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続・魔界王立幼稚園ひまわり組
34:色々片付きました
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「ねえねえ、お姉ちゃんに詳しく聞かせてちょうだいよ」
元に戻れたメルヒノア様は早くも絶好調です。顔を真っ赤にしてるさっちゃんに詰め寄っておいでですよ。
ユーリちゃんを学校の寮に送り出し、まだ色々と問題は山積みに残ってるし、私は正直明日からに備えて寝込みたいのですが捕まっちゃいました。久々に女子会だそうですよ。
「あの、恥ずかしいのでヒミツということで……」
「やーん、女同士だし恥ずかしがる事無いじゃないの。リンデルちゃんは優しくしてくれた? ねー、ココナちゃんも知りたいよねぇ?」
「はあ……」
女同士でも言うのは恥ずかしい事ってあるよねぇ、さっちゃん。横で聞いてる私まで頬が熱くなっちゃいます。でもそうだなぁ、私もかなり気にはなるな。手を握っただけで赤くなったり、好きって思っただけで稲妻走っちゃう魔王様がいかにしてさっちゃんを堕天させるべく頑張られたのかとか、ううっ、想像もつかないだけに非常に知りたいんですけど! いや、でもなぁ。
「メルヒノア様、ご存知でしたっけ? 天使を堕天させる方法」
「知ってるわよぉ。アタシこれでも天協の役員なのよ。だから推したんじゃない。それに絶対サリエちゃんはリンデルちゃんの好みだって思ったのよね。こういっちゃなんだけど、サリエちゃんとココナちゃんを足して二で割ったらユリレア……前のリンデルちゃんの奥さんね、になるような気がするの」
「……」
正直な所はペルちゃんが可愛いから甥っ子に欲しいって言うのが一番でしたよね、お姉様。ああでも、
そうか。メルヒノア様も堕天使の家系だから天族協同組合の会員なのは知ってましたが、そうですか、役員でしたか。私は顔が似てるって言ってたね。そしてさっちゃんは天使特有の雰囲気が似てる。足して二で割ってか。なるほどね。
でもマテ。方法知ってるってことは……。
「実の弟君の夜の事情なんぞ知りたいんですか? 普通聞きたくは無いと思うんですけど?」
「前にも言ったじゃないのよ、よくユーリちゃんを作ったと思えるほど昔からオクテだったって。ココナちゃんと上手く行ってくれてたらそんな心配なかったんだけどね、変な話普通これだけ禁欲生活長くて平気なんて男として大丈夫なのかってウチのダーリンも心配してたのよねぇ」
ツツルの王様はウチのダーリン呼びなんですね。それより生々しいですよメルヒノア様っ! 流石は人生の先輩でございます。中身は私達より歳下みたいな方ですが。
うーん、私も人間界に兄がおりましたが、あまり聞きたくは無いですね。
それに大丈夫かって言ったら、ツツル王もふらっと魔王城(じっか)に来ては長期滞在なさる王妃に対して欲求不満とか無いんですかねーとさり気に違う方向に振ってみる。
「ダーリンはアタシだけじゃなくて何人か若い娘侍らせてるもの。どこの王様もそうよ? ホボルの夜王なんか百人くらい美女を囲ってるんじゃないかしら」
さらっとお返しになられましたとも。そ、そうなんですか。初めて知った事実に少しクラクラしちゃいます。夜王様、昼間は幼児のようですが、そういえばインキュバスでしたよね。ツツル王も自分の結婚式の時にお会いしましたが、真面目な感じの竜族らしいオジサマでしたが、そっちは達者でいらっしゃるのですかぁ。
「リンデルちゃんくらいよ、一人を好きになったら他はいらないなんていうの。魔王のくせにねぇ。まあ先代の魔王……お父様がそうだったからかしらね。でもその分本気で愛してくれるわよ」
「それは私もそう思います」
ウチの旦那も一途な人で良かったですよというのは内緒にしておく。
話が逸れたと思ったのは束の間。メルヒノア様がほっとしてるようなさっちゃんに再びロックオンです。
「で? 昨夜のお話。大丈夫だったの?」
……。
「少しお酒を召していらっしゃったので、案外大胆でした……って! あ、いえその……そちらの方はお姉様のご心配は無用かと」
「あら良かったわー!」
さっちゃん、あなたこそ案外大胆な返答ぶりで。ご馳走様でございます。そうですか、やっぱり素面では無かったんですね。お酒飲むと大胆になるもんね、魔王様。
何と言うか、魔王様はほとんど私の親みたいなものなので、親のそっちの事情などあまり詳しくは聞きたくないのでこの辺で。
「まあ、何にせよ無事魔族になれた事、おめでとう、さっちゃん。それに長年の想いも叶ったんだよね」
「ありがとうございます。本当に、幸せすぎてもうどうしていいのか……ペルの父親には申し訳ないという気持ちは忘れないでいたいと思いますけど……メルヒノア様にも本当に感謝とご迷惑を掛けたお詫びを」
さっちゃんが悲しそうに笑った。手放しで喜べないのは仕方ないか。
「ペルちゃんは納得してくれた?」
「お父さんが出来て嬉しいとは言っていますが……どうなのか」
ユーリちゃんも言ってたけど、本心はわかりかねるよね。
「偉そうには言えないけど、子供を預かる職業の者としてちょっとだけね。子供は結構敏感だし、はっきり言葉や表情に出さなくてもきっと不安に思ってると思うの。ペルちゃん、ユーリちゃんは本当の意味で気持ちの整理がつくまで時間がかかると思うけど、ゆっくり、ゆっくり家族になっていけるよ、きっと」
「……家族に……」
皆で心からの笑顔になれる日がきっと来る。敏感だけど子供の心は柔らかくもあるから真正面から受け止めてあげれば順応も出来る……私はそう思ってる。
「さーて、じゃあお式の日程考えなきゃね!」
さっきまで石になってたメルヒノア様の暢気な声でお開きとなった。
休園日明け。
「おあよー!」
ルウラで子供達が登園してくると一気にお城が賑やかになる。今日はもう既に賑やか過ぎますけどね!
