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第34話 挑戦者
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地下1階を調べに行った冒険者の1人が慌てて戻ってきました。2人連れだったはずが今は1人です。
ヤンバン「地下に化け物がいる!早く逃げないと殺されるぞ!さっさと逃げるぞ!」
学者「まあ待て、まずは落ち着いて話そ」
ヤンバン「退けぇ~!」
学者の爺さんが話を聞こうとしましたが、逃げようとする口髭の冒険者に押し退けられてしまいました。
タッタ「おい、てめぇ~何しやがる!っうぅ~、何をそんなに慌ててるんだよ?」
ブック「爺さん、大丈夫か?化け物が出たらしいけど、俺達も逃げた方がいいよな?」
学者「痛たたた。逃げるにしても、本当に化け物がいるのなら、放ったらかしで逃げられる訳がなかろう。まずは事実かどうか調べて、地下を封鎖するか、城の入り口を封鎖するしかないだろう。もちろん、城にいる者を一人残らず避難した後にな」
冒険者として実力が低い者を優先的に避難させようとしましたが、彼らのプライドを刺激してしまったようです。14人の冒険者が地下1階の化け物を倒しに向かいました。
ブック「どうする爺さん?アイツらの事なんて無視して階段を封鎖するか?」
学者「さっき逃げて行った冒険者が北の村で化け物の話をするだろうから、いずれは王様の指示で兵士がやって来るとは思うが、時間はかかるだろうの」
タッタ「とりあえずは城にいる冒険者全員には避難するように知らせたし、残っている奴らは自己責任でいいだろう?冒険者なんて元々、自由気ままにやりたい連中の集まりなんだから、気にするだけ無駄なんだよ。さっさと避難しようぜ!」
学者「………化け物を一度見てみたい。どうも気になってしまって仕方ないんじゃ。どんな姿をしているのか?どのようにして現れたのか?出現条件がなんなのか?何故、他のモンスターが1匹も出現しないのか?気になってしまうと確かめずにはいられない!悪いがお前達は先に避難してくれ!」
これが学者の性分なのかもしれません。急いで地下1階に走っていきました。呆れながらも2人の若者は言われた通りに城の外に避難しました。
・
・
・
アグニ「魔法が残っている奴はとにかく打つけろ!動きは鈍いから避けきれないぞ!」
バルト「剣の間合いには入るなよ!剣速と攻撃範囲は馬鹿みたいにヤバイからな!」
開始早々に手柄を独り占めしようと4人の冒険者が突撃して行きましたが、横薙ぎに振り払われた白銀の剣で瞬殺されてしまいました。作戦も協力もなしに力押しで勝てるようなモンスターではないようです。今では残りの10人が協力して倒そうと奮闘しています。
『ファイヤー!』『サンダー!』『アイス!』
スカルキング『グゥゴォォォォオ!』
遠距離攻撃が可能な火・雷・氷の魔法がスカルキングの身体に直撃していきます。確実にダメージを重ねていきますが、倒れてくれません。
ラビ「多分、ゾンビ系のモンスターだろう!上聖水を持っている奴は隠してないで、さっさと使えよ!」
ワトソン「一本だけで倒れてくれよ!喰らえ!」
ブゥンと上聖水の小瓶が6本投げられました。ガァシャンと小瓶が割れて、中身の上聖水がスカルキングの骨の身体を濡らしました。
スカルキング『グゥグゥ?』
ワトソン「ガァ~~!ちくしょう!効いてねぇ!ゾンビ系じゃないのかよ!320ゴールド損したぁ~~」
アグニ「魔法が使えない奴はとりあえず逃げろ!長期戦でぶっ殺すぞ!」
ラビ「駄目だ、駄目だ!全員一度逃げるぞ!氷か、土の魔法が残っている奴はこの部屋の出口を塞ぎたいから、残しておけよ!撤退だぁ~!」
残って戦うか、それとも避難するか、迷っている暇はありません。ほとんどの冒険者が食糧倉庫から出る為に走っています。逃げ遅れた者は問答無用で閉じ込められてしまうでしょう。
『アイス!』『ストーン!』
『ゾォガァーン!』
スカルキング『ゴォガァァァア!』
『ゾォガァーン!』『パラパラ』
アグニ「ヤバイぞぉ!こんな老朽化した壁じゃ、ぶっ壊されてしまう。てめぇ~ら、1階に移動しろ!天井が崩れるぞぉ!」
せっかく重い木の扉を閉めて、魔法で強化しましたが、スカルキングの攻撃に悲鳴を上げています。扉よりも先に岩の壁が壊されてしまうでしょう。冒険者達は長期戦で倒す事も出来ないようです。もう城を封鎖するしか方法はありません。
