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55:ハネムーンの果報【R18版】
しおりを挟む※サミュエル目線
あれから何時間経ったか。何度中に出されたか、数えていない。そんな余裕なんてない。
昼の陽の高いうちに始めたのに、もう夕暮れだ。
腹ん中が、やばい。頭ん中も、やばい。
『ビシャ、プシャアン』
「ぁ、ああ……」
もう何度目かわからない絶頂に身体を激しくしならせ、深呼吸を繰り返す。
ベッドシーツは主に俺の潮で悲惨な有様だ。昨日の比じゃない。
「ぅあ……だめぇ……」
ずるるっと……体位を変えた際に栓代わりになっていたカリ首が無慈悲に抜かれてしまう。完全にドロドロに溶けてしまった頭と神経では『抜かないでくれ』なんて言葉しか出てこない。
「はぁ……はー……はー……」
溢れないように腰を上に持ち上げられ、白濁に満ちた中を覗くように、緩んだ孔を指でクパクパと開閉を繰り返される。
「はぁ……はぁ……あ、アーサン……」
「……ん?」
「もう、無理ぃ……腹、いっぱいだから……」
「……………すぅ……ふぅぅぅ……すぅ、はーー……わかった」
深呼吸を繰り返して、俺の言葉を理解してくれたらしい。名残惜しそうに口をキュッと閉めて、俺を仰向けに寝かせ直す。そのまま胸に勃起してる性器を擦り付けてきた。
「あーさん?」
「抜いて欲しい……治らない、から」
「……わかった」
女だったら、胸で挟めただろうけど、男の俺だと手と胸で擦るぐらいしか出来ない。
『ムニュ、クニュ、クニュ』
「はぁ……はー……ん、ん……ぁ」
「ん……」
「あ、あ、イくッ」
『ビュル!』
「んぁ」
顔にアーサンのが派手にぶっかかった。
黒髪にもベッタリと……精液が付着する。
「はぁ、はー……え?」
「……ん、もう一回して」
「…………わかった」
全然萎えない胸元の性器に驚きつつも、もう一度手と胸を使って、ご奉仕する。
「ん……ふっ、んん」
『ムニュ、クニ』
「……はぁ、ぁ、サミュエル……ん!」
「んぁ……あつい……アーサンの」
「無理、つーなら、煽るなよ」
若干苛立った荒い口調で、余裕無くアーサンが俺を睨み付ける。
その視線に、きゅううんっと下腹部が反応して、腰が勝手に揺れる。
「はぁ、ん……あ」
「…………良い子だ」
「ッ~~♡」
『ピュク、ピュルル』
「……おい、褒めただけでイくなよ」
感度が極まっているから、頭を撫でられて、アーサンに褒められただけで射精してしまった。薄く、少量だが、声と視線だけでイってしまった。
「はー……はぁ……」
「……サミュエル」
もう無理だって、言ったのに……アーサンがまた俺に覆いかぶさって、俺のモノと自分のモノを重ねて擦り付けてくる。
『クチュッ、クチュ!』
「あ、ぁう! あ!」
「懐かしいな……こうやって、サミュエルが私に、教えてくれたっけ?」
「らめぇ、あっ! ん! はぅ、あーさッ、アーサぁア!」
『グチュグチュグチャ』
「っ~~~~♡♡」
もう出ない。もう何も出ない。なのに、俺のを擦る手は止まってくれないし……アーサンの腰の動きも止まらない。
「やぇ、やめへ! あっあ!」
「可愛いね……サミュエル」
『グチュグチュッ!』
激しく擦られて、何度も潮を吹いてしまう。もう腹が水溜まりだ。
『ビシャア!』
「……はぁ……はー……」
もう無理だ。これ以上は身体が持たない。そう訴えるように、アーサンに抱き着いて首を横に振ると……ガンッと何かを打ち付ける音が聞こえた。
「アーサン?」
「……いてて」
「え、あ、急に!?」
額から血を垂らした、アーサンが身体を起こす。
「止まれそうに無かったから、ベッドの角に頭ぶつけて物理的に止めた」
「…………」
「……なに?」
「俺は時々、お前の優しさが怖いよアーサン」
「ははは、まぁ、折り合いつけて」
自覚はあるんだな。
腰が抜けて立てない俺をトイレに連れて行き後処理をしてくれた。
すごい量で……本当に孕んでそうだ。
使っていなかった浴槽をお湯で満たして、二人で身体を沈める。
疲れが溶け出していく。
「はぁ……お前さぁ……」
「ん?」
「……いや」
文句の一つでも言ってやろうと口を開けたが、元はと言えば俺の発言の所為でアーサンの性欲が暴走したんだ。咎めるのはお門違いだ。
「……本当に……俺の事、好きだよな」
「好き。大好き。愛してる……一生離さないから」
「当たり前の事をキメ顔で言うな」
「ふふ、んふふ……サミュエルも俺の事大好きだよね」
「……当たり前の事言うなよ」
新婚旅行は、大分理想とは違う形だったが、まぁトータルで、良い思い出に分類出来るだろう。
END
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