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続・魔界王立幼稚園ひまわり組
44:涙の花束
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おもむろにお花に手を伸ばされた魔王様に目を閉じた。多分私だけじゃない、お客さん達もそうだっただろう。
『残念、当りを引きおったわ。面白くないのぉ』
肩の先代の声で目を開けると、何事も無く紫の薔薇に似た花を手にした魔王様が見えた。横でペルちゃんが胸に手を当ててホッとした表情で微笑んでる。さっちゃんもほっとしてるね。
でもまだ一本。後二本選ばないといけないんだよね。
「よっしゃー!」
もう既に全身真っ黒で原型を留めてないさんちゃんパパがやっと当りの花を引いたみたいだ。あらら、残念。魔王様一位は無くなってしまいましたね。ついでのことをいうとウリちゃんも。またハズレ引いて花が飛んでったよね。
「よしっ!」
きぃちゃんママも当りみたいだ。先に来ていたチームが次々と当りを引く中、魔王様は二本目も当りだったみたい。三本目は……ぱぁんと音をたてて弾けた花。
『ココナちゃん、何故他の子達は王妃に花を渡さんのじゃ?』
肩の先代に言われて気がついた。本当だ、さんちゃんもきぃちゃんも、ジュン君もまださっちゃんに花を渡してない。
『気を遣っておるのじゃろうか? 勝負に身分も何も関係あるまい?』
「そうですね。ちょっと見てきましょう」
走り寄ろうとすると、ゴール近くにいたマーム先生と順位の札を渡す係のてんちゃんに手招きされた。
「マーム先生、これじゃ競争になりません!」
「大丈夫です。ちゃんと当りを引いた順に順位はつけます。これはさんちゃんや、カンちゃんが組み合わせが決まった時から打ち合わせしていたんです。叶えてやろうと思いまして」
え? どういうこと? 私は聞いてなかったけどこっそりマーム先生達には言ってたんだ。
「どんな順番になっても、ペルちゃんと一緒にゴールするんだって。子供達なりに結婚式のお祝いをするつもりなんですよ。でもちゃんと一等賞は決めてねって」
「……そうなんですか」
まだ三歳か四歳になったばかりの子達がそこまで考えてたなんて。そしてお父さんお母さんもそれを知ってたんだ。多分リノちゃんもウリちゃんも知ってたんだろう。やっと当りの花を引いても、やっぱり二人もゴールしてないもの。とってもいい子達。でも……私は面白く無い。なんで私には内緒だったのよ?
『ココナちゃんは、気にせず行けと言うだろう? だからじゃろ』
うっ。先代にまで! だって運動会だもん。皆がんばってるんだもん。こんな小さな子供が申し合わせて気を使うなんておかしいもの。
面白くなかったのは私だけでは無いようで。
「何故先に行かない! 手加減しないと言ったではないか!」
なかなか三本目が引けない魔王様が珍しく声を荒らげられた。皆、ゴールせずに待ってるんだもん、面白くないよね。例の墨を吐く花を引かれたのか、白い服も頬も汚れてる。
「別に手加減などしておりません。勝負はもう決まってますからね、余裕で待っているのですよ。魔王様も仰ってたでしょう? 沢山の花を渡せたほうが華やかでいいって。三本よりもっと沢山のほうが豪華じゃないですか。ほら、早く花を選んでください」
ウリちゃん……ケンカ売ってるようにしか聞こえないんですけど?
苛立ったようにもう一本花を引かれた魔王様。これもウリちゃんが最初引いたのと同じで、花が大きくなってでっかい舌を出して魔王様の顔をべろーんと舐め上げた。
もはや運動会の会場は静まり返っている。祈るように皆が胸の前で両手を合わせる中、注目を一身に浴びて、既にヨレヨレになった魔王様が花を摘まれる。あれだけ賑やかだったザラキエルノ様やメルヒノア様でさえ固唾を飲んで見守っておいでだ。クマちゃん神様までお願いポーズだ。
そしてやっと濃い紫の花を手にされた時、何も起こらなかった。当り!
