10 / 36
スライム編
LV・9『山頂の花探し』
しおりを挟む
『ガヤガヤ。ガヤガヤ。』と今日も簡単なお仕事を探して街の掲示板に君とスラ太はやって来ました。
『今年も三大クエストはクリアされなかったな。』とおじさん達が話しています。掲示板の端には古ぼけた依頼書が残されていました。
『プルプル。』と三大クエストかぁ~。と君とスラ太には早過ぎます。凶暴な野良モンスターの中でも、最強最悪と呼ばれる3匹のモンスターを倒すお仕事です。とっても危険なお仕事です。
選択肢①海の怪物『リヴァイアサン』を倒しに行く。
選択肢②草原の覇者『キングベヒモス』を倒しに行く。
選択肢③空の支配者『バハムート』を倒しに行く。
①を選んだ君は溺れます。
②を選んだ君は潰されます。
③を選んだ君は落とされます。
『スラ太、そっちは駄目だよ。こっちの超~~簡単なお仕事にしようね!』とそうです。そっちはまた今度にしましょう。隣街までの簡単なお届け物とか、魚釣りとかにしましょう。
『プルプル。』と君のLVは6だから、ちょっと難しいのがいいかな。と掲示板の中からちょっとだけ難しいのを探しているようです。
『ポヨンポヨン。』とスラ太は誰かに取られる前に一枚の依頼書を引き剝がしました。どうやら、このお仕事に決めたようです。早速、君の所に持って行きました。
『えっ?駄目だよ、スラ太。これはお仕事を受ける為に必要な紙なんだから、オモチャじゃないんだよ。』とまあ、そうなります。普段は受けるお仕事は全部、君が決めていますからね。スラ太が悪戯したと思うのは当然ですね。
『ポヨンポヨン。』と今日のスラ太は諦めません。このお仕事が最後のお仕事になるかもしれません。簡単なお仕事で終わらせるなんて嫌でした。
『痛い痛い。今日のスラ太は何だか我が儘だなぁ~?このお仕事が良いんだね?』とスラ太の必死の体当たりでやっと分かってくれました。そうです。そのお仕事がやりたいんです。
『プルプル。』と山頂に咲く白い花の写真を撮るだけの簡単なお仕事だよ。とでも、途中の山道には野良モンスターが彷徨(うろつ)いているので、ちょっと危険です。
『報酬は150円かぁ~。この金額だとちょっと難しいかも。』と2人で頑張ればギリギリ大丈夫です。でも、スラ太1人に戦わせると、お仕事は達成出来ません。君も一生懸命に頑張る必要があります。
『プルプル。』と2人で力を合わせれば絶対大丈夫だよ。とスラ太はもうLV・9です。LV・10になったら、スラ太の正体がバレてしまいます。そうなったら、君はもうスラ太と友達ではなくなるかもしれません。そうなる前の最後の大冒険です!
◆
◆
◆
山頂にだけ咲く、5枚の桜に似た花びらを持つ白い花『ホワイトスノー(白い雪)』の写真を撮って来る簡単なお仕事です。病気のお婆さんに見せて、元気になってもらいたいらしいです。優しいお爺さんです。
『ちょっとした温度変化やストレスで、白い花びらが茶色に変色するデリケートな花らしいよ。』とだからこそ、写真を撮るだけらしいです。人間の都合だけで、自然の中で精一杯生きている植物を傷付けていいわけありません。沢山ある花の1つではなく、1つの特別な花として、1つの特別な命として見てあげましょう。
『プルプル。』と僕は特別な存在にはなりたくないよ。とあらあら!今日のスラ太は気持ちがブルー、落ち込んでいるようですね。元気を出して山登りを楽しみましょう。
『ポヨンポヨン』『テクテク』『ポヨンポヨン』『テク』とあらあら!今度は君ですか?まだまだ登り始めたばかりですよ。休憩には早過ぎますよ。
『ふぅ~。ふぅ~。ふぅ~。ちょっと待っててね。ちょっと休憩したら大丈夫だから。』とそのちょっとは、ちょっとではなさそうですが、山登りには高山病や落石、野良モンスターとの遭遇と色々な危険があります。油断すると命を落としてしまいます。疲れたら休憩するのも賢い選択です。
『プルプル。』とまだまだ1人じゃ不安かな。とスラ太は心配し過ぎです。君は強くはないですが、LV・6です。少しずつ少しずつですが、確実に成長しています。山登りと同じで自分のペースで登っていいんです。全力で登ろうとしても途中で疲れて諦めてしまったら、意味がありません。自分のペースで山頂を目指しましょう。
『ポヨンポヨン』『テクテク』『ポヨンポヨン』『テクテク』と君とスラ太はちょっとずつ疲労が蓄積します。まだまだ先は長いです。
選択肢①やっぱり、このお仕事は早過ぎました。諦めて下山します。
選択肢②このまま登っても山頂に到着するのは夜です。暗い山道を登るのは危険です。諦めて下山します。
①を選んだ君はその通りです。実力以上のお仕事をやろうとしても失敗するだけです。お爺さんは謝れば許してくれます。お仕事は別の人が代わりにやってくれるでしょう。
②を選んだ君もその通りです。無理は良くないです。冷静に考えれば、このお仕事は君には荷が重過ぎたのです。命を賭けてまでやるお仕事はありません。
『ジブジブ?』とおい、何でオラの山に人間と水風船がいるんだ?と山ゴブリンです。モンスター達の間ではスライムは水風船と呼ばれて馬鹿にされています。殺されたスライムは水風船のように破裂するからです。
今の時代は平和ですが、昔の暗黒時代は水風船の代わりにスライムが使われていました。多くのスライムが面白半分で殺され続けました。
『うわぁ~!どうしよう!スラ太、水鉄砲!』と君は攻撃する事に決めたようです。でも、スラ太は水鉄砲を撃ってくれません。
『スラ太、水鉄砲だよ!』と君の声は聞こえています。ただ、山登りの最中に野良モンスターと出会っただけです。攻撃する理由にはなりません。
『ジブジブ!』とオラの山を荒らしに来やがったな!とそんなつもりはありません。ただ山頂に咲いている花の写真を撮るだけです。
『プルプル。プルプル。』とこの山の所有権はドラゴン族にあるよ。君の山じゃないよ。とそれは昔の条約で決まった事でドラゴン族は誰もこの山には住んでいません。今は山ゴブリンの住処になっています。事実上の所有者は山ゴブリンです。
『ジブジブ!』とオラの爺さんの爺さんの頃からこの山は山ゴブリンの物なんだよ!とこのままでは山ゴブリン族と喧嘩になってしまいます。
『スラ太は戦いたくないんだよね?だったら僕が戦うよ!スラ太は後ろに下がっていて。』とえっ?それは駄目です。その前に君が勝てる相手じゃないです!
『プル。プル。』と分かった。君が危なくなったら助けるね。と今日は君もスラ太もおかしいです。いつもの君なら逃げるはずです。どうしたんですか?
◆
☆さあ、モンスターバトルの時間です。相手は山ゴブリンです。勝てない相手ではないですが、君よりは強いはずです。スラ太が戦わないなら、逃げた方がいいです。でも、今日の君は頑張りたいようです。無理せずに頑張りましょう!
君の攻撃力は『15』です。君のHPは『22』です。君のスペシャル攻撃は『超体当たり』です。君の通常攻撃は『体当たり』です。
山ゴブリンの攻撃力は『26』です。山ゴブリンのHPは『32』です。山ゴブリンのスペシャル攻撃は『岩で殴る』です。山ゴブリンの通常攻撃は『棒で叩く』です。
『ジブジブ!』とここは人間の来る所じゃないぞ!と縄張り意識が強いようです。ゴブリン族は弱肉強食の世界です。強い方が正しいのです。
先制攻撃を決めます。サイコロを振って『1・3・5』なら君の先制攻撃です。『2・4・6』なら山ゴブリンの先制攻撃です。
『コロコロ』『5』です。君の先制攻撃で始まります。後ろにはスラ太がいるので、安心して戦ってください!
