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アナザールート その10 オタさん

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お店で働き始めて最初に感じたことは、ここで働いている男の娘達が全てを諦めて、死んだような目つきで働いていることだった。 
  
みんな、家族の借金のカタとしてここに売られ、脅されてタダ同然で働かされている男の娘達。 
そんな状況で“女を磨く”気力なんてある訳がない、よく見ればメイクもおざなりで、自暴自棄な生活の結果 肌が荒れていたり、体型が崩れかけている娘もいる。 
  
そうして男の娘としての魅力を失い売り物にならなくなった娘の末路は・・・、噂では遠洋漁業の船に売られるのだという。 
  
そこでは、昼は奴隷の様に働かされ、夜は気の荒い漁師達の性欲処理の相手をさせられる。 
そして、怪我をしたり病気になったりして役に立たなくなったら、海に捨てられるのだ。 
近海ならともかく、陸地から遠く離れた海で捨てられても、サメや魚に食べられて死体は見つからない。 
  
実際、お客がつかなくなった男の娘は、何処かに連れて行かれて二度と戻って来ない。 
夕立は僕にそう言って寂しそうに笑っていた。 
  
そう言う夕立のメイクも決して上手くはない。 
大体、そこら辺の男子中高生にメイクのスキルなんてある訳がない。根本的に知識がないのだ。 
  
だけど、夕立は別格で、圧倒的に素材が可愛いのだ、正直ノーメイクでは敵わない。 
それに、このお店の男の娘の中では珍しく、将来・・・18歳になったら解放されることに希望を持って、前向きに働いている。 
その可愛さと、ポジティブな可愛さが愛されて、このお店ではナンバー1の売れっ子だった。 
  
そんな夕立と同室になれて、色々と世話を焼いてもらえたことは、不幸中の幸いだったのだろう。 
  
最初は、僕も他の男の娘達と同じく 
“もうどうなったっていい”と、投げやりな態度で働いていた。 
  
だけど夕立は、そんな僕を見捨てずに 
「そんなんじゃダメ、時雨ちゃん!ホントに売られちゃうよ!」 
と叱り、励ましてくれた。 
  
そんな夕立の優しさと明るさに救われて、僕も少しずつ前向きになれた。 
そうして僕も、このお店では、そこそこには売れっ子になっていた。 
  
  
今日の仕事は、19時に待ち合わせをして、そしてホテルでお客さんに朝まで身を任せる、言葉にすればそれだけのお仕事だ。 
  
お客さんの名前は、織田さん。 
少し太り気味の体型と、いわゆるオタクっぽい服装のセンスから、お店の娘の中には“オタさん”と呼んで小馬鹿にしている人もいる。 
  
だけど僕にとっては、何度も指名してくれる優しい人で、決して嫌なお客ではなかった。 
  
いつもの半袖セーラー服の上に薄手のパーカーを羽織って待ち合わせ場所に向かう、少し手前で化粧室に入り、ちょっとだけ気合いを入れてメイクを直した。 
  
指定時刻の5分前に到着した待ち合わせ場所では、織田さんがもう僕を待っていた。 
  
「こんばんは、時雨です。今日はご指名ありがとうございます。」 
  
僕は深々と頭を下げて挨拶した。 
織田さんは、そんな僕を見てポカンとしている・・・そしてはっとして 
  
「し・・・時雨殿ですか⁉︎、なんというか、めちゃくちゃ可愛くなっていませんか?」 
  
わちゃわちゃとした早口の、そして独特な口調の言葉が返ってくる。 
  
よしっ!狙い通りのリアクションだね。内心で小さくガッツポーズ。 
  
「新人があんまり悪目立ちしたくないんで、お店では地味目なメイクに抑えてるんです。織田さんは僕を何度もリピートしてくれるから、今日はちょっとだけサービスです。」 
  
軽くウィンクして、ピンと立てた人差し指を唇にあてて、少しだけあざと可愛くキメてみる。夕立の新人教育の賜物だった。 
僕も汚れたな・・・  
  
「お店には内緒にして下さいね」 
  
「し・・・時雨殿ぉ~」 
  
織田さんは照れて耳まで真っ赤になっているのがちょっと可愛いと思った。 
  
そして、そのまま、近くのホテル街の方に行こうとするが、織田さんは動かない? 
  
「時雨殿、朝まで時間はあることですし、まず食事でもしてから映画でも行きませぬか、ゲーセンとかでも良いですぞ?」 
  
僕なんかに、こういう優しい言葉を自然にかけてくれるのが、この人の良いところだと思う。 
  
一見カッコ良かったり、優しい感じの大人の人でも、お金を払って僕を買った立場になると、僕を見下し横柄になることが多い。 
  
顔を合わせた途端、有無を言わせずホテルに連れ込んでただするだけの人や、ひどい人は僕をレンタルの奴隷か何かと思っているような人も多い。 
  
挙句の果てにやるだけやった後に“こんな仕事してちゃいけない、ちゃんと学校で勉強してまともな仕事を探すんだ”なんて上から目線でお説教する大人もいる。 
僕の身体中を舐めまわしたその口でそんな綺麗事を言われても心に響くはずがない。 
  
だから、少しくらい見た目や口調がアレでも、こうして対等に優しく接してくれる織田さんが決して嫌いではなかった。 
  
「〇UREKA/交響詩篇エウレカ〇ブン ハイエボリューションとかどうですか?」 
  
ましてや、僕の趣味に合わせたチョイスをしてくれたりしたら尚更だ。 
  
「マジですか!?、行きましょう、すぐ行きましょう」 
  
いけない、つい素が・・・ 
  
「はっはっは、そんなに嬉しそうに喰いついていただけると、誘った甲斐があったというもの。だが、上映時間までまだあるので、先に腹ごしらえいたしましょう。」 
  
「はい、有難うございます!!」 
  
僕は織田さんの腕にぶら下がるように抱きついて、頬を腕に押し付ける。 
  
色仕掛け•••なんてつもりはなかった。 
高いお金を払って僕を買ってくれた織田さんが、せめて 僕を買って良かったと思ってくれるような、 
すれ違う人が僕らを振り返るような、 
一緒にいることが誇らしいような、 
今だけは、そんな仲が良くて可愛い彼女を演じたいと思った。 
  
  
軽めの夕食をご馳走になり、映画を観た後で、僕らはホテルに入った。 
  
「時雨殿もアニメ好きですなぁ、拙者も一緒にいて楽しいですぞ。」 
  
「アニメもゲームも好きですよ、こんなコスで男の娘やってるくらいですから。」 
  
僕ははおっていたパーカーを脱ぎながら答えた。 
  
「時雨殿っ!も、辛抱出来ませんぞぉ!」 
  
織田さんに後ろから抱き締められた。 
  
「あっ!?、汚いから先にシャワーを・・・」 
  
嘘じゃない、少し汗をかいたし、一応身体は綺麗にしてきたけれど、する前には念入りに清潔にしておきたかった。 
  
「問題ありませんぞ、時雨殿の身体に汚いところなんてありませぬ。」 
  
「あんっ!・・・あ、はぁあっ!」 
  
織田さんの唇が僕の首に触れて、そのまま首筋を這う。 
それだけで僕の身体のスイッチが入ってしまう。 
そして、僕を抱き締めた手がセーラー服の中に侵入してお腹から胸へと滑る。 
  
肌に触れるか触れないかのギリギリの間隔で、うぶ毛を逆撫でするように滑った指が乳首に到達して、先端を軽くノックするように刺激する。 
  
「ひんっ!」 
  
乳首から下半身に響く快感信号。 
たったそれだけで僕のヒザは体重を支える力を失って、僕は織田さんの腕の中に身体を預けるように崩れ落ちた。 
  
そのまま肉付き薄いお腹のあたりを片手で抱き締められながら、もう一方の手で乳首を嬲られる。 
その愛撫はどちらかといえば拙いものだったけれども、ミカさんに開発され尽くした僕の身体は、いったんスイッチが入ってしまえば、ほんの少しの愛撫にも耐えられない。 
  