「おはよう」
「おはようございます」
「デ、ゴザイマスヨー!」
「……ウリたんせんせーが二人?」
ドアの所で出迎えた私達を見た瞬間、元気いっぱいやって来たさんちゃんが固まっている。
結局落書き生き物達は魔王様も処分を決めかね、うろつかないようとりあえず違う広間に閉じ込めてあるが、ミニウリちゃんは小さいのでドアの隙間から抜けてきたらしい。何故か朝からずーっとオリジナルの頭の上にとまったまんま離れないのだ。
「ちぇっかくリノ、パパ描いたにょに!」
そう愛娘に言われてはパパは叩き落とすわけにもいかず、諦めて乗せたまんまで幼稚園に出勤して来ました。
それにしても……二人って。くくっ、笑えてお腹が痛いんですけど!
「一目でわたくしとわかるほど似てますか?」
「ちょっくり!」
「……」
いろんな意味で落ち込んだウリエノイル先生は教室の隅で膝を抱えてしまった。むう、これは一見マッチ棒体型でも子供同士だとわかる何かがあるんだな。早く寝なさいココナとドジっ子魔王様は見られ無いようにしなければ!
だがしかし。
「リノとペルたんちゅくったんれすよ。ママもまおーたまもいましゅぉ」
「他にも色々いるんだよ」
「えー? 作ったの? どうやって? ココナせんせーも見たい」
おいおい、娘! ペルちゃん! 先回りでバラすんじゃなーい!
何故か猛烈に子供達全員に請われ、急遽連れて来られた落書き生き物達。
「まてー!」
「きゃはははっ」
「シッパイシチャッタ」
「ちょんにゃ事にゃいぉ。カッコイイぉ」
「ハヤクネナサーイ!」
「早くねまーす!」
幼稚園大混乱です! 追いかけっこに謎の踊りに、真似っこ。一番人気はこけてきょろきょろする魔王様です。
もうただでさえ五十人以上の幼稚園にわらわらと落書き生き物が混じってとんでもなく賑やか! というかうるさい。
「すごいねー、楽しいね!」
でも子供達はみんなすごく楽しそう。予定を組んでいたお絵かきも工作もお歌の時間も無くなってしまいましたが、こんなに楽しそうに笑ってる子供達も久しぶりかも。お遊戯会の前はみんな緊張してたのに。
「子供達とも仲良くしてるようですし、消してしまうのも忍びない。命が宿っているのなら殺してしまうのも躊躇われますし……かといってこのままうろうろされても困りますし。何かいい方法がないでしょうかね?」
「ゴザイマスヨー」
大きいのと小さいウリちゃんが子供達を見ながら言った。
うん、こうして触れ合って遊ぶ機会があってもいいよね。きっと。
魔王様は辺境の野に放つかと仰ってたけど、もっとこういい方法がある気がするんだけどな。こんな魔物でもない無害のある意味珍獣……珍獣?
なんか……思いついたかも!
「どうせ野に放っても生きていけるかわからない。だったらどこか安全なところで飼ってしまったらどうかな? たまに子供達と見にいけるような場所で」
「ああ、それはいいかもしれませんね。魔王様に相談してみましょう!」
「畑の島の横に小さな島を作って柵で囲ってみた」
島、作っちゃいましたか魔王様!
こうして魔王城横に動物園?が出来ました。
園外保育で行ける場所が一つ増えたと思うと、結果オーライでいいんでしょうね。
しかし……自分のコピーが柵の中にいると思うとちょっと複雑な私達でした。
元に戻れたメルヒノア様は早くも絶好調です。顔を真っ赤にしてるさっちゃんに詰め寄っておいでですよ。
ユーリちゃんを学校の寮に送り出し、まだ色々と問題は山積みに残ってるし、私は正直明日からに備えて寝込みたいのですが捕まっちゃいました。久々に女子会だそうですよ。
「あの、恥ずかしいのでヒミツということで……」
「やーん、女同士だし恥ずかしがる事無いじゃないの。リンデルちゃんは優しくしてくれた? ねー、ココナちゃんも知りたいよねぇ?」
「はあ……」
女同士でも言うのは恥ずかしい事ってあるよねぇ、さっちゃん。横で聞いてる私まで頬が熱くなっちゃいます。でもそうだなぁ、私もかなり気にはなるな。手を握っただけで赤くなったり、好きって思っただけで稲妻走っちゃう魔王様がいかにしてさっちゃんを堕天させるべく頑張られたのかとか、ううっ、想像もつかないだけに非常に知りたいんですけど! いや、でもなぁ。
「メルヒノア様、ご存知でしたっけ? 天使を堕天させる方法」
「知ってるわよぉ。アタシこれでも天協の役員なのよ。だから推したんじゃない。それに絶対サリエちゃんはリンデルちゃんの好みだって思ったのよね。こういっちゃなんだけど、サリエちゃんとココナちゃんを足して二で割ったらユリレア……前のリンデルちゃんの奥さんね、になるような気がするの」
「……」
正直な所はペルちゃんが可愛いから甥っ子に欲しいって言うのが一番でしたよね、お姉様。ああでも、
そうか。メルヒノア様も堕天使の家系だから天族協同組合の会員なのは知ってましたが、そうですか、役員でしたか。私は顔が似てるって言ってたね。そしてさっちゃんは天使特有の雰囲気が似てる。足して二で割ってか。なるほどね。
でもマテ。方法知ってるってことは……。
「実の弟君の夜の事情なんぞ知りたいんですか? 普通聞きたくは無いと思うんですけど?」
「前にも言ったじゃないのよ、よくユーリちゃんを作ったと思えるほど昔からオクテだったって。ココナちゃんと上手く行ってくれてたらそんな心配なかったんだけどね、変な話普通これだけ禁欲生活長くて平気なんて男として大丈夫なのかってウチのダーリンも心配してたのよねぇ」
ツツルの王様はウチのダーリン呼びなんですね。それより生々しいですよメルヒノア様っ! 流石は人生の先輩でございます。中身は私達より歳下みたいな方ですが。
うーん、私も人間界に兄がおりましたが、あまり聞きたくは無いですね。
それに大丈夫かって言ったら、ツツル王もふらっと魔王城(じっか)に来ては長期滞在なさる王妃に対して欲求不満とか無いんですかねーとさり気に違う方向に振ってみる。
「ダーリンはアタシだけじゃなくて何人か若い娘侍らせてるもの。どこの王様もそうよ? ホボルの夜王なんか百人くらい美女を囲ってるんじゃないかしら」
さらっとお返しになられましたとも。そ、そうなんですか。初めて知った事実に少しクラクラしちゃいます。夜王様、昼間は幼児のようですが、そういえばインキュバスでしたよね。ツツル王も自分の結婚式の時にお会いしましたが、真面目な感じの竜族らしいオジサマでしたが、そっちは達者でいらっしゃるのですかぁ。
「リンデルちゃんくらいよ、一人を好きになったら他はいらないなんていうの。魔王のくせにねぇ。まあ先代の魔王……お父様がそうだったからかしらね。でもその分本気で愛してくれるわよ」
「それは私もそう思います」
ウチの旦那も一途な人で良かったですよというのは内緒にしておく。
話が逸れたと思ったのは束の間。メルヒノア様がほっとしてるようなさっちゃんに再びロックオンです。
「で? 昨夜のお話。大丈夫だったの?」
……。
「少しお酒を召していらっしゃったので、案外大胆でした……って! あ、いえその……そちらの方はお姉様のご心配は無用かと」
「あら良かったわー!」
さっちゃん、あなたこそ案外大胆な返答ぶりで。ご馳走様でございます。そうですか、やっぱり素面では無かったんですね。お酒飲むと大胆になるもんね、魔王様。
何と言うか、魔王様はほとんど私の親みたいなものなので、親のそっちの事情などあまり詳しくは聞きたくないのでこの辺で。
「まあ、何にせよ無事魔族になれた事、おめでとう、さっちゃん。それに長年の想いも叶ったんだよね」
「ありがとうございます。本当に、幸せすぎてもうどうしていいのか……ペルの父親には申し訳ないという気持ちは忘れないでいたいと思いますけど……メルヒノア様にも本当に感謝とご迷惑を掛けたお詫びを」
さっちゃんが悲しそうに笑った。手放しで喜べないのは仕方ないか。
「ペルちゃんは納得してくれた?」
「お父さんが出来て嬉しいとは言っていますが……どうなのか」
ユーリちゃんも言ってたけど、本心はわかりかねるよね。
「偉そうには言えないけど、子供を預かる職業の者としてちょっとだけね。子供は結構敏感だし、はっきり言葉や表情に出さなくてもきっと不安に思ってると思うの。ペルちゃん、ユーリちゃんは本当の意味で気持ちの整理がつくまで時間がかかると思うけど、ゆっくり、ゆっくり家族になっていけるよ、きっと」
「……家族に……」
皆で心からの笑顔になれる日がきっと来る。敏感だけど子供の心は柔らかくもあるから真正面から受け止めてあげれば順応も出来る……私はそう思ってる。
「さーて、じゃあお式の日程考えなきゃね!」
さっきまで石になってたメルヒノア様の暢気な声でお開きとなった。
休園日明け。
「おあよー!」
ルウラで子供達が登園してくると一気にお城が賑やかになる。今日はもう既に賑やか過ぎますけどね!
「おはよう」
「おはようございます」
「デ、ゴザイマスヨー!」
「……ウリたんせんせーが二人?」
ドアの所で出迎えた私達を見た瞬間、元気いっぱいやって来たさんちゃんが固まっている。
結局落書き生き物達は魔王様も処分を決めかね、うろつかないようとりあえず違う広間に閉じ込めてあるが、ミニウリちゃんは小さいのでドアの隙間から抜けてきたらしい。何故か朝からずーっとオリジナルの頭の上にとまったまんま離れないのだ。
「ちぇっかくリノ、パパ描いたにょに!」
そう愛娘に言われてはパパは叩き落とすわけにもいかず、諦めて乗せたまんまで幼稚園に出勤して来ました。
それにしても……二人って。くくっ、笑えてお腹が痛いんですけど!
「一目でわたくしとわかるほど似てますか?」
「ちょっくり!」
「……」
いろんな意味で落ち込んだウリエノイル先生は教室の隅で膝を抱えてしまった。むう、これは一見マッチ棒体型でも子供同士だとわかる何かがあるんだな。早く寝なさいココナとドジっ子魔王様は見られ無いようにしなければ!
だがしかし。
「リノとペルたんちゅくったんれすよ。ママもまおーたまもいましゅぉ」
「他にも色々いるんだよ」
「えー? 作ったの? どうやって? ココナせんせーも見たい」
おいおい、娘! ペルちゃん! 先回りでバラすんじゃなーい!
何故か猛烈に子供達全員に請われ、急遽連れて来られた落書き生き物達。
「まてー!」
「きゃはははっ」
「シッパイシチャッタ」
「ちょんにゃ事にゃいぉ。カッコイイぉ」
「ハヤクネナサーイ!」
「早くねまーす!」
幼稚園大混乱です! 追いかけっこに謎の踊りに、真似っこ。一番人気はこけてきょろきょろする魔王様です。
もうただでさえ五十人以上の幼稚園にわらわらと落書き生き物が混じってとんでもなく賑やか! というかうるさい。
「すごいねー、楽しいね!」
でも子供達はみんなすごく楽しそう。予定を組んでいたお絵かきも工作もお歌の時間も無くなってしまいましたが、こんなに楽しそうに笑ってる子供達も久しぶりかも。お遊戯会の前はみんな緊張してたのに。
「子供達とも仲良くしてるようですし、消してしまうのも忍びない。命が宿っているのなら殺してしまうのも躊躇われますし……かといってこのままうろうろされても困りますし。何かいい方法がないでしょうかね?」
「ゴザイマスヨー」
大きいのと小さいウリちゃんが子供達を見ながら言った。
うん、こうして触れ合って遊ぶ機会があってもいいよね。きっと。
魔王様は辺境の野に放つかと仰ってたけど、もっとこういい方法がある気がするんだけどな。こんな魔物でもない無害のある意味珍獣……珍獣?
なんか……思いついたかも!
「どうせ野に放っても生きていけるかわからない。だったらどこか安全なところで飼ってしまったらどうかな? たまに子供達と見にいけるような場所で」
「ああ、それはいいかもしれませんね。魔王様に相談してみましょう!」
「畑の島の横に小さな島を作って柵で囲ってみた」
島、作っちゃいましたか魔王様!
こうして魔王城横に動物園?が出来ました。
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