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第14話 北に向かって
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少しだけ街道を外れて近くを流れる川で身体を洗います。もちろん、洗うのは一人だけです。
フィオナ「うぅ~、冷たいわね。でも、洗わないと毒がついたままだし……」
自業自得とはいえ、人面蛾13匹、毒毒毛虫18匹を倒した事で972ゴールド手に入れました。被害は毒消し草一個と薬草二個だけなので安い物です。畑にボロボロになった案山子も優しく戻したので問題はないはずです。
カイル「とりあえずは僕の服を着なよ。身体も綺麗に洗わないと毒状態に戻るかもしれないよ」
川の水で手足や頭を洗っただけのフィオナに優しく自分の服を渡します。嫌がると思っていましたが、意外と素直に受け取りました。
『♬パァサパァサ(着替え中)』
季節は夏です。ジーンズにピンクの長袖の服を着ていたフィオナは、カイルのシンプルな白と青のストライプのTシャツに着替えます。サイズが小さかったようで、おへそが見えてしまっていますが仕方ありません。
カイル「わぁ♡んっんっと、とっても似合っていると思うよ♬」
フィオナ「……変態」
胸元が少しだけ成長しているようです。キツキツのTシャツを膨らませて、二つの小山が主張しています。思わず顔がニヤけてしまいましたが、女性は褒められると喜ぶはずです。ですが、この時は変態呼ばわりされる事になりました。
カカシー『ザァスザァス』
ボロボロになった案山子が畑の中で飛び跳ねています。どうやら長年放置された案山子に霊が憑依したのでしょう。畑を荒らすモンスターには見向きもせずに、ピョンピョン飛び跳ねています。
ラルフ「あの案山子、倒したらゴールド落とすかな?フィオナ姉ちゃんは調べてないの?」
フィオナ「あれはカカシーね。ゾンビ系のモンスターが憑依しているから聖水を使えば倒せるけど、相手をするだけ無駄よ。さっきの毛虫と同じで28ゴールド落とすらしいけど、落とすアイテムも大した物じゃないから無視するわよ!」
人と話す時は相手の目を見て話すらしいですが、今回は胸を見て話します。ラルフのエロい視線に気づいて、身体の向きを変えて後向きで話しました。
カイル「フィオナお姉ちゃん、この辺に猫股が出るんでしょう?やっぱり強いんだよね!」
モンスター図鑑でキチンと予習してきたようです。猫股は二つの尻尾が生えている大型の猫で、目があった相手を催眠術で眠らせる厄介なモンスターです。眠らされた相手に噛みついて攻撃します。
フィオナ「確かにこの辺のモンスターの中では好戦的だけど、身体の大きさはカイルが四つん這いになったぐらいよ。気をつけるのは牙と爪ぐらいかしら?」
猫股と目が合うと自分の力では目を逸らす事が出来ないそうです。特殊な眼鏡をかけていれば、催眠術にかかりにくいそうですが無いので仲間の誰かに助けてもらうしかありません。
三人『キョロキョロ』
周囲を警戒しながら進みます。猫股が落とすアイテムに魔獣の毛皮があります。買取価格70ゴールドと意外と高値ですが、材料として売るよりは服やバッグに加工した方が高値で売れます。残念ながら服飾関係の知り合いがいないので今のところは手に入れても意味がありません。
しばらくは何事もなく村に向かって進みます。途中で見かける毒毒毛虫や人面蛾は無視します。モンスターと戦わないと本当に安全な街道のようです。途中で街道を塞ぐカカシーが現れましたが、倒せないので手足と頭の棒を三人がかりでへし折ると、乱暴に畑に投げ捨てました。
フィオナ「フゥ~。この村に来たのは二回目だけど、やっぱり遠いわね!」
到着予定時間より二時間も遅れてしまいましたが、三人無事に到着しました。お昼ご飯を食べていないので、三人はお腹が空いていました。流石にお金がない、おばあちゃんに三人分のご飯を食べさせてもらおうとは思っていません。おばあちゃんの家に向かう前に村の中にあるだろう食堂で遅めの昼ご飯を食べる事に決めました。
