138 / 154
アナザールート その97 ヴィータ
しおりを挟む
ハルカからの手紙の最後にこんなメッセージがあった。
“荷物の中に愛用のゲーム機が入ってるよ、
また会えたら一緒にモンハンやろうね!”
あったっけ?
あらためて荷物を引っ掻き回すと、僕の私服がクッション代わりになって厳重に包まれている、それを見つけた・・・だけど。
「なんでVitaなんだろう?」
そう、それは、僕の愛機の◯ンテンドーSwitchではなくて、2019年に生産が終了したソ◯ーのPS Vitaだった。
「それは・・・これでもモンハンはできるけれど、何でこんな古いゲーム機が・・・」
そう言いながら、僕は Vitaをいじり回す。
一応モンハンはインストールされているけれど、遊び慣れたライズシリーズじゃなくて、ポータブルシリーズだ。
なぜ・・・?
そう思ってシステムの設定画面をのぞくと・・・僕はとんでもないことに気づいて、衝撃を受けた。
「これ、Wi-Fiに繋がれがばネットができるんじゃないの・・・?」
そう、ニ◯テンドーのゲーム機はネット接続はできても、自由にネットどころかメールもできない。
ネットで悪い大人が子供に接触することを恐れての
制限なんだと思う。
だけど、ソ◯ーのゲーム機にはそんな制限がない!
スマホを取り上げられ、外部との連絡も、自由な外出も禁止されている僕はカゴの鳥だ。
だけど、これがあればハルカや織田さんとメールくらいは出来るだろう。
この荷物を開けて中身を確認した誰かは、古いゲーム機くらいなら、と見逃したんだろう。
そこに隠されたハルカの意図に気づかずに・・・
「ハルカ、グッジョブ!!」
僕は頭の中で、いたずらっ子の笑顔を浮かべてVサインをしているハルカに、親指を立てたサムズアップを送ってつぶやいた。
確かご主人様の部屋にWi-Fiのルーターがあったはずだ。
多分あれにはWi-Fiに標準で設定されているパスワードが書かれている。
セキュリティの意識が高い人なら、パスワードを変えるくらいのことはするだろう。
だけどこの屋敷にいるのは、いわゆる“ITオンチ”の人揃いだ。
そんなことをしている可能性は薄い。
本当なら今すぐにご主人様の部屋に忍び込み、この Vitaをネットに繋ぎたい衝動に駆られた。
だけど、この屋敷にはそこかしこに監視カメラが設置されている。
ご主人様の部屋に忍び込む姿を監視カメラで写されたら元も子もないんだ。
あくまで、仕事としてご主人様の部屋を掃除する時にこっそりとパスワードを書き写すのがいい。
焦っちゃダメだ。
僕はすぐにもご主人様の部屋に向かって駆け出したい衝動を紛らわす為に、モンハンを起動しゲームの世界でモンスターと闘いに没頭してゆく。
久しぶりのゲームは新鮮で・・・、失った日常を思い出させてくれた。
「お、ぁ!・・・こいつ強ぉ!!!」
慣れない Vitaと一昔前のモンハンの操作性になかなか馴染めなくて・・・
僕は轟竜ティガレックスにボコボコにされ、 Vitaを放り出してふて寝した。
“荷物の中に愛用のゲーム機が入ってるよ、
また会えたら一緒にモンハンやろうね!”
あったっけ?
あらためて荷物を引っ掻き回すと、僕の私服がクッション代わりになって厳重に包まれている、それを見つけた・・・だけど。
「なんでVitaなんだろう?」
そう、それは、僕の愛機の◯ンテンドーSwitchではなくて、2019年に生産が終了したソ◯ーのPS Vitaだった。
「それは・・・これでもモンハンはできるけれど、何でこんな古いゲーム機が・・・」
そう言いながら、僕は Vitaをいじり回す。
一応モンハンはインストールされているけれど、遊び慣れたライズシリーズじゃなくて、ポータブルシリーズだ。
なぜ・・・?
そう思ってシステムの設定画面をのぞくと・・・僕はとんでもないことに気づいて、衝撃を受けた。
「これ、Wi-Fiに繋がれがばネットができるんじゃないの・・・?」
そう、ニ◯テンドーのゲーム機はネット接続はできても、自由にネットどころかメールもできない。
ネットで悪い大人が子供に接触することを恐れての
制限なんだと思う。
だけど、ソ◯ーのゲーム機にはそんな制限がない!
スマホを取り上げられ、外部との連絡も、自由な外出も禁止されている僕はカゴの鳥だ。
だけど、これがあればハルカや織田さんとメールくらいは出来るだろう。
この荷物を開けて中身を確認した誰かは、古いゲーム機くらいなら、と見逃したんだろう。
そこに隠されたハルカの意図に気づかずに・・・
「ハルカ、グッジョブ!!」
僕は頭の中で、いたずらっ子の笑顔を浮かべてVサインをしているハルカに、親指を立てたサムズアップを送ってつぶやいた。
確かご主人様の部屋にWi-Fiのルーターがあったはずだ。
多分あれにはWi-Fiに標準で設定されているパスワードが書かれている。
セキュリティの意識が高い人なら、パスワードを変えるくらいのことはするだろう。
だけどこの屋敷にいるのは、いわゆる“ITオンチ”の人揃いだ。
そんなことをしている可能性は薄い。
本当なら今すぐにご主人様の部屋に忍び込み、この Vitaをネットに繋ぎたい衝動に駆られた。
だけど、この屋敷にはそこかしこに監視カメラが設置されている。
ご主人様の部屋に忍び込む姿を監視カメラで写されたら元も子もないんだ。
あくまで、仕事としてご主人様の部屋を掃除する時にこっそりとパスワードを書き写すのがいい。
焦っちゃダメだ。
僕はすぐにもご主人様の部屋に向かって駆け出したい衝動を紛らわす為に、モンハンを起動しゲームの世界でモンスターと闘いに没頭してゆく。
久しぶりのゲームは新鮮で・・・、失った日常を思い出させてくれた。
「お、ぁ!・・・こいつ強ぉ!!!」
慣れない Vitaと一昔前のモンハンの操作性になかなか馴染めなくて・・・
僕は轟竜ティガレックスにボコボコにされ、 Vitaを放り出してふて寝した。
21
お気に入りに追加
955
あなたにおすすめの小説


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。



塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる