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第50話 石版の力
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砂埃が舞う祠の中は簡素な作りながら、頑丈に作られていました。外部からの攻撃を防ぐ為か、内部からの攻撃を防ぐ為か、それとも両方か。
ラルフ「こんな所に光る石版があっても誰も来ないだろうに」
石版「こっちに来い」
ラルフ「誰だ!出て来い!」
シュウ「エッ!聞こえるの?」
石版「私の声が聞こえるようだな。やっと直接、話が出来るようになったな」
石版の声がシュウおじさん以外にも聞こえるようです。男のような声ですが、シュウおじさんよりは年上で学者の爺さんよりは年下のような印象です。言われた通りに光る石版の前まで行きました。
カイル「僕達はこの後はどうしたらいいんですか?」
石版「まずはここまで我の分身を連れて来てくれた事を感謝する」
シュウ「別にお礼なんていいから、財宝はどこにあるの?早く見せてよ♬」
石版「カイルだったな。割れた石版を持って、私に触れてくれ。そうする事で我の力を与える事が出来る」
カイル「シュウおじさん、割れた石版を貸してください!」
シュウ「はい。財宝はまだかなぁ~?」
割れた石版を左腕に抱えて、右手で祠の石版に触れます。何も変わった感じはしませんが、石版がもうしばらくかかると言っています。
石版「最後に我の力を受け入れる覚悟があるのか聞きたい。カイルよ。我の力を受け入れるか?」
カイル「エッ~と、僕でいいのかな?それに力って何?戦士のソウルみたいなものかなぁ~?」
フィオナ「この中で一番弱いのはあんたでしょう♬貰えるものは貰っておきなさいよ」
ラルフ「俺は別にいいよ。父ちゃんが欲しいのは財宝みたいだし」
カイル「じゃあ。お願いします!」
不思議な力がカイルの割れた石版に流れ込んできました。割れた石版が指輪のような形に変化しました。特にカイルの身体に目立った変化は起こりませんでした。
石版「その指輪を指にはめるだけで、我の力を引き出す事が出来る。カイル以外には効果がないので気をつけるように」
⚫︎石版の指輪:攻撃力+20。防御力+20。魔法攻撃力+20。素早さ+20。
『♬スポォ』
カイル「うわぁ~!凄い力ですね!これは本当に凄いです!」
ラルフ「エッ?そんなに凄いの?」
フィオナ「身体能力が上昇したようだけど、そんなに凄いの?もしかして割れた石版を持ってくれば私達にも作れるのなら」
石版「ちょっと待ってくれ。期待してくれるのは嬉しいが、それは出来ない。残念ながら我の力はその指輪にあるだけで全部だ」
フィオナ「ちぇっ。残念」
石版の指輪をはめた事でカイルのステータスは大きくアップしました。
⚫︎カイル:攻撃力=37。魔法攻撃力=20。防御力=32。素早さ=52。
攻撃力、防御力、素早さが劇的に上昇した事でゴールドモンスターに匹敵する力を手に入れました。さらに魔法攻撃力がアップした事で、カイルの氷魔法の威力が4段階強化されました。
シュウ「盛り上がっているところ悪いんだけど、財宝が何処にもないよ?もしかして隠し扉でもあるのかな?」
石版「シュウよ。オリハルコンの硬貨を持ってこっちに来るんだ」
シュウ「エッ!もしかして金貨に両替してくれるのかな!少なくとも金貨100枚は確実だよね♬」
シュウおじさんは喜んで石版の指輪をはめたカイルに近づいて行きました。カイルは指輪をはめた右手でシュウおじさんの透明な青い硬貨に触れると指輪の形に変化しました。
シュウ「この指輪がもしかして財宝なの?」
石版「その指輪に蓄えられているエネルギーの分だけ、魔法の威力を上げる事が出来る。全てのエネルギーを一発の魔法に使えば、三千万ゴールドの賞金首を倒す事も可能だろう」
フィオナ「へぇ~凄いじゃない!三千万ゴールドよ!それだけあれば、お姉ちゃんのお金も一気に払えるわね!」
シュウ「でも戦うのは俺だよね?倒せなかったら、0ゴールドだよ」
カイル「シュウおじさん、お願いします!僕達にあと1回だけ力を貸してください!」
嫌がるおじさんを何度も説得します。魔法を当てるだけで、三千万ゴールド手に入るなら、絶対にやらせます。シュウおじさんは最後の悪足掻きに、狭い祠の中を探し回りましたが、1枚の硬貨も落ちていませんでした。
フィオナ「予定通りに今日はここで野宿して、明日の朝に港に向けて出発するわよ。新聞を読むか、港の人に聞き込みすれば、水蛇が倒されたかどうかはすぐに分かるから、今のうちにおじさんと私達は倒し方を徹底的に考えておくわよ!」
シュウ「勝てそうにないなら、すぐに逃げるからね!お金よりも大切なものがあるんだからね!」
シュウおじさんは氷魔法と風魔法が使えるようです。しかも氷の矢の威力と速さを上げる為だけの複合魔法のようです。馬鹿の一つ覚えのように、この魔法しか使えません。僕達が出した結論は『とにかく当てろ!』でした。
ラルフ「こんな所に光る石版があっても誰も来ないだろうに」
石版「こっちに来い」
ラルフ「誰だ!出て来い!」
シュウ「エッ!聞こえるの?」
石版「私の声が聞こえるようだな。やっと直接、話が出来るようになったな」
石版の声がシュウおじさん以外にも聞こえるようです。男のような声ですが、シュウおじさんよりは年上で学者の爺さんよりは年下のような印象です。言われた通りに光る石版の前まで行きました。
カイル「僕達はこの後はどうしたらいいんですか?」
石版「まずはここまで我の分身を連れて来てくれた事を感謝する」
シュウ「別にお礼なんていいから、財宝はどこにあるの?早く見せてよ♬」
石版「カイルだったな。割れた石版を持って、私に触れてくれ。そうする事で我の力を与える事が出来る」
カイル「シュウおじさん、割れた石版を貸してください!」
シュウ「はい。財宝はまだかなぁ~?」
割れた石版を左腕に抱えて、右手で祠の石版に触れます。何も変わった感じはしませんが、石版がもうしばらくかかると言っています。
石版「最後に我の力を受け入れる覚悟があるのか聞きたい。カイルよ。我の力を受け入れるか?」
カイル「エッ~と、僕でいいのかな?それに力って何?戦士のソウルみたいなものかなぁ~?」
フィオナ「この中で一番弱いのはあんたでしょう♬貰えるものは貰っておきなさいよ」
ラルフ「俺は別にいいよ。父ちゃんが欲しいのは財宝みたいだし」
カイル「じゃあ。お願いします!」
不思議な力がカイルの割れた石版に流れ込んできました。割れた石版が指輪のような形に変化しました。特にカイルの身体に目立った変化は起こりませんでした。
石版「その指輪を指にはめるだけで、我の力を引き出す事が出来る。カイル以外には効果がないので気をつけるように」
⚫︎石版の指輪:攻撃力+20。防御力+20。魔法攻撃力+20。素早さ+20。
『♬スポォ』
カイル「うわぁ~!凄い力ですね!これは本当に凄いです!」
ラルフ「エッ?そんなに凄いの?」
フィオナ「身体能力が上昇したようだけど、そんなに凄いの?もしかして割れた石版を持ってくれば私達にも作れるのなら」
石版「ちょっと待ってくれ。期待してくれるのは嬉しいが、それは出来ない。残念ながら我の力はその指輪にあるだけで全部だ」
フィオナ「ちぇっ。残念」
石版の指輪をはめた事でカイルのステータスは大きくアップしました。
⚫︎カイル:攻撃力=37。魔法攻撃力=20。防御力=32。素早さ=52。
攻撃力、防御力、素早さが劇的に上昇した事でゴールドモンスターに匹敵する力を手に入れました。さらに魔法攻撃力がアップした事で、カイルの氷魔法の威力が4段階強化されました。
シュウ「盛り上がっているところ悪いんだけど、財宝が何処にもないよ?もしかして隠し扉でもあるのかな?」
石版「シュウよ。オリハルコンの硬貨を持ってこっちに来るんだ」
シュウ「エッ!もしかして金貨に両替してくれるのかな!少なくとも金貨100枚は確実だよね♬」
シュウおじさんは喜んで石版の指輪をはめたカイルに近づいて行きました。カイルは指輪をはめた右手でシュウおじさんの透明な青い硬貨に触れると指輪の形に変化しました。
シュウ「この指輪がもしかして財宝なの?」
石版「その指輪に蓄えられているエネルギーの分だけ、魔法の威力を上げる事が出来る。全てのエネルギーを一発の魔法に使えば、三千万ゴールドの賞金首を倒す事も可能だろう」
フィオナ「へぇ~凄いじゃない!三千万ゴールドよ!それだけあれば、お姉ちゃんのお金も一気に払えるわね!」
シュウ「でも戦うのは俺だよね?倒せなかったら、0ゴールドだよ」
カイル「シュウおじさん、お願いします!僕達にあと1回だけ力を貸してください!」
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フィオナ「予定通りに今日はここで野宿して、明日の朝に港に向けて出発するわよ。新聞を読むか、港の人に聞き込みすれば、水蛇が倒されたかどうかはすぐに分かるから、今のうちにおじさんと私達は倒し方を徹底的に考えておくわよ!」
シュウ「勝てそうにないなら、すぐに逃げるからね!お金よりも大切なものがあるんだからね!」
シュウおじさんは氷魔法と風魔法が使えるようです。しかも氷の矢の威力と速さを上げる為だけの複合魔法のようです。馬鹿の一つ覚えのように、この魔法しか使えません。僕達が出した結論は『とにかく当てろ!』でした。
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