◆
君の攻撃『3』です。君の体当たりが山ゴブリンに命中しました。ダメージ『15』です。山ゴブリンの残りHPは『17』です。まだまだ余裕です。
山ゴブリンの攻撃『3』です。山ゴブリンの棒で叩くが君に命中しました。ダメージ『26』です。君の残りHPは『0』になりました。
君は山ゴブリンに倒されました。
『ジブジブ!』と次は水風船の番だぞ!とやれやれ、やっぱりスラ太の出番ですね。君はゆっくり休んでいてください。
選択肢①スラ太に任せる。
選択肢②『まだまだ戦える!』
①を選んだ君はスラ太が山ゴブリンを撃退しました。でも、その怪我では山登りは諦めましょう。
②を選んだ君はじゃあ、頑張ってください。
『まだまだ戦える!』と君は立ち上がりました。君の残りHPは『0→1』になりました。
『ジブジブ。』と死にたいようだな。と駄目駄目です。無理したら駄目です。スラ太も早く助けに行ってください。
『………』ともうぉ~~!どうなっても知りませんよ。
◆
君の攻撃『2』です。君の攻撃は山ゴブリンに避けられました。
山ゴブリンの攻撃『4』です。山ゴブリンの攻撃は君に避けられました。
君の攻撃『2』です。君の攻撃は山ゴブリンに避けられました。
山ゴブリンの攻撃『3』です。山ゴブリンの棒で叩くが君に命中しました。ダメージ『26』です。君の残りHPは『0』になりました。
君は山ゴブリンに倒されました。
『ジブ~ジブ~。』とふぅ~、ふぅ~。と山ゴブリンは疲れています。連続で戦うのは疲れますからね。
選択肢①もう諦める。
選択肢②『…………まだ戦える。』
①を選んだ君はそうしましょう。
②を選んだ君は後悔しませんね?
『…………まだ戦える。』と君は立ち上がります。君の残りHPは『0→1』になりました。
『ジブ。ジブジブ!』と人間。いい加減、しつこいぞ!とそれは仕方ありません。今日が最後の日なら、倒れるわけにはいきません。絶対に簡単には倒れてあげません!
『プルプル。プルプル!』と頑張れ。頑張れ!と仕方ないですね。次に君が倒されたら私が強制的に止めるしかありません。
◆
君の攻撃『4』です。君の攻撃は山ゴブリンに避けられました。
山ゴブリンの攻撃『5』です。山ゴブリンの棒で叩くが君に命中しました。ダメージ『26』です。君の残りHPは『0』になりました。
君は山ゴブリンに倒されました。
『ジブジブ。』ともう立ち上がるんじゃないぞ。とこれ以上は戦うつもりはありません。そこまで傷付けるつもりはありません。脅したら逃げてくれると思っていましたが、人間の子供のくせに予想以上に根性がありました。
選択肢①戦う。
選択肢②戦う。
①を選んだ君はこれ以上は頑張らなくていいです。
②を選んだ君も良く頑張りました。休んでください。
『戦う。』と君は立ち上がれません。思いだけでは、どうする事も出来ないのです。
『ジブ~~~!』とあっああ~~~!と山ゴブリンはイライラしています。ズボンのポケットから薬草を取り出して、君に使いました。君の残りHPは『0→10』になりました。
『ジブジブ!』と通りたければ、さっさと行け!と山ゴブリンも諦めたようです。君はバトルには負けましたが、人として大きな勝利を得たのかもしれません。
君は特殊能力『不屈の闘志』を習得しました。HPが『0』になっても、サイコロを振って『1・3・5』の目が出れば何度でも立ち上がれます。『2・4・6』の目が出たら諦めましょう。
『プルプル。』とさあ、山頂までは先は長いよ。と君はズタボロです。この状態で歩かせるとは、スラ太も可愛い顔してエゲツないです。
◆
◆
◆
『♬ホォー。ホォー。』とフクロウが鳴いています。すっかり夜になりました。やっぱり夜になってしまいました。
『テク』『ポヨン』『テク』『ポヨン』『テク』『ポヨン』『テク』とやっと山頂に到着しました。確かにゆっくりでいいと言いましたが、ゆっくり過ぎです。
『はぁ~。はぁ~。はぁ~。はぁ~。あぁ~~、疲れたぁ~。』とそれで済むなら、まだまだ余裕がありますね。
『プルプル。』と花は見つからないけど、綺麗な星空だね。と山頂は満天の星が輝いています。ホワイトスノーは明日の朝に探すしかありません。
『キラキラ』『シューン!』と流れ星が落ちて来ました。
『プルプル。』と何かをお願いしているようです。どうやら、スラ太の目的は花ではなくて、流れ星だったようです。
『早く怪我が治りますように。』ととても現実的な願いですね。子供は回復力が高いから、叶うかもしれませんね。
『♬リンゴ~ン』
君のLVが『6→7』にアップしました。君の攻撃力が『15→18』にアップしました。君のHPが『22→27』にアップしました。
スラ太のLVが『9→10』にアップしました。スラ太の攻撃力が『22→25』にアップしました。スラ太のHPが『22→25』にアップしました。
スラ太のLVは上限に達しました。これ以上はLVは上がりません。
『ブルブル!ブルブル!ブルブル!』とどうやら、スラ太は進化するようです。君は疲れて眠ってしまいました。山頂は寒くてこのままじゃ、低体温症になってしまうかもしれません。でも、スラ太が守ってくれるでしょう。
『♬チャンピ~オン』
さあ、明日の朝までは君とスラ太は飼い主とペットの関係です。明日になれば全てが変わります。明日にならなければいいのに。でも、その願いは叶いそうにないです!
