【R18】暴力戦士妹LV68がダンジョンボスの死に際の攻撃で永遠に目覚めない呪いをかけられた。僧侶兄LV23はこのチャンスに♡♡♡する

もう書かないって言ったよね?

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第2章

第60話⑨クライマックス

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「ぐぶぅ……!」

 普通に痛い。手加減がほんのちょっとしか感じられない。

「こんなのも避けきれねえのかよ……降りろ、ここからは歩きだ」
「ヘヘッ。雑魚ですみません」

 痛いのは我慢できる。暴力戦士の言う通りに馬車から降りた。
 馬車から降りると、他の戦士が馬車の中を調べた。
 馬車の中には当然いる。

「女連れとはいい気なもんだな。おい、女。お前も降りろ」
「言われなくて降りてやるわよ。あんたも殴られて、ヘラヘラ笑ってんじゃないわよ」
「そんな事言われたって……」

 流石は妻だ。俺が雑魚に見えるように罵ってくれた。
 これで戦士達が油断してくれる。あとは屋敷の中に入ってから影分身だ。
 影分身がお父さんにやられている間に、俺が妹を抱き抱えて逃げるだけだ。

 戦士達に囲まれた状態で、屋敷への道を進んでいく。
 屋敷を囲む壁と大きな鉄柵扉が見えてきた。
 鉄柵の向こうの広い庭には、重厚な武器と鉄鎧で完全武装している多数の戦士がいる。
 訓練中のようだ。

 その数は200を超えている。250~280人ぐらいはいる。
 この数の重戦士を倒して屋敷に押し入るのは苦労では済まない。死活問題だ。
 二、三発殴られて、楽に入れるなら我慢するに決まっている。

「止まれ。フィデル、そいつか?」
「チッ。厄介な奴に見つかった……」
「んっ?」

 屋敷の扉を隠すように、颯爽と栗毛の雄々しい馬に乗った金髪の大男が横から現れた。
 長めの髪を後ろで縛って、左右の腰に剣を付けている。
 
「ロイヤル、馬鹿な真似するつもりならやめておけ。お前の気持ちは分かるが、コイツへの罰はライオネル様が決める事だ。俺が一発代表で殴っておいた。それで何とか気持ちを抑えてくれ」
「……はぁ? 抑えろだと? LV78程度のお前に、俺の気持ちが分かるはずねえだろうが‼︎ 俺の婚約者がそいつに寝取られたんだぞ‼︎ ブチ殺さねえと抑えきれねえよ‼︎」
「ひいいい!」

 待って待って。馬から降りて向かって来たんですけど。
 殴られるのは我慢できるけど、殺されるのは我慢できない。

「死ねやあ‼︎」

 問答無用で男の右拳が、俺の顔のド真ん中に飛んできた。
 これはジャストしないと死んでしまう。

「へぶんっっ……‼︎」

 全然痛くない。ジャストウルトラヒール成功だ。
 身体だけが地面に殴り倒された。

「この馬鹿、本当にやりやがった! LV102だ! 全員で押さえるぞ!」
「離せ‼︎ 離しやがれ‼︎ そいつのチンポ引き千切ってやる‼︎」
「やめろ! そんな事しても誰も喜ばねえよ!」

 二発目が飛んでくる前に戦士達が止めてくれた。
 七人がかりで男の身体を横から前から後ろから押さえている。

「痛たたたぁ……婚約者を寝取ったって、何の話ですか? 身に覚えがないんですけど」

 頬を押さえて、痛がるフリをして聞いてみた。
 他人の婚約者を寝取った経験なんてない。

「お前、本気で言ってんのか?」

 馬車を取り囲んだ戦士の一人が、信じられないといった顔で聞き返してきた。

「本気って……だから、身に覚えがないんですよ!」
「さっき、やったって言ったじゃないか。あれは嘘なのか?」
「……えっ⁉︎ じゃあ、あれがヨハネの婚約者なの⁉︎」

 冗談だろ。あの顔でヨハネの婚約者と言われても、冗談としか思えない。
 だったら、顔じゃなくて、家柄が良いのか。確かに金持ってそうな雰囲気が馬からする。

「今のところはな。ライオネル様が『娘の16の誕生日に一番LVが高かった者に娘をやる』とおっしゃった。ここにいる全員が婚約者だ——」

 俺の疑問に戦士の男が応えてくれた。
 凄い。流石は貴族だ。婚約者が200人以上もいるなんて。
 これが俺なら、「この中で一番エッチが上手かった女と結婚してやる」と言っているようなものだ。

「まあ、正確には婚約者候補だ。あのロイヤルが今の第一候補だ。ヨハネ様の誕生日まで残り四日だ。ほぼ決まりだな」
「なるほど、それはブチ切れるわけだ」

 戦士の説明のお陰で殴られた理由がよく分かった。確かに俺は酷い男だ。
 殴られて当然の男だ。でも、ちょっと待ってほしい。

 ……えっ、ヨハネ、15歳だったの。
 大人っぽいから17~21歳ぐらいだと思っていた。
 15歳って言ったら、成人なりたてのまだまだ子供だ。
 間違って、子供相手に色々出してしまった。

 でも、残り四日で16なら、子供とは言えない。
 婚約者もいるなら、誕生日パーティから初夜まで行く流れだ。
 俺がやらなくても、ロイヤルがやっていた。それだけの話だ。

「まあ、それだけじゃねえけどな。お前も出来の良い妹がいて助かったな」
「……どういう意味ですか?」

 説明してくれた戦士が俺を見て、軽く笑った。
 笑みの意味が分からずに聞き返した。

「何だ、知らなかったのか? お前らが屋敷から出た後すぐに、お前の妹とヨハネ様の呪いは解かれたんだよ。で、妹は【聖騎士】になったんだ」
「い、妹が【性騎士】に⁉︎」

 信じられない。俺の妹を性騎士にするなんて許せない。
 きっとエロい下着姿で剣を振らせているんだ。いや、裸かもしれない。
 
「ああ、そうだ。ストロベリアス家に生涯仕える事を引き換えに、お前の罪を軽くしてほしいと願いでたんだよ。元々才能があったんだろうな。朝から晩まで俺達の相手をして、今じゃまともに相手できる奴はほとんどいない。あのロイヤルもほぼ毎日殺す勢いでやってやがる」
「…………はぁ?」

 今、俺の額には青筋が浮かび上がっている。全裸どころじゃなかった。
 コイツら、俺の妹を俺の代わりに一ヶ月近くも陵辱しまくっていた。
 戦士の前に男、いや、人間のする事じゃない。

「おい」
「何だ、ぐごべぇ……‼︎」
「何だ⁉︎ 人が吹っ飛んだぞ‼︎」

 立ち上がると、説明戦士の顔面に【アンチパラライ】の黄色を纏った右拳を叩き込んだ。
 予定変更だ。妹の代わりに全員のチンポを引き千切ってやる。
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