フィオナ「うぅ~、冷たいわね。でも、洗わないと毒がついたままだし……」
自業自得とはいえ、人面蛾13匹、毒毒毛虫18匹を倒した事で972ゴールド手に入れました。被害は毒消し草一個と薬草二個だけなので安い物です。畑にボロボロになった案山子も優しく戻したので問題はないはずです。
カイル「とりあえずは僕の服を着なよ。身体も綺麗に洗わないと毒状態に戻るかもしれないよ」
川の水で手足や頭を洗っただけのフィオナに優しく自分の服を渡します。嫌がると思っていましたが、意外と素直に受け取りました。
『♬パァサパァサ(着替え中)』
季節は夏です。ジーンズにピンクの長袖の服を着ていたフィオナは、カイルのシンプルな白と青のストライプのTシャツに着替えます。サイズが小さかったようで、おへそが見えてしまっていますが仕方ありません。
カイル「わぁ♡んっんっと、とっても似合っていると思うよ♬」
フィオナ「……変態」
胸元が少しだけ成長しているようです。キツキツのTシャツを膨らませて、二つの小山が主張しています。思わず顔がニヤけてしまいましたが、女性は褒められると喜ぶはずです。ですが、この時は変態呼ばわりされる事になりました。
カカシー『ザァスザァス』
ボロボロになった案山子が畑の中で飛び跳ねています。どうやら長年放置された案山子に霊が憑依したのでしょう。畑を荒らすモンスターには見向きもせずに、ピョンピョン飛び跳ねています。
ラルフ「あの案山子、倒したらゴールド落とすかな?フィオナ姉ちゃんは調べてないの?」
フィオナ「あれはカカシーね。ゾンビ系のモンスターが憑依しているから聖水を使えば倒せるけど、相手をするだけ無駄よ。さっきの毛虫と同じで28ゴールド落とすらしいけど、落とすアイテムも大した物じゃないから無視するわよ!」
人と話す時は相手の目を見て話すらしいですが、今回は胸を見て話します。ラルフのエロい視線に気づいて、身体の向きを変えて後向きで話しました。
カイル「フィオナお姉ちゃん、この辺に猫股が出るんでしょう?やっぱり強いんだよね!」
モンスター図鑑でキチンと予習してきたようです。猫股は二つの尻尾が生えている大型の猫で、目があった相手を催眠術で眠らせる厄介なモンスターです。眠らされた相手に噛みついて攻撃します。
フィオナ「確かにこの辺のモンスターの中では好戦的だけど、身体の大きさはカイルが四つん這いになったぐらいよ。気をつけるのは牙と爪ぐらいかしら?」
猫股と目が合うと自分の力では目を逸らす事が出来ないそうです。特殊な眼鏡をかけていれば、催眠術にかかりにくいそうですが無いので仲間の誰かに助けてもらうしかありません。
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周囲を警戒しながら進みます。猫股が落とすアイテムに魔獣の毛皮があります。買取価格70ゴールドと意外と高値ですが、材料として売るよりは服やバッグに加工した方が高値で売れます。残念ながら服飾関係の知り合いがいないので今のところは手に入れても意味がありません。
しばらくは何事もなく村に向かって進みます。途中で見かける毒毒毛虫や人面蛾は無視します。モンスターと戦わないと本当に安全な街道のようです。途中で街道を塞ぐカカシーが現れましたが、倒せないので手足と頭の棒を三人がかりでへし折ると、乱暴に畑に投げ捨てました。
フィオナ「フゥ~。この村に来たのは二回目だけど、やっぱり遠いわね!」
到着予定時間より二時間も遅れてしまいましたが、三人無事に到着しました。お昼ご飯を食べていないので、三人はお腹が空いていました。流石にお金がない、おばあちゃんに三人分のご飯を食べさせてもらおうとは思っていません。おばあちゃんの家に向かう前に村の中にあるだろう食堂で遅めの昼ご飯を食べる事に決めました。
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