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戦闘術式
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既に臨戦態勢となり、俺を睨んでいるバルバトス。その様子を見て他の悪魔達も警戒を高めていく。
「おいおい、さっきまで余裕ぶっこいてた癖にどうしたんだァ?」
「良いから、早くしろ……そいつは不味い。そいつはダメだ。俺には分かる。狩れる獲物と狩れない獲物が」
焦ったように弓を構えるバルバトス。笑っていたゼパルも、流石に異常を察したのか笑みを失った。
「だが、そいつは……そいつは、その段階じゃない。俺達が、狩られる側だッ!」
「強いのは分かったが、そんなにか? 竜殺しも確かに強かったが、しぶといだけで死ぬ気はしなかったぜ?」
あぁ、何かしているな。
「ストップだ」
「ッッ!?」
魔術を密かに編んでいたグシオンに剣を突きつける。
「それと、俺の質問に答えて貰おうか」
「なん、だ?」
グシオンはぎこちなく言葉を返した。
「竜殺しがこの結界内に居るって聞いたんだが……どこだ?」
「それは、封印した。この剣に、だ」
あぁ、やっぱりそうか。
「聞きたいことは聞けた。後は、殺し合うだけだな」
俺の言葉を聞くと、五体の悪魔は一瞬で俺を囲んだ。
「俺から行くぜッ!」
突っ込んで来るゼパル。
「一番、速いかもな」
こっちで敵対した中では恐らく一番動きが速い。その速度から繰り出される刺突。だが、速いだけだ。
「なァッ!?」
「ッ、ダメか」
赤い剣を弾き、同時に迫っていた矢を避ける。
「『蛇を知らず、杖を振らず』」
エリゴスが旗を掲げると、俺の精神に干渉してこようとしたのが分かった。思考能力を劣化させ、魔術の使用を禁止するってところか。
「悪いが、そういうのは効かない」
背後だ。グシオンの拳が迫っている。
「力では負けんぞッ!」
「そうか?」
振り落とされる拳を切り裂いた。肩まで届いた斬撃は腕を中心から真っ二つに割り、斬り落とした。
「なッ!?」
「じゃあな」
そのままグシオンの首を斬り落とそうとしたが、その姿が忽然と消える。
「転移……バティンか」
蒼褪めた馬を駆る悪魔、バティンの権能だ。自分以外も転移できるのか。
「『天穿』」
先程とは比べ物にならない速度で迫る矢。それは空のように青いオーラを帯び、空気をゴリゴリと削りながら直進する。
「惜しい」
効果は防御の貫通、障壁の突破。悪くない攻撃だったが、当たらなければ意味は無い。
「『魂燃』ォ!!」
「『紫恨の魔殻』」
ゼパルの体から噴き出す炎が更に勢いを増し、グシオンの体から紫のオーラが溢れ、全身を覆っていく。
「死ねェッ!!」
「砕けろッ!!」
同時に迫るゼパルとグシオン。
「しょうがないな」
俺はその場から飛び退き、二人の攻撃を回避した。
「――――戦闘術式、展開」
俺の体内に刻まれた魔術が、刻印が一斉に起動する。それに連動するように自動で無数の魔術が発動し、戦闘態勢を整えていく。
「避けたと思ったかァッ!?」
「転移を忘れたなッ!」
飛び退いて回避した筈の二体の攻撃。バティンの転移によって俺の目の前に現れた二人はそのまま剣を振り下ろし、拳を突き出す。その瞬間に至近距離に迫った二体の情報が解析され、戦闘術式の中に組み込まれていく。
「無駄だ」
戦闘術式によって展開された多重障壁。その最初の壁、回生障壁によりゼパルの剣は俺に届くことなく弾かれ、グシオンの拳は回生障壁を突破するも、破壊された瞬間に修復された障壁によって腕を切断された。
「自動反撃」
至近距離で攻撃を防がれた二人。自動発動した術式が障壁に伝わったエネルギーを最適化して二体に反射し、ゼパルの体は木っ端微塵に砕け散り、グシオンが全身に纏っていた紫のオーラは吹き飛んだ。
「先ずは、一つ」
「バティンッ、転移を――――」
ゼパルは復活するだろうが、一旦放置だ。バティンに助けを求めるグシオンを聖なる光を纏った刃で切り裂き、滅した。
「もう転移は出来ないぞ」
結界という分かりやすい仕切りがあるお陰で簡単だった。この空間の中で転移することはもう出来ない。
「二つ、三つ」
バティンとエリゴス。二体をほぼ同時に切り裂き、消滅させる。
「速すぎる……何だ、その速度は……力は……」
呆然と呟くバルバトス。その近くで燻ぶった火から、ゼパルが現れる。
「身体強化だ。魔術と闘気、他にも色々だな」
とはいえ、これもフルで発動している訳ではない。戦闘術式は魔力の生成量を上回らない程度の消費になるように出来ている。魔力を収集する為の術式も発動し、更に出力を上げる二段階目もあるが、それを使う必要は無いだろう。
「お、ォォ……復活だぜェ……!」
「そうか」
自動反撃によって粉々になったゼパルは小さな炎から復活したようだが、意味は無い。聖なる光によって切り刻まれ、死んだ。
「『狩人の縄張り』」
バルバトスからこの結界を覆うように緑の魔力が広がっていく。これも結界か。
「なるほどな」
正にバルバトスの領域と化したこの結界内。刃を振るって光の斬撃を飛ばすも、それは空中で霧散した。
「『奏でる肆の王、連なる軍勢』」
東西南北、四方から音がする。トランペットのような音だ。心臓まで響く轟音は魔術の音色、それだけで大抵の人間を殺すだろう。
「随分と多いな」
天空より現れる四体の悪魔。全く同じ見た目をした彼らは全員が頭に王冠を乗せ、トランペットを吹き、数え切れないほどの悪魔の軍勢を引き連れている。
「最初は焦ったが……時間を掛けすぎたな」
「そうだな。どう考えても、最初に殺すべきはお前だった」
一番厄介なのがバルバトスであることには気付いていたが、致命的な攻撃を全くしてこないので放置していた。
「この魔術の支配下は俺の縄張りだ。さしものお前も、簡単に勝てるとは思わないことだな」
トランペットの音色が聞こえた。同時に、無数の悪魔兵が俺に突撃してくる。一体一体はソロモン七十二柱の悪魔には劣るが、流石に小悪魔やそこらのハンターよりは上だ。
「……そうか」
視界の外から飛び掛かって来た狼たちを切り裂き、魔術を構築した。
「おいおい、さっきまで余裕ぶっこいてた癖にどうしたんだァ?」
「良いから、早くしろ……そいつは不味い。そいつはダメだ。俺には分かる。狩れる獲物と狩れない獲物が」
焦ったように弓を構えるバルバトス。笑っていたゼパルも、流石に異常を察したのか笑みを失った。
「だが、そいつは……そいつは、その段階じゃない。俺達が、狩られる側だッ!」
「強いのは分かったが、そんなにか? 竜殺しも確かに強かったが、しぶといだけで死ぬ気はしなかったぜ?」
あぁ、何かしているな。
「ストップだ」
「ッッ!?」
魔術を密かに編んでいたグシオンに剣を突きつける。
「それと、俺の質問に答えて貰おうか」
「なん、だ?」
グシオンはぎこちなく言葉を返した。
「竜殺しがこの結界内に居るって聞いたんだが……どこだ?」
「それは、封印した。この剣に、だ」
あぁ、やっぱりそうか。
「聞きたいことは聞けた。後は、殺し合うだけだな」
俺の言葉を聞くと、五体の悪魔は一瞬で俺を囲んだ。
「俺から行くぜッ!」
突っ込んで来るゼパル。
「一番、速いかもな」
こっちで敵対した中では恐らく一番動きが速い。その速度から繰り出される刺突。だが、速いだけだ。
「なァッ!?」
「ッ、ダメか」
赤い剣を弾き、同時に迫っていた矢を避ける。
「『蛇を知らず、杖を振らず』」
エリゴスが旗を掲げると、俺の精神に干渉してこようとしたのが分かった。思考能力を劣化させ、魔術の使用を禁止するってところか。
「悪いが、そういうのは効かない」
背後だ。グシオンの拳が迫っている。
「力では負けんぞッ!」
「そうか?」
振り落とされる拳を切り裂いた。肩まで届いた斬撃は腕を中心から真っ二つに割り、斬り落とした。
「なッ!?」
「じゃあな」
そのままグシオンの首を斬り落とそうとしたが、その姿が忽然と消える。
