからね」
そう言いつつも、内心では前回のユーリウスと違ってホルンは大丈夫そうだとホッとする。今度はホルンと……なんて考えたくもない。ちろり、と汗を拭いているホルンを見た。
「それにしても、ホルンって本当に筋肉馬……んんストイックなのね。これは、騎士科トップなのも頷けるわ」
ホルンの全身の筋肉を確認しながら頷く。
――――均整の取れたいい筋肉だわ。それに、訓練もしているから実用的な筋肉もしっかり身についている。
思わず感嘆の息が漏れる。
令嬢らしからぬ言動に驚きながらも、ホルンは照れくさそうに頬をかいた。
「まあ、俺にはこれしかないからな。幼少期からずっと『運動ができるだけの底なしの馬鹿』だとか散々言われ続けてきたくらいだ。……でも、リリアだけは違った。リリアだけが俺の努力を認めてくれた。俺の力を評価してくれた。リリアのおかげで俺は自信が持てるようになった」
ホルンは大切な思い出を慈しむかのように遠くを見ている。そして、警告するかのように鋭い視線をティアーヌに向けた。
「だから、もしお前がリリアを害するようなら俺はこの力を使うことを惜しまない」
殺気を隠しもしないホルン。駆け引きなどできない男だ。本気で言っているのだろう。
ティアーヌはホルンをジッと見つめた。
「…………なるほどね。いいんじゃない?」
うんうんと頷く、ティアーヌ。予想外の反応にホルンは目を瞬かせた。そんなホルンの様子にティアーヌは思わず苦笑する。――――理解できないって顔をしてるわね。……わざわざ言う筋合いもないんだけど……まあ、いいか。
「それがあなたの『道』なんでしょう? その歳で自分が進む道を自分で定めることも、仕えるべき人を見つけることもすごいことよ。親の敷いたレールの上を歩くのが当然だと考える人も多いというのに。ただ、私にも私の『道』がある。私の『道』を邪魔するなら私も容赦はしないわよ」
不敵に笑ってみせた。けれど、ホルンがずっと黙っているので、ティアーヌは「何よ?」と睨みつけた。
すると、ホルンが苦笑しながら言う。
「おまえ、普段と性格違いすぎないか?」
「え? ああ……まぁ夢の中なんだし細かいことは気にしないでよ。夢の中くらいは自由にさせてちょうだい」
「ぷっ。おしいなー。おまえが本当にそんな性格だったら友達になれたかもしれないのに」
「嫌よ。仲良くなれる気がしないもの」
眉をしかめて言うと、ホルンは爆笑してティアーヌの肩を叩いた。――――いや、痛いんですけど。
「よしっ。おまえも筋トレ付き合えよ」
「嫌」
「まあ、さすがの俺でもその恰好のお前に筋トレをしろとはいわねぇよ。ちょっと手伝ってくれるだけでいいからよ。よっと!」
ホルンはおもむろにティアーヌの両膝の後ろに手を突っ込むと、抱え上げた。慌ててティアーヌはホルンの首に腕を回す。
「いきなり何するのよ!」
お姫様抱っこ状態のティアーヌは口で抵抗するしかないが、ホルンはハハハと笑うだけで離さない。そのままスクワットを始めてしまった。どうやら、ティアーヌをおもりがわりに使うらしい。
――――確かに最近太ってきたからいい重さにはなるだろうけど、乙女としては複雑だわ!
物理的にも抵抗を試みたが無理そうだ。遠い目になったティアーヌは諦めてホルンの筋トレが終わるのを待つことにした。
「89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100! アーッ!」
ようやく終わったようでホッとする。
けれど、ホルンはティアーヌを放す気が無いのか、忘れているのかそのまま胡座をかいて座ってしまった。
ホルンの膝の上から、いそいそと抜け出そうとするティアーヌ。しかし、がっちりとホールドされてしまう。
「ちょ。終わったなら放しなさいよ! それに運動したなら汗くらい拭いて……汗かいてないわね」
ぺたりとホルンの肌を触る。――――不思議ね。夢だからかしら。
「あ? あれくらいで汗はでないだろ。それと、この部屋には椅子がないんだ。俺の上で我慢してくれ」
「いやいや、それならそこのマシンの上にでも腰かけるから構わないでって、こらっ! どこ触ってんのよ!」
「どこって……あ」
いつの間にか、ティアーヌの胸をホルンの手がさわさわと撫でている。無意識だったのかホルンは慌てて離した。
その一瞬を逃さずにティアーヌはホルンの上から降りる。そして、両腕で胸を隠してホルンを威嚇した。
ホルンは悪気がなかったからなのか軽い調子で謝る。あまりの軽さにティアーヌは呆れて溜息を吐いた。――――犬に噛まれたとでも思っておいた方がよさそうね。
しかし、そんなティアーヌの気まぐれな優しさはホルンの言葉ですぐさま消え去った。
「それにしても、ユーリウスも言ってたが……ティアーヌって胸大きいよな。今にも零れ落ちそうじゃねえか」
寄せてあげられた胸を覗きこむように見ているホルン。つい、ティアーヌの拳が火を噴いた。
「いったぁあああ! やっぱおまえいつものティアーヌじゃねえな!」
「うるさい! あんたがデリカシーのないこと言うからでしょうが! まったく……男ってなんでこんなのが好きなのかしら。肩凝るばかりでいいことないっていうのに」
ティアーヌとしてはリリアくらいのサイズが理想だ。それなのに、ティアーヌの胸は前世で言うところのFカップくらいある。はあ、と溜息を吐くティアーヌを哀れに思ったのか、それとも謝罪をかねてなのかホルンが提案した。
「ならマッサージしてやろうか? 騎士科では身体をほぐす授業も習っているから結構上手いぞ」
「ふーん。……じゃあお願いしようかな」
メイド達ではなく、騎士達のマッサージ。ちょっと好奇心がくすぐられる。
この軽い気持ちが、まさか後悔に繋がるとはこの時のティアーヌは思ってもいなかった。
またもや、ティアーヌは暗闇の中にいた。
――――まさか、また前回と同じような夢ではないでしょうね?!
