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アナザールート その48 刻み込む思い出

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織田さんが、床に倒れたままの僕に近づく。
そして、僕の身体を乱暴に引き起こすと、宙に放り出された。

「あっ…」

僕は小さな悲鳴を上げながら、一瞬中を舞って、柔らかなベッドの上に落下する。
織田さんは、怖い顔をして僕にのしかかり、僕を仰向けに組み敷く。

そのまま、織田さんの右手が僕の両手首を軽々と押さえ込み、左手でベッドを探ると、黒い革手錠を手に取り、僕の両手首を一纏めに身体の前側で拘束する。

ぐいっと、拘束された両手が、頭の上でバンザイする様持ち上げられると、ベッドの端に固定された。

「ひっ…う…ぁ…」

身体が小刻みに震える、
自分が望んだことなのに、…織田さんが怖い。
何をされても、逃げることも、抵抗することも出来ない。

だけど僕の心の奥底を見透かしたように…
僕の小さな男の子の部分はいつの間にか立ち上がり、固くなっていた。

織田さんは僕に腰の上に馬乗りになって、そんな僕をギラギラした目で見下ろしている。

まだ身体中に残る赤いミミズ腫れの跡、あの夜に大人達に鞭で打たれ治り切っていない傷痕。
そこをなぞるように大きな手でなぞられると、傷口を刺激される痛みと、治りかけの薄い皮膚を愛撫される甘やかな刺激が一体となって僕の背筋を駆け上がる。

「ん、あ、あっ……ひ、ぅ、んン、んっ……」

ベッドに両手首を拘束された身体が跳ね、ビリビリとした痛み混じりの快感電流が脳髄を蕩かす感覚で、身体がくねるのを抑えられない

「ひぁぁあっ、あひっ、んひぁぁあっ、くあぁあっ!!」

その時だった。
左の乳首から痛い程の快感が奔り、手足の先まで突き抜けていく。

「ふぁああっ! あっ、ああっ…あんっ、うぁああっ!! あっ、はぁあああンッ!!」

いつのまにか、振動するピンクの丸いバイブ…ピンクローターが、僕の乳首に当てられていた。

僕の左胸の敏感な突起に、触れるか、触れないかのギリギリの間隔で当てられたローター。
その強烈な振動が生み出した強烈な快感が、胸から腰の奥に響いてゆく。

そして、そこから耐えられる限界を超えた快感の波動となって、僕を内側から突き上げ、掻き回す。

「あああ~~っ! うあーーーっ! うあああっ!らめッ! これだめぇぇっ!!」

仰向けの身体をブリッジのように反らして、背中を宙に浮かし、ブルブルと痙攣して身悶えている僕。
そんな僕のもう一方の…右側の乳首に織田さんが口づけ。軽く歯を立てた。

「んひぃ!!!!」

顎が跳ね上がり、目の裏側で光が散った。

その直後だった、ようやくローターの振動が止まる。

「あ…はぁ…はあっ…はあ・・」

ひたすらに、身体が酸素を求めていた。
ただ一心の呼吸を繰り返して新鮮な空気を肺に取り込む。

全身汗だくになって横たわる僕を見下ろしながら、織田さんが口を開く

「時雨は胸が弱いんですね。そうやって泣き叫びながら感じる姿はとっても可愛いですぞ。…だから、サービスしてあげましょう。」

そう言って織田さんが手にしたモノは細い電線が伸びた2つの粘着パット。

肩凝りの治療なんかに使われる低周波治療器でよく使われる、身体に張り付くベタベタしたパットだ。
それを目にした瞬間、織田さんの意図を想像して身体がビクリと震える。

「や…止め…、もう胸は、や…」

両手首をベッドに拘束された身体をよじり、頭を左右に振って哀願する。

だけど織田さんはそんな言葉などは聞いてくれない。
“ギブアップ”以外の言葉など、織田さんが今まで隠し通し、今、初めて解放した加虐性を昂らせるだけに過ぎない。

織田さんは、ベッドの上で吊り上げられた魚のようにもがく僕を、易々と抑え込むと、まず右の乳首に、そして、左の乳首にも粘着パットが貼り付けられた。

そして、粘着パットから伸びたコントローラーを、これ見よがしに僕の鼻先に突きつける。

「ギブアップしますか?」

織田さんは少しだけ優しく笑みを浮かべて言ってくれた。

「う…」

優しい人なのだ。
僕が本当に嫌なら止めると言ってくれているのだ。

本当はその優しさに縋りつきたかった。

だけど、僕はこの休みが終わればきっとあの黒い仮面の男に買われて…、身体も精神もめちゃくちゃにされる。

せめて、その前に好きな人に全てを征服されたい。
身体に忘れられない思い出を刻みたい。

だから僕は、両目をギュッとつぶって首を振って拒絶の意識を示す。

「そうですか…じゃあもう容赦しないですよ。」

織田さんはそう言って、コントローラーのスイッチを操作した。

「んあああああああ゛あ゛あ゛あ゛…あっ、あがぁ!!!!」

両乳首に比喩では無く、リアルに電気が流れる。

電気信号が与える快感は本当につらい。
ローターなどの刺激は振動が快感刺激を作り出するのに対し、電気は快感神経に強制的に快感信号を流し込む。

耐えることも、紛らわすことも出来ない。
ただただ強烈な快感が脊髄を貫き、僕の脳を沸騰させてゆく。

「あっ…!がっ!…んンん!!!!もっも…胸やらぁ!!ああ゛あ゛あ゛あ゛」

男の娘の胸についている敏感な突起が与える快感はイって終わりではない、絶頂無しに、ただただ強烈な快感を僕に与え続ける。

子供を育てるための母乳も作れないくせに、僕を快感で狂わせるばかりの何の意味もない器官。

「らめぇっ!とめてっ!おかひくなりゅっ!っああ!」

粘着パットから流れる電気は、一定ではない。
寄せては返す波のように、時には強く、時には弱く、時たま止まったと思うといきなり全身が痙攣するような強烈な電気が流れる。

そのたびに、僕はまるで釣り上げられたばかりでビチビチと跳ねる小魚みたいに、両手首をベッドに拘束された身体を震わせる。

「あぁっ!…んひぁ…ンぁ!!…ヒィあ…うぁああああ゛あ゛!!!!…あがぁ!、はがぁっ!!…いぁあ…いやぁ!!…い、いっちゃうぅウ!!!」

ひときわ強烈な電流が乳首を貫いた。
その快感が僕の腰の奥にズン!と響いた瞬間に、僕の男の子の部分が…小さなクリペニスがビクビクと震えながら白いミルクを吐き出す。

「おやおや…乳首だけでイけるなんて、本当にもう女の子ですなぁ…」

織田さんが僕を揶揄う様に言った。

自分自身の身体の浅ましさと、それを織田さんにじっくりと観察された恥ずかしさのあまり目に涙が滲む。

だけど、僕の快感神経を掻き回す電流攻めは、そんな感傷に浸る余裕さえ与えてくれない。

粘着パットから流れる電流は、無慈悲に、そして機械的に、耐えられない快感で僕の身体を心を、削り続ける。

すっかり固くしこり、ただ僕に快感を与えるだけの器官に成り果てた乳首は、例えクリイキしたとしてもそんなことは関係ないとばかりに僕を次の絶頂へと押し流し続ける。

「あがぁあ゛…もっ、ゆるしっ!…ひあっ!?いやっ!やっ!いやぁぁっ!!」

ギクンギクンと痙攣しながら、激しく首を振って許しを求めると、目に浮かんだ涙が飛び散り、そのひと滴が織田さんの顔に跳ねた。

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