魔界王立幼稚園ひまわり組

続・魔界王立幼稚園ひまわり組

ここまでのお話

　進藤心菜（しんどうここな）は夢がかなって幼稚園の先生になったばかりのある日、仕事の帰りに幼児を庇って車に轢かれて死亡……と思いきや、気が付くとそこは魔界。助けた幼児は魔王の一人息子で、責任を感じた魔王が彼女を魔界に連れ帰り自分の眷属に迎えたのだった。
　魔王様はシングルファーザー。幼いユーリ王子の養育係に迎えられたココナは、ユーリのためには他の同じくらいの子どもと触れ合うことがよいと考え、魔王城内に幼稚園を作ることにした。集まったのは魔族の幼い子どもたち。
　スケルトン・狼族・吸血鬼・竜人族・植物魔族……個性豊かな子どもたちとの幼稚園生活は楽しいけれど思わぬハプニングや苦労の連続。それでも子どもたちは元気いっぱい。
　お遊戯会に運動会、菜園づくり……いろんな行事にちらほらココナをめぐる恋の予感もある中、魔王を倒そうと人間の国が勇者をたてて動き出した――――。

（詳しくは書籍の「魔界王立幼稚園ひまわり組　１・２でお楽しみください）


☆主要キャラクター

・進藤心菜（しんどうここな）／ココナ先生
二十一歳。保育園の保育士になったばかり。交通事故で死んだと思ったら目覚めると魔界。開き直って幼稚園をつくる。

・ユーリちゃん／ユーリ＊＊＊＊・レンドラルド・ドドイル
三歳。魔王様の息子。わがままで癇癪持ちだったが、幼稚園でお友達と遊ぶようになっておりこうさんになった。ちょっと言葉が遅いので喋り方は歳よりも幼い。

・魔王様／リンデル＊＊＊・レンドラルド・ドドイル・キノイ51世
百二十歳。まんま魔界で一番偉い魔王。
正妃亡き後、一人で子育てしていたシングルファーザー
クールで無表情だが案外中身は単純な人。子煩悩を通り過ぎて親バカ。時々酔っ払い

・ウリちゃん／ウリエノイル・アルヒャンゲ・カムト
魔王様と同い年の幼馴染の堕天使。
基本笑顔だが言動はちょっと黒い。ドドイル国宰相兼スミレ組担任

・草野英治（くさのえいじ）／エイジ　人間の国マファルに日本から勇者として召喚された農業高校の生徒。魔王と戦うのが嫌で逃げてきた。現在ドドイル国農業大臣兼幼稚園の補助職員

・幼稚園の園児
いろいろな種族の三歳～六歳までの子供達。
第一期の子供達は初期十人で後十九人。

・マーム先生
元貴族院の学校の幼年部の先生。幼稚園の正職員。種族はラミア

・メイア先生
元孤児院の賄いをやっていた小さな女性。幼稚園の正職員。種族はブラウニー（妖精）


☆世界観など

・魔王城
超巨大にしたギリシャのメテオラか中国の山水画の岩山みたいな切り立った高い山の天辺の湖の真ん中に建っていて、山の下の方は雲に覆われている。その下は動く森
全てのドアは大きく、天井も高いのは巨大バージョンの魔王様にサイズを合わせてあるため。それぞれ竜や獣のレリーフがあり生きている。

・畑の島
城の島と細い橋で繋がっている小さな島。果樹園、菜園があり、鶏に似たポジョという虹色の家禽があちこちを走り回っている。作業をしているのはグレムリンさん達とエイジ。
幼稚園の畑スペースはテニスコート２面分くらい。花や野菜を植えてあり、畝の端っこで笑いジラソレと歓喜ヴェレットが見張りをしている

・町
城のある山の周囲を囲むようにぐるりと輪のように広がった町。庶民が多い下町っぽい市街地方向と貴族が多いちょっと高級住宅街に別れている。基本園児の多くは下町の方からやってくる。ココナが買い物に行くのも下町方面。
町は浮き輪のようにわりと細長く薄っぺらく、その外はまた森や荒野が広がり、他国までの街道に沿って転々と島のように貴族領の小さな街や村がある。農業や牧畜などに携わる種族は円の外のほうにいる。

・転移陣
見た目は複雑な文字と図形を組み合わせた魔方円という感じ。出す人によって微妙に模様、光る色が違う（魔王様→紫　ウリちゃん→水色　ココナ→ピンクみたいな）
大きさは城入り口にある魔王の共用転移陣は直径５ｍほど。ココナが出せるのは１ｍほどで小さい

・ドドイル王国
国という概念が違うため「コレだけの広さを治めよ」と各国王が魔王に下賜された土地が各々の「国」。ゆえに各国の王は規模の大きい県知事のようなもので、その下の市が貴族の領地。ドドイル王国だけは魔王様直轄の全世界の首都のようなもの。気候が常春といっていいほど穏やかで、作物の収穫に困らないため、近隣にくらべるとまだ豊かで国民もおおむね長閑。文化水準は高いが、機械に頼ることの無い方面で便利である。通信手段も伝書鳥などでそこそこ充実しており、車は走っていないがトカゲのような動物が引く荷車での流通もある。公共飛竜なども充実しており空を飛んで移動する事も可。


☆その他（地理など）

世界は球体であるという概念が無いので、魔王含め、平たい世界の中心にドドイル国があり、その周りをとりまくように点々と他の七つの国があると思っていてそれが常識として根付いている。
魔界・人間界・天界の位置関係はこれといった目に見える形は無いが、次元の層にように重なっている感じ。一番上が天界、その真ん中が人間界、一番下に魔界
人間界と間にも次元の繋がりがある箇所、時期（お盆や万聖節など）があり、迫害され逃げてきた魔族・魔物は魔界に移住した。一部一緒に巻き込まれた人間も一方通行のため帰れなくなった者が魔界に居ついた。