男の娘レイヤー時雨-メス堕ち調教-

清盛

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アナザールート その42 ただ愛されたかった。

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今回もエロはございません…

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「…の、…どの!…時雨殿!」

誰かが僕の名前を呼んでいる。
ああ、この特徴のある呼び方は、ちょっと太っていて、優しくて、僕の大好きなあの人の声。

今まで、沢山の大人達に抱かれて来た。
綺麗な人、強い人、カッコいい人、お金持ちな人…
でもやっぱり、優しい人が1番だと思う。

ああ、あの優しい織田さんに逢いたいな…

でも、昨夜のあの事を知られたら織田さんはどう思うだろう?

織田さんは、僕のことを可愛いと、天使だと言ってくれるけれど、本当の僕は数えきれないほどの大人達の精液で汚れきった雌犬奴隷だ。

それを知られたら、きっと幻滅される。

以前、僕が義父にレイプされた時に、お母さんが汚物を見る様な目で僕を見た。
織田さんにあんな目で見られるなんて、耐えられない。
それだけは嫌だ…。

「…時雨殿ぉ!」

僕はゆっくりと目を開ける。

目に入るのは、病院の病室のような白で統一された部屋、その部屋のベッドに僕は寝かされていた。

「時雨殿ォ!、気がつかれましたか、良かった…本当に良かった…」

そして、そこには今1番会いたくて、だけど1番会いたく無い人、織田さんの顔が、その瞳に涙を浮かべた顔があった。

何故僕はここにいるのだろう?
何故織田さんが?、何故、何故?

寝起きで働かない頭が、全く理解できない状況の中で混乱していた。

「ここ…どこですか?、なん…で…織田さんが…いてくれるの?」

僕は、半ばパニックを起こしながら、それでも平静を装って、目の前の織田さんに尋ねる。

「ここは病院ですぞ。一昨日は、酷い目に遭いましたな…、ずっと意識が戻らないので、勝手なから時雨殿を入院させていただきました。」

それから、織田さんは状況を訥々と語ってくれた。
僕は丸一日意識が戻らなかったこと。
夕立から電話で呼び出され、僕を託されたこと…

「ということは、夕立から、一昨日の事聞いたんですよね…?」

「はい、伺いましたぞ。大勢に拷問まがいの虐待を受けたとか、危ないクスリを無理矢理飲まされたとか…
詳しくは聞いておりませんが、体の傷を拝見すればおおよその見当はつきますぞ。
とにもかくにも、時雨殿が生きていてくれて、良かった…」

織田さんが心配そうな、それでいて、ほっとした様子で答えてくれる。

織田さんはそういう人だ。
こんな汚れきった僕でも、人間以下の雌犬奴隷でも見捨てずに助けてくれた…でも

「へえ、そうなんだ…。
夕立は一昨日の事を織田さんにぶちまけて…
織田さんの優しさにつけ込んで、面倒な僕の世話を押し付けたんだ…」

思わず1オクターブ低い声を漏らす。

最悪だ。

一昨日の夜、夕立が大人達と一緒になって僕を弄んだことは気にしていない。あれは仕方が無かったことだ。
だけど、一昨日のことを織田さんに知らせたことは許せない。
一番して欲しくなかったことだ。

