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13・愛撫※……END
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新しい生活が始まっても、荷解きと仕事に追われ、予想通り数日バタバタしていた。
引っ越し前に断捨離は済ませていたが、それでも二人分だと時間がかかる。
お隣さんに洋菓子を持って挨拶に行ったり、家事の絶対領域を決めたり、持ち込んだ冷蔵庫の中身と相談をして当分の献立表を作ったりした。
「つ……疲れた……」
「僕らの生活が変わっても、仕事は普通にありますからね……」
引っ越し作業でヘトヘトになった身体に鞭打って二人で出勤する。
疲れていてもばっちり化粧をキメる麗華さんはかっこいい。
短くなった通勤電車の移動時間。すごく快適。
「おはようございます」
「ぁ、おはようございます。お早いですね」
「君こそ。新人だからって朝一でゴミ集めや机拭きはしなくていいよ」
春からの新入社員がせっせとゴミを集めながら机を拭いていた。
僕はまだ、丁度いい出勤時間を探り中でたまに早く着いてしまう。
「ゴミは各々でやるし、デスクの上触られたくない人も居るから」
「ぁ、はい。すみません」
注意で叱ったわけではないのだが、しょぼんとなってしまった。良かれと思って自分の出来る事をやったら、しなくていいって言われちゃったんだもんな。
「けど、率先して自分のやれる事しようって行動できるところは素晴らしいね」
「!」
でも、やった事はしっかりと褒めてあげないと。良い事だし。
ここから教えていけばいい。
「ありがとうございます……」
「朝一に来たら、印刷機の紙の補充とインクの残量確認をしてくれると助かるよ。印刷用紙とインクはココにあるから。もし無かったら、こっちの棚にストック。ストックが少なくなってきたら……」
「はい」
ちゃんとメモ取ってる。偉いな。
筆が僕の言葉に追いついたのか動きを止めた。
「……ココに備品注文のノートがあるから、欄に従って日付け、備品名、個数を書いて元の場所に戻す」
「はい」
「これぐらいかな?」
「ありがとうございます!」
初々しい好青年が僕にペコりと頭を下げた。
「じゃぁ、今日も一日一緒に頑張っていこう」
「はい! 頑張ります!!」
素直で良い子が入ってきた。
わからない事があっても、質問しやすい先輩が必要だ。
前にも言ったよね? それ今聞く? 自分で考えろ……なんて事はNGだ。威圧的に聞こえるし、萎縮でミスにも繋がる。
先輩風と言う春風を戦がせる季節だ。
その日は、僕によく質問に来てくれた。
「今年の新人もお前に質問が集中しそうだな」
「忙しい時は佐々木さんに聞くように言っとくよ」
「俺、教えんの苦手なんだよ。あ、コレ引っ越し祝い」
「え? わざわざありがとうございます」
軽い紙袋をポンっと投げ渡された。
中身は……
「は?」
『バッ』
「……そんなヤバいもん隠すみたいにバッグに入れなくても」
「充分ヤバいって! 会社に何持ってきてるんだ!」
「プレゼント」
あまりに真剣な佐々木さんの声色に頭がクラッとした。
中に入っていたのは、明らかに女物の下着。しかもレースの透け感のあるセクシーなヤツ。
「こういうちょっとしたスパイスが必要かなって思って。恋人と同棲したなら、盛り上がらない方が不自然だろう?」
「……佐々木さんの気遣いは嬉しいけど。余計なお世話としか言いようがない」
僕の恋人を女性と思っているようだ。だとしても、なんて贈り物だ。
ギャグじゃないの? マジなの?
「(……仕事中はこれについて一旦忘れよう)」
会社から帰宅して、改めて佐々木さんに貰った物を確認してみると……お尻側が透けたレースの紐パンだった。前はちゃんと布で覆われてるけど、際ど過ぎる。
「…………」
『スッ』
「……はぁぁ~~」
何気なく自分の身体に合わせてみると、履けそうだなって……いやいや、ダメダメ。
「けど、サイズ……ピッタリだ……」
まさか、僕のために用意した物なのか?
それとも、僕の恋人は僕より背が高いって言ったの覚えてて、サイズ大きめの下着にしたのか?
