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第一章・風竜編
第43話 受付ストーカーの調査報告
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「スライム洞窟も騎士団に任せたけど、今回と同じで全然進捗がないから、自分で調べたの」
「へぇー、それで何か見つかったんですか? 誘拐犯のアジトが分かったら教えてくださいね」
誘拐事件発生から六日だ。素人がどう頑張って調べても、大した事は分からないと思う。
ちょっとだけ話を聞いて、満足したら帰らせてもらおう。
「それは分からなかったけど、とりあえず街から出た馬車は全部調べたわ。肩に担いだままだと人目につくでしょう?」
「そうですね。それで何処に行ったのか分かったんですか?」
「駄目だった。まだ街の中に潜んでいるのか、自家用の馬車を使ったのか、そのどっちかだと思う」
「なるほど。手掛かりなしですね」
馬車を全部調べるなんて凄いけど、ある意味期待通りだった。
これで心置きなく帰る事が出来る。
きっと昇級祝いの料理が出来た頃だ。
俺の時とは違って、皆んなで楽しく祝えそうだ。
「そこで別の視点から調べてみたの。貧乏冒険者のマイクが誘拐されるなんておかしいでしょう?」
はぁ……まだ続くみたいだ。分かってた。
壁に大量に紙が貼られているから、この程度で終わるはずがない。
何日間調べたのか知らないけど、長くても二時間ぐらいで済ませてほしい。
長くなりそうなら、もう聞いている振りして寝よう。
「親が金持ちなのか、人質を使って何かを要求したいんじゃないんですか?」
「親は普通の家よ。ついでに仲間二人も普通だった。金を持っているのは、あんたが住んでいる家のウォーカーさんぐらい。でも、その場合はあんたを誘拐するはず。だから、狙いは身代金じゃない」
「じゃあ、誰かに何かを要求したいんでしょう。だったら、あとはその要求された人が名乗り出るのを待つしかないです」
仕方ないから話し相手になったけど、これ以上は何も出来ないから終わりだ。
仕事を休んで頑張って調べたみたいだけど、聞いている方は怖いだけだよ。
俺が住んでいる家も調査済みなら、理髪店もとっくに調べている。
逆にどこまで調べたのか聞きたくなったぐらいだ。
「フッフ。その必要はない。誘拐犯が人違いをしたのは分かってる。本当の狙いはルディ、いいえ、屋敷に現れた謎の凄腕冒険者マイク……つまり、あなたよ!」
「……いえ、違いますよ」
ベッドに座っているリディアが人差し指を向けて、俺の正体を言い放った。
残念ながら、驚いたりして自分からバラしたりしない。
平気な顔で嘘を吐いた。
でも、
「クックク。正体がバレてしまったら仕方ない。お前には死んでもらうしかないな」
とか言って、悪者みたいに襲う振りでもした方がよかったかも。
そしたら、帰してくれるし、脅して本当に色々と悪い事が出来ちゃったかも。
まだ遅くないなら、ベッドに押し倒してもいいかもしれない。
「嘘を吐いても無駄よ、と言いたいけど、これは私の推測。証拠はない。でも、謎のマイクなら誘拐される可能性は大きいの。マイクには狙われる理由があるから」
俺が動き出す前に、リディアは人差し指を下ろして、ガッカリしたように証拠はないと白状した。
そして、マイクが狙われる理由を知っていると言ってきた。
「……その狙われる理由は何だったんですか?」
まさかとは思いたいけど、俺が元人間でルディだと気づいたのかもしれない。
内心のドキドキと動揺が伝わらないように聞いてみた。
もしも、俺の不安通りなら、何か手を打たないとリディアも狙われる事になる。
具体的な対処方法は、誰にも言わずに黙っておいてほしいと頼むしかないけど。
「ええ、推測だけど犯人の目星はつけてある。マイクはパーティー主席者に暴行して、痴漢して逃げたそうよ。間違いなく誰かに恨まれている。犯人は金で雇われただけで、黒幕は主席者の誰かで間違いない」
「へぇー、なるほどぉー」
うん、やっぱり期待通り手掛かりなしだった。
ある意味助かったけど、貴重な時間が無駄話に終わってしまった。
もう絶対に昇級お祝いパーティーは終わっている。
そして、まだこの無駄話に付き合わないといけないらしい。
容疑者の名前を言い始めた。
「最有力候補は両胸を何度も揉まれたカトリン・セレスティーナ、十九歳よ。きっと相当恨んでいるはずよ。たくさんの人が見ている前で辱められたんだから、殺したいと思っているはずよ」
「両胸じゃない! それに何度も揉んでないよ!」
卑劣な嘘情報を聞いた瞬間、座ったまま膝を叩いて強く抗議した。
それでも、リディアは調べた情報を話してきた。
「でも、目撃者の話では七回以上は揉んで、次はお尻を撫で回したそうよ」
「それこそ、マイクに恨みを持つ人物の嘘情報だよ! マイクはそんな人間じゃないよ!」
その情報はデタラメだ。左胸を二回揉んだだけだ。
それに揉んだ後に『ありがとうございます』と言われた。
絶対に恨まれていない。感謝されている。
「誰ですか? そんな嘘情報をばら撒いている奴は? ちょっと見せてくださいよ」
「い、いやぁ……」
腕を伸ばして立ち上がると、ベッドに座っているリディアに詰め寄っていく。
両腕で胸に抱いて守っている偽情報が書かれた紙を取り上げないと駄目だ。
その紙に偽情報を話した奴の名前が書いてあるはずだ。
「ごめんなさい! これは何かの間違いみたい。私はあなたを信じるから!」
「そうですよ。それに揉んだという表現も悪いです。触れたにしましょう。その方がいいです」
「うん、そうするわ!」
反省しているみたいだから、苦労して調べた紙束を取り上げるのはやめてあげた。
こういう偽情報の積み重ねが冤罪を作ってしまう。
「ほっ。とりあえずマイクの近くで金回りが良くなった人を探してみたの。きっとマイクの居場所を教えて、たっぷりと情報料を貰っているはずよ」
「そんな人がいたんですか?」
「ええ、残念ながらいたわ。すぐ近くに」
俺がベッドから離れて床に座ると、リディアは安心したのか、犯人に協力者がいると話してきた。
『誰ですか?』と俺が聞く前に、リディアはハッキリと言った。
「レーガンよ」
「まさか? レーガンならローワンと一緒に、マイクを助ける為に稽古を一日中頑張っていますよ」
流石にこれは信じられない。完全に嘘情報だ。
仲間を売るはずないし、マイクが偽者なのは近くにいたレーガンなら知っているはずだ。
「怪しまれない為の振りなんじゃないの? 襲われたのはレーガンの家の近くだし、飲みに誘って、わざと酔っ払えば路地裏の家まで送ってくれる。犯人に協力したのよ」
酔っ払っても放置されれば終わりだ。
どう考えても自分の都合のいいに話を作って、犯人を無理矢理に決めているだけだ。
こんなの噂話でもない。ただの被害妄想だ。
「もういいです。ここまで我慢して聞いていましたけど、これ以上は我慢できません。証拠もないのに俺の仲間を悪く言うのはやめてください」
「ちょっと待って! 信じられないとは思うけど、でも、冒険者の収入と差があるのは事実なの。誘拐とは関係ないかもしれないけど、不正をしている可能性はあるから!」
「はいはい。俺と同じで疑惑でしょうけどね」
リディアは話しかけてくるけど、これ以上は聞くだけ無駄だと立ち上がった。
そこまで深い付き合いじゃないけど、全然知らない人じゃない。
レーガンは俺のお見舞いに来てくれたし、家に行った時は酷く落ち込んでいた。
それに稽古は俺が無理矢理に誘ったようなものだ。
絶対に犯人に協力するような人間じゃない。
「いい? あいつを信用したら駄目だから気をつけて。特にあんたがマイクだとバレたら絶対に駄目よ」
脱いだ靴を履いている俺の後ろに立って、リディアはまだ言ってくる。
「安心してください。俺はマイクじゃないですから。それよりも明日からは冒険者ギルドに行ってくださいよ」
靴を履き終わると立ち上がって、リディアに言った。
俺がここに来たのはお見舞いで、気分の悪くなる話を聞かされる為じゃない。
(あぁー、気分が悪い。これなら怖いお兄さんの部屋に行った方がマシだよ)
リディアの部屋から出ると、また見つからないようにして女子寮の外に出た。
ミシェルとリディアの二人掛かりで、俺に嫌がらせをしたかったと思うしかない。
「何が信用したら駄目だよ。あんな手に引っ掛かって色々話すと思うなよ」
ムカムカしながら、暗くなった街を家に向かって歩いていく。
結局は俺の正体を知る為の姑息な罠だ。
あの二人が謝るまでは、もう何を言われても絶対に信じない。
♢
「へぇー、それで何か見つかったんですか? 誘拐犯のアジトが分かったら教えてくださいね」
誘拐事件発生から六日だ。素人がどう頑張って調べても、大した事は分からないと思う。
ちょっとだけ話を聞いて、満足したら帰らせてもらおう。
「それは分からなかったけど、とりあえず街から出た馬車は全部調べたわ。肩に担いだままだと人目につくでしょう?」
「そうですね。それで何処に行ったのか分かったんですか?」
「駄目だった。まだ街の中に潜んでいるのか、自家用の馬車を使ったのか、そのどっちかだと思う」
「なるほど。手掛かりなしですね」
馬車を全部調べるなんて凄いけど、ある意味期待通りだった。
これで心置きなく帰る事が出来る。
きっと昇級祝いの料理が出来た頃だ。
俺の時とは違って、皆んなで楽しく祝えそうだ。
「そこで別の視点から調べてみたの。貧乏冒険者のマイクが誘拐されるなんておかしいでしょう?」
はぁ……まだ続くみたいだ。分かってた。
壁に大量に紙が貼られているから、この程度で終わるはずがない。
何日間調べたのか知らないけど、長くても二時間ぐらいで済ませてほしい。
長くなりそうなら、もう聞いている振りして寝よう。
「親が金持ちなのか、人質を使って何かを要求したいんじゃないんですか?」
「親は普通の家よ。ついでに仲間二人も普通だった。金を持っているのは、あんたが住んでいる家のウォーカーさんぐらい。でも、その場合はあんたを誘拐するはず。だから、狙いは身代金じゃない」
「じゃあ、誰かに何かを要求したいんでしょう。だったら、あとはその要求された人が名乗り出るのを待つしかないです」
仕方ないから話し相手になったけど、これ以上は何も出来ないから終わりだ。
仕事を休んで頑張って調べたみたいだけど、聞いている方は怖いだけだよ。
俺が住んでいる家も調査済みなら、理髪店もとっくに調べている。
逆にどこまで調べたのか聞きたくなったぐらいだ。
「フッフ。その必要はない。誘拐犯が人違いをしたのは分かってる。本当の狙いはルディ、いいえ、屋敷に現れた謎の凄腕冒険者マイク……つまり、あなたよ!」
「……いえ、違いますよ」
ベッドに座っているリディアが人差し指を向けて、俺の正体を言い放った。
残念ながら、驚いたりして自分からバラしたりしない。
平気な顔で嘘を吐いた。
でも、
「クックク。正体がバレてしまったら仕方ない。お前には死んでもらうしかないな」
とか言って、悪者みたいに襲う振りでもした方がよかったかも。
そしたら、帰してくれるし、脅して本当に色々と悪い事が出来ちゃったかも。
まだ遅くないなら、ベッドに押し倒してもいいかもしれない。
「嘘を吐いても無駄よ、と言いたいけど、これは私の推測。証拠はない。でも、謎のマイクなら誘拐される可能性は大きいの。マイクには狙われる理由があるから」
俺が動き出す前に、リディアは人差し指を下ろして、ガッカリしたように証拠はないと白状した。
そして、マイクが狙われる理由を知っていると言ってきた。
「……その狙われる理由は何だったんですか?」
まさかとは思いたいけど、俺が元人間でルディだと気づいたのかもしれない。
内心のドキドキと動揺が伝わらないように聞いてみた。
もしも、俺の不安通りなら、何か手を打たないとリディアも狙われる事になる。
具体的な対処方法は、誰にも言わずに黙っておいてほしいと頼むしかないけど。
「ええ、推測だけど犯人の目星はつけてある。マイクはパーティー主席者に暴行して、痴漢して逃げたそうよ。間違いなく誰かに恨まれている。犯人は金で雇われただけで、黒幕は主席者の誰かで間違いない」
「へぇー、なるほどぉー」
うん、やっぱり期待通り手掛かりなしだった。
ある意味助かったけど、貴重な時間が無駄話に終わってしまった。
もう絶対に昇級お祝いパーティーは終わっている。
そして、まだこの無駄話に付き合わないといけないらしい。
容疑者の名前を言い始めた。
「最有力候補は両胸を何度も揉まれたカトリン・セレスティーナ、十九歳よ。きっと相当恨んでいるはずよ。たくさんの人が見ている前で辱められたんだから、殺したいと思っているはずよ」
「両胸じゃない! それに何度も揉んでないよ!」
卑劣な嘘情報を聞いた瞬間、座ったまま膝を叩いて強く抗議した。
それでも、リディアは調べた情報を話してきた。
「でも、目撃者の話では七回以上は揉んで、次はお尻を撫で回したそうよ」
「それこそ、マイクに恨みを持つ人物の嘘情報だよ! マイクはそんな人間じゃないよ!」
その情報はデタラメだ。左胸を二回揉んだだけだ。
それに揉んだ後に『ありがとうございます』と言われた。
絶対に恨まれていない。感謝されている。
「誰ですか? そんな嘘情報をばら撒いている奴は? ちょっと見せてくださいよ」
「い、いやぁ……」
腕を伸ばして立ち上がると、ベッドに座っているリディアに詰め寄っていく。
両腕で胸に抱いて守っている偽情報が書かれた紙を取り上げないと駄目だ。
その紙に偽情報を話した奴の名前が書いてあるはずだ。
「ごめんなさい! これは何かの間違いみたい。私はあなたを信じるから!」
「そうですよ。それに揉んだという表現も悪いです。触れたにしましょう。その方がいいです」
「うん、そうするわ!」
反省しているみたいだから、苦労して調べた紙束を取り上げるのはやめてあげた。
こういう偽情報の積み重ねが冤罪を作ってしまう。
「ほっ。とりあえずマイクの近くで金回りが良くなった人を探してみたの。きっとマイクの居場所を教えて、たっぷりと情報料を貰っているはずよ」
「そんな人がいたんですか?」
「ええ、残念ながらいたわ。すぐ近くに」
俺がベッドから離れて床に座ると、リディアは安心したのか、犯人に協力者がいると話してきた。
『誰ですか?』と俺が聞く前に、リディアはハッキリと言った。
「レーガンよ」
「まさか? レーガンならローワンと一緒に、マイクを助ける為に稽古を一日中頑張っていますよ」
流石にこれは信じられない。完全に嘘情報だ。
仲間を売るはずないし、マイクが偽者なのは近くにいたレーガンなら知っているはずだ。
「怪しまれない為の振りなんじゃないの? 襲われたのはレーガンの家の近くだし、飲みに誘って、わざと酔っ払えば路地裏の家まで送ってくれる。犯人に協力したのよ」
酔っ払っても放置されれば終わりだ。
どう考えても自分の都合のいいに話を作って、犯人を無理矢理に決めているだけだ。
こんなの噂話でもない。ただの被害妄想だ。
「もういいです。ここまで我慢して聞いていましたけど、これ以上は我慢できません。証拠もないのに俺の仲間を悪く言うのはやめてください」
「ちょっと待って! 信じられないとは思うけど、でも、冒険者の収入と差があるのは事実なの。誘拐とは関係ないかもしれないけど、不正をしている可能性はあるから!」
「はいはい。俺と同じで疑惑でしょうけどね」
リディアは話しかけてくるけど、これ以上は聞くだけ無駄だと立ち上がった。
そこまで深い付き合いじゃないけど、全然知らない人じゃない。
レーガンは俺のお見舞いに来てくれたし、家に行った時は酷く落ち込んでいた。
それに稽古は俺が無理矢理に誘ったようなものだ。
絶対に犯人に協力するような人間じゃない。
「いい? あいつを信用したら駄目だから気をつけて。特にあんたがマイクだとバレたら絶対に駄目よ」
脱いだ靴を履いている俺の後ろに立って、リディアはまだ言ってくる。
「安心してください。俺はマイクじゃないですから。それよりも明日からは冒険者ギルドに行ってくださいよ」
靴を履き終わると立ち上がって、リディアに言った。
俺がここに来たのはお見舞いで、気分の悪くなる話を聞かされる為じゃない。
(あぁー、気分が悪い。これなら怖いお兄さんの部屋に行った方がマシだよ)
リディアの部屋から出ると、また見つからないようにして女子寮の外に出た。
ミシェルとリディアの二人掛かりで、俺に嫌がらせをしたかったと思うしかない。
「何が信用したら駄目だよ。あんな手に引っ掛かって色々話すと思うなよ」
ムカムカしながら、暗くなった街を家に向かって歩いていく。
結局は俺の正体を知る為の姑息な罠だ。
あの二人が謝るまでは、もう何を言われても絶対に信じない。
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