当て馬悪役令息に転生したはずが何故か俺がヒロインに狙われています

14話

　お披露目が終わり領地に帰ってきて数日後、俺に専属の従者が付くということになった。

　俺は女性の使用人は苦手なので、今までは屋敷の男性の使用人が交代で俺の面倒を見てくれていた。なるべく同じ使用人がつい付いてくれていたのである意味専属に近かったが、この度七歳になり、お披露目を済ませたことで正式に俺にも従者が付くようになったという。

　従者は事前に父様達が、調査や面談を済ませ厳選したという。そしてその厳選した三人がひとまず俺に付くことになった。今しばらくは試用期間となり、実際に俺と過ごして相性を見るという。

　父様達は全てにおいて絶対に大丈夫という確信を得てから俺に付けさせたかったようだが、相性ばかりはどうしようもない。そのため、現段階で大丈夫という三人を俺に付けたというわけだ。

　この話の際に、何度も念押しで何かあったら我慢せず、すぐ言うようにと言われた。

　そして、俺は従者候補三人に会う日を迎えた。

　従者候補一人目は、我が家の執事オイゲンの息子のマティス・デーリング、十二才。彼は、父親に似て真面目そうな印象だった。

　二人目は公爵家の寄子の子爵家のルッツ・ノイマン、十才。彼の第一印象はチャラそうな感じだった。十才でチャラそうって……なんだ？自問自答。

　三人目も公爵家の寄子の家からであり、彼は男爵家の者であった。マリウス・エルマン、八才。第一印象は活発そうな感じだった。

　今日はとりあえず顔合わせのみであり、明日から本格的に働いてもらうことになる。

　これから俺は彼らと生活のほとんどを共にすることになる。