ユーリウスとのあれやこれやを思い出して頬をひくつかせる。
とりあえず、辺りを見回してみたが相変わらず真っ暗で何も見えない。……いや、遠くにボンヤリと明かりが見えた。
恐る恐る明かりがある方へと近づいていく。辿り着いた先には、見覚えのある扉があった。嫌な予感がひしひしとする。
けれど、今回の扉は前回と違って青く発光している。
――――きっと、違う扉だわ。さすがに今回はユーリウスはいないはず。もし、いたらすぐに逃げればいい。
ティアーヌは警戒しながらドアノブに手をかけた。
ゆっくりと扉を開いていく。
そして部屋の中を覗いて、ティアーヌは絶句した。
「なんじゃこりゃ」
思わず令嬢らしからぬ言葉が口から出たが、それも仕方ないだろう。
部屋の中には筋トレマシーンがいくつも設置されていた。まるで、前世で通っていたトレーニングジムのようだ。
――――何これ?! 私ってば無意識のうちに日本が恋しくなっていたのかしら?! いや、それにしてもジムって……そういえば最近少し太ったのよね。そのせい?!
充実した設備に感心しながら歩いていると、人の気配を感じた。
――――もしかして、トレーナーもいるのかしら。前世で担当してくれた人がいたりして。
ちょっと、ワクワクしてきたティアーヌ。しかし、そこにいた人物を目にして足を止めた。
確かに知っている人ではある。けれど、ティアーヌが望んでいた相手ではない。
無我夢中になって筋トレをしているのはどう見てもホルンだった。集中しているようでこちらには気づいていない。
――――私が普段ホルンをどういう目で見ているのかがよくわかるわね。
自分にも、目の前のホルンにも呆れる。早く目が覚めてくれないかなと現実逃避したくなった。
「よしっ! 休憩!」
どうやら一区切りついたようで、ホルンがゆらりとマシンから立ち上がった。
そして、こちらを向く。目と目が合う。
ホルンが固まった。――――あ、デジャブだわ。
そう思ったのも束の間、ホルンはニヤニヤと笑いながら近づいてくる。
「おいおい。なんつー格好してんの。誘ってんの?」
目の前で止まったホルンは、ティアーヌの上から下までじっくりと眺めた。
「いい身体してるなー。でも、昔の俺なら食いついていただろうが、今の俺にはリリアがいるから……悪いな」
そう言って、ポンポンと頭を叩く。ついイラッときたティアーヌはその手を払い落とした。
ホルンはおどけたように両手を上げて離れる。
ティアーヌはギロリと睨みつけた。
「気安く触らないでくれる? それと、私があんたを誘うわけないでしょ。次触ったらお金とるからね」
そう言いつつも、内心では前回のユーリウスと違ってホルンは大丈夫そうだとホッとする。今度はホルンと……なんて考えたくもない。ちろり、と汗を拭いているホルンを見た。
「それにしても、ホルンって本当に筋肉馬……んんストイックなのね。これは、騎士科トップなのも頷けるわ」
ホルンの全身の筋肉を確認しながら頷く。
――――均整の取れたいい筋肉だわ。それに、訓練もしているから実用的な筋肉もしっかり身についている。
思わず感嘆の息が漏れる。
令嬢らしからぬ言動に驚きながらも、ホルンは照れくさそうに頬をかいた。
「まあ、俺にはこれしかないからな。幼少期からずっと『運動ができるだけの底なしの馬鹿』だとか散々言われ続けてきたくらいだ。……でも、リリアだけは違った。リリアだけが俺の努力を認めてくれた。俺の力を評価してくれた。リリアのおかげで俺は自信が持てるようになった」
ホルンは大切な思い出を慈しむかのように遠くを見ている。そして、警告するかのように鋭い視線をティアーヌに向けた。
「だから、もしお前がリリアを害するようなら俺はこの力を使うことを惜しまない」
殺気を隠しもしないホルン。駆け引きなどできない男だ。本気で言っているのだろう。
ティアーヌはホルンをジッと見つめた。
「…………なるほどね。いいんじゃない?」
うんうんと頷く、ティアーヌ。予想外の反応にホルンは目を瞬かせた。そんなホルンの様子にティアーヌは思わず苦笑する。――――理解できないって顔をしてるわね。……わざわざ言う筋合いもないんだけど……まあ、いいか。
「それがあなたの『道』なんでしょう? その歳で自分が進む道を自分で定めることも、仕えるべき人を見つけることもすごいことよ。親の敷いたレールの上を歩くのが当然だと考える人も多いというのに。ただ、私にも私の『道』がある。私の『道』を邪魔するなら私も容赦はしないわよ」
不敵に笑ってみせた。けれど、ホルンがずっと黙っているので、ティアーヌは「何よ?」と睨みつけた。
すると、ホルンが苦笑しながら言う。
「おまえ、普段と性格違いすぎないか?」
「え? ああ……まぁ夢の中なんだし細かいことは気にしないでよ。夢の中くらいは自由にさせてちょうだい」
「ぷっ。おしいなー。おまえが本当にそんな性格だったら友達になれたかもしれないのに」
「嫌よ。仲良くなれる気がしないもの」
眉をしかめて言うと、ホルンは爆笑してティアーヌの肩を叩いた。――――いや、痛いんですけど。
「よしっ。おまえも筋トレ付き合えよ」
「嫌」
「まあ、さすがの俺でもその恰好のお前に筋トレをしろとはいわねぇよ。ちょっと手伝ってくれるだけでいいからよ。よっと!」
ホルンはおもむろにティアーヌの両膝の後ろに手を突っ込むと、抱え上げた。慌ててティアーヌはホルンの首に腕を回す。
「いきなり何するのよ!」
お姫様抱っこ状態のティアーヌは口で抵抗するしかないが、ホルンはハハハと笑うだけで離さない。そのままスクワットを始めてしまった。どうやら、ティアーヌをおもりがわりに使うらしい。
――――確かに最近太ってきたからいい重さにはなるだろうけど、乙女としては複雑だわ!
物理的にも抵抗を試みたが無理そうだ。遠い目になったティアーヌは諦めてホルンの筋トレが終わるのを待つことにした。
「89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100! アーッ!」
ようやく終わったようでホッとする。
けれど、ホルンはティアーヌを放す気が無いのか、忘れているのかそのまま胡座をかいて座ってしまった。
ホルンの膝の上から、いそいそと抜け出そうとするティアーヌ。しかし、がっちりとホールドされてしまう。
「ちょ。終わったなら放しなさいよ! それに運動したなら汗くらい拭いて……汗かいてないわね」
ぺたりとホルンの肌を触る。――――不思議ね。夢だからかしら。
「あ? あれくらいで汗はでないだろ。それと、この部屋には椅子がないんだ。俺の上で我慢してくれ」
「いやいや、それならそこのマシンの上にでも腰かけるから構わないでって、こらっ! どこ触ってんのよ!」
「どこって……あ」
いつの間にか、ティアーヌの胸をホルンの手がさわさわと撫でている。無意識だったのかホルンは慌てて離した。
その一瞬を逃さずにティアーヌはホルンの上から降りる。そして、両腕で胸を隠してホルンを威嚇した。
ホルンは悪気がなかったからなのか軽い調子で謝る。あまりの軽さにティアーヌは呆れて溜息を吐いた。――――犬に噛まれたとでも思っておいた方がよさそうね。
しかし、そんなティアーヌの気まぐれな優しさはホルンの言葉ですぐさま消え去った。
「それにしても、ユーリウスも言ってたが……ティアーヌって胸大きいよな。今にも零れ落ちそうじゃねえか」
寄せてあげられた胸を覗きこむように見ているホルン。つい、ティアーヌの拳が火を噴いた。
「いったぁあああ! やっぱおまえいつものティアーヌじゃねえな!」
「うるさい! あんたがデリカシーのないこと言うからでしょうが! まったく……男ってなんでこんなのが好きなのかしら。肩凝るばかりでいいことないっていうのに」
ティアーヌとしてはリリアくらいのサイズが理想だ。それなのに、ティアーヌの胸は前世で言うところのFカップくらいある。はあ、と溜息を吐くティアーヌを哀れに思ったのか、それとも謝罪をかねてなのかホルンが提案した。
「ならマッサージしてやろうか? 騎士科では身体をほぐす授業も習っているから結構上手いぞ」
「ふーん。……じゃあお願いしようかな」
メイド達ではなく、騎士達のマッサージ。ちょっと好奇心がくすぐられる。
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