3 / 27
第二夜(二)
しおりを挟む
「え? やっ、ユーリウス様ダメです! ユーリウス様にはリリアがいらっしゃるでしょう!」
「何をそんなに慌てている。俺の婚約者はおまえだ。いずれはこうして触れ合うとになるんだ。それが早まっただけ……それに、嫉妬してリリアを虐めるくらい俺が好きなんだろう? 望み通りたっぷり可愛がってやるさ」
「と、とんだ誤解だわ。違いますっ。私、初めては好きな人とするって決めているので! 例え夢の中だとしても遠慮します!」
力いっぱいユーリウスの胸元を押して、逃げ出す。バランスが崩れて倒れそうになったが何とか手をついて、不格好だがそのままハイハイで逃げようとした。が、なんなく後ろから抱き寄せられて再び捕まる。この時点でティアーヌは半泣きだ。
何故だかそんなティアーヌを見てユーリウスは興奮してしまう。
「お前が好きなのは俺ではなかったのか? それならば、何を企んでいる?」
耳元で囁くようにして問いかけるとティアーヌの身体がビクリと震えた。小さな声で反論する。
「私は、何も企んでなど……いやっ!」
反論は許さないとばかりに、ユーリウスの手がネグリジェの上からティアーヌの胸を弄び始める。耳を甘噛みされ声が漏れる。聞かれたくなくて咄嗟に手で口を押さえた。
「ふぁっ……ぃやぁっ」
必死に押し殺したティアーヌの声にユーリウスは己が興奮していくのがわかった。
――――可愛い。汚したい。鳴かせたい。
真っ黒な欲望が膨れ上がりユーリウスの中を埋め尽くす。この時のユーリウスはリリアのことなどすっかり頭から抜け落ちていた。あるのは己の手中にあるティアーヌのことだけ。
「はっ。……イヤイヤ言いながらもここはビンビンだぞ」
硬くなった乳首を摘み、擦ればビクビクとティアーヌの身体が揺れる。身体はこんなにも反応しているというのにティアーヌは鳴かない。
ユーリウスは半ば強引にティアーヌの身体を仰向けにしてベッドへ押し倒す。腕は両手で押さえ込んだので手で口を押さえることはできない。
「いゃ」
か細い声に真っ赤になった顔。潤んだ瞳はユーリウスだけを映している。ユーリウスは衝動的にティアーヌの唇を奪った。
「ん?! んぅう!」
リリアと交わしたことのある軽い口づけではない。深い深い口づけ。
逃げようとする舌を追いかけて絡めとる。――――ああ、ゾクゾクする。
唇を貪りながらも、ティアーヌの下半身に手を伸ばした。
クチュリ
響いた水音にティアーヌは羞恥で身体をびくつかせ、ユーリウスは満足げに笑った。
「こんなに濡れていては下着の意味がないな」
そう言って、するりと下着をとってしまう。抵抗する足を器用に避けて濡れそぼった場所に触れる。指先で秘裂を何度かなぞり、濡れた指で秘芽を擦るとティアーヌの身体は激しく仰け反る。
ユーリウスは我慢できずに指を秘裂の中へと突き刺した。
初めての感覚にティアーヌは身体を強張らせる。夢の中だからだろうか。痛みは訪れず、快感だけが押し寄せてくる。
「ははっ。これくらい上の口も可愛ければな」
「あっ。やっん。ユーリウスもうやめ、ユーリ、やぁっ」
「ティアーヌ、イきそうなのか? イッてもいいぞ。イケ! ティア!」
激しくなる指に合わせてティアーヌはビクンビクンと身体を揺らし、達した。目を閉じて快楽の波が静まるのを待つ。
ティアーヌはそのまま意識を失いたかったが、ユーリウスは許してはくれなかった。
秘部に当てられた熱いモノに気づき、ティアーヌは慌てて目を開ける。覗き込むようにしていたユーリウスと目が合う。ティアーヌが口を開こうとした瞬間、熱いモノがティアーヌの中に強引に押し入ってきた。あまりの衝撃にティアーヌは口を開いたまま仰け反る。
