75 / 112
第九章
第7話『架空の人物』
しおりを挟む
流石のウォルターも身長162センチ、体重5?キロの女性を担いで、国越えは無理です。キチンと宿屋に泊まりつつ、上空を移動しました。
シャノンの体重は、ハンマーを持った状態のミファリスよりは少し軽かったので、「おそらく52キロぐらいですよね?」と聞いたら叱られました。もう少し軽いという事です。
「もう着きますよ。あの町に僕の家がありますから」
港町が見えて来たので、ウォルターは背中におんぶしているシャノンに言いました。
追っ手の追跡を警戒して、シャノンには服を着替えてもらいました。
空の上は少し寒いので、シャノンはピンク色のセーターに黒のピッタリとした長ズボンを着用しています。
服はウォルターの趣味ではなく、シャノンが選びました。
「あんな人が多い所に悪魔の家があるなんて……」
シャノンは相変わらず、ウォルターの話をまったく信じていません。
宿屋に泊まりつつ、移動しつつ、何度も会話しましたが、口から出て来る話は嘘のような話ばかりです。
自分がどこかの国の王子で、母親は王妃だったとか、悪い海賊を倒したとか、野盗を倒したとか、ドラゴンを倒したとか、ヤバイ妄想癖があるとしか思えません。
もしかすると、連れて来られたこの町も、自分の家があると思い込んでいるだけかもしれません。
そう考えると、ここまで付いて来たのも無駄足になってしまいます。
拐われた女性が監禁されていないのならば、さっさと叱り飛ばして、病院送りにした方がよさそうです。
「本当に凄い力で助かります。シャノンさんには、しばらく僕の家で、おもてなしさせてください」
「おもてなし……」
家の前の地面に着地すると、ウォルターは背中におんぶしていたシャノンを降ろして、改めてお礼を言いました。ただ話をするだけで、スキル『水氷術』はLV5まで成長しました。
ウォルターは会話するだけで、スキルが強化されると思い込んでいますが、反省もしてないのに、普通はここまで上がりません。叱られる回数が馬鹿みたいに多かっただけです。
「普通の家みたいですね。しかも、平屋の一戸建てですか……」
どんないかがわしい、おもてなしが待っているか期待もしたくないですが、シャノンは白い外壁のウォルターの家をジッーと見ています。こんな家だと、監禁している女性に騒がれれば、外に聞こえてしまいます。
地下室があるのか、それとも、口が聞けないように喉を焼いているのか、他にも仲間がいるのか……。
シャノンは隣に立つ、優しそうな笑みを浮かべている、悪魔のような少年を警戒しています。
「とりあえず、食事とか、服とか、生活に必要な物を買って来るので、家の中でのんびりしていてください」
「えっ、どういうつもりですか? 私が逃げるかもしれませんよ」
ウォルターが本当に買い物に行こうとしていたので、シャノンは引き止めました。
あからさまな罠を与えて、もしも逃げた場合には、逃げないようにする為だとか、正当な理由を言って、手錠で拘束しそうです。そんな見え透いた罠に引っ掛かるつもりはありません。
「ああっ、大丈夫です。20キロ以内なら、絶対に逃げられませんから。それじゃあ、パパッと買って来ますね」
「なっ⁉︎」
「家の中が嫌なら、海岸を散歩するのも気持ち良いですよ。じゃあ、行って来ます」
ウォルターはそう言うと、商店が立ち並ぶ、町の中心地に走って行きました。
シャノンは絶対に逃がさない発言に驚いて、口を半開きにして驚いています。両足が僅かに震えています。
それでも、気丈に笑みを浮かべました。
「……ふっ、ふっふっふ。大した自信ですね。逃げられないのが、どちらなのか教えてあげます」
シャノンは家に入るつもりはありません。
どんな罠が仕掛けてあり、入ったら二度と出られないかもしれないのに、入るつもりはありません。
まずは近所の住民に聞き込みをして、イカれた少年ウォルターの話を聞かなければなりません。
住民からならば、真実の話が聞けるはずだと思っています。