『今年も三大クエストはクリアされなかったな。』とおじさん達が話しています。掲示板の端には古ぼけた依頼書が残されていました。
『プルプル。』と三大クエストかぁ~。と君とスラ太には早過ぎます。凶暴な野良モンスターの中でも、最強最悪と呼ばれる3匹のモンスターを倒すお仕事です。とっても危険なお仕事です。
選択肢①海の怪物『リヴァイアサン』を倒しに行く。
選択肢②草原の覇者『キングベヒモス』を倒しに行く。
選択肢③空の支配者『バハムート』を倒しに行く。
①を選んだ君は溺れます。
②を選んだ君は潰されます。
③を選んだ君は落とされます。
『スラ太、そっちは駄目だよ。こっちの超~~簡単なお仕事にしようね!』とそうです。そっちはまた今度にしましょう。隣街までの簡単なお届け物とか、魚釣りとかにしましょう。
『プルプル。』と君のLVは6だから、ちょっと難しいのがいいかな。と掲示板の中からちょっとだけ難しいのを探しているようです。
『ポヨンポヨン。』とスラ太は誰かに取られる前に一枚の依頼書を引き剝がしました。どうやら、このお仕事に決めたようです。早速、君の所に持って行きました。
『えっ?駄目だよ、スラ太。これはお仕事を受ける為に必要な紙なんだから、オモチャじゃないんだよ。』とまあ、そうなります。普段は受けるお仕事は全部、君が決めていますからね。スラ太が悪戯したと思うのは当然ですね。
『ポヨンポヨン。』と今日のスラ太は諦めません。このお仕事が最後のお仕事になるかもしれません。簡単なお仕事で終わらせるなんて嫌でした。
『痛い痛い。今日のスラ太は何だか我が儘だなぁ~?このお仕事が良いんだね?』とスラ太の必死の体当たりでやっと分かってくれました。そうです。そのお仕事がやりたいんです。
『プルプル。』と山頂に咲く白い花の写真を撮るだけの簡単なお仕事だよ。とでも、途中の山道には野良モンスターが彷徨(うろつ)いているので、ちょっと危険です。
『報酬は150円かぁ~。この金額だとちょっと難しいかも。』と2人で頑張ればギリギリ大丈夫です。でも、スラ太1人に戦わせると、お仕事は達成出来ません。君も一生懸命に頑張る必要があります。
『プルプル。』と2人で力を合わせれば絶対大丈夫だよ。とスラ太はもうLV・9です。LV・10になったら、スラ太の正体がバレてしまいます。そうなったら、君はもうスラ太と友達ではなくなるかもしれません。そうなる前の最後の大冒険です!
