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アナザールート その22 鞭調教その2
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「じゃあ、そんな健気な時雨ちゃんに特別サービスをして上げよう。」
黒い仮面の男は、そう言ってステージの下に降り、再びステージに戻って来た。
「ひっ!•••そ•••れ•••」
僕は男がその手に一本鞭を持っているのを見て、血の気が引き、思わず悲鳴を漏らす。
今まで僕を打ち据えたバラ鞭は所謂SM“プレイ”で使われるものだった。
撃たれても派手な音をたてるだけで、実のところあまり痛くはない。
だけどこの鞭はより遥かに重く長い。
そして衝撃が一本の先端に集中し、その気になれば人を殺す事さえ可能なのだ。
実際、鞭打ちの刑を受けた罪人が死亡した例はいくらでもある。
あの鞭は“プレイ用”なんかじゃない、本当の拷問や刑罰で使われる代物なのだ。
「そんな・・・止めて・・・許して下さい。」
恐怖で膝が笑っていた。
あんな鞭で打たれたら冗談抜きで壊されてしまう。
僕は真っ青になり首を左右に激しく振って哀願する。
「嫌なら早く降参するんだな。」
黒い仮面の男は、酷薄な笑みを浮かべて鞭を振りかぶり・・・僕に向かって振り下ろした。
スパンッ!!
その鞭の先端はギリギリ僕の頬を掠めて、乾いた•••けれども鋭い音を立てて空振りした。
手元が狂って外した訳じゃない、僕に恐怖を与えるために、あえてギリギリで外した一撃だった。
「ああッ!?」
なのに、僕の頬には平手打ちされたような衝撃が伝わって弾かれたように仰け反らされる。
「こういう鞭はね、ちゃんとした遣い手が振るうと、先端が音速を超えるのさ。
そして・・・音速を超えると、小さいけれど衝撃波が発生するのさ。
どうだった?」
空振りしただけで、あんな殴られたような衝撃。
僕はこれから自分に与えられる直接的な暴力の恐怖に怯え、ガタガタと震えていた。
目から涙が溢れ、奥歯が合わずにカチカチと音を立てている。
「もう•••許して下さい。なんでも言うことを聞きますから・・・」
「なら、降参して負けを認めろ。」
鞭か、夕立を身代わりに差し出すのか・・・どちらも選べる筈はない。
僕は唇を噛んで目を伏せて、震えていることしか出来なかった。
だけど現実は残酷だ、選ばないからといって時間が止まってくれる訳じゃあない。
黒い仮面の男は僕の後ろに回り込み・・・ゆっくりと、焦らすように、鞭を振り上げる。
「や・・・やぁ・・・ぁ・・・」
そして僕が震え上がって許しを乞う様をたっぷりと楽しんだ後、それを振り下ろした。
バシーン!!
「あがぁああああああああ!!!」
打たれた背中から、身体がバラバラになるような痛みと衝撃。
だけど、媚薬とバラ鞭調教でバグらされた脳は、その痛みを同じだけの被虐の快感信号に変換した。
痛みと衝撃と快感が渾然一体とした高圧電流となって、頭の先からつま先まで走り抜け、僕の快感神経を焼き切ってゆく。
こんな、こんなの…耐えられない…
バシーン!!
