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アナザールート その94 幸せな眠り
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今回も、エロはございません・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ご主人様は、僕をお姫様抱っこしたまま、僕の部屋に連れて行き、僕をベッドに座らせると、熱い蒸しタオルを作ってくれた。
僕はそのタオルで顔と身体を拭った。
手の届きにくい背中はご主人様が拭いてくれた。
僕は恐縮しながらご主人様にお世話になり、幾分かはすっきりして・・・本当はシャワーを浴びたかったけれど、それは諦めて、裸のままベッドに潜り込み、横になった。
ご主人様はベッドの横に膝をつくと、その手を伸ばして僕の頭を撫でてくれた。
見上げると、何か安心したような表情を浮かべているように見える。
僕なんかを気遣ってくれたのだろうか?
だとしたら嬉しいな・・・
「もしかして・・・心配してくれていたんですか?」
思い切って、でもご主人様の表情を窺いながら恐る恐る聞いてみた。
「ああ゛?、あたり前だろう。お前は俺に買われた奴隷で・・・」
ちょっとぶっきらぼうで、乱暴な口調。
でも照れたような顔で一瞬視線を逸らし、もう一度目を合わせて、言葉を続ける。
「俺だけの・・・可愛い・・・オンナなんだよ。心配して当然だろう。
昨夜はその・・・やり過ぎて悪かった・・・」
言葉の選択はちょっとアレだけど、僕を大切に思ってくれている。
ご主人様の表情と口調と言葉でそれが伝わる。
僕の顔に、ぱあっと笑みの花が咲いた。
隠すことなど出来なかった。
そして無意識に両腕をご主人様に向かってまっすぐ伸ばす。
ご主人様も僕の気持ちを察してくれたのか、その両腕に導かれるように、その身を乗り出し、僕に体重をかけないよう両手をベッドについて・・・そっと唇を重ねる。
「・・・っ!」
その心地よさに、喉の奥が鳴った。
ピクンと身体が震えて、主人様の背中を抱き締める両腕に力が入り、2人の胸がぴったりと重なる。
貪るようなキスじゃない、凌辱するようなキスでもない。
柔らかく、包み込むような短い口付け。
それが終わると、ご主人様は優しく僕の頬を撫でて言った。
「じゃあな、仕事に行ってくる。お前は気にせずゆっくり休め。」
そうして背を向けてゆっくり歩き出し、一瞬振り返って僕を見た。
僕はベッドから右手を出して小さく振ってそれに応えると、ご主人様も小さく右手を挙げた後、振り返って僕の部屋から出て行った。
1人になった僕は、ご主人様に振った右手を自分の唇に当てて、さっきの優しいキスの余韻に浸りながらベッドの中で丸くなり、幸せな眠りに落ちてゆく。
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ご主人様は、僕をお姫様抱っこしたまま、僕の部屋に連れて行き、僕をベッドに座らせると、熱い蒸しタオルを作ってくれた。
僕はそのタオルで顔と身体を拭った。
手の届きにくい背中はご主人様が拭いてくれた。
僕は恐縮しながらご主人様にお世話になり、幾分かはすっきりして・・・本当はシャワーを浴びたかったけれど、それは諦めて、裸のままベッドに潜り込み、横になった。
ご主人様はベッドの横に膝をつくと、その手を伸ばして僕の頭を撫でてくれた。
見上げると、何か安心したような表情を浮かべているように見える。
僕なんかを気遣ってくれたのだろうか?
だとしたら嬉しいな・・・
「もしかして・・・心配してくれていたんですか?」
思い切って、でもご主人様の表情を窺いながら恐る恐る聞いてみた。
「ああ゛?、あたり前だろう。お前は俺に買われた奴隷で・・・」
ちょっとぶっきらぼうで、乱暴な口調。
でも照れたような顔で一瞬視線を逸らし、もう一度目を合わせて、言葉を続ける。
「俺だけの・・・可愛い・・・オンナなんだよ。心配して当然だろう。
昨夜はその・・・やり過ぎて悪かった・・・」
言葉の選択はちょっとアレだけど、僕を大切に思ってくれている。
ご主人様の表情と口調と言葉でそれが伝わる。
僕の顔に、ぱあっと笑みの花が咲いた。
隠すことなど出来なかった。
そして無意識に両腕をご主人様に向かってまっすぐ伸ばす。
ご主人様も僕の気持ちを察してくれたのか、その両腕に導かれるように、その身を乗り出し、僕に体重をかけないよう両手をベッドについて・・・そっと唇を重ねる。
「・・・っ!」
その心地よさに、喉の奥が鳴った。
ピクンと身体が震えて、主人様の背中を抱き締める両腕に力が入り、2人の胸がぴったりと重なる。
貪るようなキスじゃない、凌辱するようなキスでもない。
柔らかく、包み込むような短い口付け。
それが終わると、ご主人様は優しく僕の頬を撫でて言った。
「じゃあな、仕事に行ってくる。お前は気にせずゆっくり休め。」
そうして背を向けてゆっくり歩き出し、一瞬振り返って僕を見た。
僕はベッドから右手を出して小さく振ってそれに応えると、ご主人様も小さく右手を挙げた後、振り返って僕の部屋から出て行った。
1人になった僕は、ご主人様に振った右手を自分の唇に当てて、さっきの優しいキスの余韻に浸りながらベッドの中で丸くなり、幸せな眠りに落ちてゆく。
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