同じ部屋の狢 〜ルームメイトとボディーシェア〜

4・両手にネコ②

※青斗目線


「……一人目はゴム。二人目は生だ。どっちがいい？」
「はぁ……焔、風呂入ったなら、ゴムの方が後処理楽じゃない？　シャワーで済むし」
「ぅ……ん」

　あーー不服そう。生でするともう一回しっかり風呂に入る事になる。
　けれど、焔の顔には生が良いとありありと書いてあった。
　時幸とパチっと目が合った。

「やっぱり、俺が先でいい？　我慢できない」
「！」
「俺はどっちでも。焔、いいか？」
「う、うん」

　時幸の『我慢できない』と言うのも本音だろう。
　
「じゃ……早く、挿れて」

　そして、自らの後孔を左右に開き、俺の息子を欲しがった。

『ズヌプッ』

　ゴムの表面にある潤滑剤と塗り込んだローションも手伝ってスムーズに根元まで収まる。

「はぁ……んっ」
「ん、青斗のが、奥、くるぅ」

　根本まで挿入すると時幸はビクビクと体を震わせて悦んだ。
　焔は横でもじもじしながら、俺達のセックスをジーーっと口を半開きにして眺めている。

「はっ、あ……ああっ！」
『グプッ！　ズチュッ！！』

　ゆっくりピストンを開始して徐々に早めて行く。
　
「ん、ふぅん……はぁ……深い……」
「ふっ……」

　セックスしている時の、時幸の余裕が抜ける瞬間が好きだ。俺に揺さぶられるのに身を任せて、されるがままになる。
　腰をくねらせながら感じている時幸の姿は視覚的にも下半身を刺激してくる。

『パチュン！　パンパン』
「ああぁ！　きもちっ、奥擦れてるッ」
「……ん、はっ、はあ、時幸」
『ズパン！』

　俺は激しいピストンで一気に上り詰めようと、思い切り腰を打ちつけた。すると、腸壁がぎゅっと締まって不規則に痙攣し始めた。

「んぐ、ぅう！　ぁああん！」

　痙攣が長い。ドライオーガムで絶頂しているのがわかる。所謂、メスイキだ。俺の一突きで絶頂を迎えてしまった様だ。
　
『グチュン！』
「んぁあ！」
「まだ終わってないぞ」

　イった余韻で震える腰を突けば、また絶頂を迎えた様に体を跳ねさせた。ナカの方もビクビクと痙攣し、俺を離さないとばかりに絡み付いてくる。
　
「ぁ……はぁ」
「はぁ……あ！　あっ！　ああん！」

　俺は時幸の腰を抱え込んでラストスパートをかける。

「っ出すぞ」
「んっ、んん！　いいよ、出して」
『グチュン、ズリュ、ビュル！』
「んあっあっああ！！」

　腰を密着させてドクドクとゴム越しに射精する。それに合わせてビクビクと不規則に身体を震わせる。
　ゴム越しだが、時幸の絶頂している時の腸壁の動きを感じて、俺自身も興奮してしまう。
　射精後、息子を引き抜くと、時幸はヘナっと机に突っ伏した。

「……ふぅ」
「あ、あおと……」
「そんな切なげに呼ばなくても、ちゃんと抱いてやるから」
「うん、おねが……」
『ズプッ！』
「んあっ」

　ゴムを外して間髪入れずに焔の尻に挿入する。さっきイったばかりなのに、俺の息子はまだまだ元気だ。萎える気配がない。
　時幸が犯されている間に後ろに指を挿れていたのか、焔の後孔は難なく俺を咥える。中は熱々のトロまんだった。
　そのまま腰を打ち付ければ甘い喘ぎが返ってくる。
　
「あっ、ん、ンぅあ、あぁ！」
「はぁ……焔、締めすぎ、だ。捲れるぞ」
「んあっあ、だっ、て」