怒りがこみ上げ、視界が真っ赤に染まってゆく。
握り締めた拳が小刻みに震えている。

「夕立…あいつ…」

「し…時雨殿ぉ?!」

僕の尋常じゃない様子に、織田さんがオロオロとして声を掛けるけれど、全く耳に入らない。

「今すぐ退院します!そして夕立をこ…」

殺してやる、と叫びかけたその時だった。

「時雨どの!!!」

織田さんの怒号が病室に響き渡り、反響した。
あまりの怒号に僕はビクっとして身をすくませる。

「あ…大きな声を出して申し訳ありません。」

織田さんが自分の予想以上の大きさに驚いたように、首を振り、そしていつもの口調に戻って語りかける。

「それ以上言ってはいけませぬ。
拙者、時雨殿の口からだけは、そんな言葉は聴きたくありません」

「だけど…夕立は…」

「夕立殿に非はござらん!」

織田さんがピシャリと言い切った。
そして、僕に説明する。

夕立は、自分だってふらふらなのに、意識の無い僕が死なないようにと、暴れる僕を抑えてつけて無理矢理水を飲ませてくれたこと。

自分1人では僕を救いきれないと判断して、殆ど面識のない織田さんに頭を下げて、助けを求めてくれたこと。

織田さんは僕と夕立の状態を見て、このままでは2人とも共倒れになってしまうと思って僕を引き取とろうと申し出てくれたこと。

夕立は、それを拒絶して、絶対に自分が僕の看護をすると言い張ったこと。

それでも織田さんが僕ら二人の為に、強引に僕を引き取ったこと。

この病院も夕立がお店に相談して紹介してくれたこと。

夕立が僕を救うためにどれ程奔走してくれたのか。

そして、織田さんは僕を抱き締めて言った。

「どうか…どうかわかってくだされ、時雨殿。
あんな良い友達を持って時雨殿は幸せに思いこそすれ、恨む筋合いは絶対にごさらん!」

「だけど…だけど、僕、織田さんにだけはあの事を知られたくなかった。
縛られて、浣腸までされて、鞭で打たれて、沢山の大人達に輪姦されて…クスリを打たれて、気持ち良すぎて頭がおかしくなっちゃった。
僕は変態の雌犬奴隷にされちゃった!
そんな…汚されて、壊された僕なんてもう嫌でしょう?
嫌いでしょう?」

織田さんの胸に顔を埋め、拳でその胸を叩きながら、すべてを告白する。

もう終わりだ。
僕は織田さんが大好きだけれど、織田さんから見れば、僕はお金で買った男の娘にすぎない。

汚れれば、壊れれば、別の男の娘を買えばいいだけのことなのだから。

ただ、優しいから僕を見捨てないで助けてくれただだけだ。
これ以上、織田さんの優しさに甘えるわけにはいかない。

僕は織田さんの胸を両手で押し退けるようにして抱擁から逃れて言葉を続ける。

「もう、夕立のことは怒ってません…それに、助けてくれてありがとうございました。
だけど、これ以上迷惑をかけられませんから、僕は退院して、夕立の所に帰ろうと思います。」

「ちょっと待った~!、でござる。」

織田さんが僕の両肩に手を置き、真正面から目線を合わせる。

「何かお一人で勝手に自己完結されておりませんか?
拙者、時雨殿を嫌ってなどおりません。今だって大好きですぞ。嫁にしたいと思っておりますぞ。」

「嘘…だ…」

母に捨てられ、ミカさんに売られ、愛情というモノに懐疑的になっている僕は、他人の好意を素直に受け止められない。

「ふむ…、どうすれば拙者の愛情をわかってもらえますかな?
少し重いかもしれませぬが、これでどうでしよう?」

そう言いながら、スマホを操作した後、その画面を僕に向けた。

「拙者がずっと恋焦がれていた方です。」

「これ…僕…」

そこに写っていたのは、初めての時雨のコスプレで同人誌即売会に参加した時の僕。

今の僕が見れば、メイクも下手で、ウィッグも安物で、コスもペラペラのちゃちな代物で…。

だけど、まだセックスで支配される恐怖も、屈辱も、快感も知らず。沢山の人や先輩レイヤーに囲まれて可愛がられて、少し恥ずかしそうに、だけど幸せそうに微笑んでポーズをとっている僕。

「時雨殿は覚えておられないでしょうが、拙者、あの日のカメコの中にいたのですぞ。」

「ごめんなさい…ぜんぜん覚えてないです。」

思わず頭を下げて謝った。
織田さんはカラカラと笑って手を振って気にしていないと言ってくれた。

「あの時は、背が高くて、綺麗な女の人が群がるカメコを見事に仕切っておりましたっけ。時雨殿はあの女の方しか目に入っていないご様子でした…」

「なんか…ホントごめんなさい…」

「いやいや、あの方とキモオタの拙者では勝負になりませんでしたから、仕方のないことです。
それはともかくとして、この時の時雨殿は無垢で、初々しくて、まさに地上に降りた天使のようでしたよ」

「…もう汚れきって、すっかりエロくなっちゃってすいませんでしたぁ…」

思わず少しむくれた声色になってしまう。

「なんの。今のエロ可愛い時雨殿も愛しておりますぞ…
話を戻しますと、拙者はあの時男の娘属性に目覚めて…時雨殿に恋をしました。」

え!?
織田さんは、あの時から僕を好きでいてくれたの?