◆
◆
◆
山頂にだけ咲く、5枚の桜に似た花びらを持つ白い花『ホワイトスノー(白い雪)』の写真を撮って来る簡単なお仕事です。病気のお婆さんに見せて、元気になってもらいたいらしいです。優しいお爺さんです。
『ちょっとした温度変化やストレスで、白い花びらが茶色に変色するデリケートな花らしいよ。』とだからこそ、写真を撮るだけらしいです。人間の都合だけで、自然の中で精一杯生きている植物を傷付けていいわけありません。沢山ある花の1つではなく、1つの特別な花として、1つの特別な命として見てあげましょう。
『プルプル。』と僕は特別な存在にはなりたくないよ。とあらあら!今日のスラ太は気持ちがブルー、落ち込んでいるようですね。元気を出して山登りを楽しみましょう。
『ポヨンポヨン』『テクテク』『ポヨンポヨン』『テク』とあらあら!今度は君ですか?まだまだ登り始めたばかりですよ。休憩には早過ぎますよ。
『ふぅ~。ふぅ~。ふぅ~。ちょっと待っててね。ちょっと休憩したら大丈夫だから。』とそのちょっとは、ちょっとではなさそうですが、山登りには高山病や落石、野良モンスターとの遭遇と色々な危険があります。油断すると命を落としてしまいます。疲れたら休憩するのも賢い選択です。
『プルプル。』とまだまだ1人じゃ不安かな。とスラ太は心配し過ぎです。君は強くはないですが、LV・6です。少しずつ少しずつですが、確実に成長しています。山登りと同じで自分のペースで登っていいんです。全力で登ろうとしても途中で疲れて諦めてしまったら、意味がありません。自分のペースで山頂を目指しましょう。
『ポヨンポヨン』『テクテク』『ポヨンポヨン』『テクテク』と君とスラ太はちょっとずつ疲労が蓄積します。まだまだ先は長いです。
選択肢①やっぱり、このお仕事は早過ぎました。諦めて下山します。
選択肢②このまま登っても山頂に到着するのは夜です。暗い山道を登るのは危険です。諦めて下山します。
①を選んだ君はその通りです。実力以上のお仕事をやろうとしても失敗するだけです。お爺さんは謝れば許してくれます。お仕事は別の人が代わりにやってくれるでしょう。
②を選んだ君もその通りです。無理は良くないです。冷静に考えれば、このお仕事は君には荷が重過ぎたのです。命を賭けてまでやるお仕事はありません。
『ジブジブ?』とおい、何でオラの山に人間と水風船がいるんだ?と山ゴブリンです。モンスター達の間ではスライムは水風船と呼ばれて馬鹿にされています。殺されたスライムは水風船のように破裂するからです。
今の時代は平和ですが、昔の暗黒時代は水風船の代わりにスライムが使われていました。多くのスライムが面白半分で殺され続けました。
『うわぁ~!どうしよう!スラ太、水鉄砲!』と君は攻撃する事に決めたようです。でも、スラ太は水鉄砲を撃ってくれません。
『スラ太、水鉄砲だよ!』と君の声は聞こえています。ただ、山登りの最中に野良モンスターと出会っただけです。攻撃する理由にはなりません。
『ジブジブ!』とオラの山を荒らしに来やがったな!とそんなつもりはありません。ただ山頂に咲いている花の写真を撮るだけです。
『プルプル。プルプル。』とこの山の所有権はドラゴン族にあるよ。君の山じゃないよ。とそれは昔の条約で決まった事でドラゴン族は誰もこの山には住んでいません。今は山ゴブリンの住処になっています。事実上の所有者は山ゴブリンです。
『ジブジブ!』とオラの爺さんの爺さんの頃からこの山は山ゴブリンの物なんだよ!とこのままでは山ゴブリン族と喧嘩になってしまいます。
『スラ太は戦いたくないんだよね?だったら僕が戦うよ!スラ太は後ろに下がっていて。』とえっ?それは駄目です。その前に君が勝てる相手じゃないです!
『プル。プル。』と分かった。君が危なくなったら助けるね。と今日は君もスラ太もおかしいです。いつもの君なら逃げるはずです。どうしたんですか?
◆
☆さあ、モンスターバトルの時間です。相手は山ゴブリンです。勝てない相手ではないですが、君よりは強いはずです。スラ太が戦わないなら、逃げた方がいいです。でも、今日の君は頑張りたいようです。無理せずに頑張りましょう!
君の攻撃力は『15』です。君のHPは『22』です。君のスペシャル攻撃は『超体当たり』です。君の通常攻撃は『体当たり』です。
山ゴブリンの攻撃力は『26』です。山ゴブリンのHPは『32』です。山ゴブリンのスペシャル攻撃は『岩で殴る』です。山ゴブリンの通常攻撃は『棒で叩く』です。
『ジブジブ!』とここは人間の来る所じゃないぞ!と縄張り意識が強いようです。ゴブリン族は弱肉強食の世界です。強い方が正しいのです。
先制攻撃を決めます。サイコロを振って『1・3・5』なら君の先制攻撃です。『2・4・6』なら山ゴブリンの先制攻撃です。
『コロコロ』『5』です。君の先制攻撃で始まります。後ろにはスラ太がいるので、安心して戦ってください!