ほうっ、という溜息の後、わーっと一斉に歓声が上がった。
「ペルたん、こりぇ。いっちょわたちて」
リノちゃんが自分の花をペルちゃんに差し出し、他の子達も次々と渡す。
「……でも……」
ペルちゃんは魔王様の顔を伺うように覗き込んだが、魔王様もやっと趣旨が掴めたらしく何も仰らずに頷かれただけだった。
「あ、ちょっと待ってください」
花を手渡そうとしたペルちゃんに、ジュン君の吸血鬼パパが声をかけ、その花を受け取った。
「こちらも貸してくださいな」
きいちゃんの狼ママが、既に両手いっぱいの花を抱えているさっちゃんに声をかけて花を受け取ると、犬獣人のいく君のママが自分の鉢巻を取って、ジュン君パパが持ってた今の組の花と一緒にしばった。赤い鉢巻はリボンのように見えた。
その花束をペルちゃんに。これを渡せと言うことらしい。
「ママ」
顔も隠れちゃうくらいの、小さな両腕に余るほどの重そうな花束を、ペルちゃんがさっちゃんに渡す。
「ありがとう。こんなに素敵な花束、はじめてです」
さっちゃんは泣いてる。花嫁衣装に足りなかったブーケ。そういえば私の結婚式にはちゃんとあった。そうか、これがやりたかったんだ、みんな。
「わはははは~! 無事花嫁が結婚式のブーケを手にしたぞ! みんな拍手~~! ちなみに勝負は一位さんちゃん、二位きぃちゃん、三位ジュン君、四位いく君、五位、カンちゃん、六位リノちゃん、七位ボウちゃん、八位ペルちゃんの順番だったぞ、ははははっ!」
ちょっと感動のシーンをぶち壊しにするジラソレの司会に言われるまでも無く、皆拍手してますけどね。
「保護者の皆さんもご苦労様でした。衣服の汚れなどは魔法によるものなのですぐに消えますのでご安心ください。次の綱引きまでに会場を片付けしますので、短い時間ですが休憩してください」
ちゃっかり進行役に収まっているユーリちゃんの放送で、激動の障害物競争は幕を閉じ、各陣営にわかれた子供達、保護者、会場のお客さんに城の従者やボランティアの皆さんから飲み物が手渡された。私達職員もいただきましてやっとほっと出来ました。
何故か赤組の控え席で一緒に休憩中の魔王様に声を掛ける。
「魔王様、大変でしたね」
「……まだ面白くない。後でユーリやウリエノイルを問い詰めてやる」
ぐいっと蜂蜜みたいな甘い飲み物をあおって、魔王様は渋いお顔だ。
『子供達が決めたことらしいぞ? まあ良いではないか。王妃もよい贈り物に喜んだ事だし、お前が最下位だったのは覆らんし』
さすが先代……私が言いたくても言えなかった事をさらりと仰る。
「結局今年も負けか」
魔王様、運動会は幼馴染みとの勝負の場ではございませんよ。
「午後の大人の部で勝てばよろしいじゃないですか」
「うむ。そうだった。覚えておれよウリエノイル」
会場を挟んだ向こう側で、ウリちゃんがなんか身震いしてるのが見える。怖い怖い。
でも……六位と八位の勝負って、あったのかなかったのか微妙ですよ?
魔王様のご機嫌もなおった頃、会場の整備も終わり休憩もおしまい。
「わははは~! じゃあ次は綱引きだぞ! 良い子の皆、頑張ろうぜ!」
職員もまったりしてられません。一列に子供達を並べ、前の子の腰に手をやって進むムカデさんでの入場。白組二十六人、赤組は二十五人と一人少ないですが、ふふふ、赤組にはちっちゃいけど重いモコちゃんもいますしちょっと有利かもしれませんよ?
「では、第一回はじめまーす!」
各チーム考えぬいた配列です。一番前には安全に配慮してバラバラになる可能性のあるスケルトン。そして両チーム最後尾には双子のデン君ダイ君。赤は後ろから二番目にモコちゃんを配置。引っ張らなくていいので、重石にぶら下がっててね。
私は毎年恒例真ん中で勝敗を決める係です!
白の前から二番目にいるリノちゃんは気合満々の顔。なんかもうパパの縮小コピーみたいな顔なんで笑えます。赤の二番目にはペルちゃん。苦手な駆けっこじゃないからやや余裕のある表情。
「よーい」
ぱーん。
「よいしょ! よいしょっ!」
「んちょっ、んちょっ!」
皆顔を真赤にして一生懸命引っ張ってますが、やはりモコちゃん効果かやや赤組優勢。だが、白もやはり一人多いのと蜘蛛のみかちゃんもいるし、力の強いスミレ組のオークのメケ君がいる。なかなか勝負が決まりません。あまり長引くとまたとめさんがスタミナ切れを起こしそう。
その時、ずるずる~っと赤の方に動いた。どうやら先に力尽きたのは白組さんの方だったらしい。
「赤!」
旗を上げると、わーっと赤陣営の保護者から歓声があがる。魔王様、ガッツポーズですか。
「じゃあ場所交代してもう一回だよ!」
またもムカデさんでえっさほいさと掛け声に乗せての交代も、練習の回あってスムーズ。
二回目は、開始の合図と共に、なんとあっという間に白が勝負を決めました! どうやら勝因はひまわり組の謎の存在、ポメちゃんにあったようです。そうか……形だけじゃなく質量まで変えられるのか。体質であって魔法じゃないんで反則にはならない。やはり謎です、沼魔族。
両者一勝ずつで引き分けに終わった綱引きも済み、次は……。
「わはははは~! 次も全員二組に別れてにょきにょき競争だぞ~!」
ジラソレの司会に会場が静かにどよめいた。
「にょきにょき? なんだろう?」
そうですよね。皆さん聞き慣れない名前に興味津々の模様。
はじめての競技、にょきにょき競争。楽しくやれるかな?
『残念、当りを引きおったわ。面白くないのぉ』
肩の先代の声で目を開けると、何事も無く紫の薔薇に似た花を手にした魔王様が見えた。横でペルちゃんが胸に手を当ててホッとした表情で微笑んでる。さっちゃんもほっとしてるね。
でもまだ一本。後二本選ばないといけないんだよね。
「よっしゃー!」
もう既に全身真っ黒で原型を留めてないさんちゃんパパがやっと当りの花を引いたみたいだ。あらら、残念。魔王様一位は無くなってしまいましたね。ついでのことをいうとウリちゃんも。またハズレ引いて花が飛んでったよね。
「よしっ!」
きぃちゃんママも当りみたいだ。先に来ていたチームが次々と当りを引く中、魔王様は二本目も当りだったみたい。三本目は……ぱぁんと音をたてて弾けた花。
『ココナちゃん、何故他の子達は王妃に花を渡さんのじゃ?』
肩の先代に言われて気がついた。本当だ、さんちゃんもきぃちゃんも、ジュン君もまださっちゃんに花を渡してない。
『気を遣っておるのじゃろうか? 勝負に身分も何も関係あるまい?』
「そうですね。ちょっと見てきましょう」
走り寄ろうとすると、ゴール近くにいたマーム先生と順位の札を渡す係のてんちゃんに手招きされた。
「マーム先生、これじゃ競争になりません!」
「大丈夫です。ちゃんと当りを引いた順に順位はつけます。これはさんちゃんや、カンちゃんが組み合わせが決まった時から打ち合わせしていたんです。叶えてやろうと思いまして」
え? どういうこと? 私は聞いてなかったけどこっそりマーム先生達には言ってたんだ。
「どんな順番になっても、ペルちゃんと一緒にゴールするんだって。子供達なりに結婚式のお祝いをするつもりなんですよ。でもちゃんと一等賞は決めてねって」
「……そうなんですか」
まだ三歳か四歳になったばかりの子達がそこまで考えてたなんて。そしてお父さんお母さんもそれを知ってたんだ。多分リノちゃんもウリちゃんも知ってたんだろう。やっと当りの花を引いても、やっぱり二人もゴールしてないもの。とってもいい子達。でも……私は面白く無い。なんで私には内緒だったのよ?
『ココナちゃんは、気にせず行けと言うだろう? だからじゃろ』
うっ。先代にまで! だって運動会だもん。皆がんばってるんだもん。こんな小さな子供が申し合わせて気を使うなんておかしいもの。
面白くなかったのは私だけでは無いようで。
「何故先に行かない! 手加減しないと言ったではないか!」
なかなか三本目が引けない魔王様が珍しく声を荒らげられた。皆、ゴールせずに待ってるんだもん、面白くないよね。例の墨を吐く花を引かれたのか、白い服も頬も汚れてる。
「別に手加減などしておりません。勝負はもう決まってますからね、余裕で待っているのですよ。魔王様も仰ってたでしょう? 沢山の花を渡せたほうが華やかでいいって。三本よりもっと沢山のほうが豪華じゃないですか。ほら、早く花を選んでください」
ウリちゃん……ケンカ売ってるようにしか聞こえないんですけど?
苛立ったようにもう一本花を引かれた魔王様。これもウリちゃんが最初引いたのと同じで、花が大きくなってでっかい舌を出して魔王様の顔をべろーんと舐め上げた。
もはや運動会の会場は静まり返っている。祈るように皆が胸の前で両手を合わせる中、注目を一身に浴びて、既にヨレヨレになった魔王様が花を摘まれる。あれだけ賑やかだったザラキエルノ様やメルヒノア様でさえ固唾を飲んで見守っておいでだ。クマちゃん神様までお願いポーズだ。
そしてやっと濃い紫の花を手にされた時、何も起こらなかった。当り!
ほうっ、という溜息の後、わーっと一斉に歓声が上がった。
「ペルたん、こりぇ。いっちょわたちて」
リノちゃんが自分の花をペルちゃんに差し出し、他の子達も次々と渡す。
「……でも……」
ペルちゃんは魔王様の顔を伺うように覗き込んだが、魔王様もやっと趣旨が掴めたらしく何も仰らずに頷かれただけだった。
「あ、ちょっと待ってください」
花を手渡そうとしたペルちゃんに、ジュン君の吸血鬼パパが声をかけ、その花を受け取った。
「こちらも貸してくださいな」
きいちゃんの狼ママが、既に両手いっぱいの花を抱えているさっちゃんに声をかけて花を受け取ると、犬獣人のいく君のママが自分の鉢巻を取って、ジュン君パパが持ってた今の組の花と一緒にしばった。赤い鉢巻はリボンのように見えた。
その花束をペルちゃんに。これを渡せと言うことらしい。
「ママ」
顔も隠れちゃうくらいの、小さな両腕に余るほどの重そうな花束を、ペルちゃんがさっちゃんに渡す。
「ありがとう。こんなに素敵な花束、はじめてです」
さっちゃんは泣いてる。花嫁衣装に足りなかったブーケ。そういえば私の結婚式にはちゃんとあった。そうか、これがやりたかったんだ、みんな。
「わはははは~! 無事花嫁が結婚式のブーケを手にしたぞ! みんな拍手~~! ちなみに勝負は一位さんちゃん、二位きぃちゃん、三位ジュン君、四位いく君、五位、カンちゃん、六位リノちゃん、七位ボウちゃん、八位ペルちゃんの順番だったぞ、ははははっ!」
ちょっと感動のシーンをぶち壊しにするジラソレの司会に言われるまでも無く、皆拍手してますけどね。
「保護者の皆さんもご苦労様でした。衣服の汚れなどは魔法によるものなのですぐに消えますのでご安心ください。次の綱引きまでに会場を片付けしますので、短い時間ですが休憩してください」
ちゃっかり進行役に収まっているユーリちゃんの放送で、激動の障害物競争は幕を閉じ、各陣営にわかれた子供達、保護者、会場のお客さんに城の従者やボランティアの皆さんから飲み物が手渡された。私達職員もいただきましてやっとほっと出来ました。
何故か赤組の控え席で一緒に休憩中の魔王様に声を掛ける。
「魔王様、大変でしたね」
「……まだ面白くない。後でユーリやウリエノイルを問い詰めてやる」
ぐいっと蜂蜜みたいな甘い飲み物をあおって、魔王様は渋いお顔だ。
『子供達が決めたことらしいぞ? まあ良いではないか。王妃もよい贈り物に喜んだ事だし、お前が最下位だったのは覆らんし』
さすが先代……私が言いたくても言えなかった事をさらりと仰る。
「結局今年も負けか」
魔王様、運動会は幼馴染みとの勝負の場ではございませんよ。
「午後の大人の部で勝てばよろしいじゃないですか」
「うむ。そうだった。覚えておれよウリエノイル」
会場を挟んだ向こう側で、ウリちゃんがなんか身震いしてるのが見える。怖い怖い。
でも……六位と八位の勝負って、あったのかなかったのか微妙ですよ?
魔王様のご機嫌もなおった頃、会場の整備も終わり休憩もおしまい。
「わははは~! じゃあ次は綱引きだぞ! 良い子の皆、頑張ろうぜ!」
職員もまったりしてられません。一列に子供達を並べ、前の子の腰に手をやって進むムカデさんでの入場。白組二十六人、赤組は二十五人と一人少ないですが、ふふふ、赤組にはちっちゃいけど重いモコちゃんもいますしちょっと有利かもしれませんよ?
「では、第一回はじめまーす!」
各チーム考えぬいた配列です。一番前には安全に配慮してバラバラになる可能性のあるスケルトン。そして両チーム最後尾には双子のデン君ダイ君。赤は後ろから二番目にモコちゃんを配置。引っ張らなくていいので、重石にぶら下がっててね。
私は毎年恒例真ん中で勝敗を決める係です!
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「よーい」
ぱーん。
「よいしょ! よいしょっ!」
「んちょっ、んちょっ!」
皆顔を真赤にして一生懸命引っ張ってますが、やはりモコちゃん効果かやや赤組優勢。だが、白もやはり一人多いのと蜘蛛のみかちゃんもいるし、力の強いスミレ組のオークのメケ君がいる。なかなか勝負が決まりません。あまり長引くとまたとめさんがスタミナ切れを起こしそう。
その時、ずるずる~っと赤の方に動いた。どうやら先に力尽きたのは白組さんの方だったらしい。
「赤!」
旗を上げると、わーっと赤陣営の保護者から歓声があがる。魔王様、ガッツポーズですか。
「じゃあ場所交代してもう一回だよ!」
またもムカデさんでえっさほいさと掛け声に乗せての交代も、練習の回あってスムーズ。
二回目は、開始の合図と共に、なんとあっという間に白が勝負を決めました! どうやら勝因はひまわり組の謎の存在、ポメちゃんにあったようです。そうか……形だけじゃなく質量まで変えられるのか。体質であって魔法じゃないんで反則にはならない。やはり謎です、沼魔族。
両者一勝ずつで引き分けに終わった綱引きも済み、次は……。
「わはははは~! 次も全員二組に別れてにょきにょき競争だぞ~!」
ジラソレの司会に会場が静かにどよめいた。
「にょきにょき? なんだろう?」
そうですよね。皆さん聞き慣れない名前に興味津々の模様。
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