巻き込まれ転移者の特殊スキルはエロいだけではないようです。

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13・共闘

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 え? え? 何今の?

『お前はもっと自分を大事にすべきなんだ!! 自分と私の為にも!! 無茶ばかりして!!』
「……モモ、モモ……な、なん、今なにした?」
『ああん? あーー、鑑定してみろ』

 言われるがまま、素直にモモを鑑定すると、驚くべき事が起こっていた。

名:モモ
種:ウシガイ
Lv:85
HP :37800
MP :11000
ATK:10500
EDF:10500
スキル:鑑定LvMax、気配遮断、自己再生、魔力耐性(極)

 信じられない程、レベルが上がっていた。

「ど、どど、どういうこと??」
『前に言ったろ。私の身体を完全に戻すには膨大な魔力が必要だとな』
「!」

 “まだ体が完全に再生出来ていない。私の体を再構築するには膨大な魔力が必要だからな”

 身体の八割を失っていると確かに言っていた。
 ココは魔王が生まれる程の魔力だまり。
 森狼が魔力だまりの範囲に来れているのは、モモが周りの魔力を吸い取ってガスマスクの役割を果たしているからか。

『グググ……』
「!」

 モモの体が巨大化したかと思いと、ギュルギュルと触手が渦巻き肉が凝縮されていく。
 そしてみるみる内に姿が変わっていく。

「へぁ??」
『……どうだ? 人型にしてみたぞ』

 俺をお姫様抱っこする人型のモモが目の前に現れた。
 人外感が否めないが、人間の姿に近い。
 肌も髪もピンクだけど目や口を人間の配置にするだけで、ガラッと印象が変わる。
 モモは、俺を抱っこしたまま丘に聳える木々に身を紛させて、気配を遮断する。

『ジュンイチロー、声我慢しろよ』
「??」
『今から抱いてやる。アイツが戻ってきても見つからないように気配遮断しつつ息を殺せ』
「は!? え、ココで!? まだ戦闘が続いてる最中のタイミングで!?」
『死にかけの自覚あるのか? 今しかない』

 お姫様抱っこから、駅弁スタイルに変えられた。
 そして、腰のベルトを外されて、ズボンと下着をズラされたら、アナルにピトッとモモのが当てられる。
 い、いや、マジで? そんないきなり……ええ? この状況でヤんの?
 けれど、モモの言う通りヤるしかない。脚や顔の痛みで上手く感じられるかわからないが、俺の回復手段はモモに頼るしかないんだ。

『ツプ……』
「ッンあ!? い、いつもと、違……んんん!!」

 肉の粒々が付いたブラシのようなモモの触手が、アナルをツプツプと刺激しながら俺のナカに入ってくる。
 俺は必死にモモのしがみついて、手に口を当てて喘ぎ声を漏らさないように耐える。

『グチュン……』
『……潤滑油の心配は要らなかったな。一突きで滴る程愛液が溢れ出している」

 念話だからモモはベラベラと喋っているが、無自覚な言葉責めに興奮を感じてしまう。

『良い子だ……動くぞ』
『じゅぷっ! ぬちゅ! ずぶぅ!』

 あまりに卑猥な音が聞こえて耳を塞ぎたくなったが、我慢する。
 モモが上下に動き、その度に粒々によって甘やかなる快楽が押し寄せてくる。

「(気持ちいぃ……こんな状況なのに、凄く感じる。モモのきもちぃ……)」
『ズキン』
「んっ!」
『脚が痛むか……もう少しの辛抱だ」

 揺さぶられる体がキシキシと悲鳴と歓喜を上げているところに、黒竜がビュンッと風を切りながら戻って来た。
 俺は気配遮断を咄嗟に発動させた。

「~~~~ッッ……」
『ジュンイチロー……出すぞ。しっかり受け止めろ』

 黒竜が戻ってきた事に気付きながらも、モモは俺のナカで射精した。
 ドクンドクンと脈打つ感覚が伝わる。
 身体に染み渡る精の濃度が今までと段違いだ。

『ペキ……メキョ、メキ』
「ぁ、い゛っっ」
『しぃーー』

 脚の骨が正常な位置に戻ろうと回復しているのだが、めっっちゃくちゃ痛い!!
 しかし、声を上げられない! 身体が強張って手で口を抑えていられない……!

『ちゅっ』
「ん、んん……」
『……お前は本当に可愛いな。ジュンイチロー』

 モモの口にキスをして、声をモモの口内に口移す。
 黒竜はまだ辺りを見渡して俺達を探しているようだ。
 傷付いた片目が完治して、視野が広がり、脚も痛みが引いていき、正常な状態に戻った。

名:ハラノ ジュンイチロー
LV:20
HP:200(+4804/20876)
MP:0(+8401)
ATK:30(+6275)
EDF:30(+6275)
スキル:搾精超強化Lv3、肉体性感度(高)
    ∟搾精スキル抽出
     ∟魅了Lv1、鑑定Lv3、気配遮断、追跡、生成術Lv2

「(す、すごい……体力が5000まで戻ってる!)」

 体の痛みが殆ど無くなり、朦朧としていた意識がはっきりとしてきた。
 
「もぉ、大丈夫」

 モモに下ろしてもらって、ズボンと下着を上げようとしたら手を掴まれて、眼前の木に押さえつけられた。

「?? モモ?」
『……しぃーー……』
『ちゅぷ』
「!?」

 再度押し付けられた粒々の触手に息が詰まる。もう黒竜は戻ってきているのに、モモはまたヤり始めた。
 しかも、今度はバックだ。俺が感じやすい体位で二回戦に突入した。

『ぱちゅ、ぱちゅん!』
「ん、んん、んんんんん!」

 背後から抱き締められながら腰を思いっきり打ちつけられ、声が漏れそうになる。

『ジュルル……ジュプ……』
「ん、ん、んんん! ふぅ、んん!」
『……もっと腰を出せ。奥で出せん』
「んんっ……」

 素直に腰を突き出してモモのを奥へ咥える。

『良い子だ。私のジュンイチロー。愛してるぞ』

 俺の脳内で反響する甘い言葉にゾクゾクと体が震え、俺は木の根元にビュクっと精を放ってしまった。

「(あい、してる? モモが、俺を……愛して、る?)」

 頭の中でグルグルとモモの言葉が巡り、最終的に胸の内に落ちてきた。
 
「も、も……」
『なんだ?』
「もっと……抱き締め、て」
『ああ、いくらでも……』

 触手を生やすように腕が増えてぎゅうと抱きしめられた。
 そして再び中出しの為の激しい律動が始まった。
 腰を掴まれ、抱き締められ、木に手をつきながら、魔王の黒竜に隠れてセックスをしている危機的状況に酷く興奮している自分がいる。俺ってマゾなのかな。

「ん、ん、ん、んんっ!!」
『……はぁ、くっ!』
『ビュゥゥゥ! ビュルルン!』
「ひ! ぅ、ンンーーッ!」
『プシャァ』

 モモの一度目より濃い中出しを受けて、潮を吹いてしまった。
 動き回っている黒竜を目で追いながら、腰をガクつかせて息を整える。
 完全回復で思考がクリアになったが、セックスの倦怠感に苦笑が浮かぶ。戦闘中にあるまじき行為の余韻に、後ろめたさを感じるが仕方なかったんだと自分を納得させる。

「グォオオオオン!!」
「!!」
『チッ……気付かれたか』

 黒竜の雄叫びにビクリと体が跳ねた。
 しかし、モモは慌てる様子もなく素早く俺の服を整えながら舌打ちをしただけだった。
 
『私ではヤツを仕留めきれない。お互い相性が悪いからな』
「ええ!」
『私が気を引いているうちに、なんとかしろ!』
「うそ!」
「バウ!!」

 森狼が俺の股を潜って強制的に騎乗させて走り出した。
 向かってきた黒竜をモモが拳で、いや触手で? とにかく肉弾戦で応戦している。
 兎肉形態で黒竜と同等のサイズに巨大化しているモモの奮闘は大怪獣バトルのワンシーンのようだった。

「ヘッヘッヘッ!」
「……あ、魔力が薄くなってる」

 ねっとりとした高濃度の魔力の気配が無くなっていた。恐らくモモが巨大化した分、魔力の吸収範囲が広がったのだろう。

「(なんとかしろったって……手元に武器が無い)」

 黒竜の首に刺さったままのバトルアックスの斧頭が目に入る。
 俺がなんとかするならば、攻撃の通る彼処に追加攻撃をするしかない。
 しかしどうやって…………あっ!

「……やってみるっきゃないな。森狼、二体より高所に登ってくれ」
「ワフッ」

 森狼の種族名に恥じぬ身軽さで、ひょいひょいと高い樹に駆け上ってくれた。
 俺はそれを見届けてから、黒竜とモモの戦いを見つめながらタイミングを図る。

「クゥン……」

 俺がしようとしている事を察したのか、不安そうな声を漏らす森狼の頭を掻き混ぜながら、大樹の枝に脚を下ろした。

「心配すんな……きっと大丈夫」
「ガウ!」
「よし、行くぞ!」

 黒竜の尻尾の薙ぎ払いを避け、振り向きざまに放ってきた火炎放射を、モモが魔法障壁で防ぎ、息継ぎのタイミングを狙って触手で殴りかかる。
 それを飛翔で避けた瞬間に、俺は黒竜の背中に飛び乗った。
 鎧のような鱗の取っ掛かりに指をひっかけ、よじ登る。

「……これだ」

 首元に突き立ったままのバトルアックスの斧頭を握り、渾身の魔力を込める。

「ギャオオオン!!!」
「うわ!」
『ジュンイチロー!』

 激痛と怒りの混ざった悲鳴を上げながら暴れ狂う黒竜の巨体に振り落とされないよう必死にしがみつく。

「はは、中を貫かれる気分はどうだ!!」
「グギャアアア!」

 生成術! 斧頭だけなら、レベル2でも充分生成出来る大きさだ!
 ぶっ刺さったバトルアックス自体をロングソードへ再生成して、黒竜の体内を押し切り進んでいく。
 俺の一番よく知っている鍛冶知識が日本刀の為、ロングソードは片刃のビッグジャパニーズソードになるだけだ。
 生成術は混合魔法だ。物の形に必要な火力の魔力をどんどん消費される。
 炎、水、土、打撃……

「ぐぅぅぅ……!!」
「グガァァァァ!」

 黒竜が俺を振り落とそうとするのを、歯を食いしばりながら、ひたすら魔力を込め続けた。

「(頼む……貫通してくれ!!)」

 どんなに細くなっても均一に伸びれば良い!
 貫通すれば、横スライドで首がほぼ飛ぶ!

「うおおおぉ!!!」
『ブシュッ!』
「やった! おぁあ!」

 貫通したと思ったら、力が抜けてしまい振り落とされてしまった。

『ジュンイチロー!』

 モモが空中でキャッチしてくれたが、その隙を見逃さず黒竜がモモの体に噛み付いた。
 地面に投げ出されたが、怪我はない。

『ガジュリッ!』
『ぅぐ!』
「モモ!」
『気にするな! 噛ませておけばコイツの動きも止められる!』

 気にするなって無茶言うな! 触手で黒竜を押さえても、身体の肉をブチブチと食い破られている。
 どうにかしないと、モモが食い殺されてしまう!

「ガウ!!」
「!」

 森狼がアックスの持ち手を咥えて俺の元に駆け寄ってきた。

「コレ使っても黒竜に対抗出来る武器は俺には作れな……おい、おいなんだ!」
「グルゥゥ、ウウ!」

 グイグイと俺を動かそうと頭突きを繰り返してくる森狼。
 こんな時に何を伝えようとしているのかわからないが、必死さに俺が折れた。

「わかった、わかったから落ち着けって……」
「グゥルル……ガウッ!!」

 森狼は鼻息荒く返事をすると、ついて来いと言うように走り出した。
 後を追って辿り着いたのはなんの変哲も無い木の前だった。

「この木がなんだよ?」
「グガァ!」
『ザッザッザッザッザッ!』

 凄い勢いで地面を掘り始める森狼に、俺はまさかと思ってその場に駆け寄り穴掘りを力任せに手伝った。

『ザンザンザンザン!!』
『カツン』
「あった……ココだったのか!!」

 埋め立てられていた魔石を掘り当てた。
 ザクザクと出てくる魔石に森狼は唸りながら距離を取った。

「……ありがとう」

 仲間達の仇である魔石の位置は把握していたが、魔力だまりで近寄れなかったんだろう。
 俺は土中から掘り起こした魔石を集めて、生成術を発動させた。
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