警視庁公安部・女性遺棄遺体捜査係

【及川奈央】事件

　都市郊外の古びた廃屋の地下室で、若い女性のコスプレ遺体が発見された。今回は藤森警部補が単独で調査する事になった。

　所轄の刑事「被害者怪人は及川奈央・22歳・悪の組織の女幹部です。鋭い刃物で背後を切り刻まれています。死因はショック死です」とハキハキと報告しました。

　藤森警部補『ブチ(切れる)』「お前～、俺を舐めてるだろう(またか)⁇何が怪人だ(コスプレ女だろ)！今回で2回目だからな、次にいい加減な報告したらクビにするぞ(巡査のくせに)‼︎」と所轄の刑事の胸元を掴むと、『ブンブン』と激しく揺さぶりながら押し倒しました。

　所轄の刑事「ごぉほ、ごぉほ。えっ～と。第一発見者は椎名岩男(しいないわお)・53歳・警備員です。巡回中に被害者を発見して連絡したそうです」と階級が上の藤森警部補の理不尽な暴力に耐えながらも、キチンと報告しました。

　藤森警部補「ただの警備員かよ(偽警官が)！お前がしっかりと調書をとって、メールで送っとけよ(巡査)‼︎」と面倒な作業は下の者に任せて、公安本部に戻りました。

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　被害者女性が見つかった廃屋に藤森警部補を探しに行くと、『パァン、パァン、パァン(銃声)』とそこには。

　田代警視『藤森君～～(絶叫)‼︎死んではいけません～～(命令です)‼︎死ぬ事は許しませんよ～(手遅れか)‼︎』と真犯人に拳銃で腹部を3発も撃たれてしまって、徐々に身体が冷たくなっていきます。

　藤森警部補「はぁ…はぁ…田代警視…あいつを…椎名を絶対に捕まえると約束してください(無念です)！」と薄れ行く意識の中で必死に田代警視の腕を掴んで、頼み込みました。

　田代警視「当たり前じゃないですか～(誓いますよ)‼︎私は警察官なんですよ～(あなたもです)！今すぐに捕まえて来ますから、あなたがしっかりと取り調べをするんですよ(命令です)！」ともう藤森警部補の意識はありませんでした。

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　田代警視「もう逃げられませんよ。椎名岩男さん。それとも犯罪組織『聖天(しょうてん)』の桂雨堕丸(かつらうたまる)さんの方がよろしかったですか(包囲しました)？」と緑の着物を羽織った男を崖まで追い詰めました。

　雨堕丸「刑事さん、一体何の事を言っているのか、さっぱり分かんないですが(おかしな事を)⁇」とまったくの人違い、無関係を装います。

　田代警視「僕としたことが、まんまとあなたの罠に引っかかってしまいましたよ(恥ずかしい)！あなたが及川奈央さんを使って、紋舞らんさんを薬物で洗脳していたことは明白ですよ(手の込んだ事を)！そして、薬丸・布川・本木・紋舞さんの4人は戦隊ヒーローで、あなたの活動を邪魔していた。紋舞さんを洗脳してから、徐々に他の3人も洗脳していたのに、あなたの計画は紋舞さんの思いも寄らない抵抗で破綻してしまったんですね(違いますか)？」と藤森警部補が命がけで調べた情報を頼りに人類薬物洗脳計画を突き止める事に成功しました。

　雨堕丸「あっはははははは～～～。何がおかしい(ブチ切れ)‼︎お前は知り過ぎたな。天国にいる相棒と仲良く、余計な事に首を突っ込んだことを後悔していろ(拳銃)！」と『パァン、パァン、パァン』と3発の銃声が鳴り響きました。

　諸見里代助「しょこまででしゅ。あなたの計画はここで終点でしゅよ～(仇は取りました)！」とそこには拳銃を構えた外国人男性が立っていました。

　雨堕丸「ゴォボ(吐血)……お前は諸見里(実験体)⁉︎どうして生きているんだ(田口に廃棄を命じたはず)？」と人体改造実験に失敗した怪人、諸見里代助が生きていることが理解出来ませんでした。

　田代警視「彼には心が残っているんですよ。あなたが奪おうとした心が(失敗しましたね)！さて、普段ならば病院に連れて行く所なんですが、残念ながら今の法律では人を裁く法律はあっても、怪人を裁く法律はないんですよ(本当に残念ながら)！諸見里さん、あとはお任せしてよろしいでしょうか(後始末を)？」と雨堕丸と諸見里を残して、その場を去って行きました。

　『パァン、パァン、パァン(銃声)』と鳴り響くと1人の怪人が地獄へと旅立って行きました。