どっちにしろ、僕にジャストフィットしている。
「(……麗華さん、こういうの好きかな?)」
前まで高頻度でしていた営みをこの半月一回もしていない。
欲求が蓄積されている所為か、変な期待を湧かせてしまう。
下着を持つ手が震える。
自分の考えている事に動揺しながらも、僕は行動に移してしまった。
※※※
「ただいま」
「おか、おかえりなさい」
「今日早かったんですね」
「はい。あ、お風呂お先でした」
麗華さんを澄まし顔で出迎えて、お風呂を促しながら、食卓の配膳に戻る。
今日の献立は麗華さんの大好きなクリームシチューと唐揚げ。サラダはキャベツの千切りを添えただけ。
「良い匂い……わ、シチューに唐揚げ? 俺のハッピーセットじゃないですか」
「ふふ、好きでしょ?」
「大好きです」
嬉しそうに顔を綻ばせる彼の表情に僕の心臓が大きく跳ね上がった。
下心を紛らわす為に作った晩御飯だけど、喜んでくれると作った甲斐がある。
「「いただきます」」
食事が始まると麗華さんは、終始笑顔で「美味しい」「最高」と言い続けてくれた。
こう言う素直な反応が嬉しい。また作ろうって思えるし。
そして、いつも通り食べ終えた後の食器洗いも済ませ、洗濯物を畳んだらソファーでまったり過ごす。
「(……どうしよう)」
テレビを眺めながら僕は途方に暮れていた。
前まで、どうやって情事に持ち込んでいたんだっけ?
「希さん……」
「!」
「……さっきからなんでソワソワしてるんですか?」
「……ぇ、と」
言えない。
今すぐ、目の前の貴方とエロい事がしたいなんて、そんな雰囲気でもないのに恥ずかしくて言えるわけがない。
「ふふ、なんですか? 怒らないから言ってください」
子どもに話しかけるような口調で僕の肩を抱いて寄り添う。
優しい口調の割に逃す気はないようだ。
「……ぃ、今から」
「ん?」
首を傾げる彼に羞恥を押し込めて、声を絞り出した。
「今から……ベッドに行きませんか?」
「…………」
精一杯の誘いの台詞。
麗華さんはダラダラ冷や汗を流して目線を泳がせまくる僕に真剣に言い放つ。
「行きません」
「っ……!」
拒否の次に、言葉が続く。
「ココでしましょう」
テレビの電源がきられる音がすると同時にソファーへ押し倒され、視界がぐるりと反転する。
僕を見下ろしている麗華さんは興奮を隠しきれない様子の笑み浮かべていて、ギラギラと欲情の熱視線が僕を捉えて離さない。
「希さんからエッチのお誘いなんて珍しいですね……」
「ぅ、だって……」
「我慢させてすみませんでした。俺もずっと……シたかったですよ」
『スル』
「ぁ、あ……」
シャツの中に滑り込んできた大きな手に身体を撫でられ、胸を揉まれる。
「ぁ、ン……あぁ……」
「我慢した分、いっぱい気持ち良くしてあげますね?」
耳元で囁かれる甘い誘惑に抗えるはずもなく、僕は彼の首に腕を回して引き寄せると、噛み付くようなキスをした。
『ちゅ、くちゅ』
「はぁ……ぁ……あ、はぁ……ぁあ」
舌を絡め合う濃厚な口付け。
何度も角度を変えて、お互いを貪るように求めあう。
「は……はぁ……う、麗華さん」
「なんです?」
息を整えながら、彼の名前を呼ぶと彼は蕩けた瞳で僕を覗き込むように見つめてくる。
「う、後ろから、して……欲しいです」
「えっ……でも……」
「もう、大丈夫です……麗華さんなら、怖くない」
「……はい」
僕を気遣って顔が見える対位を望む彼だけど、今日は後ろからして欲しい。
麗華さんは少し躊躇いながらも、要望通りに僕の身体をひっくり返すと、腰を高く上げさせた体勢を取らせる。
「ぁ……」
これからされる事への期待感に身体が疼いて仕方がない。
麗華さんの眼差しを感じて、無意識にお尻が揺れてしまう。
「本当に、俺を煽るのが上手ですね。希さんは」
「?」
「こっちの話です。ん?」
ズボンに手を掛けたところで違和感を覚える麗華さん。
「……何か……うぉ!」
「!」
スルリとズボンを腿まで下げると、そこにはいつもと違う景色。狼狽する声が背後から聞こえる。
「へ? あっ、ええ?? ひ、紐パン? レース? コレ、現実?」
「……す、すみません。現実です」
思っていた以上に僕のレースの紐パンに驚いている。
「あまり、こういうのは好きじゃないですか?」
「……ま、まさか、俺の為に履いてくれたんですか?」
「エッチのスパ、スパイスに、なるかなって……」
「ッ~~~!!」
