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season・Ⅱ

【吉沢明歩】事件

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 ゴミ捨て場の隙間に隠されるように美人婦警の吉沢明歩(よしざわあきほ)の遺体が遺棄されていた。凶悪事件の匂いを嗅ぎ取った田代警視は相棒見習いの藤岡巡査、を連れて現場に急行しました。

 ベテラン鑑識の竹山貴教(たけやまたかのり)・48歳が被害者女性の身体を、手の爪の間から歯の隙間まで全てを洗いざらい調べ上げて報告してくれた。

 竹山鑑識「被害者は吉沢明歩・31歳・一輪車婦警。この付近で多発する下着泥棒を捕まえる為に捜査していた所を襲われたようです」と竹山鑑識の手には、吉沢婦警が犯人から奪っただろう黄色のブラジャーが握られていました。

 田代警視「どうもありがとう。藤岡君、この近隣で下着泥棒で逮捕された事がある人物をリストアップしてください。1人ずつ聞き込みを始めますよ(何人いる事やら)!」と警察官を襲った卑劣な犯人を絶対に許すことは出来ませんでした。

 ーーーー聞き込み調査ーーーー

 田代警視「どうもありがとう。藤岡君、次に行きますよ(ハズレですね)!」と無事に更生して社会復帰した元・下着泥棒に礼を述べて、次の容疑者の家に向かいました。

 藤岡巡査、「次の容疑者は高橋厳一(たかはしけんいち)ですね。顔写真がありませんが罪状からは、かなりの知的犯罪者のようですね(用心しないと)!」と高橋容疑者の玄関先で、反撃された場合の対処法をシュミレーションしました。

 『ピンポーン🎶』と玄関のチャイムを鳴らすと『ドタドタ』と誰かの足音が聞こえてきました。

 今野裕輝(こんのひろき)「は~い。どちら様~(新聞)?」と1人のいかにも不審者顔の男が玄関から現れました。

 藤岡巡査、『ゴォツゴォツゴォツゴォツゴォツ(鼻の下、5連続正拳突き)、ドォン(床に倒して)、ゴォツン(鼻の下、正拳突き)‼︎』と美人婦警殺人容疑者の今野裕輝に抵抗される前に、鼻の軟骨をへし折り、前歯を何本かへし折ってから、抵抗する力を奪いました。

 田代警視「藤岡君~(裏口です)⁈そっちじゃありませんよ(厳重注意)‼︎」と裏口から逃げて行く、高橋容疑者を追いかけて行きました。

 藤岡巡査、「紛らわしい(顔)‼︎」と鼻と口から大量の血を流している一般人の今野裕輝を置き去りにして、真犯人の高橋容疑者を追いかけ始めました。

 高橋厳一「はぁはぁはぁ。どうして、そっとしてくれないんだよ(ただの下着泥棒だろ)?俺はただ普通に暮らしていたいだけなんだよ(ほっといてくれ)‼︎」と逃げるのに疲れた高橋が悔しさと怒りを2人の警察官にブチまけました。

 田代警視「我々はあなたが間違いを犯すから監視しているわけじゃありません。間違いを犯して欲しくないから監視しているんです。吉沢婦警もそうだったんじゃありませんか(違いますか)?」と聞き込み調査の結果、彼女の優しさに救われた多くの元・下着泥棒の話を聞くことが出来ました。

 高橋厳一「俺だけの物にしたかったんだ(誰にも渡さない)!俺だけを見て欲しかったんだ(自分だけを)!」と涙を流しながら、自分の胸の内を打ち明け始めました。

 田代警視「そうですか。あなたが彼女に最後に見せたかったものとは、信じた人からの裏切りと殺意ですか(冷静)?私だったら、愛した女性にそんなものを最後に見せたくありませんねぇ(残念です)!」と社会復帰を目指す下着泥棒の手助けをしていた、心優しい美人婦警の存在が新たな事件の引き金になってしまった事を、悔やんでも悔やみきれませんでした。
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