　焔が息を吸う度に中が締まる。本人は無自覚だろうが、焔の孔は俺を逃すまいと蠢いていた。
　無理に動くと結合部に負担がかかる。少しリラックスさせないと。

「……ちょっと動くぞ」
「へ？」
『グイ』
「うわ！」

　焔の腕を掴んで横に移動する。
　机の上に身体を横たえていた時幸を焔と上下で向き合うようにセッティングする。

「……床ドン？」
「時幸、焔が興奮してガチガチだからリラックスさせてくれ」
「ん……わかった」
「ふぇ？」

　仰向けになった時幸が、真上にある焔の身体に触れ、服をたくしあげて胸を晒す。

『スリ』
「はぅ、あ」

　時幸に胸を愛撫されて頭を擡げる焔。
　そのまま時幸は、焔の胸を揉みしだきながら乳首に顔を近付けて、舌で粒を転がす。

「あっ、あ」
「ん、ちゅ……はぁ」
「んん、あぅ、んっ！」

　胸を弄られて、意識が散っているのかこちらの締め付けが徐々に柔らかくなっていく。

『クプン……ズチュ』
「は、ぁ、うう、んん！」

　ゆっくり腰を進めていくと、焔は時幸にしがみつくように抱きついた。

「はぁ……焔、乳首コリコリしてる」
『スリスリ』
「ぁっ、ときっ、ぁん！」

　時幸も服をたくしあげて、晒した乳首同士を擦り合わせている様だ。なんだこの光景。
　焔は恥ずかしそうに頭を振っているが、グリグリと胸を押し付け合っている。身体は素直だ。

「焔、きもちぃ、ね」
「だめ、だめだって、いま」
「なんで？ おっぱい好きでしょ」
「んっ、す、きだけどっ、はっああ！」

　乳首が擦れる度に焔の中が小刻みに痙攣して、腰が浮ついていて勝手に動いている。
　そろそろ良いだろうと思い、腰を掴み直して腰を力強く動かした。

『グプン！』
「ひっ！　あっぁあん！　んんぅ！」
「は、げしいな」
「はぁ、あ、青斗」

　焔が限界を訴えるように俺へ視線を寄越す。

「ん、好きにイっていいぞ」
「イ、く、ぁああ！　あぅうんッ……ひっあぁああ」
『ビュク！』
「ん！」

　仰け反り、喉元を晒して派手にイった。
　真下にいた時幸の顔にまで白濁が届いていた。

「はぁ……あ、ときぃ、ごめ」
「いっぱい出たね」

　ペロリ、と口元についた白濁を舐め上げる時幸。
　俺も限界だ。ピストンを再開する。

『パン！　パチュン！』
「んぐぅ、あぁ！　ひぃんっ！」
「……あと少し」
「ふぁっ、あっ！」

　激しいピストンにも負けず未だキツい締め付けに、俺は歯を食いしばって絶頂へ上り詰める。

「はぁ……イく」
「んぁ、あぅ、あっ、あおとぉ！　あ゙っ、はぅあ！」
「くっ、うう」
『ドプッ！』

　腰を密着させて奥へ突き入れる。
　俺の息子はドクドクと焔の腹の中に種付けした。

「はっ……あ、う」
「ん……焔」

　俺がイった余韻に浸っていると、焔が蕩けた顔で腹を撫でていた。

「すまん、無理させたか？」
「……らいじょうぶ、ちょっと休んでるだけ……」

　まだトロンとした顔のままだったが、時幸の胸に倒れ込みながら、息を整えている。

『ヌポ』
「ぁ……はぁ……はぁ」
「おつかれ、焔」

　ゆっくり息子を引き抜き、焔へ労いの声を掛けた。
　俺の息子が抜けた後孔は、ぽっかりと空いたままパクパクしていた。

「風呂入るか」
「うん……あっ」
「ん？」
「時幸が寝てる」
「またかよコイツ」

　いつものように時幸を風呂に運んで、自分達含めて身を清めた。
　今日のセックスは、いつも以上に疲れたが、いつもより興奮した。

「……気持ち良さそうに寝てる」
「幸せそうで何よりだ。ふぁぁ～～……」
「なんでシャワー浴びても起きねえんだコイツ。災害時心配だな」
「あーー」

　焔と雑談をしながら、スヤスヤ寝ている時幸の頬を突く。

「青斗」
「！」
「あ？」
「……ふふ」

　突然、時幸が俺を呼んで笑った。寝言だろう。何の夢見てるんだコイツは……

「……可愛いな」
「……ああ、全く」

　とても幸せそうな顔で笑うから、怒るに怒れないじゃないか。