「しかし、メールしても返事はいただけず。あ時雨殿とあの時一緒だったレイヤーさんに訊いても時雨殿の行方は知れず、レイヤーさんが集まるイベントに足を運んでも、お会いすることは叶いませんでした。」

ああ、あの後は、僕はミカさんに捕まり、セックスで支配されて…、ミカさんのオンナにされていた。

ミカさんに抱かれるのも、調教されるのも嬉しくて、他のことなど何も考えられなかった。

「それから、すっかり男の娘属性に目覚めてしまった拙者は、その後、男の娘メイド喫茶、男の娘風俗…と渡り歩きました。
気がつけば、未成年の男の娘が身体を売る違法風俗店にまで通うようになっておりました。
しかしですな、結局拙者は時雨殿の面影を追いかけていただけでござった。
お金で買った男の娘をいくら抱いたところで満たされるものではございません。
こんな拙者をキモいと笑いますか、ストーカーだと思いますか?」

織田さんはそう言って、自嘲的に笑い言葉を続ける。

「そんな時、あのお店で時雨殿と再会したのでござるよ。
随分辛い目に遭われたのでしょうなぁ、すっかり雰囲気が変わられておりましたな。」

ああ、あの時の僕は、義父にレイプされ、ミカさんに売られて"もうどうなったっていい"と思っていた。
俯き、死んだ魚のような眼をして、客待ちのひな壇の端でうずくまるようにして座っていた。

「拙者、あの時から時雨殿以外の男の娘を買ってはおりませぬ。
まずは1人のお客として時雨殿に接し、少しでも時雨殿を癒して差し上げたかった。」

ああ、そうだった。
織田さんは、僕を抱くよりも、
美味しい物を食べに行きましょう。
映画に行きましょう。
ゲーセンに行きましょう。
…と、お金で買った男の娘に不相応なほど、僕を遊びに誘ってくれて、大切に扱ってくれた。

他のお客が元を取ろうとするように、僕を見下して、手荒に扱い、貪っていたのとは全く違っていた。

「それから、少しずつでも笑顔を見せてくれるようになったのは、嬉しかったでござるよ。
まるで彼女みたいに恋人繋ぎで手を握ってくれた時などもう、嬉しすぎて死んでしまうかと…。
えっ!時雨殿?、どうされました!?」

織田さんがこんなに僕を好きでいてくれたことは素直に嬉しい。
だけど僕は、あの時から何もかも選択を間違えて…ただ織田さんに迷惑をかけ、負担を背負わせるだけの存在になった大馬鹿だ
こんな僕が織田さんの好きに応えることなんてできない。

ただ、誰かに愛されたかった、それだけだったのにどうしてこうなってしまったのだろう。
そんな悔しさ、と悲しさとで瞳からあふれ出る涙が止まらない。

「あの時、織田さんを好きになれなくて…ごめんなさい。
初めてが織田さんじゃなくて…ごめんなさい。
僕は…僕は愚かで、汚れきっていて、優しい織田さんに相応しい人間じゃありません。
こんな僕のことは忘れて、もっと織田さんに相応しい人を見つけて下さい。」

それだけの言葉を嗚咽と共に絞り出して頭を下げた。
だけど、織田さんは…そんな僕をそっと抱きしめる。

「まったく…時雨殿はどうしてそんなに自己評価が低いのでしょうな。
時雨殿は愚かでも、汚くもありません。
そんなことは、時雨殿の人柄や、時雨殿を必死で助けようとした夕立殿の有り様を見ればわかりますぞ。
大切なのは時雨殿が拙者をどう思ってくれているのか、それだけです。
拙者は今のままの時雨殿を愛しております。
どうか…どうか拙者がずっと恋焦がれつづけた時雨殿を助けさせて下され。
一生に一回くらい、愛する人を助けるヒーローの役回りを拙者に演じさせて下さい。」

「いいんですか?…こんな僕で。
数えきれないくらいの大人達に身体を弄ばれて、奴隷の…マゾの…雌犬…にまで堕とされた僕で。」

「そんなことは、時雨殿になんの落ち度も無いことです。
拙者にとっては、今でも時雨殿は大天使なのです。」

「僕も…僕も織田さんが好きです。」

僕は、織田さんの背中に両手を回し、その胸に顔をうずめて泣いた。
そして、初めて織田さんに会ったあの時から、僕が何をして、何を思って、今の僕がなぜこうなったのかを全て告白した。

織田さんは黙って全てを聞いて、全てを受け入れてくれた。
それがただ嬉しかった、幸せだった。

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