「すみません、ウォルターさんの話を聞きたいんですけど、あそこの家に住んでいる少年の事を知りませんか?」
「ウォルター? それ、誰の事だい? そんな子はこの町には居ないよ。あんた、誰だい?」
シャノンは大きな魚を一匹片手に持って、坂道を登って来た四十代ぐらいの小母さんに話を聞きました。
そして、返ってきた返事は予想通りのものでした。やっぱりこの町にも住んでいない妄想癖の少年でした。
けれども、小母さんはウォルターの事を知っています。
ウォルターの事を調べにやって来る余所者は信用できません。
「私はシャノンと言います。あそこの家に住んでいる人はウォルターさんではないんですね?」
「シャノン? 知らない名前だね。あそこはベンジャミンの家だよ。飲んだくれのクソオヤジで、少年なんか住んでないよ。探す町を間違えているんじゃないのかい。私も忙しいんだよ。もういいね!」
「あっ、はい。ありがとうございました!」
小母さんは終始不機嫌で愛想が悪かったですが、シャノンは満面の笑みでお礼を言いました。
ウォルターが予想通りの大嘘吐きだという事が確信できました。
あとはボコボコにして、町の警備兵に引き渡せば一件落着です。
「ふっふっふ。あと二、三人ぐらい聞き込みして、町の人達に協力してもらいましょう」
シャノンは小母さんの証言をより確実なものにする為に、周辺の住民に聞き込みをします。
やっぱり返ってくる答えは、ベンジャミンの家だという返事と、ウォルターなんて少年は一度も見た事がないという返事ばかりでした。
もちろん、町の住民達は話を合わせているだけです。架空の人物ベンジャミンの歴史と、ベンジャミン役まで用意する徹底ぶりです。
そうする事で大抵の人は、ウォルターという凄腕の海洋トレジャーハンターが、実在しない人物だと納得して帰ってくれます。
「もう間違いないわね。あの少年には悪魔が取り憑いているわ。いえ、もしかすると、ただの酷い妄想癖に悩まされている哀れな少年かもしれない。早く病院送りにして、治療をしてあげましょう」
シャノンは多少の荒療治をする事を決めると、ベンジャミンの家の前で、帰らないかもしれないウォルター少年を待ちました。
「まさか、帰って来るなんて……」
そして、買い物に行ってから約二十分後に、買い物袋を抱えた少年が戻って来ました。
戻って来なければ、捕まる事も痛い目に遭う事もありませんでした。
シャノンは哀れな少年を見逃すという最後の慈悲を捨てました。
「すみません。ちょっと知り合いと話していたら遅くなりました」
「もう嘘はいいわ。楽にしてあげる」
【『叱り飛ばすLV MAX』=叱った対象に向かって、思い通りに音の衝撃波を飛ばす事が出来る。】
シャノンはスゥーッと息を大きく吸い込むと、ウォルターに向かって、「ヤァッ‼︎」と大声を飛ばしました。
「がふっ‼︎ うぐっ、うぅっ……一体何が……?」
ウォルターは顔面を硬い枕で、ドフッと殴られたような衝撃を受けると、紙袋を放り投げて地面に倒れました。
自分に何が起こったのか、理解できないようです。痛みでクラクラする頭で考えようとしています。
そんなウォルターに、シャノンは悲しそうな笑みを浮かべて近づいて行きます。
「君は悪い病気にかかっているのよ。あの家は君の家じゃない。ベンジャミンという小父さんの家よ。私がいい病院を紹介してあげるから」
「は、はい? いえ、あの家は僕の家ですよ。近所の人に聞いてもらえば分かりますよ」
ウォルターはシャノンの言っている事の意味が分かりません。
確かに顔面を何かに殴られて、鼻血が出ているので、病院には行きたいとは思っています。
でも、病気には心当たりはありません。
何か誤解があるみたいなので、ウォルターは視界に入った大きな魚を持ったマーサ小母さんを呼びました。
「ちょっと待ってくださいね。マーサ小母さん! ちょっといいですか!」
「はぁ……これは重症ね」
けれども、マーサ小母さんがやって来る前に、シャノンが親指をパチンと弾きました。
