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巣立ち
隅々まで洗われました……
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石鹸というものは、いい匂いがしてぬるぬるしてて、水をつけて擦るとぶくぶくした泡がたつ。これ、知ってる。
頭を洗ってもらうのはとても気持ち良かったんだけど……。
「く、くすぐったいです」
腕まくりしたラルクさんかマルクさんかどっちかわからないけどが、ふわふわしたものに石鹸の泡をつけて僕の体を撫でている。
「なんだか擦り傷がいっぱいあね? 染みない?」
「足はちょっと痛いけど……あ、でもリンドさんに舐めてもらったから」
「舐め……ですって?」
な、何かまずい事言ったかなぁ?
「じゃあ、傷が痛く無いよう、手で洗ってあげれば?」
もう一人が言う。心遣いありがとう。
ぬるぬるっと手が背中を滑ってる。ひゃあっ、これもくすぐったいぃ。
「いい手触り……すべすべ」
「私も手伝いましょう。マルク、服が濡れるからお前も脱いじゃいな。私も脱ぐから」
「それいいねぇ。シス君、皆裸の方が恥ずかしくないでしょう?」
「……う、うん」
そうかなぁ? 何か余計恥ずかしい気もしなくも無いけど。そうだよね。服が濡れちゃうよね。ってか自分で洗えると思うんだけど……。
二人はドアの外で服を脱いで戻って来た。
「ほら、一緒だよ」
「わ……」
おおっ、この人達も外にアレがついている! 人間のオスはこれが普通だったのかぁ。わあ……何だか不思議な体だな。僕と肌の色が違うからきゅっと締まって見えて、でもごつごつしてなくて。あ、でもちょっと毛が生えてるぅ。形も違う……先っちょが何か赤くて生々しい。そういえばリンドさんのもこんなの出てた。大人なのかな、この二人も。
「あ、あの、お二人は何歳なのですか?」
「私達は二人とも17だよ。同じ日に生れた双子なんだ、私がラルク」
「で、私がマルク。一応私の方が兄」
……脱いでも全く区別がつきません。声も同じに聞こえるよ。
「僕ももう少ししたら毛が生えてくるのかなぁ」
人様と自分のを比べてたからか、二人が同時にふき出した。
「か……かわいいいいぃ。何この子」
「大丈夫だよ、ちゃんと生えてくるんだよ」
なんか両方から頭を思いきりナデナデされた。
「じゃあ洗おうね」
二人はお湯で手を濡らして石鹸を泡立てると、両方から手を伸ばしてきた。
まずは両腕を洗われて、そのまま脇へ。
「ひゃっ!」
ああっ、くすぐったいにも程があるよっ。そのまま胸をすりすり。
「見て、マルク。この薄桃の乳首。きゅってなっちゃったよ?」
「たまらないね。よし今度は足」
「あの、自分で……」
「ダメダメ。私達に任せてね。はい、足広げて」
僕は何もさせてもらえず突っ立ったままなんですが……。
するすると足を滑る手。段々と上の方に来た。太ももの内側に手が触れたとき、自分がびくんとしたのがわかって、お腹の辺りがちりちりってした。
「わあ、可愛い反応」
わざとなのか、内腿はやたら丁寧に……って、えっ?
「ここも綺麗にしようね~」
アレも触られてますっ! ぬるぬるって手がっ。やっ、ちょっと何かコレって変なカンジっ! 下腹がジンジン……頬が熱いよぅ!
思わず手で隠そうとすると、両手とも握られた。
「動いちゃダーメっ」
「まだかくれんぼしてるねぇ。コンニチハってしちゃおう」
「いっ……!」
何が起きたのかわからなかったが、痛みがあった。
「ほら、可愛い果物みたいな君が顔を出したよ」
言われて恐る恐る見てみると……ううっ! 形が変わってるっ!
「ねえ、マルク、涙目になって来てるよ? 姫様達に叱られない?」
「平気だって。ねぇ、シス君? 気持ちいいよね?」
気持ち良く……ないよ~。なんか変だよぅ。何とも言えない表情で僕を見上げる、跪いた二人を見てるとたまらなくて目をぎゅっと閉じた。
あわあわ再開。そ、そこはそんなに丁寧に洗わなくてもいいっ!
先っぽをぬるっと指が撫でた時、
「あんっ」
変な声が出た……泣きたい気分。全身熱いよぉ。
「ふふっ、元気になって来たね。可愛い」
「後ろも洗ってあげなきゃね」
後ろ? そう思う間も無く、指がつるっとお尻の割れ目を撫でた。
「や……っ」
また変な声出ちゃったよぉ! 恥ずかしいよぉ、そんな所……。
すりすり。またも丁寧すぎるほど丁寧に洗われて、なんだかもう声を抑えるのに必死で、息が苦しくなって来た。
「真赤になってるね」
「ヤバっ、見てたらこっちも……」
急に二人が離れたので、そっと目を開けると、二人が背中を向けて何やら相談している様だった。石鹸で自分を洗ってるように見えるんだけど?
「じゃあ、仕上げしようね~」
何か良くない予感がしたんだけど、足が動かなくて逃げられないまま、二人に前後から挟まれた。何? 何が始まるのっ?
「じっとしてていいからね」
って、何故前後から抱きつくの? 下腹と腰に何か固いものが当ってますがっ? ってか僕の元気になっちゃったのもマルクさんかラルクさんかどっちかの腿に当ってますがっ!
二人が交互にすりすりいいいいぃ! ものすっごく変ですうううっ!
「あっ、やっ、なっ」
もう何が何だかさっぱり。色んな物が当ってもうっ。二人が前と後ろではあはあ言ってるしぃいいっ。た~す~け~て~!
その時、救いの声が聞こえた。
「おーい、のぼせてないか?」
遠いけど暢気なリンドさんの声。
慌てて、桶にお湯を汲んできてかぶる二人。僕のあわあわも流してくれた。
「ちょっと浸かってから出ておいで」
前を押さえて二人がそそくさと出て行った。
「くそっ、どうすんだ、この不完全燃焼……」
「今晩、姫様とリンド様に責任をとってもらいましょう!」
そんな声が聞こえて来た。
それよりも……僕はこの元気になってしまったモノが収まるまで、しばらくお湯から出られそうに無い。
「お風呂って……こんなに大変な物なのか……」
結局、頭がぼわ~んとして来て、気がつくと姫様の膝枕で、リンドさんにぱたぱた扇がれていた。
僕が出て来ないから、心配して見に来たリンドさんに抱えられて出てきたんだそうだ。
マルクさんとラルクさんはお姫様にこっ酷く叱られたらしい。
でも、不完全燃焼って? 責任取ってもらうって言ってたけど、何だったんだろう。
とにかく、マルクさんとラルクさんの双子は変だ、そう何となく思った僕だった。
頭を洗ってもらうのはとても気持ち良かったんだけど……。
「く、くすぐったいです」
腕まくりしたラルクさんかマルクさんかどっちかわからないけどが、ふわふわしたものに石鹸の泡をつけて僕の体を撫でている。
「なんだか擦り傷がいっぱいあね? 染みない?」
「足はちょっと痛いけど……あ、でもリンドさんに舐めてもらったから」
「舐め……ですって?」
な、何かまずい事言ったかなぁ?
「じゃあ、傷が痛く無いよう、手で洗ってあげれば?」
もう一人が言う。心遣いありがとう。
ぬるぬるっと手が背中を滑ってる。ひゃあっ、これもくすぐったいぃ。
「いい手触り……すべすべ」
「私も手伝いましょう。マルク、服が濡れるからお前も脱いじゃいな。私も脱ぐから」
「それいいねぇ。シス君、皆裸の方が恥ずかしくないでしょう?」
「……う、うん」
そうかなぁ? 何か余計恥ずかしい気もしなくも無いけど。そうだよね。服が濡れちゃうよね。ってか自分で洗えると思うんだけど……。
二人はドアの外で服を脱いで戻って来た。
「ほら、一緒だよ」
「わ……」
おおっ、この人達も外にアレがついている! 人間のオスはこれが普通だったのかぁ。わあ……何だか不思議な体だな。僕と肌の色が違うからきゅっと締まって見えて、でもごつごつしてなくて。あ、でもちょっと毛が生えてるぅ。形も違う……先っちょが何か赤くて生々しい。そういえばリンドさんのもこんなの出てた。大人なのかな、この二人も。
「あ、あの、お二人は何歳なのですか?」
「私達は二人とも17だよ。同じ日に生れた双子なんだ、私がラルク」
「で、私がマルク。一応私の方が兄」
……脱いでも全く区別がつきません。声も同じに聞こえるよ。
「僕ももう少ししたら毛が生えてくるのかなぁ」
人様と自分のを比べてたからか、二人が同時にふき出した。
「か……かわいいいいぃ。何この子」
「大丈夫だよ、ちゃんと生えてくるんだよ」
なんか両方から頭を思いきりナデナデされた。
「じゃあ洗おうね」
二人はお湯で手を濡らして石鹸を泡立てると、両方から手を伸ばしてきた。
まずは両腕を洗われて、そのまま脇へ。
「ひゃっ!」
ああっ、くすぐったいにも程があるよっ。そのまま胸をすりすり。
「見て、マルク。この薄桃の乳首。きゅってなっちゃったよ?」
「たまらないね。よし今度は足」
「あの、自分で……」
「ダメダメ。私達に任せてね。はい、足広げて」
僕は何もさせてもらえず突っ立ったままなんですが……。
するすると足を滑る手。段々と上の方に来た。太ももの内側に手が触れたとき、自分がびくんとしたのがわかって、お腹の辺りがちりちりってした。
「わあ、可愛い反応」
わざとなのか、内腿はやたら丁寧に……って、えっ?
「ここも綺麗にしようね~」
アレも触られてますっ! ぬるぬるって手がっ。やっ、ちょっと何かコレって変なカンジっ! 下腹がジンジン……頬が熱いよぅ!
思わず手で隠そうとすると、両手とも握られた。
「動いちゃダーメっ」
「まだかくれんぼしてるねぇ。コンニチハってしちゃおう」
「いっ……!」
何が起きたのかわからなかったが、痛みがあった。
「ほら、可愛い果物みたいな君が顔を出したよ」
言われて恐る恐る見てみると……ううっ! 形が変わってるっ!
「ねえ、マルク、涙目になって来てるよ? 姫様達に叱られない?」
「平気だって。ねぇ、シス君? 気持ちいいよね?」
気持ち良く……ないよ~。なんか変だよぅ。何とも言えない表情で僕を見上げる、跪いた二人を見てるとたまらなくて目をぎゅっと閉じた。
あわあわ再開。そ、そこはそんなに丁寧に洗わなくてもいいっ!
先っぽをぬるっと指が撫でた時、
「あんっ」
変な声が出た……泣きたい気分。全身熱いよぉ。
「ふふっ、元気になって来たね。可愛い」
「後ろも洗ってあげなきゃね」
後ろ? そう思う間も無く、指がつるっとお尻の割れ目を撫でた。
「や……っ」
また変な声出ちゃったよぉ! 恥ずかしいよぉ、そんな所……。
すりすり。またも丁寧すぎるほど丁寧に洗われて、なんだかもう声を抑えるのに必死で、息が苦しくなって来た。
「真赤になってるね」
「ヤバっ、見てたらこっちも……」
急に二人が離れたので、そっと目を開けると、二人が背中を向けて何やら相談している様だった。石鹸で自分を洗ってるように見えるんだけど?
「じゃあ、仕上げしようね~」
何か良くない予感がしたんだけど、足が動かなくて逃げられないまま、二人に前後から挟まれた。何? 何が始まるのっ?
「じっとしてていいからね」
って、何故前後から抱きつくの? 下腹と腰に何か固いものが当ってますがっ? ってか僕の元気になっちゃったのもマルクさんかラルクさんかどっちかの腿に当ってますがっ!
二人が交互にすりすりいいいいぃ! ものすっごく変ですうううっ!
「あっ、やっ、なっ」
もう何が何だかさっぱり。色んな物が当ってもうっ。二人が前と後ろではあはあ言ってるしぃいいっ。た~す~け~て~!
その時、救いの声が聞こえた。
「おーい、のぼせてないか?」
遠いけど暢気なリンドさんの声。
慌てて、桶にお湯を汲んできてかぶる二人。僕のあわあわも流してくれた。
「ちょっと浸かってから出ておいで」
前を押さえて二人がそそくさと出て行った。
「くそっ、どうすんだ、この不完全燃焼……」
「今晩、姫様とリンド様に責任をとってもらいましょう!」
そんな声が聞こえて来た。
それよりも……僕はこの元気になってしまったモノが収まるまで、しばらくお湯から出られそうに無い。
「お風呂って……こんなに大変な物なのか……」
結局、頭がぼわ~んとして来て、気がつくと姫様の膝枕で、リンドさんにぱたぱた扇がれていた。
僕が出て来ないから、心配して見に来たリンドさんに抱えられて出てきたんだそうだ。
マルクさんとラルクさんはお姫様にこっ酷く叱られたらしい。
でも、不完全燃焼って? 責任取ってもらうって言ってたけど、何だったんだろう。
とにかく、マルクさんとラルクさんの双子は変だ、そう何となく思った僕だった。
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