「・・・っ!、あ・・・っ!・・・」 
  
僕は織田さんの腕の中で痺れるような快感に反応して、身体をよじる。 
  
そして、そのままベッドに押し倒されて、唇を奪われた。 
織田さんの舌が、僕の唇を割って侵入し、敏感な口腔の粘膜を愛撫し、同時にすっかり固くなった乳首の先をつままれると、その切なさで、織田さんの背中に両手を回して、ビクビクと痙攣する度に縋りつくように抱きしめていた。 
  
「ひっ!、あぁ・・・っ!、んぁあ!!」 
  
快感が僕の背中を何度も何度も駆け上がって僕の脳を、理性を、蕩けさせてゆく。 
その度に必死で織田さんの体を抱きしめることでしか、そんな快感に耐えることは出来なかった。 
  
今の僕は快感を貪る白痴みたいな顔をしているんじゃないだろうか?、ピンク色のモヤがかかったような思考の中で、ふと、そんなことを思った。 
  
そう思ったら、たまらなく恥ずかしくなってしまい、両手で顔を覆うとベッドの上で胎児みたいに体を丸めて縮こまってしまった。 
  
お仕事なのにそんな態度じゃいけない、と分かってはいたのだけれど、いったん芽生えた羞恥心を止められい。 
  
「おや、どうしました時雨殿?・・・もしかして拙者に触れられるのがそんなに嫌だったのですか?」 
  
ちょっと傷ついたような織田さんの声。 
  
「ごめんなさい・・・織田さんが嫌いなんじゃないんです。急に恥ずかしくなっちゃって・・・僕、みっともない顔をしていませんでしたか?」 
  
顔を隠した手のひら、その隙間から織田さんの表情を窺いながら言い訳をする。 
  
「なんだか、そんなことでございましたか。時雨殿はどんな顔をしていても可愛いですぞ。さっきまでのお顔なんてエロ可愛いくて最高に・・・」 
  
「やめてください・・・お願いします・・・」 
  
感じている時の表情を“エロ可愛い”なんて言われても、羞恥心は大きくなるばかりだった。 
僕は耳まで真っ赤になっていっそう体を縮こまらせた。 
  
「ふっふっふっ、そんな可愛い反応をされると・・・いくら温厚な拙者でもちょっとだけ意地悪したくなってしまいますなぁ・・」 
  
織田さんはそう言うと、僕のお尻に手を伸ばして、下着を下に引き下げた。 
  
そして、守る物を失った僕のアナルに触れ、人差し指で周辺を優しくマッサージするようになぞると、ズブリ・・・とその指を侵入させた。 
  
「ヒんッ!」 
  
本当になら他人に見せることも、触れさせることもないはずの排泄器官。だけどミカさんに開発され尽くして、そこ悲しいほどに男の人を受け入れる為の「ケツマンコ」になりきっていた。 
  
僕のお尻に侵入した指が、敏感な直腸の粘膜を探るように蠢く。 
ぐりぐりと左右に捻る。 
いったん第一関節まで後退したと思ったら、より深く突き込まれる。 
  
「ンッ・・・ンあ!、・・・ゃあっあ!?ひぁ!!」 
  
僕は指一本で楽器みたいに悲鳴をあげ、男の人達から「クリチンポ」と小馬鹿にされる、情けないほど小さなオチンチンを勃起させて、膝を抱え込んだままの身体を震わせる。 
  
「ここら辺ですかな・・・?」 
  
と呟いた織田さんの指、コロンとした太い指の先が、僕のクリチンポの裏側あたりにある一番感じるポイントに触れ、少し曲げたその先端をぐりぐりと刺激する。 
  
「あぁあ!!!」 
  
ひとたまりもなかった。 
僕の中“雌”が、女の子の快感が 
溢れて、零れて・・・僕をオトコを溶かして押し流してゆく。 
甘くて、だけど強烈な快感信号が背筋を駆け上がる。 
僕は、丸めて縮こまっていた背中を仰け反らせ、顎を跳ね上げベットの上で快感に溺れ、もがくことしか出来なかった。 
  
「ヒッ・・・あぁ!、だ・・・だメッんぁあアァ!・・・ダメにィ!、な・・・るっ!!」 
  
「可愛いですぞ、時雨殿・・・もっともっとダメになってくだされ。」 
  
織田さんの指が僕の中から出てゆく・・・それと入れ替わるように、熱くて太いモノが僕のアナルの入口の当たっている。 
  
「・・・あ・・・」 
  
見なくてもわかる、織田さんが、僕を・・・ 
  
ズブリ 
  
と貫いた。 
  
「あ゛あ゛ああっ!!!!」 
  
さっきまで指先で散々に場所を確認されて、そして解された僕の身体の中の一番敏感なポイント、そこを織田さんの雄がゴリゴリと抉る。 
熱い、固い、太い。 
  
「いっ・・・ちゃ・・・ぅあああッ!!!」 
  
全身がブルブルと震え、固くなった僕の男の子が、白いミルクを吹き出して、シーツと僕の下腹部を汚す。 
  
織田さんは、痙攣し、震える僕の細い腰を抱きしめて、固定して、容赦なく僕の中の雌を責め立てる。 
  
ひと突きされるたび、さっきのクリイキ並の快感が僕の中から湧き出して、僕を蕩けさせてゆく。 
  
「オンナの・・・コにっ・・・!っ女のコにィ!!なっちゃうよぉ!!!、ま・・・たイクぅ!!!」 
  
「時雨殿は世界一かわいい女の子ですぞぉ!、もっともっとカワイイ顔を見せてくだされ。」 
  
「いく、イグッ!、いっちゃう!」 
  
うつ伏せに組み敷かれた姿勢で絶頂を強いられた。 
身体の最奥を突かれる度、熱湯みたいな快感の波が、尾骶骨から背骨を貫いて脳の奥を、僕のオトコを焼き尽くし、 
焼かれた後に僕の女の子・・・いや雌が剥き出しにされる。 
  
僕の情けないクリチンポは2~3回イった後は勃起する力さえ失って、ただ薄いミルクを垂れ流すだけなのに、織田さんにゴリゴリと刺激される僕の雌の部分は、気も狂わんばかりの女の子アクメで僕を絶頂に突き上げ続けて、そこから降ろしてくれない。 
  
両足の爪先がまとまってピンと伸び、両手は無意識のうちにシーツを握り込んでいる。 
焦点の合わない視界の中にチカチカと光が弾けてゆく。 
  
「いっ・・・てりゅッ、も、イッテりゅからぁ!!」 
  
強烈な快感信号を脳が処理しきれず、もう呂律の回らない悲鳴しか上げられない。 
  
ズンッ! 
  
一回突かれる度、うつ伏せに組み敷かれた身体と、感覚と、意識が、弾けるみたいに暴れて、自分では何もコントロールできない。 
耐えきれない快感を与えられ、翻弄され、僕は織田さんの思い通りに踊らされるマリオネットに成り果てていた。 
  
「時雨殿!いや時雨・・・拙者の嫁に、今だけは拙者の嫁になって下されぇ!!」 
  
「なりゅ!、ヨメでも奴隷でもなりましゅから・・・ひっ!・・・あひッ!!・・・もうゆるしゅ!許してぇくだしゃい!・・・んあああ゛あ゛ああ!!!!!」 
  
僕は、泣きながら、鳴きながら、許しを求め続けた。 
 
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