感激に震える麗華がソッと僕のお尻を撫でた。
「……希さんの尻って弛みもなくて程良く肉のある丸みがあるから、レディースでもピッタリフィットして、良く映えます」
「ふぁ! あ、ぁ……や、そんなとこ」
麗華さんは、お尻に顔を埋めて、レース越しに後孔へ唇を押し当てきた。
いつもよりずっと薄い布だから、敏感な部分をちゅっと音を立てて吸われる感覚がハッキリ伝わる。
「ぁ、はぁ……んん」
「ふふ、まだ解してもいないのにクパクパヒクついてますよ? 可愛い」
「ゃあぁ……麗華さ、ん……ぁ、そこばっかぁ」
下着のバックの布地をズラし、ヒクつくそこに舌先がヌルリと入り込んでくる。
「あぁぁ……だ、めぇ……汚い、からぁ」
「全然。希さんに汚い所なんてありません。むしろ、綺麗過ぎて……歯止めが効かなくなりそうで困ります」
「ふぁあ!」
指で唾液を塗り込みながら、秘部に突き挿れられる。
僕の好きなところを知り尽くしている指先は、すぐにイイトコロへ辿り着かれる。
「ぁ、ああ……あ……そんなにした、らぁ」
「イッちゃいますか?」
「ん、ん……」
素直にコクコク頷きながら、僕は与えられる快楽に耐えるように目を瞑った。
「(ぁ、麗華さんも興奮してる)」
背後から荒々しい呼吸が聞こえてくる。
恐怖でしか無かった見えない存在感に、もう怯える事はない。
身体の奥がキュンと甘く痺れる程に麗華さんを感じている。見えなくても、くっきりはっきりわかる。
「は……あ、ん……ン」
「気持ち良いですか?」
「ン、はぃ……気持ち、ぃ……です」
「怖くないですか?」
「は、い……もっと、してください」
「…………」
喉を鳴らす音がする。
僕のおねだりに応える様に、麗華さんは指を三本に増やしてバラバラに動かし始める。
「ぁあ……ン、ぁ……あぁ……麗華さん……もぅ、欲し……です」
「……希さん」
「あ……!」
ズルりと引き抜かれる指の感触に切なさを覚えて振り返ると、ピトっと熱くて硬いモノが後孔に押し当てられた。
「優しく出来ません……」
「いい、です……麗華さんになら……酷くされても、気持ちいいので」
「っ……」
『グチュ』
「あッーー!」
一気に最奥まで穿たれ、背を仰け逸らせて衝撃に耐える。
視界がチカチカと点滅して、頭が真っ白になった。
「あぁ……ぁ、あ……」
「はぁ……凄い締め付け……そんなに欲しかったんですか?」
「は、い……ぁ、ぁ……麗華さん、麗華さん……」
自分から腰を動かして、麗華さんのモノを堪能する。
何度も味わっている筈なのに、今日はいつもより大きく感じる。
「希さん、自分から動いて……エッチな人ですね」
「あ、ん……エッチな、僕は嫌い?」
「いいえ、世界で一番大好きです」
『バチュン』
「あぁぁあ!!」
腰を掴まれ力強く打ち付けられる。
奥に当たる……けど、もっと奥まで行こうとしてるのか、ノックされる。
「う、ぁっそれ以上、入らないです! ひ、ぁ……お、おかしくなるぅ」
「大丈夫ですよ。ほら、力抜いてください」
「ぁ、ぁあ、あ」
奥の奥、そこに入られたらヤバい……直感的に危機を感じていても、僕は口だけで抵抗せず麗華さんのピストンを受け入れていた。
『ぐぽっ!』
「~~~~!!」
身体の奥から、ありえない音がした瞬間、全身に電撃が走ったみたいなビリビリとした感覚が襲ってくる。
ガクガクと身体が痙攣して、声にならない悲鳴をあげる。
そんな僕を背後から抱き締めて耳を食む麗華さん。
「ん……はぁ、はぁ……」
「希さん、まだ終わってませんよ?」
「や、待って……少しだけ休ませて……」
「わかりました」
麗華さんは最奥に居座ったまま動きを止めてくれた。
常に押し付けられている圧迫感を意識すると、息が上がってしまう。
「はぁ……はぁ……ぁ、あ」
「落ち着いてきましたか?」
「ま、まだ……ぁ、う……動いて、ないのに」
麗華さんは依然として停止しているのに、僕は勝手に追い詰められている。
知らない領域の快楽が思考回路を焼き切らんばかりに、ジワジワと侵食してくる。
「はぁ……あ、ん……麗華さん……ぼ、僕、ぁあ!」
「……我慢しないでイッてください」
「ぁ……はぁ……ン、あぁ……イ、イく……イッちゃ……ッ……ああぁあぁあ!」
麗華さんは動いてないのに……身体の中で快楽が弾けたように、背中を反らしビクビクと身体を震わせて達する。
余韻で身体が弛緩した隙に、麗華さんが動き出した。
「っ……希さん」
「ひ、ぐっ……ん、んん!」
麗華さんは僕の身体を持ち上げ、自分の上に座らせる。
所謂、対面座位という体位だ。
「絶頂で腰ガクガクさせて、紐パンの紐揺らしてるのエロ過ぎですよ」
「そういう……下着、だからぁ」
両サイドに蝶々結びで括られた紐が僕の動きでヒラヒラ動いている。
麗華さんは、僕を自分に凭れさせながら両手でお尻を掴んで、激しく上下に揺さぶる。
「あっ、あぁ……はげ、しい……イったばっか、なのにぃ……!」
『グポ! グボ、グジュ』
下品な音を立てて抜き挿しされている。
麗華さんと密着しているせいか、いつもより深くまで入ってくる気がする。
下着から顔を出している僕のモノからは止めどなく先走りが溢れていて、麗華さんの服を汚していた。
「あぁ……また、イク……出ちゃ、出ちゃいます!」
麗華さんの肩に顔を押し当てて、しがみつくように手を背中に回し、服に爪を立てる。
「ン、ンン……麗華、さん……ぁ、あ……麗華さん……ッーー!!」
「っ……」
『ビュルル』
射精を迎えると同時に、中に出されている脈動を感じる。
注がれている愛に、心が満たされていく。
「希さん……」
「はぁ……麗華さん」
お互いの唇を求め、舌を絡め合う。
何度も何度も角度を変えてキスをする。
「ぁ……んんっ……やっぱり、顔が見える方が、僕は好きかもです」
「俺も……けど、後ろから見える希さんもすごい可愛いですよ。ほら」
そう言って後ろを指差すので、視線を巡らせれば……
「ぁ……」
真っ黒なテレビ画面に僕らが映っていた。麗華さんのを咥え込んでいるトロトロの結合部とお尻を飾る黒いレースの下着が目に飛び込んでくる。
「反射して、乱れる背面も拝めました」
「……うぅ」
僕は恥ずかしくなって、顔を逸らす。
その仕草も映し出され、なんだか自分が酷く淫乱な人間のように思えてくる。
事実、淫乱なんだけれど、認めたくない。
「希さんは本当に俺を魅了して止みませんね」
『クポン』
「ぁあ!」
後孔から引き抜かれ、閉じきれなくなっているソコから白濁液が垂れる。
映し出される自分の姿に、羞恥心を煽られる。
「可愛いですよ」
「うぅ……もう見ないでください」
「それは無理なお願いですね。希さんの一分一秒、目に焼き付けておかないと」
麗華さんは僕を抱き抱えてお風呂へ直行した。
二人して寝間着を汚してしまったので、新しいのを出してきた。
『チャプン』
「流石に狭いですね」
「はい……でも、嫌じゃないです」
湯船で密着しながらお風呂に浸かっている。お湯の温かさに気怠さが溶けていくのを感じて顔が緩んでしまう。
「……あ、そういえば。なんで、あんな下着履いてたんですか?」
「んーー……職場の同僚に、コレで夜を盛り上げろって、渡されたんです」
「え?」
麗華さんはキョトンとしている。
本当は男同士と気付いてないから、麗華さん宛だったんだけど、そこは言わないでおく。
「他の男の贈り物で俺を誘惑したんですか?」
「あ、そこに着地するんですね」
「嬉しいですけど、心境は複雑ですよ! これからは、俺がプレゼントしますからそれ履いてください」
「……ふふ、必死」
ついつい麗華さんの勢いに笑ってしまった。
「必死にもなりますよ……俺はこうみえて独占欲強いんですから」
「……僕もです」
「え?」
「僕だって男なので……好きな人の視線を常に独占したいです。だから、麗華さんを独り占めできるこの時間はすごく幸せです」
言い終えてからハッとした。
ココまで言うつもりはなかった。
僕は慌てて取り繕おうと口を開くが、言葉を発する前に麗華さんが僕を水飛沫を上げながら抱き締めた。
そのまま頭を撫でられ、額に優しいキスをされた。
慈しみと愛情に満ちた眼差しに見つめられて、顔が熱くなる。
「どこまで俺を惚れさせれば気が済むんですか……」
僕の前髪を掻き上げ、今度は唇にキスされる。
触れるだけのキスなのに、それだけで蕩けてしまいそうだ。
触れ合っていた唇が離れると、名残惜しくてもう一度重ねようと追いかけてしまった。
すると、麗華さんはクスリと笑って僕の顎を持ち上げる。
「これ以上すると、ココでまた襲ってしまいそうなので、今日はここまでにしましょう」
麗華さんの言葉に残念に思いながらも体力的にもう限界だったので、渋々同意する。
お風呂から上がって、新しい寝間着に着替えてベッドに入る。
