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ジュリアンの逆襲③
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「この書類に目を通して頂きますわ!」
目の前の父に向かって書類を投げつける
散らばった用紙を集めながらブツブツと文句を言いながらも、素直に応じる父。
父が書類を読み進めると次第に顔色が悪くなり、顔面蒼白で書類を持つ手が震えだす。
その書類にはポーツ家商会の不正が赤裸々に書き綴られていた。
不正したのは父親と記されていたのだ。
「こ、これは捏造だ!!
いい加減な報告書だ!いかさまだ!」
ただ、この証拠をギャフンと言わせるだけの新たな証拠を提示出来ない父は次第に追い詰められていく
「これが捏造かどうかは、貴方が一番よく分かってらっしゃるわよね?」
すると観念したのか、プライドを棄て母に向かって懇願するように近付き跪く
「セイラ、わ、私が悪かった!
許してくれ!何でも言うことを聞くから!」
呆気にとられながら両親のやり取りをみて笑いそうになった
だってあんなに厳格だった父の姿に口角が上がってしまうんだもん。
そんな私を母がニッコリ笑いながら父の前に押し出す!
「何でもするのですわよね?ならポーツ家の家督はジュリアンに継いでもらいますわ!」
さっきまでのプライドを棄てた姿から真逆で母の爆弾発言に怒り心頭の模様
「な、何を言ってるのだ!
セイラ、馬鹿な発言は撤回してほしい。
誰が家督を継ぐのかはもう決まっているではないか!」
鼻で笑いながら母は新たな書類を投げつける!
「これで私を騙せると思いましたの?」
その投げつけた書類を見た父親は恐怖で全身が震えている。
そうでしょうよ!だってあの書類の内容は母との決裂を意味するんですものね
そう、父は愛人との息子に家督継がせようと裏で不正に画策したのだ!
愛人の息子を貴族に養子に出し名前を変え、そのまま更にポーツ家の養子に迎い入れる手筈だったのだ!
「ゆ、許してくれ!!」
「私がなぜ許さなくていけませんの?」
「お前だって、私の娘と偽ってジュリアンを育てさせたではないか!」
突然笑いだす母に視線を移すと、口角を上げながら妖艶に微笑む
「馬鹿な人ね、、、
ジュリアンが本当に貴方の子じゃないと思ってますの?」
間抜け面の父に向かって
「正真正銘、ジュリアンは貴方の子で間違いありませんわよ?
もしかして瞳の色で誤解なさってますの?」
「・・・・・・・・。」
「私の曾祖母は、今は亡き北の大地の王族の末裔でしたのよ?
だからこの瞳は曾祖母の血が色濃く出てるんですわね!
だってジュリアンを身籠るまで貴方しか知りませんもの・・・」
「う、嘘だ!!
ジュリアンが私の娘であるはずがない!」
オロオロとよろける父
そして同じように口を空けながら呆然としている私。
「お、お母様、ほ、本当に私の父は父なんでしょうか?」
思わず、ずっと燻ってた気持ちを吐き出す
だって絶対違うと思ってたから・・・・
「ジュリアン、残念ながら貴方の父で間違いないわ!私の我儘で貴方にも苦労をかけてしまったわね、本当にごめんなさい。」
崩れ落ちながら頭を抱えている父に最後の決裂の言葉を投げ掛ける!
「そうそう、貴方に1つだけ謝らなければいけない懺悔があるの!
ジュリアンは貴方の娘だけど、アンナは違うわよ!!」
えっ!?
母の爆弾発言に私まで目が点になってしまう。
アンナが父の子ではない?
嘘でしょ?
「う、嘘だ!!
可愛いいアンナが私の娘ではないなら誰なんだ!?」
意味ありげに悲しそうな表情を浮かべて天を仰ぐ母の姿に戸惑う
目の前の父に向かって書類を投げつける
散らばった用紙を集めながらブツブツと文句を言いながらも、素直に応じる父。
父が書類を読み進めると次第に顔色が悪くなり、顔面蒼白で書類を持つ手が震えだす。
その書類にはポーツ家商会の不正が赤裸々に書き綴られていた。
不正したのは父親と記されていたのだ。
「こ、これは捏造だ!!
いい加減な報告書だ!いかさまだ!」
ただ、この証拠をギャフンと言わせるだけの新たな証拠を提示出来ない父は次第に追い詰められていく
「これが捏造かどうかは、貴方が一番よく分かってらっしゃるわよね?」
すると観念したのか、プライドを棄て母に向かって懇願するように近付き跪く
「セイラ、わ、私が悪かった!
許してくれ!何でも言うことを聞くから!」
呆気にとられながら両親のやり取りをみて笑いそうになった
だってあんなに厳格だった父の姿に口角が上がってしまうんだもん。
そんな私を母がニッコリ笑いながら父の前に押し出す!
「何でもするのですわよね?ならポーツ家の家督はジュリアンに継いでもらいますわ!」
さっきまでのプライドを棄てた姿から真逆で母の爆弾発言に怒り心頭の模様
「な、何を言ってるのだ!
セイラ、馬鹿な発言は撤回してほしい。
誰が家督を継ぐのかはもう決まっているではないか!」
鼻で笑いながら母は新たな書類を投げつける!
「これで私を騙せると思いましたの?」
その投げつけた書類を見た父親は恐怖で全身が震えている。
そうでしょうよ!だってあの書類の内容は母との決裂を意味するんですものね
そう、父は愛人との息子に家督継がせようと裏で不正に画策したのだ!
愛人の息子を貴族に養子に出し名前を変え、そのまま更にポーツ家の養子に迎い入れる手筈だったのだ!
「ゆ、許してくれ!!」
「私がなぜ許さなくていけませんの?」
「お前だって、私の娘と偽ってジュリアンを育てさせたではないか!」
突然笑いだす母に視線を移すと、口角を上げながら妖艶に微笑む
「馬鹿な人ね、、、
ジュリアンが本当に貴方の子じゃないと思ってますの?」
間抜け面の父に向かって
「正真正銘、ジュリアンは貴方の子で間違いありませんわよ?
もしかして瞳の色で誤解なさってますの?」
「・・・・・・・・。」
「私の曾祖母は、今は亡き北の大地の王族の末裔でしたのよ?
だからこの瞳は曾祖母の血が色濃く出てるんですわね!
だってジュリアンを身籠るまで貴方しか知りませんもの・・・」
「う、嘘だ!!
ジュリアンが私の娘であるはずがない!」
オロオロとよろける父
そして同じように口を空けながら呆然としている私。
「お、お母様、ほ、本当に私の父は父なんでしょうか?」
思わず、ずっと燻ってた気持ちを吐き出す
だって絶対違うと思ってたから・・・・
「ジュリアン、残念ながら貴方の父で間違いないわ!私の我儘で貴方にも苦労をかけてしまったわね、本当にごめんなさい。」
崩れ落ちながら頭を抱えている父に最後の決裂の言葉を投げ掛ける!
「そうそう、貴方に1つだけ謝らなければいけない懺悔があるの!
ジュリアンは貴方の娘だけど、アンナは違うわよ!!」
えっ!?
母の爆弾発言に私まで目が点になってしまう。
アンナが父の子ではない?
嘘でしょ?
「う、嘘だ!!
可愛いいアンナが私の娘ではないなら誰なんだ!?」
意味ありげに悲しそうな表情を浮かべて天を仰ぐ母の姿に戸惑う
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