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アナザールート その54 刻み込む思い出 その7

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限界なんかとっくに超えていた。
射精どころか思考することさえも奪われるメスイキ絶頂の暴風。
僕はひとたまりもなくそれに翻弄され続けた。

思考さえできない、身体を動かすことさえできない。
ただただ耐え切れない絶頂と、その絶頂さえ超えた絶頂後の失神、その間を行き来することだけを強いられる。

人体の限界を超えた被虐の快感地獄は、僕の脳を沸騰させ、神経を焼き切り、筋肉を引き裂き、骨格を軋ませる。
そんな自分が壊される音を聴きながら、僕は鳴いて、泣き続けた。

他人が見れば虐待だろう。
だけどここは、僕にとっては愛しい人が僕だけを見つめて、僕のことだけを考えてくれる幸せな地獄。
僕は幸せな地獄の底で愛しい人に、涙を、泣き声を、僕の全てを捧げ続けている。


「はぁ…はぁぁ…は、はぁ…」

いつのまにか、両手の拘束は外されていた。
暴力的な連続絶頂の嵐は過ぎ去っていた。

僕は仰向けになり、無防備な大の字の形で身体を投げ出し、薄い胸を僅かに上下させて、弱々しい呼吸を繰り返す。

織田さんが僕の胸にゆっくりと手を伸ばす。

ぬちゃッ

その手が乳首に張り付いたままの粘着パットを剥がす。

「んっ!…」

僕はビクンと背中を震わせて小さく鳴く。

もう動けないのに、呼吸するだけで精一杯のはずなのに。
絶頂の余韻が残る身体は、そんなことで堪らなく感じる事を止められない。

ぬちゃ!

もう一方の乳首からも粘着パットが剥がされた。
粘着パットを剥がされる瞬間に、固くシコったままのピンク色の乳首が引っ張られ、刺激される。

「ひんッ!」

僅かに首を振って身悶える。

母乳も作れないくせに、僕を快感で悶えさせるばかりの快感装置から、甘やかなバルス信号がお腹の奥の雌の部分まで響いた。

そして、織田さんの手が僕の下腹部に伸び、僕のクリペニスを貫いたままの尿道プラグに伸びる。

“ああ…そこは…”

わかってはいた、いつまでもこのままではいられない、だけど…

織田さんの指先が膀胱まで届いている尿道プラグをゆっくりと引き抜いてゆく。

「ひぐゥ!」

数珠状に小さな玉が連なったプラグの、その玉の一つ一つが尿道粘膜越しに前立腺をごりごりと擦り上げながら通り過ぎてゆく。

「あがっ!…う…はぁあああ!…あギィ!!…ひぎぃ!、…ひぎゃあん!…あっ!!…あががぁああ゛!!」

お腹の奥底の敏感な部分を、一つ一つの球体が通り過ぎる度、男の子の部分に痺れるような射精感、そして女の子のメスイキの絶頂感が混じりあって、僕の脳髄をぐちゃぐちゃにかき回してゆく。

(終わって・・お願いだから、早く終わってよ…)

そんな僕の願いを踏みにじるように、尿道プラグはゆっくりと、ゆっくりと引き抜かれてゆく。

「ひ、ひあぁあ!!」

不意にプラグが時計回りにねじられた。

クリペニスの奥で弾けた快感が背筋を逆流し、思わず腰が跳ねる。

その瞬間だった。
跳ね上がった腰に押されて、半分くらい引き抜かれていた尿道プラグが、もう一度根元まで一気に捩じ込まれる。

数珠状の玉の数十個が、僕の弱点を同時に抉りながら通り過ぎてゆく。

トロトロに溶かされていたそこは、容易くそして同時に、男の子と女の子の特大アクメを生み出す。

目がぐるんと裏返り、頭蓋の奥で火花が散った。
身体が内側から焼けて崩れ落ちる光景を幻視した。
身体がベッドから一瞬浮き上がるほどに背筋が反り返り、顎を跳ね上げて狂ったように悲鳴をあげる。

「んぁああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

快感を超えた何十もの快感の波動が、一瞬で身体の内側を何度も何度も反響しながら散ってゆく。

全てが一瞬だった。
だけどその一瞬の絶頂が通り過ぎたあとも、何度も何度も絶頂のフラッシュバックが身体中の神経を走り抜けてゆく。

「あ!…あぅ…、ひぅ!…あが…あ!…はぁ…」

その度に、大の字に投げ出していた手足が、僕の意思とは無関係にビクビクと痙攣する。

「おやおや、もうちょっとで抜けたのに…」

そう言いながら、織田さんが根元まで埋まった尿道プラグを時計回りに捻り込む。

「ああ゛ぁ!!!!」

「最初からやり直しですなぁ…」

ぐるん!
プラグが逆回転で捻られる。

「いぎぃ!!!!」

「時雨はそんなに、ここを虐められるのが好きなのですか?」

ぐりっ!
僕を嘲笑う言葉と同時に、乱暴に逆回転で抉り込まれる。

「んひィ!!!!!!!!!」

プラグを捻られる度、僕は踏み潰されるような悲鳴をあげて鳴いた。

あんまりだった。

“もうすぐ終わる”となまじ安心しかけたところで、再び振り出しに引き戻されたのだ、しかも自分のせいで…

絶望感で血の気を失った僕を鞭打つように、織田さんは尿道プラグをグリグリと左右に捻り続ける。
その度にどうしようもない被虐快感がどんどんと僕の中に満ちてゆく。

「ひっ!…あああああんっ!…うぁあぁあっ!!…ひぐぅ!!、は、はがぁ!!!、んああああああ!!!」

頭の中は真っ白で空っぽだった。
やがて、瞳にじわりと涙が浮かび、次々と溢れてゆく。

「ううぅ…ええ゛っ…もうヤだよぅ…うぁ…あんまり…ですぅ
やめてょぉ…うぁっ…うぇっ…うぁあああああああん!!!」

溢れる涙を手の甲で拭いながら、子供みたいに大声で泣いた。
いや、僕は織田さんに比べたら子供なんだ。

大人と子供の圧倒的な力の差で弄ばれ、なんの抵抗もできない、ただ泣くことしか出来ない雌の子供だ。

「うぁあああああ!!…ごべんなさい…ごめん…なさい…、うっうぁ…ゆるじてください…やだよぅ…うぁ…ええ゛っ…ああああ!!」

その時、ガチ泣きしながら涙を拭っていた僕の両手を織田さんの手が掴んで、ゆっくりと顔から引き剥がしてゆく。

涙で潤んだ目で、恐る恐る織田さんの顔を見上げると…そこには、いつもの優しい織田さんの顔があった。

「時雨殿、もう虐めるのは終わりにしましょう。ヘタレと思ってくれても構いませんぞ。
時雨殿の泣き顔もたまらなく可愛いですけれど、拙者はやっぱり時雨殿の笑顔が大好きですぞ。」

そう言って、僕の両手を掴んだまま、ベッドに縫い付けるように押し付けて唇を重ねた。

織田さんの舌が、力なく緩んだ唇の間を割って侵入して唾液に濡れた口腔内をくすぐる様に弄び、縮こまった敏感な舌を絡めとって口内に唾液を流し込まれる。

僕は口の中が敏感で、本当はここを責められると弱い。

むず痒いような刺激が、すぐに堪らない快感に変わって僕の雌の部分に響いてゆく。

「…っ!…!…!!っ!」

唇を塞がれたまま声にならない声をあげ、身悶えする。
だけど、両手首をベッド縫い付けられたような姿勢で抑え込まれ、僕はなす術もなく蕩されてゆく。

あの夜、僕を虐めた大人たちも気づかなかった僕の弱点、それを知っているのは優しいキスをしてくれる人だけ。

それが嬉しくて、柔らかい愛撫に身を任せ、僕はただ蕩けてゆく。
織田さんの舌先が、上顎の裏側の敏感な口内粘膜を滑る。

「…んぅ!…ぁ…!」

思わず細い顎が突き上げられるように跳ねる、だけどその顎を両手で固定されて快感を逃がせない。

今度は舌の裏側をくすぐるように愛撫される。

「…!、…っ!!…!!!」

食事の時にも滅多に食べ物が触れない部分だ。

粘膜が薄いそこに触れられると、快感神経を直接舐められているような感覚に耐えられなくて、両手で、織田さんの首元に縋りつくようにして抱き締める。

二人の唾液が混じり合い、柔らかな口腔粘膜を、薄い舌を、手入れを欠かしたことのない歯茎を弄ばれる。

甘くて、愛おしい快感が僕の脳髄を溶かしてゆく。
その快感が疾る度、織田さんを抱きしめた両手に力を込めて、それを受け止める…。

そして、長いキスの後、織田さんが僕の下半身に、僕の尿道を根元まで貫いたプラグに手を伸ばす。

「時雨殿、今度こそこれを抜きますぞ。
なるべく優しく、しかし一気に抜きますから、少しだけ我慢して下さい。」

怖い…
さっき根元まで一気に差し込まれた時の恐怖が蘇る。
ふるふると涙目で首を振った。

だけど、織田さんは止まらない、いずれにせよ、このままにはしておけないのだ。

「んっ!」

織田さんの指先がプラグを摘むと、その振動がお腹の奥に響いて声が漏れた。

「少しだけ…少しだけ我慢ですぞ。」

「あ…やぁ…」

そして、プラグを掴んだ手を一気に引いた。

「あがぁああああああ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛!!!」

尿道粘膜越しに前立腺をゴリゴリとこすりながら、細い尿道の中をプラグが通り抜けてゆく。

さっきの絶頂の余韻が残っていた僕の身体は、一瞬でメスイキに、強烈なドライオーガズムに追い込まれる。

クリペニスの奥で熱い快感が爆発した。
それは何千もの小さな欠片となって頭の先から爪先まで飛び散って、マゾヒスティックな快感で僕の身体を内側からズタズタに引き裂き、焼き切ってゆく。

僕の両手は指が白くなるほどシーツを握り込み、、アゴを跳ね上げ背筋をから爪先までピンと伸ばした姿勢で硬直し、ビクビクと痙攣する。

「…んああっ!…かはっ!…かはっ!……あはあああっ!…はあ、はあっ、はあっ。」

そして、切れ切れの悲鳴と、断末魔の痙攣の果てに、プラグから解放されたクリペニスが射精してミルクを吐き出してゆく。

ドクン、ドクン

無毛で半立ちのそこが射精を繰り返し、肉づきの薄い下腹をよごす。
そのたびに、僕の身体はビクリ、ビクリと震えていた。

何度も何度もイかされた続けた僕のクリペニスが吐き出すそれは、薄く、透明で量も少ない。
男の子失格の雌犬に相応しい惨めな射精だった。

「はぁ…はっ…は…はぁ…ぅぁ…」

ようやく尿道プラグ責めから解放され、僕は朦朧とした意識のまま、仰向けで手足を大の字に投げ出して横たわる。

身体中が酸素を求めていた。
半ば意識を飛ばしたまま、ただ薄い胸を上下させて呼吸だけを繰り返す。

きっと今の僕は酷い顔をしているのだろう。
涙と、涎と、鼻水まで吹き出してドロドロに汚れた顔のまま、絶頂の余韻に耽溺している賤しいメス顔をしているに違いない。

そんな僕を可愛いと言ってくれた、かつて僕が好きだった人のことを思い出した。

そんな僕の顔が堪らなく可愛いと、絶頂の果てに気絶した僕を見下ろすと征服感でゾクゾクすると言って、ぐったりした僕を犯し続けた、残酷で愛しかった人を思い出した。

織田さんはどうだろう?
汚いとか、だらしないとか思わないだろうか?

可愛いと思ってくれたら嬉しいな。

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気に入って頂けましたら幸いです。

感想、ブクマ登録、などしていただけますと、励みになります(^^♪

これで書き溜めを使い果たしました。
次、投稿する時は一気に完結まで突っ張りたいと思います。

その前に気分転換に、短編を執筆中です。
なるべく早く投稿したとおもっています。
気が向いたらぜひお付き合い下さい。

こんな頭のおかしい物語りにお付き合いいただきまして本当にありがとうございます。
暖かい感想は、本当に嬉しかったです。

いったんは、中断のご挨拶させていただきます、
本当にありがとうございました。
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