シャノンは口からだけでなく、指を弾いて、音の衝撃波を飛ばす事が出来ます。
「がふっ‼︎」
ドフッ‼︎ 音の指弾がウォルターの鼻の下にある、人中という急所に直撃しました。
ウォルターは地面に後頭部から倒れると、完全に気絶しました。
「もう嘘はいい。安らかに眠りなさい」
「このクソアマ‼︎」
「あうっ‼︎」
バチン‼︎ シャノンの後頭部にマーサ小母さんが振り回した魚が直撃しました。
シャノンは前に向かって倒れると、ウォルターに覆いかぶさりました。
こっちも気絶させられたようです。
「うちのウォルターに何するつもりだい!」
怒ったマーサ小母さんは、近所の住民達を呼び集めると、ウォルターを病院送りに、シャノンを牢屋送りにしました。シャノンの望みは一応は叶いました。
シャノンの体重は、ハンマーを持った状態のミファリスよりは少し軽かったので、「おそらく52キロぐらいですよね?」と聞いたら叱られました。もう少し軽いという事です。
「もう着きますよ。あの町に僕の家がありますから」
港町が見えて来たので、ウォルターは背中におんぶしているシャノンに言いました。
追っ手の追跡を警戒して、シャノンには服を着替えてもらいました。
空の上は少し寒いので、シャノンはピンク色のセーターに黒のピッタリとした長ズボンを着用しています。
服はウォルターの趣味ではなく、シャノンが選びました。
「あんな人が多い所に悪魔の家があるなんて……」
シャノンは相変わらず、ウォルターの話をまったく信じていません。
宿屋に泊まりつつ、移動しつつ、何度も会話しましたが、口から出て来る話は嘘のような話ばかりです。
自分がどこかの国の王子で、母親は王妃だったとか、悪い海賊を倒したとか、野盗を倒したとか、ドラゴンを倒したとか、ヤバイ妄想癖があるとしか思えません。
もしかすると、連れて来られたこの町も、自分の家があると思い込んでいるだけかもしれません。
そう考えると、ここまで付いて来たのも無駄足になってしまいます。
拐われた女性が監禁されていないのならば、さっさと叱り飛ばして、病院送りにした方がよさそうです。
「本当に凄い力で助かります。シャノンさんには、しばらく僕の家で、おもてなしさせてください」
「おもてなし……」
家の前の地面に着地すると、ウォルターは背中におんぶしていたシャノンを降ろして、改めてお礼を言いました。ただ話をするだけで、スキル『水氷術』はLV5まで成長しました。
ウォルターは会話するだけで、スキルが強化されると思い込んでいますが、反省もしてないのに、普通はここまで上がりません。叱られる回数が馬鹿みたいに多かっただけです。
「普通の家みたいですね。しかも、平屋の一戸建てですか……」
どんないかがわしい、おもてなしが待っているか期待もしたくないですが、シャノンは白い外壁のウォルターの家をジッーと見ています。こんな家だと、監禁している女性に騒がれれば、外に聞こえてしまいます。
地下室があるのか、それとも、口が聞けないように喉を焼いているのか、他にも仲間がいるのか……。
シャノンは隣に立つ、優しそうな笑みを浮かべている、悪魔のような少年を警戒しています。
「とりあえず、食事とか、服とか、生活に必要な物を買って来るので、家の中でのんびりしていてください」
「えっ、どういうつもりですか? 私が逃げるかもしれませんよ」
ウォルターが本当に買い物に行こうとしていたので、シャノンは引き止めました。
あからさまな罠を与えて、もしも逃げた場合には、逃げないようにする為だとか、正当な理由を言って、手錠で拘束しそうです。そんな見え透いた罠に引っ掛かるつもりはありません。
「ああっ、大丈夫です。20キロ以内なら、絶対に逃げられませんから。それじゃあ、パパッと買って来ますね」
「なっ⁉︎」
「家の中が嫌なら、海岸を散歩するのも気持ち良いですよ。じゃあ、行って来ます」
ウォルターはそう言うと、商店が立ち並ぶ、町の中心地に走って行きました。
シャノンは絶対に逃がさない発言に驚いて、口を半開きにして驚いています。両足が僅かに震えています。
それでも、気丈に笑みを浮かべました。
「……ふっ、ふっふっふ。大した自信ですね。逃げられないのが、どちらなのか教えてあげます」
シャノンは家に入るつもりはありません。
どんな罠が仕掛けてあり、入ったら二度と出られないかもしれないのに、入るつもりはありません。
まずは近所の住民に聞き込みをして、イカれた少年ウォルターの話を聞かなければなりません。
住民からならば、真実の話が聞けるはずだと思っています。
「すみません、ウォルターさんの話を聞きたいんですけど、あそこの家に住んでいる少年の事を知りませんか?」
「ウォルター? それ、誰の事だい? そんな子はこの町には居ないよ。あんた、誰だい?」
シャノンは大きな魚を一匹片手に持って、坂道を登って来た四十代ぐらいの小母さんに話を聞きました。
そして、返ってきた返事は予想通りのものでした。やっぱりこの町にも住んでいない妄想癖の少年でした。
けれども、小母さんはウォルターの事を知っています。
ウォルターの事を調べにやって来る余所者は信用できません。
「私はシャノンと言います。あそこの家に住んでいる人はウォルターさんではないんですね?」
「シャノン? 知らない名前だね。あそこはベンジャミンの家だよ。飲んだくれのクソオヤジで、少年なんか住んでないよ。探す町を間違えているんじゃないのかい。私も忙しいんだよ。もういいね!」
「あっ、はい。ありがとうございました!」
小母さんは終始不機嫌で愛想が悪かったですが、シャノンは満面の笑みでお礼を言いました。
ウォルターが予想通りの大嘘吐きだという事が確信できました。
あとはボコボコにして、町の警備兵に引き渡せば一件落着です。
「ふっふっふ。あと二、三人ぐらい聞き込みして、町の人達に協力してもらいましょう」
シャノンは小母さんの証言をより確実なものにする為に、周辺の住民に聞き込みをします。
やっぱり返ってくる答えは、ベンジャミンの家だという返事と、ウォルターなんて少年は一度も見た事がないという返事ばかりでした。
もちろん、町の住民達は話を合わせているだけです。架空の人物ベンジャミンの歴史と、ベンジャミン役まで用意する徹底ぶりです。
そうする事で大抵の人は、ウォルターという凄腕の海洋トレジャーハンターが、実在しない人物だと納得して帰ってくれます。
「もう間違いないわね。あの少年には悪魔が取り憑いているわ。いえ、もしかすると、ただの酷い妄想癖に悩まされている哀れな少年かもしれない。早く病院送りにして、治療をしてあげましょう」
シャノンは多少の荒療治をする事を決めると、ベンジャミンの家の前で、帰らないかもしれないウォルター少年を待ちました。
「まさか、帰って来るなんて……」
そして、買い物に行ってから約二十分後に、買い物袋を抱えた少年が戻って来ました。
戻って来なければ、捕まる事も痛い目に遭う事もありませんでした。
シャノンは哀れな少年を見逃すという最後の慈悲を捨てました。
「すみません。ちょっと知り合いと話していたら遅くなりました」
「もう嘘はいいわ。楽にしてあげる」
【『叱り飛ばすLV MAX』=叱った対象に向かって、思い通りに音の衝撃波を飛ばす事が出来る。】
シャノンはスゥーッと息を大きく吸い込むと、ウォルターに向かって、「ヤァッ‼︎」と大声を飛ばしました。
「がふっ‼︎ うぐっ、うぅっ……一体何が……?」
ウォルターは顔面を硬い枕で、ドフッと殴られたような衝撃を受けると、紙袋を放り投げて地面に倒れました。
自分に何が起こったのか、理解できないようです。痛みでクラクラする頭で考えようとしています。
そんなウォルターに、シャノンは悲しそうな笑みを浮かべて近づいて行きます。
「君は悪い病気にかかっているのよ。あの家は君の家じゃない。ベンジャミンという小父さんの家よ。私がいい病院を紹介してあげるから」