布団の中で麗華さんと向かい合い、足を絡ませ合う。
麗華さんの体温が心地よくて、瞼が重くなってくる。
「また明日……おやすみなさい」
「はい……おやすみなさい」
僕は睡魔に逆らわず、ゆったりと眠りについた。
朝、目を覚ましても、この幸せな日常は消えない。誰にも触れられない僕らだけの時間。
そんな当たり前のことに、僕は嬉しくなって麗華さんに擦り寄った。
麗華さんも寝惚けながら僕を抱き寄せて、お返しに頬にキスしてくれた。
僕は麗華さんの胸に顔を埋めて、二度寝した。
愛しさに触れられる喜びに包まれながら。
END
引っ越し前に断捨離は済ませていたが、それでも二人分だと時間がかかる。
お隣さんに洋菓子を持って挨拶に行ったり、家事の絶対領域を決めたり、持ち込んだ冷蔵庫の中身と相談をして当分の献立表を作ったりした。
「つ……疲れた……」
「僕らの生活が変わっても、仕事は普通にありますからね……」
引っ越し作業でヘトヘトになった身体に鞭打って二人で出勤する。
疲れていてもばっちり化粧をキメる麗華さんはかっこいい。
短くなった通勤電車の移動時間。すごく快適。
「おはようございます」
「ぁ、おはようございます。お早いですね」
「君こそ。新人だからって朝一でゴミ集めや机拭きはしなくていいよ」
春からの新入社員がせっせとゴミを集めながら机を拭いていた。
僕はまだ、丁度いい出勤時間を探り中でたまに早く着いてしまう。
「ゴミは各々でやるし、デスクの上触られたくない人も居るから」
「ぁ、はい。すみません」
注意で叱ったわけではないのだが、しょぼんとなってしまった。良かれと思って自分の出来る事をやったら、しなくていいって言われちゃったんだもんな。
「けど、率先して自分のやれる事しようって行動できるところは素晴らしいね」
「!」
でも、やった事はしっかりと褒めてあげないと。良い事だし。
ここから教えていけばいい。
「ありがとうございます……」
「朝一に来たら、印刷機の紙の補充とインクの残量確認をしてくれると助かるよ。印刷用紙とインクはココにあるから。もし無かったら、こっちの棚にストック。ストックが少なくなってきたら……」
「はい」
ちゃんとメモ取ってる。偉いな。
筆が僕の言葉に追いついたのか動きを止めた。
「……ココに備品注文のノートがあるから、欄に従って日付け、備品名、個数を書いて元の場所に戻す」
「はい」
「これぐらいかな?」
「ありがとうございます!」
初々しい好青年が僕にペコりと頭を下げた。
「じゃぁ、今日も一日一緒に頑張っていこう」
「はい! 頑張ります!!」
素直で良い子が入ってきた。
わからない事があっても、質問しやすい先輩が必要だ。
前にも言ったよね? それ今聞く? 自分で考えろ……なんて事はNGだ。威圧的に聞こえるし、萎縮でミスにも繋がる。
先輩風と言う春風を戦がせる季節だ。
その日は、僕によく質問に来てくれた。
「今年の新人もお前に質問が集中しそうだな」
「忙しい時は佐々木さんに聞くように言っとくよ」
「俺、教えんの苦手なんだよ。あ、コレ引っ越し祝い」
「え? わざわざありがとうございます」
軽い紙袋をポンっと投げ渡された。
中身は……
「は?」
『バッ』
「……そんなヤバいもん隠すみたいにバッグに入れなくても」
「充分ヤバいって! 会社に何持ってきてるんだ!」
「プレゼント」
あまりに真剣な佐々木さんの声色に頭がクラッとした。
中に入っていたのは、明らかに女物の下着。しかもレースの透け感のあるセクシーなヤツ。
「こういうちょっとしたスパイスが必要かなって思って。恋人と同棲したなら、盛り上がらない方が不自然だろう?」
「……佐々木さんの気遣いは嬉しいけど。余計なお世話としか言いようがない」
僕の恋人を女性と思っているようだ。だとしても、なんて贈り物だ。
ギャグじゃないの? マジなの?
「(……仕事中はこれについて一旦忘れよう)」
会社から帰宅して、改めて佐々木さんに貰った物を確認してみると……お尻側が透けたレースの紐パンだった。前はちゃんと布で覆われてるけど、際ど過ぎる。
「…………」
『スッ』
「……はぁぁ~~」
何気なく自分の身体に合わせてみると、履けそうだなって……いやいや、ダメダメ。
「けど、サイズ……ピッタリだ……」
まさか、僕のために用意した物なのか?
それとも、僕の恋人は僕より背が高いって言ったの覚えてて、サイズ大きめの下着にしたのか?
どっちにしろ、僕にジャストフィットしている。
「(……麗華さん、こういうの好きかな?)」
前まで高頻度でしていた営みをこの半月一回もしていない。
欲求が蓄積されている所為か、変な期待を湧かせてしまう。
下着を持つ手が震える。
自分の考えている事に動揺しながらも、僕は行動に移してしまった。
※※※
「ただいま」
「おか、おかえりなさい」
「今日早かったんですね」
「はい。あ、お風呂お先でした」
麗華さんを澄まし顔で出迎えて、お風呂を促しながら、食卓の配膳に戻る。
今日の献立は麗華さんの大好きなクリームシチューと唐揚げ。サラダはキャベツの千切りを添えただけ。
「良い匂い……わ、シチューに唐揚げ? 俺のハッピーセットじゃないですか」
「ふふ、好きでしょ?」
「大好きです」
嬉しそうに顔を綻ばせる彼の表情に僕の心臓が大きく跳ね上がった。
下心を紛らわす為に作った晩御飯だけど、喜んでくれると作った甲斐がある。
「「いただきます」」
食事が始まると麗華さんは、終始笑顔で「美味しい」「最高」と言い続けてくれた。
こう言う素直な反応が嬉しい。また作ろうって思えるし。
そして、いつも通り食べ終えた後の食器洗いも済ませ、洗濯物を畳んだらソファーでまったり過ごす。
「(……どうしよう)」
テレビを眺めながら僕は途方に暮れていた。
前まで、どうやって情事に持ち込んでいたんだっけ?
「希さん……」
「!」
「……さっきからなんでソワソワしてるんですか?」
「……ぇ、と」
言えない。
今すぐ、目の前の貴方とエロい事がしたいなんて、そんな雰囲気でもないのに恥ずかしくて言えるわけがない。
「ふふ、なんですか? 怒らないから言ってください」
子どもに話しかけるような口調で僕の肩を抱いて寄り添う。
優しい口調の割に逃す気はないようだ。
「……ぃ、今から」
「ん?」
首を傾げる彼に羞恥を押し込めて、声を絞り出した。
「今から……ベッドに行きませんか?」
「…………」
精一杯の誘いの台詞。
麗華さんはダラダラ冷や汗を流して目線を泳がせまくる僕に真剣に言い放つ。
「行きません」
「っ……!」
拒否の次に、言葉が続く。
「ココでしましょう」
テレビの電源がきられる音がすると同時にソファーへ押し倒され、視界がぐるりと反転する。
僕を見下ろしている麗華さんは興奮を隠しきれない様子の笑み浮かべていて、ギラギラと欲情の熱視線が僕を捉えて離さない。
「希さんからエッチのお誘いなんて珍しいですね……」
「ぅ、だって……」
「我慢させてすみませんでした。俺もずっと……シたかったですよ」
『スル』
「ぁ、あ……」
シャツの中に滑り込んできた大きな手に身体を撫でられ、胸を揉まれる。
「ぁ、ン……あぁ……」
「我慢した分、いっぱい気持ち良くしてあげますね?」
耳元で囁かれる甘い誘惑に抗えるはずもなく、僕は彼の首に腕を回して引き寄せると、噛み付くようなキスをした。
『ちゅ、くちゅ』
「はぁ……ぁ……あ、はぁ……ぁあ」
舌を絡め合う濃厚な口付け。
何度も角度を変えて、お互いを貪るように求めあう。
「は……はぁ……う、麗華さん」
「なんです?」
息を整えながら、彼の名前を呼ぶと彼は蕩けた瞳で僕を覗き込むように見つめてくる。
「う、後ろから、して……欲しいです」
「えっ……でも……」
「もう、大丈夫です……麗華さんなら、怖くない」
「……はい」
僕を気遣って顔が見える対位を望む彼だけど、今日は後ろからして欲しい。
麗華さんは少し躊躇いながらも、要望通りに僕の身体をひっくり返すと、腰を高く上げさせた体勢を取らせる。
「ぁ……」
これからされる事への期待感に身体が疼いて仕方がない。
麗華さんの眼差しを感じて、無意識にお尻が揺れてしまう。
「本当に、俺を煽るのが上手ですね。希さんは」
「?」
「こっちの話です。ん?」
ズボンに手を掛けたところで違和感を覚える麗華さん。
「……何か……うぉ!」
「!」
スルリとズボンを腿まで下げると、そこにはいつもと違う景色。狼狽する声が背後から聞こえる。
「へ? あっ、ええ?? ひ、紐パン? レース? コレ、現実?」
「……す、すみません。現実です」
思っていた以上に僕のレースの紐パンに驚いている。
「あまり、こういうのは好きじゃないですか?」
「……ま、まさか、俺の為に履いてくれたんですか?」
「エッチのスパ、スパイスに、なるかなって……」
「ッ~~~!!」
感激に震える麗華がソッと僕のお尻を撫でた。
「……希さんの尻って弛みもなくて程良く肉のある丸みがあるから、レディースでもピッタリフィットして、良く映えます」
「ふぁ! あ、ぁ……や、そんなとこ」