もう一度背中を鞭うたれる。
「はぎぃいいいぃいいぃいいい!!」
身体の一番奥の、一番敏感な部分をその衝撃が貫いた瞬間、頤を跳ね上げ、身体を限界まで反らせて、拘束された手足で不規則なダンスを踊りながら僕はイっていた。
固く勃起したクリが薄くなった液体を吹き出し、僕の中の何か大切なモノが壊される音を聞きながら白目をむいて悶絶する。
鞭で打たれたのに、痛いはずなのに、気が狂わんばかりの快感信号が僕の正気を削ってゆく。
僕の背中には、2本の赤い鞭の跡が浮き出し、僅かに血が滲む。
本気で打たれていたら、肌が裂け、肉が弾けていた筈だった。
おそらくは、十分に手加減された一撃だったのだと思う。
だけど、この時の僕には、そんなことに気づくことも、ましてや感謝することなんて出来る訳はなかった。
ただ、狂った快感だけが僕を支配していた。
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気に入って頂けましたら幸いです。
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黒い仮面の男は、そう言ってステージの下に降り、再びステージに戻って来た。
「ひっ!•••そ•••れ•••」
僕は男がその手に一本鞭を持っているのを見て、血の気が引き、思わず悲鳴を漏らす。
今まで僕を打ち据えたバラ鞭は所謂SM“プレイ”で使われるものだった。
撃たれても派手な音をたてるだけで、実のところあまり痛くはない。
だけどこの鞭はより遥かに重く長い。
そして衝撃が一本の先端に集中し、その気になれば人を殺す事さえ可能なのだ。
実際、鞭打ちの刑を受けた罪人が死亡した例はいくらでもある。
あの鞭は“プレイ用”なんかじゃない、本当の拷問や刑罰で使われる代物なのだ。
「そんな・・・止めて・・・許して下さい。」
恐怖で膝が笑っていた。
あんな鞭で打たれたら冗談抜きで壊されてしまう。
僕は真っ青になり首を左右に激しく振って哀願する。
「嫌なら早く降参するんだな。」
黒い仮面の男は、酷薄な笑みを浮かべて鞭を振りかぶり・・・僕に向かって振り下ろした。
スパンッ!!
その鞭の先端はギリギリ僕の頬を掠めて、乾いた•••けれども鋭い音を立てて空振りした。
手元が狂って外した訳じゃない、僕に恐怖を与えるために、あえてギリギリで外した一撃だった。
「ああッ!?」
なのに、僕の頬には平手打ちされたような衝撃が伝わって弾かれたように仰け反らされる。
「こういう鞭はね、ちゃんとした遣い手が振るうと、先端が音速を超えるのさ。
そして・・・音速を超えると、小さいけれど衝撃波が発生するのさ。
どうだった?」
空振りしただけで、あんな殴られたような衝撃。
僕はこれから自分に与えられる直接的な暴力の恐怖に怯え、ガタガタと震えていた。
目から涙が溢れ、奥歯が合わずにカチカチと音を立てている。
「もう•••許して下さい。なんでも言うことを聞きますから・・・」
「なら、降参して負けを認めろ。」
鞭か、夕立を身代わりに差し出すのか・・・どちらも選べる筈はない。
僕は唇を噛んで目を伏せて、震えていることしか出来なかった。
だけど現実は残酷だ、選ばないからといって時間が止まってくれる訳じゃあない。
黒い仮面の男は僕の後ろに回り込み・・・ゆっくりと、焦らすように、鞭を振り上げる。
「や・・・やぁ・・・ぁ・・・」
そして僕が震え上がって許しを乞う様をたっぷりと楽しんだ後、それを振り下ろした。
バシーン!!
「あがぁああああああああ!!!」
打たれた背中から、身体がバラバラになるような痛みと衝撃。
だけど、媚薬とバラ鞭調教でバグらされた脳は、その痛みを同じだけの被虐の快感信号に変換した。
痛みと衝撃と快感が渾然一体とした高圧電流となって、頭の先からつま先まで走り抜け、僕の快感神経を焼き切ってゆく。
こんな、こんなの…耐えられない…
バシーン!!
もう一度背中を鞭うたれる。
「はぎぃいいいぃいいぃいいい!!」
身体の一番奥の、一番敏感な部分をその衝撃が貫いた瞬間、頤を跳ね上げ、身体を限界まで反らせて、拘束された手足で不規則なダンスを踊りながら僕はイっていた。
固く勃起したクリが薄くなった液体を吹き出し、僕の中の何か大切なモノが壊される音を聞きながら白目をむいて悶絶する。
鞭で打たれたのに、痛いはずなのに、気が狂わんばかりの快感信号が僕の正気を削ってゆく。
僕の背中には、2本の赤い鞭の跡が浮き出し、僅かに血が滲む。
本気で打たれていたら、肌が裂け、肉が弾けていた筈だった。
おそらくは、十分に手加減された一撃だったのだと思う。
だけど、この時の僕には、そんなことに気づくことも、ましてや感謝することなんて出来る訳はなかった。
ただ、狂った快感だけが僕を支配していた。
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