「くっ。キツイな……」
ユーリウスは目を細め、初めての快楽に酔いしれる。ティアーヌの目からは抑えきれなかった涙がポロリと頬を伝って零れ落ちた。
ユーリウスは慰めるように涙の跡に口づけをする。
「ティア。ティア。俺のティア」
ユーリウスはティアーヌの至るところに口づけを落としながらティアーヌの最奥を何度も突く。もっと、もっと深いところに……執着ともいえるその抽挿は計らずともティアーヌに激しい快感をもたらした。
「あ、や、ユーリ、怖いよ。なにかクる。なにか」
「大丈夫だ。イッていい。俺のでイけティア。俺も、もうっ」
激しくなる抽挿に伴い、卑猥な水音も激しく響き渡る。
「ダメだっ我慢できん。イくっ」
「やっ! 中は……中はやめてユーリダメっ!」
「大丈夫だっ。夢だからっ。出るっ! ティア!」
宣言通りにドクドクと熱いモノが注がれる。絶望と喜びという相反する感情に襲われながらティアーヌは意識を手放した。
ぱちり、目を覚ます。そして、身体中を確認してティアーヌは深い溜息を吐いた。
あれが夢で本当によかったと思う。けれど、それだけではおさまらない感情。
夢から覚めた後、ティアーヌは頭を抱えてウンウン唸った。そして、高熱を出した。
おかげで、ユーリウスと顔を合わせずにすみ、ティアーヌはホッとしたのだった。
「何をそんなに慌てている。俺の婚約者はおまえだ。いずれはこうして触れ合うとになるんだ。それが早まっただけ……それに、嫉妬してリリアを虐めるくらい俺が好きなんだろう? 望み通りたっぷり可愛がってやるさ」
「と、とんだ誤解だわ。違いますっ。私、初めては好きな人とするって決めているので! 例え夢の中だとしても遠慮します!」
力いっぱいユーリウスの胸元を押して、逃げ出す。バランスが崩れて倒れそうになったが何とか手をついて、不格好だがそのままハイハイで逃げようとした。が、なんなく後ろから抱き寄せられて再び捕まる。この時点でティアーヌは半泣きだ。
何故だかそんなティアーヌを見てユーリウスは興奮してしまう。
「お前が好きなのは俺ではなかったのか? それならば、何を企んでいる?」
耳元で囁くようにして問いかけるとティアーヌの身体がビクリと震えた。小さな声で反論する。
「私は、何も企んでなど……いやっ!」
反論は許さないとばかりに、ユーリウスの手がネグリジェの上からティアーヌの胸を弄び始める。耳を甘噛みされ声が漏れる。聞かれたくなくて咄嗟に手で口を押さえた。
「ふぁっ……ぃやぁっ」
必死に押し殺したティアーヌの声にユーリウスは己が興奮していくのがわかった。
――――可愛い。汚したい。鳴かせたい。
真っ黒な欲望が膨れ上がりユーリウスの中を埋め尽くす。この時のユーリウスはリリアのことなどすっかり頭から抜け落ちていた。あるのは己の手中にあるティアーヌのことだけ。
「はっ。……イヤイヤ言いながらもここはビンビンだぞ」
硬くなった乳首を摘み、擦ればビクビクとティアーヌの身体が揺れる。身体はこんなにも反応しているというのにティアーヌは鳴かない。
ユーリウスは半ば強引にティアーヌの身体を仰向けにしてベッドへ押し倒す。腕は両手で押さえ込んだので手で口を押さえることはできない。
「いゃ」
か細い声に真っ赤になった顔。潤んだ瞳はユーリウスだけを映している。ユーリウスは衝動的にティアーヌの唇を奪った。
「ん?! んぅう!」
リリアと交わしたことのある軽い口づけではない。深い深い口づけ。
逃げようとする舌を追いかけて絡めとる。――――ああ、ゾクゾクする。
