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アナザールート その45 悪夢
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今回もエロはございません…
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「どのっ!…時雨殿ぉ!!」
織田さんに身体を揺さぶられて目が覚めた。
昨夜は織田さんの自宅に招かれ、そのまま抱かれても良かった…いや、本当は織田さんに抱いて欲しかった。
だけど、
"今の時雨殿はまず身体を休めることか最優先ですぞ!“
と、たしなめられて、織田さんの家のダブルベットでただ抱き締めれらて眠った。
僕を求めてくれなかったことが僅かに不満だったけれど、織田さんの温かな体温を感じながら眠ることは、幸せで、安心できることだった。
そうして眠って僕は夢を見た。
あの地獄のような一夜の後、黒い仮面の男に監禁され、身体も精神もあの男好みの雌犬奴隷に作り変えられてゆく夢。
その夢にうなされる僕の尋常ではない様子に気づいた織田さんが僕を起こしてくれたのだった。
夢の中で、僕は絶望と陵辱の果てに、黒い仮面の男への愛情を感じることに救いを求め、縋りついていた。
そして、僕はもうすぐあの男のモノにされ、あの夢は遠からず現実となる。
「う…ああ…っ!…」
目覚めた後の余韻さえ恐ろしすぎて、僕は自分自身を抱き締めるように腕を組み、背中を丸めて呻く。
「時雨殿…大丈夫でござるか?」
織田さんが僕の背中をさすり、優しく声をかけてくれる。
「拙者がついておりますぞ。怖いことも、辛いこともありませんぞ。」
そして慈しむように僕の頭を撫でてくれる。
「あ…ぁ、織田さん…ありがとう…ございます…。」
その手の温もりが嬉しくて、僕を包み込むような優しさに安心して、僕は織田さんに身を任せ、その胸に顔を埋める。
嬉しくて目に涙がにじむ…
その時だった。
ふと、下半身に生暖かい感触を感じ、その理由に気付き愕然とした。
それは、僕の男の子の部分が吐き出した、白い、熱い精液の感触。
僕は、あんな夢を見ながらイっていたのだ!!
「ひいっ!」
それを自覚した瞬間、僕は織田さんの胸に両手を突っ張って、距離を取っていた。
精液の匂いを、下着の中を汚してしまったことを気付かれたくなかった。
「おわっ?!っ、時雨殿?」
だけど、それは…、まるで織田さんからすれば、触れられるのを拒絶したように見えたのだろう。
その優しい表情が、傷ついたように、寂しげに歪む。
「あ…、これはその~、織田さんに触られるのが嫌ってわけじゃ…
あの…実は怖い夢を見たせいで少しだけ、漏らしちゃって…」
咄嗟に誤魔化した、オシッコの方が、まだマシだ…と思う。
その甲斐があって、織田さんの強張った表情が緩んでゆく
「僕、ちょっとシャワーを浴びて、着替えてきます。織田さんは構わず寝てて下さいね。」
そう言い残して、お風呂の脱衣室に駆け込んだ。
そうして、パジャマを、汚れた下着をドラム式の洗濯機に放り込み、お風呂場に入った。
熱いシャワーを浴びて、下半身に残る自分の精液を洗い流す。
身体中に残る鞭の傷痕にシャワーが少ししみたけれど、構わずにお湯を浴び続けた。
そうして、少しだけ落ち着くと、さっきの悪夢のフラッシュバックが脳裏に甦る。
「あっ!…う…あ…」
その恐怖で体が震え、お風呂場に女の子座りでへたり込んだ。
夢の中であの黒い仮面の男から受けた、監禁、拷問じみた調教、強制的な女性化…あれはそう遠くない僕の未来の運命だ。
そして、何より恐ろしかったのは、夢の中で僕があの男に愛情を感じ始めたこと。
今までの僕は、愛しているからどんなに虐められても嬉しい…はずだった。
それなのに、虐められてマゾヒスティックな快感に浸り、その虐める相手を愛しく思う…に変化し始めているのでないだろうか。
僕を虐める人であれば誰にでも愛情を感じる、身も心も変態の雌犬奴隷に変貌しつつあるのではないだろうか…それが、怖い。
「助けて…、織田さん…夕立…、誰か助けて…」
僕は熱いシャワーを浴びながら、茫然として、涙を流しながら、呟き続ける。
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「どのっ!…時雨殿ぉ!!」
織田さんに身体を揺さぶられて目が覚めた。
昨夜は織田さんの自宅に招かれ、そのまま抱かれても良かった…いや、本当は織田さんに抱いて欲しかった。
だけど、
"今の時雨殿はまず身体を休めることか最優先ですぞ!“
と、たしなめられて、織田さんの家のダブルベットでただ抱き締めれらて眠った。
僕を求めてくれなかったことが僅かに不満だったけれど、織田さんの温かな体温を感じながら眠ることは、幸せで、安心できることだった。
そうして眠って僕は夢を見た。
あの地獄のような一夜の後、黒い仮面の男に監禁され、身体も精神もあの男好みの雌犬奴隷に作り変えられてゆく夢。
その夢にうなされる僕の尋常ではない様子に気づいた織田さんが僕を起こしてくれたのだった。
夢の中で、僕は絶望と陵辱の果てに、黒い仮面の男への愛情を感じることに救いを求め、縋りついていた。
そして、僕はもうすぐあの男のモノにされ、あの夢は遠からず現実となる。
「う…ああ…っ!…」
目覚めた後の余韻さえ恐ろしすぎて、僕は自分自身を抱き締めるように腕を組み、背中を丸めて呻く。
「時雨殿…大丈夫でござるか?」
織田さんが僕の背中をさすり、優しく声をかけてくれる。
「拙者がついておりますぞ。怖いことも、辛いこともありませんぞ。」
そして慈しむように僕の頭を撫でてくれる。
「あ…ぁ、織田さん…ありがとう…ございます…。」
その手の温もりが嬉しくて、僕を包み込むような優しさに安心して、僕は織田さんに身を任せ、その胸に顔を埋める。
嬉しくて目に涙がにじむ…
その時だった。
ふと、下半身に生暖かい感触を感じ、その理由に気付き愕然とした。
それは、僕の男の子の部分が吐き出した、白い、熱い精液の感触。
僕は、あんな夢を見ながらイっていたのだ!!
「ひいっ!」
それを自覚した瞬間、僕は織田さんの胸に両手を突っ張って、距離を取っていた。
精液の匂いを、下着の中を汚してしまったことを気付かれたくなかった。
「おわっ?!っ、時雨殿?」
だけど、それは…、まるで織田さんからすれば、触れられるのを拒絶したように見えたのだろう。
その優しい表情が、傷ついたように、寂しげに歪む。
「あ…、これはその~、織田さんに触られるのが嫌ってわけじゃ…
あの…実は怖い夢を見たせいで少しだけ、漏らしちゃって…」
咄嗟に誤魔化した、オシッコの方が、まだマシだ…と思う。
その甲斐があって、織田さんの強張った表情が緩んでゆく
「僕、ちょっとシャワーを浴びて、着替えてきます。織田さんは構わず寝てて下さいね。」
そう言い残して、お風呂の脱衣室に駆け込んだ。
そうして、パジャマを、汚れた下着をドラム式の洗濯機に放り込み、お風呂場に入った。
熱いシャワーを浴びて、下半身に残る自分の精液を洗い流す。
身体中に残る鞭の傷痕にシャワーが少ししみたけれど、構わずにお湯を浴び続けた。
そうして、少しだけ落ち着くと、さっきの悪夢のフラッシュバックが脳裏に甦る。
「あっ!…う…あ…」
その恐怖で体が震え、お風呂場に女の子座りでへたり込んだ。
夢の中であの黒い仮面の男から受けた、監禁、拷問じみた調教、強制的な女性化…あれはそう遠くない僕の未来の運命だ。
そして、何より恐ろしかったのは、夢の中で僕があの男に愛情を感じ始めたこと。
今までの僕は、愛しているからどんなに虐められても嬉しい…はずだった。
それなのに、虐められてマゾヒスティックな快感に浸り、その虐める相手を愛しく思う…に変化し始めているのでないだろうか。
僕を虐める人であれば誰にでも愛情を感じる、身も心も変態の雌犬奴隷に変貌しつつあるのではないだろうか…それが、怖い。
「助けて…、織田さん…夕立…、誰か助けて…」
僕は熱いシャワーを浴びながら、茫然として、涙を流しながら、呟き続ける。
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