麗華さんは、お尻に顔を埋めて、レース越しに後孔へ唇を押し当てきた。
いつもよりずっと薄い布だから、敏感な部分をちゅっと音を立てて吸われる感覚がハッキリ伝わる。
「ぁ、はぁ……んん」
「ふふ、まだ解してもいないのにクパクパヒクついてますよ? 可愛い」
「ゃあぁ……麗華さ、ん……ぁ、そこばっかぁ」
下着のバックの布地をズラし、ヒクつくそこに舌先がヌルリと入り込んでくる。
「あぁぁ……だ、めぇ……汚い、からぁ」
「全然。希さんに汚い所なんてありません。むしろ、綺麗過ぎて……歯止めが効かなくなりそうで困ります」
「ふぁあ!」
指で唾液を塗り込みながら、秘部に突き挿れられる。
僕の好きなところを知り尽くしている指先は、すぐにイイトコロへ辿り着かれる。
「ぁ、ああ……あ……そんなにした、らぁ」
「イッちゃいますか?」
「ん、ん……」
素直にコクコク頷きながら、僕は与えられる快楽に耐えるように目を瞑った。
「(ぁ、麗華さんも興奮してる)」
背後から荒々しい呼吸が聞こえてくる。
恐怖でしか無かった見えない存在感に、もう怯える事はない。
身体の奥がキュンと甘く痺れる程に麗華さんを感じている。見えなくても、くっきりはっきりわかる。
「は……あ、ん……ン」
「気持ち良いですか?」
「ン、はぃ……気持ち、ぃ……です」
「怖くないですか?」
「は、い……もっと、してください」
「…………」
喉を鳴らす音がする。
僕のおねだりに応える様に、麗華さんは指を三本に増やしてバラバラに動かし始める。
「ぁあ……ン、ぁ……あぁ……麗華さん……もぅ、欲し……です」
「……希さん」
「あ……!」
ズルりと引き抜かれる指の感触に切なさを覚えて振り返ると、ピトっと熱くて硬いモノが後孔に押し当てられた。
「優しく出来ません……」
「いい、です……麗華さんになら……酷くされても、気持ちいいので」
「っ……」
『グチュ』
「あッーー!」
一気に最奥まで穿たれ、背を仰け逸らせて衝撃に耐える。
視界がチカチカと点滅して、頭が真っ白になった。
「あぁ……ぁ、あ……」
「はぁ……凄い締め付け……そんなに欲しかったんですか?」
「は、い……ぁ、ぁ……麗華さん、麗華さん……」
自分から腰を動かして、麗華さんのモノを堪能する。
何度も味わっている筈なのに、今日はいつもより大きく感じる。
「希さん、自分から動いて……エッチな人ですね」
「あ、ん……エッチな、僕は嫌い?」
「いいえ、世界で一番大好きです」
『バチュン』
「あぁぁあ!!」
腰を掴まれ力強く打ち付けられる。
奥に当たる……けど、もっと奥まで行こうとしてるのか、ノックされる。
「う、ぁっそれ以上、入らないです! ひ、ぁ……お、おかしくなるぅ」
「大丈夫ですよ。ほら、力抜いてください」
「ぁ、ぁあ、あ」
奥の奥、そこに入られたらヤバい……直感的に危機を感じていても、僕は口だけで抵抗せず麗華さんのピストンを受け入れていた。
『ぐぽっ!』
「~~~~!!」
身体の奥から、ありえない音がした瞬間、全身に電撃が走ったみたいなビリビリとした感覚が襲ってくる。
ガクガクと身体が痙攣して、声にならない悲鳴をあげる。
そんな僕を背後から抱き締めて耳を食む麗華さん。
「ん……はぁ、はぁ……」
「希さん、まだ終わってませんよ?」
「や、待って……少しだけ休ませて……」
「わかりました」
麗華さんは最奥に居座ったまま動きを止めてくれた。
常に押し付けられている圧迫感を意識すると、息が上がってしまう。
「はぁ……はぁ……ぁ、あ」
「落ち着いてきましたか?」
「ま、まだ……ぁ、う……動いて、ないのに」
麗華さんは依然として停止しているのに、僕は勝手に追い詰められている。
知らない領域の快楽が思考回路を焼き切らんばかりに、ジワジワと侵食してくる。
「はぁ……あ、ん……麗華さん……ぼ、僕、ぁあ!」
「……我慢しないでイッてください」
「ぁ……はぁ……ン、あぁ……イ、イく……イッちゃ……ッ……ああぁあぁあ!」
麗華さんは動いてないのに……身体の中で快楽が弾けたように、背中を反らしビクビクと身体を震わせて達する。
余韻で身体が弛緩した隙に、麗華さんが動き出した。
「っ……希さん」
「ひ、ぐっ……ん、んん!」
麗華さんは僕の身体を持ち上げ、自分の上に座らせる。
所謂、対面座位という体位だ。
「絶頂で腰ガクガクさせて、紐パンの紐揺らしてるのエロ過ぎですよ」
「そういう……下着、だからぁ」
両サイドに蝶々結びで括られた紐が僕の動きでヒラヒラ動いている。
麗華さんは、僕を自分に凭れさせながら両手でお尻を掴んで、激しく上下に揺さぶる。
「あっ、あぁ……はげ、しい……イったばっか、なのにぃ……!」
『グポ! グボ、グジュ』
下品な音を立てて抜き挿しされている。
麗華さんと密着しているせいか、いつもより深くまで入ってくる気がする。
下着から顔を出している僕のモノからは止めどなく先走りが溢れていて、麗華さんの服を汚していた。
「あぁ……また、イク……出ちゃ、出ちゃいます!」
麗華さんの肩に顔を押し当てて、しがみつくように手を背中に回し、服に爪を立てる。
「ン、ンン……麗華、さん……ぁ、あ……麗華さん……ッーー!!」
「っ……」
『ビュルル』
射精を迎えると同時に、中に出されている脈動を感じる。
注がれている愛に、心が満たされていく。
「希さん……」
「はぁ……麗華さん」
お互いの唇を求め、舌を絡め合う。
何度も何度も角度を変えてキスをする。
「ぁ……んんっ……やっぱり、顔が見える方が、僕は好きかもです」
「俺も……けど、後ろから見える希さんもすごい可愛いですよ。ほら」
そう言って後ろを指差すので、視線を巡らせれば……
「ぁ……」
真っ黒なテレビ画面に僕らが映っていた。麗華さんのを咥え込んでいるトロトロの結合部とお尻を飾る黒いレースの下着が目に飛び込んでくる。
「反射して、乱れる背面も拝めました」
「……うぅ」
僕は恥ずかしくなって、顔を逸らす。
その仕草も映し出され、なんだか自分が酷く淫乱な人間のように思えてくる。
事実、淫乱なんだけれど、認めたくない。
「希さんは本当に俺を魅了して止みませんね」
『クポン』
「ぁあ!」
後孔から引き抜かれ、閉じきれなくなっているソコから白濁液が垂れる。
映し出される自分の姿に、羞恥心を煽られる。
「可愛いですよ」
「うぅ……もう見ないでください」
「それは無理なお願いですね。希さんの一分一秒、目に焼き付けておかないと」
麗華さんは僕を抱き抱えてお風呂へ直行した。
二人して寝間着を汚してしまったので、新しいのを出してきた。
『チャプン』
「流石に狭いですね」
「はい……でも、嫌じゃないです」
湯船で密着しながらお風呂に浸かっている。お湯の温かさに気怠さが溶けていくのを感じて顔が緩んでしまう。
「……あ、そういえば。なんで、あんな下着履いてたんですか?」
「んーー……職場の同僚に、コレで夜を盛り上げろって、渡されたんです」
「え?」
麗華さんはキョトンとしている。
本当は男同士と気付いてないから、麗華さん宛だったんだけど、そこは言わないでおく。
「他の男の贈り物で俺を誘惑したんですか?」
「あ、そこに着地するんですね」
「嬉しいですけど、心境は複雑ですよ! これからは、俺がプレゼントしますからそれ履いてください」
「……ふふ、必死」
ついつい麗華さんの勢いに笑ってしまった。
「必死にもなりますよ……俺はこうみえて独占欲強いんですから」
「……僕もです」
「え?」
「僕だって男なので……好きな人の視線を常に独占したいです。だから、麗華さんを独り占めできるこの時間はすごく幸せです」
言い終えてからハッとした。
ココまで言うつもりはなかった。
僕は慌てて取り繕おうと口を開くが、言葉を発する前に麗華さんが僕を水飛沫を上げながら抱き締めた。
そのまま頭を撫でられ、額に優しいキスをされた。
慈しみと愛情に満ちた眼差しに見つめられて、顔が熱くなる。
「どこまで俺を惚れさせれば気が済むんですか……」
僕の前髪を掻き上げ、今度は唇にキスされる。
触れるだけのキスなのに、それだけで蕩けてしまいそうだ。
触れ合っていた唇が離れると、名残惜しくてもう一度重ねようと追いかけてしまった。
すると、麗華さんはクスリと笑って僕の顎を持ち上げる。
「これ以上すると、ココでまた襲ってしまいそうなので、今日はここまでにしましょう」
麗華さんの言葉に残念に思いながらも体力的にもう限界だったので、渋々同意する。
お風呂から上がって、新しい寝間着に着替えてベッドに入る。
布団の中で麗華さんと向かい合い、足を絡ませ合う。
麗華さんの体温が心地よくて、瞼が重くなってくる。
「また明日……おやすみなさい」
「はい……おやすみなさい」
僕は睡魔に逆らわず、ゆったりと眠りについた。
朝、目を覚ましても、この幸せな日常は消えない。誰にも触れられない僕らだけの時間。
そんな当たり前のことに、僕は嬉しくなって麗華さんに擦り寄った。
麗華さんも寝惚けながら僕を抱き寄せて、お返しに頬にキスしてくれた。
僕は麗華さんの胸に顔を埋めて、二度寝した。
愛しさに触れられる喜びに包まれながら。
END
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