「転移……バティンか」
蒼褪めた馬を駆る悪魔、バティンの権能だ。自分以外も転移できるのか。
「『天穿』」
先程とは比べ物にならない速度で迫る矢。それは空のように青いオーラを帯び、空気をゴリゴリと削りながら直進する。
「惜しい」
効果は防御の貫通、障壁の突破。悪くない攻撃だったが、当たらなければ意味は無い。
「『魂燃』ォ!!」
「『紫恨の魔殻』」
ゼパルの体から噴き出す炎が更に勢いを増し、グシオンの体から紫のオーラが溢れ、全身を覆っていく。
「死ねェッ!!」
「砕けろッ!!」
同時に迫るゼパルとグシオン。
「しょうがないな」
俺はその場から飛び退き、二人の攻撃を回避した。
「――――戦闘術式、展開」
俺の体内に刻まれた魔術が、刻印が一斉に起動する。それに連動するように自動で無数の魔術が発動し、戦闘態勢を整えていく。
「避けたと思ったかァッ!?」
「転移を忘れたなッ!」
飛び退いて回避した筈の二体の攻撃。バティンの転移によって俺の目の前に現れた二人はそのまま剣を振り下ろし、拳を突き出す。その瞬間に至近距離に迫った二体の情報が解析され、戦闘術式の中に組み込まれていく。
「無駄だ」
戦闘術式によって展開された多重障壁。その最初の壁、回生障壁によりゼパルの剣は俺に届くことなく弾かれ、グシオンの拳は回生障壁を突破するも、破壊された瞬間に修復された障壁によって腕を切断された。
「自動反撃」
至近距離で攻撃を防がれた二人。自動発動した術式が障壁に伝わったエネルギーを最適化して二体に反射し、ゼパルの体は木っ端微塵に砕け散り、グシオンが全身に纏っていた紫のオーラは吹き飛んだ。
「先ずは、一つ」
「バティンッ、転移を――――」
ゼパルは復活するだろうが、一旦放置だ。バティンに助けを求めるグシオンを聖なる光を纏った刃で切り裂き、滅した。
「もう転移は出来ないぞ」
結界という分かりやすい仕切りがあるお陰で簡単だった。この空間の中で転移することはもう出来ない。
「二つ、三つ」
バティンとエリゴス。二体をほぼ同時に切り裂き、消滅させる。
「速すぎる……何だ、その速度は……力は……」
呆然と呟くバルバトス。その近くで燻ぶった火から、ゼパルが現れる。
「身体強化だ。魔術と闘気、他にも色々だな」
とはいえ、これもフルで発動している訳ではない。戦闘術式は魔力の生成量を上回らない程度の消費になるように出来ている。魔力を収集する為の術式も発動し、更に出力を上げる二段階目もあるが、それを使う必要は無いだろう。
「お、ォォ……復活だぜェ……!」
「そうか」
自動反撃によって粉々になったゼパルは小さな炎から復活したようだが、意味は無い。聖なる光によって切り刻まれ、死んだ。
「『狩人の縄張り』」
バルバトスからこの結界を覆うように緑の魔力が広がっていく。これも結界か。
「なるほどな」
正にバルバトスの領域と化したこの結界内。刃を振るって光の斬撃を飛ばすも、それは空中で霧散した。
「『奏でる肆の王、連なる軍勢』」
東西南北、四方から音がする。トランペットのような音だ。心臓まで響く轟音は魔術の音色、それだけで大抵の人間を殺すだろう。
「随分と多いな」
天空より現れる四体の悪魔。全く同じ見た目をした彼らは全員が頭に王冠を乗せ、トランペットを吹き、数え切れないほどの悪魔の軍勢を引き連れている。
「最初は焦ったが……時間を掛けすぎたな」
「そうだな。どう考えても、最初に殺すべきはお前だった」
一番厄介なのがバルバトスであることには気付いていたが、致命的な攻撃を全くしてこないので放置していた。
「この魔術の支配下は俺の縄張りだ。さしものお前も、簡単に勝てるとは思わないことだな」
トランペットの音色が聞こえた。同時に、無数の悪魔兵が俺に突撃してくる。一体一体はソロモン七十二柱の悪魔には劣るが、流石に小悪魔やそこらのハンターよりは上だ。
「……そうか」
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