◆
君の攻撃『3』です。君の体当たりが山ゴブリンに命中しました。ダメージ『15』です。山ゴブリンの残りHPは『17』です。まだまだ余裕です。
山ゴブリンの攻撃『3』です。山ゴブリンの棒で叩くが君に命中しました。ダメージ『26』です。君の残りHPは『0』になりました。
君は山ゴブリンに倒されました。
『ジブジブ!』と次は水風船の番だぞ!とやれやれ、やっぱりスラ太の出番ですね。君はゆっくり休んでいてください。
選択肢①スラ太に任せる。
選択肢②『まだまだ戦える!』
①を選んだ君はスラ太が山ゴブリンを撃退しました。でも、その怪我では山登りは諦めましょう。
②を選んだ君はじゃあ、頑張ってください。
『まだまだ戦える!』と君は立ち上がりました。君の残りHPは『0→1』になりました。
『ジブジブ。』と死にたいようだな。と駄目駄目です。無理したら駄目です。スラ太も早く助けに行ってください。
『………』ともうぉ~~!どうなっても知りませんよ。
◆
君の攻撃『2』です。君の攻撃は山ゴブリンに避けられました。
山ゴブリンの攻撃『4』です。山ゴブリンの攻撃は君に避けられました。
君の攻撃『2』です。君の攻撃は山ゴブリンに避けられました。
山ゴブリンの攻撃『3』です。山ゴブリンの棒で叩くが君に命中しました。ダメージ『26』です。君の残りHPは『0』になりました。
君は山ゴブリンに倒されました。
『ジブ~ジブ~。』とふぅ~、ふぅ~。と山ゴブリンは疲れています。連続で戦うのは疲れますからね。
選択肢①もう諦める。
選択肢②『…………まだ戦える。』
①を選んだ君はそうしましょう。
②を選んだ君は後悔しませんね?
『…………まだ戦える。』と君は立ち上がります。君の残りHPは『0→1』になりました。
『ジブ。ジブジブ!』と人間。いい加減、しつこいぞ!とそれは仕方ありません。今日が最後の日なら、倒れるわけにはいきません。絶対に簡単には倒れてあげません!
『プルプル。プルプル!』と頑張れ。頑張れ!と仕方ないですね。次に君が倒されたら私が強制的に止めるしかありません。
◆
君の攻撃『4』です。君の攻撃は山ゴブリンに避けられました。
山ゴブリンの攻撃『5』です。山ゴブリンの棒で叩くが君に命中しました。ダメージ『26』です。君の残りHPは『0』になりました。
君は山ゴブリンに倒されました。
『ジブジブ。』ともう立ち上がるんじゃないぞ。とこれ以上は戦うつもりはありません。そこまで傷付けるつもりはありません。脅したら逃げてくれると思っていましたが、人間の子供のくせに予想以上に根性がありました。
選択肢①戦う。
選択肢②戦う。
①を選んだ君はこれ以上は頑張らなくていいです。
②を選んだ君も良く頑張りました。休んでください。
『戦う。』と君は立ち上がれません。思いだけでは、どうする事も出来ないのです。
『ジブ~~~!』とあっああ~~~!と山ゴブリンはイライラしています。ズボンのポケットから薬草を取り出して、君に使いました。君の残りHPは『0→10』になりました。
『ジブジブ!』と通りたければ、さっさと行け!と山ゴブリンも諦めたようです。君はバトルには負けましたが、人として大きな勝利を得たのかもしれません。
君は特殊能力『不屈の闘志』を習得しました。HPが『0』になっても、サイコロを振って『1・3・5』の目が出れば何度でも立ち上がれます。『2・4・6』の目が出たら諦めましょう。
『プルプル。』とさあ、山頂までは先は長いよ。と君はズタボロです。この状態で歩かせるとは、スラ太も可愛い顔してエゲツないです。
◆
◆
◆
『♬ホォー。ホォー。』とフクロウが鳴いています。すっかり夜になりました。やっぱり夜になってしまいました。
『テク』『ポヨン』『テク』『ポヨン』『テク』『ポヨン』『テク』とやっと山頂に到着しました。確かにゆっくりでいいと言いましたが、ゆっくり過ぎです。
『はぁ~。はぁ~。はぁ~。はぁ~。あぁ~~、疲れたぁ~。』とそれで済むなら、まだまだ余裕がありますね。
『プルプル。』と花は見つからないけど、綺麗な星空だね。と山頂は満天の星が輝いています。ホワイトスノーは明日の朝に探すしかありません。
『キラキラ』『シューン!』と流れ星が落ちて来ました。
『プルプル。』と何かをお願いしているようです。どうやら、スラ太の目的は花ではなくて、流れ星だったようです。
『早く怪我が治りますように。』ととても現実的な願いですね。子供は回復力が高いから、叶うかもしれませんね。
『♬リンゴ~ン』
君のLVが『6→7』にアップしました。君の攻撃力が『15→18』にアップしました。君のHPが『22→27』にアップしました。
スラ太のLVが『9→10』にアップしました。スラ太の攻撃力が『22→25』にアップしました。スラ太のHPが『22→25』にアップしました。
スラ太のLVは上限に達しました。これ以上はLVは上がりません。
『ブルブル!ブルブル!ブルブル!』とどうやら、スラ太は進化するようです。君は疲れて眠ってしまいました。山頂は寒くてこのままじゃ、低体温症になってしまうかもしれません。でも、スラ太が守ってくれるでしょう。
『♬チャンピ~オン』
さあ、明日の朝までは君とスラ太は飼い主とペットの関係です。明日になれば全てが変わります。明日にならなければいいのに。でも、その願いは叶いそうにないです!
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
スコウキャッタ・ターミナル
nono
児童書・童話
「みんなと違う」妹がチームの優勝杯に吐いた日、ついにそのテディベアをエレンは捨てる。すると妹は猫に変身し、謎の二人組に追われることにーー 空飛ぶトラムで不思議な世界にやってきたエレンは、弱虫王子とワガママ王女を仲間に加え、妹を人間に戻そうとするが・・・
灯りの点る小さな家
サクラ
児童書・童話
「私」はいじめられっ子。
だから、いつも嘘を家族に吐いていた。
「楽しい1日だったよ」
正直に相談出来ないまま、両親は他界。そんな一人の「私」が取った行動は……。
いじめられたことのある人、してしまったことのある人に読んでほしい短編小説。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
夫から国外追放を言い渡されました
杉本凪咲
恋愛
夫は冷淡に私を国外追放に処した。
どうやら、私が使用人をいじめたことが原因らしい。
抵抗虚しく兵士によって連れていかれてしまう私。
そんな私に、被害者である使用人は笑いかけていた……
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
宝くじで『10億円』当てた日に、車にも当たりました。一度は地獄に落とされたけど、女神の力で幸運MAX『999』で異世界再スタート!
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
【問題です。3時間に1回分裂するスライムを洞窟に閉じ込めて、18時間後に洞窟を訪れて、経験値とお金を荒稼ぎしようとした少年はどうなりますか?】
【あらすじ】
夏休み中の高校生1年生のクロム少年は、たまたまスライムが分裂する瞬間を目撃した事で、とてつもないアイデアを閃いてしまいました。
それは、1匹のスライムを閉ざされた狭い空間に監禁して、何回も分裂させてから、楽に倒すというものでした。
本来のスライムの倒し方は、広大な草原を探し回って、見つけてから倒すという非効率なものであり、クロム少年のやり方ならば移動時間と捜索時間はほぼゼロにする事ができます。
そして、現在。クロム少年が分かっている事は次の4つだけです。
①スライムは3時間ごとに1回分裂する。
②スライムは1匹倒すと4ゴールド落とす。
③大人の1日の平均賃金は8000ゴールド。
④クロムが草原のスライムを倒せる数は1日20匹程度。
クロム少年は1匹のスライムを捕まえると、友達と見つけた秘密の洞窟にスライムを投げ入れました。
そして、18時間後。洞窟に入ったクロム少年を待っていたのは予想外の展開でした。
♦︎
【リル・スタットレイ 〜小さな町の小さな家に住む生命の錬金術師〜】
【あらすじ】
小さな町の小さな家に住む生命の錬金術師リル・スタットレイ。
彼女はピンク色の長い髪と緑色の目を持つ15歳の少女です。
たった1人で小さな町に住む少女の夢は、元通りの町を作る事。
倒したモンスターの肉や骨を使って、少女は新しいモンスターを作っていきます。
そして、最後は人間さえも……。
たった1人の再生の冒険が始まります。
♦︎
【宝くじで『10億円』当てた日に、車にも当たりました。一度は地獄に落とされたけど、女神の力で幸運MAX『999』で異世界再スタート!】
【あらすじ】
ステータス、幸運MAX『999』。つまりはもの凄く運が良いという事です。
ロト7で『10億円』を当てた日に、車に当たった男は、異世界転移して再スタートする。
けれども、本当に幸運が高ければ、幸せになれるのでしょうか?
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる