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不在着信、三件。
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昨日はそのまま山梨の屋上で寝た。寝心地はこっちの方が良かったな。空気は綺麗だし、何よりうるさくない。あと、富士山が見えるのも良いな。
「取り敢えず、昇格の手続きは終わったな」
六級仕様になった登録証を虚空に放り、富士山を見上げる。
「さて、今日は何をしようか」
折角六級になったことだしな。新しく行けるようになった異界にでも行くか。確か、六級から解放の異界が一番多いはずだ。七級でも行ける異界というのは、余り多くない。
「……そういえば、犀川から連絡があったか見てないな」
俺は虚空からスマホを取り出した。すると、犀川からの連絡は無いが七里からの電話が三件入っていた。
「何だ?」
LINKを開くと、不在着信の通知の後にメッセージが書かれていた。
「長野県佐久市の異界で異常個体が発生したらしい。危険度は丙。異界周辺を彷徨ってるって話だが、既に境界は超えていて、街まで到達する可能性もある。更に、崩壊が起きる危険性もある。出来ればお前の手も借りたい。報奨金は出る……か」
危険度、丙。上から三番目って意味だが、二級以上なら勝てるって訳ではない。危険度とハンターの等級は全く別の物だ。そして、崩壊。スタンピードとも呼ばれるこの現象は、異界とその外を隔てる境界が何らかの要因で崩壊、若しくは無効化されることを指す。これによって起きるのは、当然魔物の大規模流出だ。
「……中々不味そうだな」
異界を隔てる境界は人間の技術力によって生み出されたものだが、魔物を物理的に隔てるような結界ではなく、魔物達が本能的に近寄らないようにするものだ。その効果は確かだが、本質は防虫剤的な物でしか無く、知能の高い魔物や格の高すぎる魔物は境界を超えることがある。
そして、それに誘発されて通常の魔物も境界を越え始めることも少なくない。特に、その異常個体の知能が高ければその確率は高い。異界の魔物達を引き連れて、人間の生息圏を侵しに来るのだ。
これは、異界で魔物が発生しすぎた際に崩壊が起きるのと同じ原理だ。相当数の魔物が密集した状態の時、境界は殆ど効果を発揮しなくなるらしい。
「佐久市の異界……五級異界か」
五級以上のハンターしか入れない異界。そこが崩壊したとなれば、大惨事どころでは済まない。
「流石に、行くか」
ソロモンが関わっている可能性もあるからな。
♢
三分程度か。佐久市辺りまでは着いたが、どこにその異常個体とやらが居るか分からんな。
「一応、電話してみるか」
今から向かうという連絡に既読が付いていない以上、期待できないが一応かける。それと同時に、佐久市の異界の位置を調べる。異界の方面に向かえばそれらしきものを見つけられるかも知れない。
「……出ないな」
取り敢えず、異界に行こう。
「こっちか」
駆ける。跳ぶ。人にぶつかれば大惨事だが、見たところ人がかなり少ない。殆どの住民は避難しているのだろう。
「あれが異界か」
人里から離れ、山の方に入るとその存在が伝わってきた。そして、同時にその外側に溢れている無数の魔物達も見えて来た。それに相対しているハンター達の姿も確認できた。
「崩壊は起きたか……」
異常個体を倒すだけで収まる話では無くなったらしい。
「カラス」
伸ばした片腕の先から歪みが生まれ、そこからカラスが現れた。
「殲滅よりも人命救助優先で立ち回れ。出来るだけ姿は隠しておくことが好ましいが、この乱戦だ。どうせ見られても大した問題にはならない。ただ、魔物だと思われて攻撃される可能性はあるから注意しろ」
「カァ」
カラスは一鳴きし、その姿を晦ました。
「さて……ヤバそうな奴だけ狩るか」
全部片づけることも可能だが、流石に目立ちすぎる。姿を消しているとはいえ、そこまでのリスクを冒す必要は無いだろう。
「戦闘は始まったばかりみたいだな」
ぱっと見だが、傷を負っていたり血を流している奴はかなり少ない。死者や重傷者も今のところは居ないか。
「下がれッ、オーガの攻撃はまともに受けるなよッ!!」
「前衛は生存優先ッ、無理して攻撃するなッ!」
「『燃えろよ、燃えろよ。炎よ、燃えろ』」
「魔術が出るぞッ! 後方注意ッ!」
ハンターズハントの際とは違い、紛れも無く全員がハンターだ。その上、戦闘する為の準備と覚悟を終えてここに来ている。統制が取れており、危なげなく魔物の群れを相手に戦っていた。
「ここは大丈夫そうだな……アイツは殺しとくべきか」
彼らが相対する群れの奥に控える真紅の肌を持つオーガ。一際大きなその体は筋骨隆々で、その拳の一振りは大木でも一撃でへし折れるだろう。クリムゾンオーガと呼ばれるその魔物が戦線まで到達すれば何かしらの被害が出ることは想像に難くない。
「異界から出て直ぐのところを悪いが……じゃあな」
「グガアァァッッ!?」
ピシリと縦に赤い線が走り、その体が左右に分かれる。生命力が強そうな奴だったからな。首を落とすだけじゃ不安で真っ二つにさせてもらった。
「ッ!? な、何だ……クリムゾンオーガが割れたぞッ!?」
「誰だッ!? 誰があれをやったんだッ!?」
「話は後にしろッ! こっちには得しか無いことだッ、放置しておけッ!」
流石に殺したこと自体は察知されたが、俺の存在までは気付かれていないな。異常個体が居ないのが気になるが、この群れを放置する訳にもいかない。一旦、この調子で削っていくか。
「取り敢えず、昇格の手続きは終わったな」
六級仕様になった登録証を虚空に放り、富士山を見上げる。
「さて、今日は何をしようか」
折角六級になったことだしな。新しく行けるようになった異界にでも行くか。確か、六級から解放の異界が一番多いはずだ。七級でも行ける異界というのは、余り多くない。
「……そういえば、犀川から連絡があったか見てないな」
俺は虚空からスマホを取り出した。すると、犀川からの連絡は無いが七里からの電話が三件入っていた。
「何だ?」
LINKを開くと、不在着信の通知の後にメッセージが書かれていた。
「長野県佐久市の異界で異常個体が発生したらしい。危険度は丙。異界周辺を彷徨ってるって話だが、既に境界は超えていて、街まで到達する可能性もある。更に、崩壊が起きる危険性もある。出来ればお前の手も借りたい。報奨金は出る……か」
危険度、丙。上から三番目って意味だが、二級以上なら勝てるって訳ではない。危険度とハンターの等級は全く別の物だ。そして、崩壊。スタンピードとも呼ばれるこの現象は、異界とその外を隔てる境界が何らかの要因で崩壊、若しくは無効化されることを指す。これによって起きるのは、当然魔物の大規模流出だ。
「……中々不味そうだな」
異界を隔てる境界は人間の技術力によって生み出されたものだが、魔物を物理的に隔てるような結界ではなく、魔物達が本能的に近寄らないようにするものだ。その効果は確かだが、本質は防虫剤的な物でしか無く、知能の高い魔物や格の高すぎる魔物は境界を超えることがある。
そして、それに誘発されて通常の魔物も境界を越え始めることも少なくない。特に、その異常個体の知能が高ければその確率は高い。異界の魔物達を引き連れて、人間の生息圏を侵しに来るのだ。
これは、異界で魔物が発生しすぎた際に崩壊が起きるのと同じ原理だ。相当数の魔物が密集した状態の時、境界は殆ど効果を発揮しなくなるらしい。
「佐久市の異界……五級異界か」
五級以上のハンターしか入れない異界。そこが崩壊したとなれば、大惨事どころでは済まない。
「流石に、行くか」
ソロモンが関わっている可能性もあるからな。
♢
三分程度か。佐久市辺りまでは着いたが、どこにその異常個体とやらが居るか分からんな。
「一応、電話してみるか」
今から向かうという連絡に既読が付いていない以上、期待できないが一応かける。それと同時に、佐久市の異界の位置を調べる。異界の方面に向かえばそれらしきものを見つけられるかも知れない。
「……出ないな」
取り敢えず、異界に行こう。
「こっちか」
駆ける。跳ぶ。人にぶつかれば大惨事だが、見たところ人がかなり少ない。殆どの住民は避難しているのだろう。
「あれが異界か」
人里から離れ、山の方に入るとその存在が伝わってきた。そして、同時にその外側に溢れている無数の魔物達も見えて来た。それに相対しているハンター達の姿も確認できた。
「崩壊は起きたか……」
異常個体を倒すだけで収まる話では無くなったらしい。
「カラス」
伸ばした片腕の先から歪みが生まれ、そこからカラスが現れた。
「殲滅よりも人命救助優先で立ち回れ。出来るだけ姿は隠しておくことが好ましいが、この乱戦だ。どうせ見られても大した問題にはならない。ただ、魔物だと思われて攻撃される可能性はあるから注意しろ」
「カァ」
カラスは一鳴きし、その姿を晦ました。
「さて……ヤバそうな奴だけ狩るか」
全部片づけることも可能だが、流石に目立ちすぎる。姿を消しているとはいえ、そこまでのリスクを冒す必要は無いだろう。
「戦闘は始まったばかりみたいだな」
ぱっと見だが、傷を負っていたり血を流している奴はかなり少ない。死者や重傷者も今のところは居ないか。
「下がれッ、オーガの攻撃はまともに受けるなよッ!!」
「前衛は生存優先ッ、無理して攻撃するなッ!」
「『燃えろよ、燃えろよ。炎よ、燃えろ』」
「魔術が出るぞッ! 後方注意ッ!」
ハンターズハントの際とは違い、紛れも無く全員がハンターだ。その上、戦闘する為の準備と覚悟を終えてここに来ている。統制が取れており、危なげなく魔物の群れを相手に戦っていた。
「ここは大丈夫そうだな……アイツは殺しとくべきか」
彼らが相対する群れの奥に控える真紅の肌を持つオーガ。一際大きなその体は筋骨隆々で、その拳の一振りは大木でも一撃でへし折れるだろう。クリムゾンオーガと呼ばれるその魔物が戦線まで到達すれば何かしらの被害が出ることは想像に難くない。
「異界から出て直ぐのところを悪いが……じゃあな」
「グガアァァッッ!?」
ピシリと縦に赤い線が走り、その体が左右に分かれる。生命力が強そうな奴だったからな。首を落とすだけじゃ不安で真っ二つにさせてもらった。
「ッ!? な、何だ……クリムゾンオーガが割れたぞッ!?」
「誰だッ!? 誰があれをやったんだッ!?」
「話は後にしろッ! こっちには得しか無いことだッ、放置しておけッ!」
流石に殺したこと自体は察知されたが、俺の存在までは気付かれていないな。異常個体が居ないのが気になるが、この群れを放置する訳にもいかない。一旦、この調子で削っていくか。
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