「は、はい? いえ、あの家は僕の家ですよ。近所の人に聞いてもらえば分かりますよ」
ウォルターはシャノンの言っている事の意味が分かりません。
確かに顔面を何かに殴られて、鼻血が出ているので、病院には行きたいとは思っています。
でも、病気には心当たりはありません。
何か誤解があるみたいなので、ウォルターは視界に入った大きな魚を持ったマーサ小母さんを呼びました。
「ちょっと待ってくださいね。マーサ小母さん! ちょっといいですか!」
「はぁ……これは重症ね」
けれども、マーサ小母さんがやって来る前に、シャノンが親指をパチンと弾きました。
シャノンは口からだけでなく、指を弾いて、音の衝撃波を飛ばす事が出来ます。
「がふっ‼︎」
ドフッ‼︎ 音の指弾がウォルターの鼻の下にある、人中という急所に直撃しました。
ウォルターは地面に後頭部から倒れると、完全に気絶しました。
「もう嘘はいい。安らかに眠りなさい」
「このクソアマ‼︎」
「あうっ‼︎」
バチン‼︎ シャノンの後頭部にマーサ小母さんが振り回した魚が直撃しました。
シャノンは前に向かって倒れると、ウォルターに覆いかぶさりました。
こっちも気絶させられたようです。
「うちのウォルターに何するつもりだい!」
怒ったマーサ小母さんは、近所の住民達を呼び集めると、ウォルターを病院送りに、シャノンを牢屋送りにしました。シャノンの望みは一応は叶いました。
0
お気に入りに追加
340
あなたにおすすめの小説
[完結]思い出せませんので
シマ
恋愛
「早急にサインして返却する事」
父親から届いた手紙には婚約解消の書類と共に、その一言だけが書かれていた。
同じ学園で学び一年後には卒業早々、入籍し式を挙げるはずだったのに。急になぜ?訳が分からない。
直接会って訳を聞かねば
注)女性が怪我してます。苦手な方は回避でお願いします。
男性視点
四話完結済み。毎日、一話更新
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
あの日、さようならと言って微笑んだ彼女を僕は一生忘れることはないだろう
まるまる⭐️
恋愛
僕に向かって微笑みながら「さようなら」と告げた彼女は、そのままゆっくりと自身の体重を後ろへと移動し、バルコニーから落ちていった‥
*****
僕と彼女は幼い頃からの婚約者だった。
僕は彼女がずっと、僕を支えるために努力してくれていたのを知っていたのに‥
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
【完結】拾ったおじさんが何やら普通ではありませんでした…
三園 七詩
ファンタジー
カノンは祖母と食堂を切り盛りする普通の女の子…そんなカノンがいつものように店を閉めようとすると…物音が…そこには倒れている人が…拾った人はおじさんだった…それもかなりのイケおじだった!
次の話(グレイ視点)にて完結になります。
お読みいただきありがとうございました。
婚約者を奪われて冤罪で追放されたので薬屋を開いたところ、隣国の殿下が常連になりました
今川幸乃
ファンタジー
病気がちな母を持つセシリアは将来母の病気を治せる薬を調合出来るようにと薬の勉強をしていた。
しかし婚約者のクロードは幼馴染のエリエと浮気しており、セシリアが毒を盛ったという冤罪を着せて追放させてしまう。
追放されたセシリアは薬の勉強を続けるために新しい街でセシルと名前を変えて薬屋を開き、そこでこれまでの知識を使って様々な薬を作り、人々に親しまれていく。
さらにたまたまこの国に訪れた隣国の王子エドモンドと出会い、その腕を認められた。
一方、クロードは相思相愛であったエリエと結ばれるが、持病に効く薬を作れるのはセシリアだけだったことに気づき、慌てて彼女を探し始めるのだった。
※医学・薬学関係の記述はすべて妄想です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる