巻き込まれ転移者の特殊スキルはエロいだけではないようです。

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32・順調な毎日

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 バイトに来たら、支配人に呼び止められた。
 
「ジュンイチロー、君……ばら撒きましたね?」
「なんで俺ってわかったんですか?」
「カスミから報告がありまして……男に戻れたと感謝し、男娼なのに自分が奉仕されてしまったとも反省しておりました」
「……余計な事をしましたかね?」
「いえ、逆です。男娼達にとって心的負担となる勃起不全の改善は、男娼達の心のケアにも繋がる。ありがとうございます」

 支配人はニッコリと笑って頭を下げた。
 本当に男娼達を大切に思っているのだろう。

「そこで、ジュンイチローに相談なのですが……」
「はい?」
「退職する男娼達の勃起不全を改善する為に人肌脱いで欲しいのです。勿論特別手当も支給します」
「え……」

支配人は俺の手を握り、真剣な眼差しを向けてくる。

「お願いできませんか?」
「俺がですか?」
「はい…………カスミは、あの容姿で人気の男娼ですが、自分の変化にずっと塞ぎ込んでいました。男として自信が無くなったのでしょう。そんなカスミを救ったのは貴方です」
「…………男って単純ですからね」
「単純ですとも。絶望するのも、救済するのも」

 俺はその頼みを引き受ける事にした。
 カスミさんに怒りの言葉をぶつけられて、男娼達のコンプレックスがありありと見えた。
 俺がそれを解消出来ると言うのなら、いくらでも体を貸そう。
 
「……今後ともよろしくお願いします」
「こちらこそ」

※※※

 夜、家に帰ると、モモが赤ちゃんを水の外に出していた。

「え!? 何してんの!?」
「アカリの鰓が無くなった。肺呼吸に切り替わったんだ」
「ほへぇ……」
「きゃぅ、あー」

 小さな手を俺へ伸ばしている。

「あ、あぶぶぅ」
「……抱っこだとよ」
「んっ!」

 俺が抱っこすると頬をスリスリしてくる。可愛い。

「……足が完全に二本になりそうだ」
「陸に上がったら歩行の必要が出る。すぐに二本足になる」
「へぇ」
『パシャパシャ』

 ヒカリが一人残された水槽で不満を訴えている。
 鰓が無くなっていない為、まだ水槽暮らしだ。

「あーぁきゅう」
「よしよし、ヒカリももうすぐ出られるからなぁ」

 アカリをモモに任せて、ヒカリのご機嫌を取る。
 急に双子の片割れが居なくなったら不安になるだろう。
 声もよく出るようになったし、本当にもうすぐ水槽は不要になるだろう。

「(次の子達の為に取っとくけど、なんか水槽無くなるの寂しくなるな)」
『ちゅぱ』

 ぽやんとしていたら、ヒカリに親指を咥えられていた。
 歯が無い歯茎に食まれる感覚に胸がきゅんきゅんときめく。赤ちゃんってどうしてこんな可愛いんだ。

「あむ」
「こしょばいぞ」
「くふふっ」
「可愛いなー本当に」

 のんびりとした時間を過ごし、ヒカリを寝かし付けたら、モモがアカリを眠らせていた。

「いきなり引き離すのは可哀想だからな。水槽の近くで寝かせてやろう」
「ん」

 モモがベビーベッドと水槽の位置を調節してアカリとヒカリを並んで寝かせてやっていた。

「ふわぁあ」
「……どうした?」
「んん……俺も眠い」
「そうか」
『チュッ』

 唇を合わせて軽くキスをする。
 爪先立ちでモモの首に腕を回し、舌を入れて、腰を押し付ける。
 お互いのモノが布越しに当たる。

「風呂場でヤるか?」
「……うん」

 今日も娼館でバイトしてきたのに、モモに触れると発情期のように盛ってしまう。
 子どもの寝てる間に、いけないことしちゃう感じが夫婦感ある。
 脱衣所でキスをしながら互いを脱がせて浴室へ入る。
 体を洗い合って、泡だらけのまま、抱き締めあって互いの体を確認するように弄る。
 
「ん、ふ……はぁ、モモ……ん、ぁ」
「ん……」

 モモの熱い吐息が脳みそまで蕩けさせるようだ。シャワーで泡を流して、お湯を溜めた浴槽に向き合って浸かりながら、モモに身体中を愛撫されて興奮が抑えられない。

「はぁ、あっ、ん……はぅ、きもちぃ……ん」
「……ジュン、欲しいか?」
「ほしぃ……モモが欲しい」
「どこに欲しい?」
「ココに……奥に、ちょうだい……は、やく」

 自分の指でアナルをくぱぁっとを広げれば、望み通りモモの先端があてがわれる。
 お湯の中だが、鮮明に繋がろうとしている部分が見える。

「いくぞ……」
「きて……ぁ、ああ……ッ……モモ、モモぉ」
「……バランスが難しいな」
「んぅ……はぁ、は、あっ……ああ!」

 モモの肩に手を置いて必死に快感を逃そうとするが、モモが容赦なく突き上げてくるから上手くいかない。
 俺達の動きに合わせてお湯が波打って、水面が揺れ動く。
 バランスが取りにくいと言ったモモの脇腹から一対の腕が生えて浴槽の縁を掴んだ。
 安定した体幹にモモが俺を抱き締めながら腰を振ってくる。

「あぐっ、はげしっ……はぅ、はぅあ、だめ、イっちゃ……」
「私もだ」
「は、あ……一緒に、一緒がいい」
「あぁ」

 お湯が巻き込まれて入っているのか、ナカが熱い。水音がいつもより響いて、肌がぶつかる音も激しい。
 浴室だからだろう。喘ぎ声も反響している。

「んぁ、あぁっ、イく……あぁ! ひゃ、ああぁ!」
「くっ……ぁ」

 二人同時に果てて、しばらく抱き合ったまま荒くなった呼吸を整える。
 
「……もう一回したい」
「…………わかった」

 クルッと体勢を変えられて、背面座位で挿入されるが浮力で腰が浮いてしまう。

「ごめ、上手く、踏ん張れない」
「気にするな」
『ガッ!』
「へぁ??」

 両足を掴まれ、足先が浴槽の外へ出る。

「こっちの方が安定するな」
『バシャ』
「っ、あ、あぁっ!」

 突き上げられて、腰が上へ下へと跳ねる。
 モモが背もたれになって俺を支えて抱き寄せてくれる。

「あぅ、あうぅ……は、あ……あっ!」
「っ……はぁ」

 俺を抱きしめたまま動き続けるモモが、何度も耳に口付けを落としてきて、ゾクゾクが止まらない。

「可愛いぞジュン。突き上げるたびにお前のが水面に顔を出している」
「~~~~っっ!」

 モモが動く度に俺の勃起しているモノがパチャパチャと先っぽを水面に露出していた。
 羞恥で全身が熱くなる。

「恥ずかしいか?」
「ぁ、あ……はず、かしぃ」
「……ジュン、お前、こういう恥ずかしいの好きだろ」
「わかんにゃい……」
「そうか……なら、わかるようにもっと恥ずかしくしてやろう」
『ドチュ!』

 突然奥まで突き刺されて、背中を仰け反らせてしまう。その拍子に俺の性器が半分ほど水面へ押し出される。ヒクヒク動き、水紋を作り揺らすソレが視界に入って、もう見ていられない。

「うぁ、あ……モモ、ダメ、こんなの……恥ずかしい、から」
「ケツがキュンキュン締め付けてくるが、本当にダメか?」

 どっちかって言うと、ダメじゃない。でも、恥ずかしいのも本当だ。

「あっ! ああ、ぁ、イく、また……んぁ、あっ……イク、イッちゃう……んぅ、ふぇ、ぁ……んぅー!」
『ビュル……ピチャ、ピチャン』

 顔を出している性器から精液が溢れ、水に混じり見えなくなる。
 俺が絶頂の余韻に浸る間、モモの律動が止まる事はない。

『バシャバシャ、ジャバ』
「あ、は、あ……はぁ、あっ、あっ、あぁ……ああ、らめぇ、出る! はう、んんん……出ちゃう、出ちゃうからぁ!」
「出せ。しっかり見ろ」
「うぅ、ぁあ、あ……ひぅ、や、やあああ!」
『プシャァアア』
『ピシャピシャピシャ……』

 俺が潮を吹いて卑猥な噴水を作ってしまった。
 その光景が恥ずかし過ぎて死んでしまいそうなのに、モモのナカをギュンギュン締め付けて、もっともっととおねだりしてしまっている。
 恥ずかしいのに、興奮が収まらない。

「可愛い……可愛いなぁ。ジュン」
「はぁ……はぁ……おれ、かぁいい?」
「可愛い。さぁ、続きはベッドでしよう。逆上せてしまう」
「うん」

 離してもらえるかと思ったら、モモに駅弁状態で運ばれた。
 階段を上がりきるまでに二回イってしまった。
 ベッドへ着いたらそこからはもう……いつもの如く獣のようなセックスをした。
 ああ……このままのラブラブな状態でいくとヒカリとアカリには兄弟が確実に出来るな。

「はぁ……はぁ……はぁ」
「はぁ……ジュン」

 モモは俺を抱き寄せて首筋に顔を押し付けて甘えてくる。そんな姿が愛おしくて仕方ない。
 髪を撫でたり、頬にキスをしたりしながら、抱き合い眠りについた。
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