男の娘レイヤー時雨-メス堕ち調教-

清盛

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3年後・・・サプライズプレゼント(最終回)

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僕がミカさんと暮らし始めて3年が過ぎ、無事に高校を卒業することができた。

高校を卒業して18歳になると同時に、僕がミカさんの保護下に入ることを両親が承諾した「弟子入り契約書(笑)」も契約終了となった
ミカさんが両親と契約した、僕の扶養・教育そして両親への送金の義務も終了する。
それと同時にあの両親から僕は自由になった。
僕をオナホールと呼んだ義父と、その義父に僕を差し出した母・・・もうあの2人の元に戻るつもりはない。
ミカさんが望んでくれる限りはこれからも2人で暮らしてゆくつもりだった。

ミカさんと暮らしたこの3年は幸せな3年間だったと思う。
学生として過ごす傍ら、仕事で忙しいミカさんの為に家事をこなし、料理をして一緒に食事をする。
感情表現の豊かな(ちょっと大袈裟な?)ミカさんは、ほんのちょとした僕の気遣いに気づいてくれた時、好きな料理を作ってあげた時などは子供の様に喜んで、僕をハグして頭を撫でてくれる。
こんなに喜んでくれるなら、ミカさんの為になんでもしてあげたいと思う。

眠るときは、ダブルベッドで手を繋いで一緒に眠る。
時にはミカさんに抱きしめられて眠る。
ミカさんに抱きしめられ、僕もミカさんを抱きしめて眠りに落ちるとき、朝が来なければ良いと思うほど、幸せで安らかな夜を過ごすことができた。

時たま”調教”と称して、ミカさんに虐められる。
普段優しくて、ちょっと子供っぽいミカさんが、この時だけは残酷なサディストの一面を見せる。
僕が泣いても、抵抗しても、許しを哀願しても絶対に許してくれない。
僕の泣き顔は世界一可愛いといって、もっと酷いことをされる。
抵抗しても、その抵抗をねじ伏せる征服感が堪らないといって、力づくで犯される。
いつも気が狂わんばかりの快感を、耐えられない連続での絶頂を、無理矢理あたえられボロボロになって気絶するまで犯される。

力で絶対に敵わないミカさんに、なす術もなく玩具の人形のように弄ばれる被虐感は本当は嫌いじゃない。
泣いても、抵抗しても、気絶するまでイカされても、ミカさんが僕を可愛いと言ってくれて、僕だけを見て、僕だけを愛してくれる調教だって本当は幸せだ。
優しいミカさんも残酷なミカさんも、コインの裏表の様にどちらもミカさんという人間の一部。
僕はどちらも併せ呑んでミカさんという人間が愛しい。

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卒業旅行と称して、ミカさんが沖縄に連れてきてくれた。
わざわざそんなことしなくても・・・と思ったけれど、僕の卒業を祝ってくれるその心遣いが、そしてミカさんと一緒に旅行に行けるのが嬉しかった。

羽田空港から、那覇空港へ初めて飛行機に乗るのが楽しくて、ミカさんと一緒に子供みたいにはしゃいでしまった。
那覇空港からリゾートホテルまでリムジンバスで大体1時間、東京では見ることのできない南国の景色、青い海と白い砂浜に見とれて、ずっとバスの窓に張り付くようにして外を見ていた。
そんな僕をミカさんは苦笑しながら見ていてくれた。

そして、ホテルに到着した僕を待っていたのはミカさんからのサプライズ。2人だけの結婚式だった。
当然、今の日本の法律では同性婚は認めらないから、形だけの結婚式になるのは仕方がない、だけど式を望む同性カップルは意外と多くて、このホテルはその同性婚の結婚式を挙げてくれる国内では数少ないホテルだそうだ。

「時雨ちゃん・・・初めて会った時は天使だと思ってた。
出会いさえあれば、いくらでもいい男でも可愛い女の子でもあなたを好きになってくれると思うけれど。
私なんかが独占するのは勿体ないほどいい子だってわかってる。
だけど・・・一生一緒にいたいから、こんな私で良かったら結婚してくれる?」

今更の告白が気恥ずかしいのか、ミカさんが真っ赤になって、たどたどしく、だけど僕の目を真っ直ぐにに見つめて言葉を紡ぐ。
もしかして、これはプロポーズ・・・!?

言われなくたって、ミカさんが望んでくれる限り一緒にいるつもりだった。
だけど、“一生一緒”を形にして誓おうとしてくれるミカさんの気持ちが嬉しくて、ただ愛おしい。

思い出せば、いつのまにか両親の愛情を失った寒々しい家庭で暮らしていた。
ミカさんがとの出会いだって、一緒に暮らし始めた理由だって幸せなものではなかった。

だけど、ミカさんと暮らしたこの3年間は間違いなく幸せな時間だった。

だから、この3年間の続きを一生のものする誓いに躊躇なんてするはずがない。だけど・・・

「ミカさん・・・こんな僕でいいんですか・・・?、僕だっていつまで可愛いだけの男の娘ではいられないです。だんだん老けて・・・きっと女の子の格好だって似合わなくなる。そうしたらもっと若くて可愛い子に目移りしませんか・・・?」

「時雨ちゃん・・・」

ミカさんが僕を抱きしめる。

「だから結婚したいの。
2人揃って、お爺さんだかお婆さんだかわからないお年寄になってもずっと一緒にいたいの。
可愛いだけの子にはこんなこと言わない、時雨ちゃんだから結婚したいのよ。」

僕を抱きしめるミカさんの体温が心地よくて、息が止まる程抱きしめる力が嬉しくて、ずっとこのままでいたい。だけど、ちゃんとミカさんに伝えなくちゃいけないことがある。
ミカさんの背中に両手を回して、精一杯背伸びして、ミカさんの耳元で囁く

「ミカさん・・・大好きです。不束者ですけれど、宜しくお願いします。」

答えなんて最初から決まっている。
嬉しくて、知らず知らずのうちに頬を涙が濡らしていた。

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ホテルの人に手伝って貰ってウェディングドレスを身に纏った。

僕が選んだウェディングドレスは、上半身が身体にピッタリとフィットして、ウエストから裾にかけてフレアーで広がる、純白で可愛いらしいプリンセスライン。
本当は、可愛いけれど男の娘の僕にはちょっと・・・と躊躇したのだけれど、ホテルの人が”絶対似合いますよ!”と背中を押してくれたおかげで、勇気を出して着ることができた。

白いヴェールを被り、ブーケを手にしてホテルのチャペルに向かう。
海沿いにある白くて小さなチャペルに一歩踏み込むと、壁の一面がガラス張りになっていて沖縄の青い空と海が一望できるのが素敵だった。

赤い絨毯が敷かれたバージンロードの先には十字架がかけられた小さな祭壇、その祭壇の前で牧師さんとミカさんが僕を待っていてくれた。
ミカさんは黒いウェディングドレスを身に着けてニコニコしながら僕に手を振る。
バージンロードをゆっくり歩いて、ミカさんの隣に立った。

ミカさんのドレスは上半身からウエスト、腰、太ももあたりまでボディラインにぴったりと添っていて、裾が人魚の尾ひれのように広がる黒いマーメイドラインのウェディングドレス、それを身に着けたミカさんは大輪の黒バラみたいに綺麗だった。

その隣に立つ僕は可憐な白百合・・・と自分で言うのは言い過ぎだろうか、ただ、ミカさんの隣に立つのに相応しい僕でありたいと願った。

「・・・病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、
互いを愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」

牧師さんが祭壇の前でミカさんに問いかける。

「はい、誓います。」

ミカさんが答え、ちょっとだけ僕の方をむいてウィンクする。

「・・・病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、
互いを愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」

今度は僕が問いかけられる。

「はい、誓います。」

沖縄の抜けるような青い空、澄んだ青い海が見える教会で、僕はミカさんと生涯の伴侶となることを誓い合った。
この空と海のどこまでも続く透明な青い風景、それとコントラストを成す白い教会の中で、黒いウェディングドレスを纏って僕に微笑んでくれるミカさん、僕はこの光景を一生忘れない。

この風景の中で、僕はミカさんのお嫁さんになります。
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