唇を貪りながらも、ティアーヌの下半身に手を伸ばした。
クチュリ
響いた水音にティアーヌは羞恥で身体をびくつかせ、ユーリウスは満足げに笑った。
「こんなに濡れていては下着の意味がないな」
そう言って、するりと下着をとってしまう。抵抗する足を器用に避けて濡れそぼった場所に触れる。指先で秘裂を何度かなぞり、濡れた指で秘芽を擦るとティアーヌの身体は激しく仰け反る。
ユーリウスは我慢できずに指を秘裂の中へと突き刺した。
初めての感覚にティアーヌは身体を強張らせる。夢の中だからだろうか。痛みは訪れず、快感だけが押し寄せてくる。
「ははっ。これくらい上の口も可愛ければな」
「あっ。やっん。ユーリウスもうやめ、ユーリ、やぁっ」
「ティアーヌ、イきそうなのか? イッてもいいぞ。イケ! ティア!」
激しくなる指に合わせてティアーヌはビクンビクンと身体を揺らし、達した。目を閉じて快楽の波が静まるのを待つ。
ティアーヌはそのまま意識を失いたかったが、ユーリウスは許してはくれなかった。
秘部に当てられた熱いモノに気づき、ティアーヌは慌てて目を開ける。覗き込むようにしていたユーリウスと目が合う。ティアーヌが口を開こうとした瞬間、熱いモノがティアーヌの中に強引に押し入ってきた。あまりの衝撃にティアーヌは口を開いたまま仰け反る。
「くっ。キツイな……」
ユーリウスは目を細め、初めての快楽に酔いしれる。ティアーヌの目からは抑えきれなかった涙がポロリと頬を伝って零れ落ちた。
ユーリウスは慰めるように涙の跡に口づけをする。
「ティア。ティア。俺のティア」
ユーリウスはティアーヌの至るところに口づけを落としながらティアーヌの最奥を何度も突く。もっと、もっと深いところに……執着ともいえるその抽挿は計らずともティアーヌに激しい快感をもたらした。
「あ、や、ユーリ、怖いよ。なにかクる。なにか」
「大丈夫だ。イッていい。俺のでイけティア。俺も、もうっ」
激しくなる抽挿に伴い、卑猥な水音も激しく響き渡る。
「ダメだっ我慢できん。イくっ」
「やっ! 中は……中はやめてユーリダメっ!」
「大丈夫だっ。夢だからっ。出るっ! ティア!」
宣言通りにドクドクと熱いモノが注がれる。絶望と喜びという相反する感情に襲われながらティアーヌは意識を手放した。
ぱちり、目を覚ます。そして、身体中を確認してティアーヌは深い溜息を吐いた。
あれが夢で本当によかったと思う。けれど、それだけではおさまらない感情。
夢から覚めた後、ティアーヌは頭を抱えてウンウン唸った。そして、高熱を出した。
おかげで、ユーリウスと顔を合わせずにすみ、ティアーヌはホッとしたのだった。
14
お気に入りに追加
213
あなたにおすすめの小説

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

【完結】悪役令嬢の反撃の日々
くも
恋愛
「ロゼリア、お茶会の準備はできていますか?」侍女のクラリスが部屋に入ってくる。
「ええ、ありがとう。今日も大勢の方々がいらっしゃるわね。」ロゼリアは微笑みながら答える。その微笑みは氷のように冷たく見えたが、心の中では別の計画を巡らせていた。
お茶会の席で、ロゼリアはいつものように優雅に振る舞い、貴族たちの陰口に耳を傾けた。その時、一人の男性が現れた。彼は王国の第一王子であり、ロゼリアの婚約者でもあるレオンハルトだった。
「ロゼリア、君の美しさは今日も輝いているね。」レオンハルトは優雅に頭を下げる。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる