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腹黒ヒロインの策略

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◇◆レイラside◇◆



えっ!?
何かいつもより豚の纏ってる雰囲気が違いすぎない?


いつものようにヒステリックに叫んでくれないと!!
シオンが愛想を尽かしてくれないじゃない!!


ミチに目配せすると私の意思を認識したらしく直ぐに形勢逆転した。



ミチの罵る声が響き渡る!!



「可愛らしい顔をしてシオン様に近づいてるじゃない!?
貴方は只の平民でしょ?身分が違うのよ!!身をわきまえなさい!!」




そうそう!!
誰しもが私に同情するように大袈裟にやりなさい!!



罵られるタイミングを計り涙を流す私は、もう女優じゃない?



すると私の下僕が上手い具合にシオンを呼びに行ってくれたみたいね!
ベストなタイミングでシオンがやってくる!!


「グスン、、、シオン様、申し訳ございません、私がカナ様を怒らせてしまったようで・・・・
平民の私がシオン様と仲良くさせて頂く事をよく思って頂けないらしく、身の程知らずと罵られてしまいました。」



・・・・・・!?


何で豚は、いつもみたいにヒステリックに泣き叫ばないの?


何で豚はこんなに潮らしい態度でいるのよ!拍子抜けなんだけど・・・



するとやっと豚が喋りだした
私の想像を遥かに越えて誇らしげな姿に絶句する・・・



「シオン、ごめんなさい。私が悪いの・・・
確かに彼女の言う通りシオンと彼女の仲を誤解したミチ様が彼女をキツく罵ってしまいましたの・・・
ミチ様はあくまでも私を思って言ってくださったので許して頂けますでしょうか?」





「私はシオンを信じております!
彼女との噂話をなど気にしておりませんわ!
もしもシオンに私意外の方が現れたら私は潔く身を引きますもの!
シオンとは婚約者としてもそうですが、幼馴染みとしての絆があると信じております。」



えっ!?
この豚の変貌はどうしたっていうの!?
シオンは豚に嫌気がさして私に靡く手筈だったのに・・・


気がつくと仲良くシオンと豚が笑い合ってる・・・・
微笑ましい姿に驚愕してるとミチも同じように感じたらしく


「豚に何があったんでしょうか?」



「私が知るわけないでしょ?
しかも全然太ってないじゃない?
いつもの厚化粧もしてないし・・・
豚は豚のままで存在してくれないと・・・・」


ミチと私の視線が交わるとニヤリとする。


まぁ、いいわ!今回は豚に華を持たせてあげる!



さぁ、これからが勝負の始まりよ!!




ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーー






「ど、どうしたんだい?」



「あ、シオン様・・・・」


ウルウルと瞳を潤ませて上目遣いで彼を見つめる


私の視線に頬を染めてる
やっぱり男なんて常に浮気願望を持ってるのよね!
所詮男なんてみんな同じよ!



「実は先程私のドレスが切り刻まれているのを発見しまして・・・・
母の形見のドレスを誰かに悪戯されたようなんです・・・グスン」


私の顔を覗き込み考え込んでいるシオン


「もしかしてレイラは誰かに嫌がらせされているのかい?」


私は俯きながら小さい声を絞り出すように・・・


「・・・・カナ様・・・、いえ、違います、きっと誤解かと・・・」




困惑した表情のシオンに口元が緩む。



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