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アナザールート その100 優しい凌辱

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「俺が時雨を汚いと思うことなんて、絶対にない。」

ご主人様はそう言って僕を抱き上げ、ベッドに組み敷き、そして、一瞬僕と唇を重ねた後に言った。

「今からそれを教えてやるよ・・・」

間近で囁いた声が、その息が、僕の頬の産毛を揺らす。

同時にその感触が、ゾクリ・・・と僕の中のマゾヒスティックな何かも揺らし、身体も精神も一瞬固まって身動きが止まる。

そして、ご主人様はその隙を見逃してなどくれない。

「あっ、ダメぇ!!」

ご主人様は僕の腰に手を伸ばして、部屋着のハーフパンツを下着ごとずり下ろし、奪い取って投げ捨てた。

そして、僕は上半身はTシャツを纏ったまま下半身だけを丸出しにされ、仰向けに組み伏せられ、小さなクリペニスを・・・勃起し、感じていることを隠しようのないそこを、ご主人様の指先に捉えられ、弄ばれる。

関節が太く、ゴツゴツした大人の手の人差し指と中指がクリペニスを挟み込み、そこに触れるか触れないかギリギリの間隔を保ったソフトタッチで、上下に動く。

「んんーーーーーーーーーっ、!!!」

一番敏感な部分への柔らかな愛撫は、僕自身ではどうしようもない快感を生み出して、背中の筋肉が反射的に収縮し、アゴが跳ね上がる。

女の子が愛液を滲ませるみたいに、固く勃ったそこの鈴口に透明な雫が溢れ、滑ってゆく。

ご主人様の親指が、そのヌルヌルを潤滑液代わりにして、僕のクリペニスの先端でクルクルと円を描くように滑り、刺激する。

「ぅ・・・あっ!・・・あっぁっぁ・・・!!」

僕はご主人様の指先一つで思いのままに踊らされ、鳴かされる。

“拒め・・・ない・・・”

ここでご主人様に抵抗し、拒み続ければ、僕のマインドコントロールが解けたことに気づかれるかもしれない。

だから、望まぬ快感に耐えるしかない。
だけど、何一つ耐えられない。

ビクビクと反応する自分自身の身体の浅ましさ、情け無さに、目尻に涙が滲んだ。

せめて、胎内から溢れる嬌声を、快感に蕩けそうになる顔を隠したくて、僕は両手で口元を押さえた。

「ん、んぅ!・・・むっ、・・・ぅんっ!ーーんぐっ、んふんーーッ・・・・・・ん、ーーっんんんんん!!!」

必死で口を抑えても、指の間からくぐもった悲鳴が漏れるのを抑え切れない。

ご主人様の手のひらが、僕のクリペニスを包み込む。
そして緩急をつけて握り込み、上下に優しく、だけど時に乱暴にスライドを繰り返す。

全身の皮膚が総毛立ち、反り返った背中に、シーツを絡みとった爪先に、口元を抑えたままで震える首筋に、甘い痺れが駆け抜けて、気がおかしくなりそうだった。

「ーーーん!、んぅ!んんっ・・・ふッーーーぅううっ!?、ーーーッ・・・うん!んっ・・・んん!!」

細い手足が、腰が、背中が、陸に打ち上げられた小魚みたいにビクンビクンと震え、何かが吹き飛びそうな感覚が僕を支配してゆく。

その時、ご主人様が行不意に行為を止めて、僕の両手首を掴み取って言った。

「可愛い声を押さえるなよ・・・、可愛いイき顔をちゃんと見させてくれよ。」

そして、僕の口元から両手を引き離してゆく。

「や、やぁ・・・ヤらよぉ・・・、許し・・・てぇ・・・」

弱々しく首を振り、呂律もあやしくなった言葉でご主人様の慈悲を乞う。

「駄目だ、時雨の可愛い姿を全部曝け出せ。」

ご主人様はそう言って、僕の腰に両手をかけ、軽々とうつ伏せの姿勢にひっくり返し、首筋からシルクのネクタイを外して・・・そして僕の両手首を腰の後ろで縛ってゆく。

“また、縛られる“

「縛られる・・・の、やぁ・・・
今日は・・・許し・・・っ・・・お願い・・・しま・・・す。」

弱々しくて、消え入りそうな哀願の言葉も。

快感に痺れて萎えきった手足で、ろくな抵抗もできないまま、それでも抗おうとする身悶えも。

全てご主人様の征服感を満たす、供物に過ぎない。
嫌というほどわかっていた

だけど僕はその供物を捧げ続け、ご主人様の気紛れな慈悲を乞い願う、それしかできることは無い。
そして、当然のように、そんな慈悲を与えてはもらえない。

ご主人様は僕の両手首を後ろ手に縛り終えると、僕の着ているTシャツの首元に手をかけて・・・一気に引き裂いて僕を生まれたままの姿にすると、もう一度僕を仰向けにひっくり返した

「時雨・・・最高の眺めだよ・・・愛しているぞ。」

そのまま、ベッドに組み伏せた僕の両足を開かせて“人”の字のポーズをとらせて、熱に浮かされたような言葉を漏らした。

男の子の僕の裸なんかに価値なんかある訳が無い。
だけど、僕の身体を性欲の対象として、ギラギラした目で見つめる大人に無防備な裸身を晒すのは、恥ずかしくて・・・怖い。

服を引き裂かれるという行為は、圧倒的な力に支配されるという実感を僕に与えた。
縛られるという行為は僕の心まで縛りつけて、抵抗の意思まで縛った。

僕は自分が“まな板の上の鯉”に過ぎない事を嫌というほど判らさせた。

「う・・・やぁ・・・、うっ・・・う・・・っ」

そうして、僕は蛇に睨まれたカエルみたいに身動きもできずに、ご主人様から顔を背けて、泣きべそをかくだけだった。

ご主人様はそんな僕を満足気に見つめながら、服を脱ぎ捨て、ベッドの横に立ち僕を見下ろす。

分厚い胸板、割れた腹筋・・・かつては、こんな大人になりたいと憧れていた成熟した大人の身体だった。

僕がどんなに抗っても片手で抑え込み、いいように弄べるシンプルな力に満ちた身体だ。

そして、その身体の中心に屹立している、大きくエラのはった雄の象徴。
逞ましくて、血管の浮いた、固い灼熱の肉の杭だ。

あれに比べたら僕のモノなんて、男の子失格で・・・大人達にバカにされ虐められ続けても仕方のない、まさにクリペニスでしかないことを思い知らされる。

「時雨・・・」

ご主人様が僕の名を呼びながら、健気に勃起したままのクリペニスに触れ、それを口に含んだ。

「ひィんっ!!!?」

予想もしていなかった。

ご主人様が、奴隷の僕なんかのあそこを口に含み、舐め、しゃぶっている。

僕の小さなクリペニスは、ご主人様の唇に容易に根本まで飲み込まれ、舌先で先端の鈴口を舐め上げられると、ゾクゾクとした快感の波に全身を攫われるような錯覚を覚え、肌が泡立つ。

ビクン、と跳ね上がる腰をご主人様の両手が軽々とベッドに押さえつけた。

「ひゃぁ!! やぁ! そこ、汚い、やめっ、らめェ!・・・やめてくださ・・・ぁああんっ!!」

熱い口腔内で、軟体動物めいたご主人様の舌先に弄ばれ、ご主人様の唇がぎゅうっと窄まってクリペニスを締めつけながら奥に吸い込まれる。

そうされると、身体の芯から染み出してくる堪らない何かが、さざ波のように広がって全身が蕩けていく。

「ぁ・・・、!!・・・んっんーーーーっ!・・・はぁーーーー!ーーーあ、あ゛あ゛ん、!!・・・・・・うあっ!、あああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

足を開き“人”の字型の姿勢で横たわっていた身体が、足を閉じた“l”の字の姿勢に変わってゆく。

爪先がまとまり、ピンと伸びた両脚がベッドに食い込み、腰から上は限界まで反り返り、隠すことのできない口元からから隠しようのない甘い鳴き声が漏れ出てゆく。

ぐちゅぐちゅ

と、ご主人様の唇が、舌が、僕のクリペニスを舐り、攪拌し、咀嚼する音が聞こえる。

僕は全く抗うことも、堪えることも、拒むこともできずに絶頂の際に追い込まれ、ただ鳴き叫ぶ。

「も、も゛・・・らめェ!、イグ、イっちゃいます!!!・・・はなじでぐだざい!、や゛め゛でぇ!!!!」

ご主人様の口をミルクで汚したら、後でどんなお仕置きをされるか分からない・・・僕はそんな恐怖でパニックになり、切羽詰まった声で許しを求めた。

クリペニスを舐り続けるご主人様の頭を押し退けたくて縛られた両手に力を込め、出鱈目に悶える。

でも、快感に萎えた両手で拘束を解くことなんて出来なくて、手首には新しい痣と擦り傷ばかりが増えてゆく。

そして僕のクリペニスは、まるで負けを認めるみたいにビクビクと震え、精一杯に固さを増してゆく。

「も゛、我慢むりぃ!・・・イぐっ!!、ごめんなざい!・・・イっちゃい・・・まず!!!、ごめっ、ぁ、あ、あ゛あ゛ーーーーんぁ!んひィーーあ゛がぁああああああ!!!!」

呆気なく昇天させられた、なにひとつ耐えることができなかった。

ドクン!

痺れるような強烈な絶頂感が、男の子失格の小さなあそこを満たし、脈打ち、直後に溢れて、ご主人様の口の中に、煮立ったミルクを吹き出す。

「あ゛、あ゛っ!・・・」

同時に快感の高圧電流が身体の中心を感電させ、身体が反り返ってご主人様ごと腰が宙に浮き上がった。

そして、ご主人様の体重に押し潰されるように元の姿勢に戻り、ビクン、ビクンと痙攣を繰り返す。

自分の身体なのに、ご主人様に身体のコントロールを全て奪われて、まるで、操り人形のように踊らされた。
楽器のように歌わされた。

ガクガクと震え、雌の鳴き声をあげ、望まぬ絶頂に追い詰められ、そしてご主人様の口の中にだらしなく絶頂の証拠を垂れ流した。

マインドコントロールが解けてもなにも変わらなかった、変えることなどできなかった。

自分の無力さと、浅ましさを思い知らされながら、僕はベッドの上で、ご主人様の下に組み敷かれながら敗北感に塗れ、快感の渦に翻弄され、果てていったのだった。
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