ヤンバン「地下に化け物がいる!早く逃げないと殺されるぞ!さっさと逃げるぞ!」
学者「まあ待て、まずは落ち着いて話そ」
ヤンバン「退けぇ~!」
学者の爺さんが話を聞こうとしましたが、逃げようとする口髭の冒険者に押し退けられてしまいました。
タッタ「おい、てめぇ~何しやがる!っうぅ~、何をそんなに慌ててるんだよ?」
ブック「爺さん、大丈夫か?化け物が出たらしいけど、俺達も逃げた方がいいよな?」
学者「痛たたた。逃げるにしても、本当に化け物がいるのなら、放ったらかしで逃げられる訳がなかろう。まずは事実かどうか調べて、地下を封鎖するか、城の入り口を封鎖するしかないだろう。もちろん、城にいる者を一人残らず避難した後にな」
冒険者として実力が低い者を優先的に避難させようとしましたが、彼らのプライドを刺激してしまったようです。14人の冒険者が地下1階の化け物を倒しに向かいました。
ブック「どうする爺さん?アイツらの事なんて無視して階段を封鎖するか?」
学者「さっき逃げて行った冒険者が北の村で化け物の話をするだろうから、いずれは王様の指示で兵士がやって来るとは思うが、時間はかかるだろうの」
タッタ「とりあえずは城にいる冒険者全員には避難するように知らせたし、残っている奴らは自己責任でいいだろう?冒険者なんて元々、自由気ままにやりたい連中の集まりなんだから、気にするだけ無駄なんだよ。さっさと避難しようぜ!」
学者「………化け物を一度見てみたい。どうも気になってしまって仕方ないんじゃ。どんな姿をしているのか?どのようにして現れたのか?出現条件がなんなのか?何故、他のモンスターが1匹も出現しないのか?気になってしまうと確かめずにはいられない!悪いがお前達は先に避難してくれ!」
これが学者の性分なのかもしれません。急いで地下1階に走っていきました。呆れながらも2人の若者は言われた通りに城の外に避難しました。
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アグニ「魔法が残っている奴はとにかく打つけろ!動きは鈍いから避けきれないぞ!」
バルト「剣の間合いには入るなよ!剣速と攻撃範囲は馬鹿みたいにヤバイからな!」
開始早々に手柄を独り占めしようと4人の冒険者が突撃して行きましたが、横薙ぎに振り払われた白銀の剣で瞬殺されてしまいました。作戦も協力もなしに力押しで勝てるようなモンスターではないようです。今では残りの10人が協力して倒そうと奮闘しています。
『ファイヤー!』『サンダー!』『アイス!』
スカルキング『グゥゴォォォォオ!』
遠距離攻撃が可能な火・雷・氷の魔法がスカルキングの身体に直撃していきます。確実にダメージを重ねていきますが、倒れてくれません。
ラビ「多分、ゾンビ系のモンスターだろう!上聖水を持っている奴は隠してないで、さっさと使えよ!」
ワトソン「一本だけで倒れてくれよ!喰らえ!」
ブゥンと上聖水の小瓶が6本投げられました。ガァシャンと小瓶が割れて、中身の上聖水がスカルキングの骨の身体を濡らしました。
スカルキング『グゥグゥ?』
ワトソン「ガァ~~!ちくしょう!効いてねぇ!ゾンビ系じゃないのかよ!320ゴールド損したぁ~~」
アグニ「魔法が使えない奴はとりあえず逃げろ!長期戦でぶっ殺すぞ!」
ラビ「駄目だ、駄目だ!全員一度逃げるぞ!氷か、土の魔法が残っている奴はこの部屋の出口を塞ぎたいから、残しておけよ!撤退だぁ~!」
残って戦うか、それとも避難するか、迷っている暇はありません。ほとんどの冒険者が食糧倉庫から出る為に走っています。逃げ遅れた者は問答無用で閉じ込められてしまうでしょう。
『アイス!』『ストーン!』
『ゾォガァーン!』
スカルキング『ゴォガァァァア!』
『ゾォガァーン!』『パラパラ』
アグニ「ヤバイぞぉ!こんな老朽化した壁じゃ、ぶっ壊されてしまう。てめぇ~ら、1階に移動しろ!天井が崩れるぞぉ!」
せっかく重い木の扉を閉めて、魔法で強化しましたが、スカルキングの攻撃に悲鳴を上げています。扉よりも先に岩の壁が壊されてしまうでしょう。冒険者達は長期戦で倒す事も出来ないようです。もう城を封鎖するしか方法はありません。
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