催淫魔法士の日常

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20: 残忍酷薄な悪夢①※

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 残酷描写有り
※※※※※※※※



 デュラに抱かれた日。
 予想外のアクシデントがあった為、疲れ果てたノトスは深い深い眠りについた。
 そして、ゆっくりと癒える体とは相対して身体に刻まれた古傷をなぞるような夢にうなされていた。

 ────────
 ──────
 ────
 ──

 約十年前

「ノトス先輩……俺達、死ぬんでしょうか」
「……わからない」

 戦時中、魔法兵として前衛部隊の援護をする後衛部隊。ノトスはセブンズ魔法師団の第五部隊に所属していた。
 攻撃特化の上位魔法を扱う魔法士達の中で、ノトスは中位の補助魔法要員であった。
 父から受け継いだ適性魔法が催淫である事を恥じていたノトスは、適性外の攻撃魔法や補助魔法を必死に練習し、援護向きの魔法を身につけていた。
 戦場で何の役にも立たないただエロいだけの魔法に、価値も存在意義も見出せず、父の家業を継ぐ事もなく、ただ持て余すだけの才能だと、そうノトスは決め付けていた。

 だが、そんな考えはとある悲劇によって覆された。
 第五部隊が敵兵の前衛部隊に襲撃に遭い、ほぼ全員が捕虜として捕まってしまった。
 そして、情報を搾り取る為に酷い拷問が行われた。相手は劣勢の戦況を打破する為には情報が必須。
 階級を持つ捕虜の拷問は焦りもあり、苛烈を極めた。
 だが、ある意味最も酷い扱いを受けたのは、ノトス達雑兵。

『ダァン』
「次」

 碌な情報を持ってないとわかれば斧で首を刎ねられる。
 ゴミのように命が消えゆくのをノトスは何日も何日も自分の番が訪れるまで眺め続けた。
 同じ釜の飯を食べた仲間達が苦しみ悶えながら死んでいく。
 目の前で同期達の首が飛ぶ姿を目に焼き付けていくうちに、次第に心が摩耗していった。
 地獄のような拷問を受けた上司を牢屋で何度も看取った。中には生きているのが不思議なほど痛ぶられた者もおり、もう助からないと分かった瞬間は見ていられなかった。
 仲間の屍が積み上がり、恐怖で歯ががたがたと鳴り止まない。
 
「立て」
「っ……」

 ついに、ノトスの番が回ってきた。
 戦況に影響する程の情報など持っているはずがない。その事を自覚していただけあり、今から行われるただの処刑からどう生き延びるか必死に考えた。
 生き残る為には、相手に自分を生かしておく価値があると思わせなければならない。
 散々考え抜いた末、ノトスは後ろ手に縛られた手で賭けに出た。

 催淫魅了ラブ・チャーム最強ベリーウェルダン

 当時使用出来る唯一の上位魔法を自身に付与した。
 男しか居ない閉鎖空間の戦場で、そんな事をしたらどうなるかなど明白だ。
 しかし、生き残る為に手段を選べる立場にいない。

「…………そういえば、情報収集始めてついぞ、ヤッてなかったな」
「……部下達の憂さ晴らしにもなるか」

 ノトスの色気にあてられた敵兵の目付きが変わった。

「まあ、いい暇潰しにはなりそうだ」

 男は楽しそうに笑った後、爪や歯、肉片が散らばった硬い床にノトスを押し倒した。
 その目には獣欲の色が宿り、ギラギラと鈍く輝いている。
 今から起きる惨状に立ち向かう為に、感度向上・ミディアム、淫紋・性感向上を重ね掛けする事しか出来ない。
 軍服を乱雑にナイフで切り裂かれ、若い躯体が男達の視線に晒される。
 
「抵抗したらどうなるかわかってるな?」
「……! ……!」

 無言で必死に頷く。
 死にたくない。ただその一心で、自分の体を差し出した。
 嫌悪感による吐き気と恐怖で震えが止まらない。だが、催淫魔法のお陰か痛みも苦しさもなく、寧ろ愛撫を受けただけで嬌声が漏れた。

「ああっ……ひゃんっ!」
「なんだ? 随分といい声で鳴くじゃないか」

 ノトスの反応を愉しむように複数の無骨な手が体中を這い回り、弄ぶ。
 指が胸の突起に触れた瞬間、全身を快楽が突き抜けた。

「やぁっ!」
「まさか……コイツ、そういう役割でもあったのか? この状況で感じ過ぎだろ」
「はっ……んん!」

 反応を示す恥部を隠そうと内股になるが、強引に広げられて足を担がれる。

「セブンズの連中は薬で腹ん中空っぽなんだってな。好都合じゃねえか」

 そんな体内情報を仕入れていると事は、それだけ仲間が死んでいっているという事。
 血の通わない冷ややかな顔で告げられる残酷な言葉は、ノトスの心を折にくる。
 ゴツゴツと節くれだった指が後口に宛てがわれる。
 『ズグッ』と乾いた音を鳴らしながら人差し指が入り込む。

「くぅ……んぁ!」
「おいおい、ちゃんと濡らさないとすぐに使い物にならなくなるぞ」
「ひゃ、いッ!」
「つっても潤滑剤になりそうなもんなんて……ああ」
「あがっ!」

 指を口に突っ込まれて、唾液を持ってかれる。

「しっかり塗らせよ」
「ふぁ……ん、んんん」

 血生臭い指を舌で舐め上げてコーティングするように唾液を絡ませていく。
 その様子に複数人が同時に喉を鳴らした。

『ジュルン』
「十分だろ」
「は、ぇ……ぁ、あ!」

 再度指が無遠慮に挿入される。
 たっぷりの唾液と催淫魔法のお陰で痛みは感じないが、内臓を抉られるような違和感と苦しさがある。
 指の本数を増やされ、抽挿される度に後孔からぐちゅぐちゅと水音が漏れた。

「っ! あぅ……あぁん!」

 押し上げられた感度により、完全に勃ち上がった性器は物足りないと言いたげにぴくッぴくッと反応を示している。
 自分達の掌の上で簡単に鳴くノトスは、音の出る玩具の様で、男達の嗜虐心を加速させた。

「そろそろいいんじゃねえか?」
「そうだな」
「あッ!」
「自分でちゃんと持ってろ」

 指を抜かれた途端、自ら脚を広げさせられて、天を向く性器とその下でひくつく後孔を曝け出す格好にさせられる。
 その卑猥な光景に興奮を抑えられなかったのか、男はガチャガチャとベルトを外した。
 ズイッと眼前に差し出されたのは反り勃った男性器。
先走り液がぬらぬらと艶めかしく光っている。

「今からコレが、お前の尻にずっぽり入って、内側からドロドロにかき混ぜてくれるんだからな」
「ひ、ぐっ……」

 ノトスは恐怖で息を詰まらせて、グッと歯を食いしばって口を閉ざした。そうでもしないと抵抗や拒絶の言葉が出てしまいそうだった。
 男は有無を言わさずその立派な一物をノトス内へ突き入れた。

『ズッブゥ』
「んぁ、ぐぅ、ア゛ア゛!」

 圧倒的な質量が腸壁を押し進みながらミチミチと嫌な音を立てて進んでくる。
 身体を真っ二つに裂かれそうな破瓜の衝撃に、目を白黒させて悲鳴を上げる。
 ジンジンと熱を持つ後孔の感じる痛みは快感にすり替えられている為、なんとか苦痛は和らいでいる。

「流石にキツいな」
「ひ、うぐぅっ! やっ……ぎぃ!」
「おいおい、息止めんな。折角挿入出来たんだ。ちゃんと味わえよ」

 男が容赦なく腰を打ち付け始め、ノトスは意識を飛ばさないように堪えるので必死だった。しかし、催淫魔法の所為で快楽の方が勝ってしまている為、どうしても気が逸れてしまう。
 それに気づいた男は胸へ手を差し込み、飾りのような乳首を転がす。

「ひゃぅっ!」

 思わぬ刺激に上擦った声を漏らすと、男は気を良くしたのかピストンする腰の動きはそのままに、二つの突起を嬲り始めた。

「まっ……んんあっ」

 胸からの甘い痺れによって意識を逸らすことが出来ず、後孔の異物感と快感がない交ぜになってとめどなく押し寄せてくる。
 悶え乱れるノトスの姿に悶々と興奮を高めていた男達は、我慢出来なくなったのか次々と自身の性器を取り出して扱き始めた。

「いくぞ」
「んんんっ……ぁああ!」
「くっ……」
『ドプッドピュッ』

 勢いよく白濁がノトスの顔面に降り掛かり、独特の生臭さが鼻腔をつく。

「(中に出されなかっ……いや、なにがっかりしてるんだ俺は)」

 自分の中に熱い液体が放たれていない事に何処か落胆している自分にノトスは戸惑った。

「んくっ……んあっ」

 ずるっと逸物が引き抜かれると、次は己の番だと周りに集った男達に身体を引っ掴まれる。
 もう従順に受け入れる他無かった。
 散々犯され、斬り付けたり殴り付けたりとノトスの反応を面白がるように男達は楽しんだ。
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