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第2部 第2章 帰って来たF級冒険者
第35話 ウィルと下劣な見舞い客
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病院内では武器の携帯は禁止されている。尾行している人達が緊急事態という事でそのまま入るのか、ちょっと様子を見ようという事になるのか、おそらく僕ならば様子を見ようという結論を出す。まあ、どっちでも構わない。A級冒険者が束になって掛かって来たとしても、逃げるぐらいは簡単に出来る。
病院に入る前に収納袋に武器を仕舞うと、代わりに新世界の花屋で盗って来た物を取り出して行く。赤、白、ピンクと適当な花を選んで即席の花束を作る。ラッピングなんて分かんないから適当でいいだろう。紙包みをグルグルと花に巻くと、まったく気持ちが込もっていない花束が完成した。
まずはギルド長の病室を聞く為に白衣の看護師を捕まえないといけない。
清潔感が漂う一階玄関フロアに入ると、設置されているピンクのソファーに座って、周囲を眺める。受付には十人以上の看護師、受付の奥の方の部屋には更に二十人ぐらいはいそうだ。患者の数はザッと見たところ150人以上かな。やはり大病院は働いている人も患者の数も半端ない。ここで下手な騒ぎを起こせば指名手配されて動きづらくなるな。
男は駄目だ。あの女は好みじゃない。忙しそうな人も駄目だ。あれは~~、美人過ぎるから駄目だな。目立ってしまう。
目の前を通り過ぎる看護師達を目で物色するものの、中々、合格者は通らない。白衣の看護師は一部の男達には白衣の天使と呼ばれている。でも、本物のガブリエルという天使を見た後だと、くすんで見えてしまう。しょうがない、そこそこ若くて、そこそこ可愛い子なら誰でもいいや。
「すみません。こちらの病院にギルド長のタイロンさんが入院していると聞いたのですが、病室はどちらでしょうか?」
女性看護師ケイティに声を掛けた。スタイルの良い23歳で、栗色に近い髪を頭頂部でポニーテールにしている。如何にも仕事が出来る雰囲気がプンプンするので、病室を教えてくれない可能性が高そうだ。
「申し訳ありませんが、そう言った質問にはお答え出来ません。こちらの病院にその方が入院なさっているのか、もう一度ご確認してからお越しください。では、失礼します」
「ちょっと待ってください…」
やっぱり予想通り教えてくれなかった。まあ、このまま逃すつもりはない。新聞記事の一面にギルド長がこの病院に入院している事は大々的に知れ渡っている。ケイティの居ないと言う言葉が本当ならば、それは死んでいるという事を意味している。けれども、死んでいたら新聞に載るから分かる。つまりは嘘だ。
『ケイティ、病室に案内するんだ』
振り返ったケイティの瞳を真っ直ぐに見つめると、行使力を使って、僕の言う通りに動くように洗脳する。用事が済んだら、金貨を10枚払って自由にするから許してね。
「つぅぅ‼︎ うっ、はい。こちらです」
本来ならばこんな事をしなくてもギルド長を魔力探知で探せるのに、魔力を遮断する特別な病室が用意させているようだ。それに看護師が持つ身分証とセキュリティーカードがないと、特別エリアと特別室には入室出来ない。
虚ろな瞳のケイティのお尻を撫でつつ、案内されるままに昇降機と呼ばれる金属の箱に乗ると、六階の特別エリアに到着した。さて、この特別エリアの何処かにギルド長の病室があるはずだ。
扉が開いてエレベーターから降りると、直ぐ目の前に強化ガラスの扉が設置されていた。ケイティが扉の横の四角いパネルに身分証とセキリュティーカードを近づけると、強化ガラスの扉が左右に開いていく。侵入者対策かもしれないけど、随分と厳重なんだな。これだと外から中に、中から外に簡単に移動出来ない。まるで刑務所だ。
「こちらです」
「ああ、すみません」
立ち止まって、どんな人が入院しているのか見ていたら、大理石のタイルが敷かれた廊下の先を進んでいたケイティに注意されてしまった。おそらく金持ち連中だろう。一泊で金貨15~20枚ぐらいはしそうだ。E級冒険者の月収を一日で使うなんて勿体ない。ベッドに寝ているだけだぞ。
まあ、ベッドに寝ているだけじゃないのかもしれないな。むっふふ、朝、昼、夕の食事の後に、美人の看護師が必ずデザートとして付いて来るのかもしれない。だとしたら、納得の金額だ。試しに背中の切り傷がちょっと痛い気がするから、一泊お世話になって確かめようかな。
「こちらがタイロン様の病室です。では、失礼します」
「ちょっと!」
洗脳が解けたのか、ケイティが何処かに行こうとしている。『病室に案内するんだ』と言ったから、確かに命令した事は完了している。でも、必要なのはここからだ。わざわざ、お尻を撫でる為に連れて来た訳じゃない。
『ケイティ、君は今からタイロンの家族で孫娘だ。そして、僕が病院を出るまでは僕がやる事に一切抵抗するな』
「はい、分かりました。私は孫娘です」
「そうだ。さあ、扉を開けてくれ」
「はい」
言われるがままにケイティは身分証とセキリュティーカードを使って、病室の金属扉を開けてくれた。扉が開くと部屋の中から僅かな魔力が流れて来た。けれども、目の前にもう一枚の金属扉が現れた。
「二重扉か。まあいい。防音対策がある方が僕としては助かる」
二つ目の扉が開くと、濃厚な魔力が部屋に充満しているのが分かった。部屋のベッドの上には、両手足を金色の金属リングで拘束されているタイロンの姿が見えた。
新聞記事で見た肖像画のタイロンとは違い、長かった白い髪も髭も短く切り揃えられている。顔色は思ったよりは良さそうだ。これなら話しが聞けそうだ。
「お爺さん、私です。孫娘のケイティです。起きてください」
ケイティは寝ているタイロンの側に寄ると、身体を揺すって起こそうとしている。違う違う。孫娘の名前はシャノンか、アイリスのどちらかだ。ケイティじゃない。
「ううっ…? 何の冗談だ? そいつは誰だ?」
目を覚ましたタイロンがケイティを見る。多分、頭のおかしな看護師と認識しただろう。そして、僕は謎の見舞い客かな?
「やぁ、おはよう。簡単に自己紹介させてもらうと、新世界からの旅人だよ」
ベッドの近くに移動すると、寝ているギルド長によく見えるように真っ白な石ころを見せた。ベッドから飛び起きる程の反応ではなかったが、そこそこ驚いているようだ。
「ぐぅっ⁉︎ それを何処で手に入れた。この世界には無い物だぞ」
「その通り。この世界には存在しない心石だ。僕は君の本物の孫娘か、娘がいる新世界からやって来た不死者だ。それはそうと、金色と青色、どっちの髪がお前の娘なんだ? なかなか可愛かったから、その看護師のように家畜小屋で飼おうかと思っているんだが、駄目だろうか? ケイティ、僕を恋人だと思って抱きつきなさい」
「はい、喜んで」
「んんっ~、良いぞ。良い子だ。おっと! そこはまだ駄目だ」
ケイティは僕の背中に両腕を回して、僕の股下に自分の右足を滑り込ませて、熱烈に抱きついて来る。白衣の下の柔らかな女の部分が、僕の胸板に擦り付けるように当てられていく。
『下劣な‼︎ 行使力はそのような事に使うべき力ではない。今すぐにやめなければ白神様に代わって、お前を殺すぞ!』
「ケイティ、もういい。これ以上はジジイが興奮し過ぎて死んでしまう。扉の前で待機するんだ。続きは二人っきりになったらしてやるから」
「はい、よろしくお願いします」
「さて、爺さん。こっちが知りたい事を素直に教えてくれれば、僕は直ぐに病院から出て行く。それにあんたの娘にも手を出さないと約束しよう。悪い取り引きじゃないだろう?」
『孫娘のピンチだから協力してくれ』というお願いする手もあるけど、お願いするのと、脅迫するのとでは、まったく立場が違う。こっちが頭を下げて頼むのではなく、爺さんに協力させてくださいと頭を下げさせる方が良策だ。さて、返事を聞かせてもらおうか。
病院に入る前に収納袋に武器を仕舞うと、代わりに新世界の花屋で盗って来た物を取り出して行く。赤、白、ピンクと適当な花を選んで即席の花束を作る。ラッピングなんて分かんないから適当でいいだろう。紙包みをグルグルと花に巻くと、まったく気持ちが込もっていない花束が完成した。
まずはギルド長の病室を聞く為に白衣の看護師を捕まえないといけない。
清潔感が漂う一階玄関フロアに入ると、設置されているピンクのソファーに座って、周囲を眺める。受付には十人以上の看護師、受付の奥の方の部屋には更に二十人ぐらいはいそうだ。患者の数はザッと見たところ150人以上かな。やはり大病院は働いている人も患者の数も半端ない。ここで下手な騒ぎを起こせば指名手配されて動きづらくなるな。
男は駄目だ。あの女は好みじゃない。忙しそうな人も駄目だ。あれは~~、美人過ぎるから駄目だな。目立ってしまう。
目の前を通り過ぎる看護師達を目で物色するものの、中々、合格者は通らない。白衣の看護師は一部の男達には白衣の天使と呼ばれている。でも、本物のガブリエルという天使を見た後だと、くすんで見えてしまう。しょうがない、そこそこ若くて、そこそこ可愛い子なら誰でもいいや。
「すみません。こちらの病院にギルド長のタイロンさんが入院していると聞いたのですが、病室はどちらでしょうか?」
女性看護師ケイティに声を掛けた。スタイルの良い23歳で、栗色に近い髪を頭頂部でポニーテールにしている。如何にも仕事が出来る雰囲気がプンプンするので、病室を教えてくれない可能性が高そうだ。
「申し訳ありませんが、そう言った質問にはお答え出来ません。こちらの病院にその方が入院なさっているのか、もう一度ご確認してからお越しください。では、失礼します」
「ちょっと待ってください…」
やっぱり予想通り教えてくれなかった。まあ、このまま逃すつもりはない。新聞記事の一面にギルド長がこの病院に入院している事は大々的に知れ渡っている。ケイティの居ないと言う言葉が本当ならば、それは死んでいるという事を意味している。けれども、死んでいたら新聞に載るから分かる。つまりは嘘だ。
『ケイティ、病室に案内するんだ』
振り返ったケイティの瞳を真っ直ぐに見つめると、行使力を使って、僕の言う通りに動くように洗脳する。用事が済んだら、金貨を10枚払って自由にするから許してね。
「つぅぅ‼︎ うっ、はい。こちらです」
本来ならばこんな事をしなくてもギルド長を魔力探知で探せるのに、魔力を遮断する特別な病室が用意させているようだ。それに看護師が持つ身分証とセキュリティーカードがないと、特別エリアと特別室には入室出来ない。
虚ろな瞳のケイティのお尻を撫でつつ、案内されるままに昇降機と呼ばれる金属の箱に乗ると、六階の特別エリアに到着した。さて、この特別エリアの何処かにギルド長の病室があるはずだ。
扉が開いてエレベーターから降りると、直ぐ目の前に強化ガラスの扉が設置されていた。ケイティが扉の横の四角いパネルに身分証とセキリュティーカードを近づけると、強化ガラスの扉が左右に開いていく。侵入者対策かもしれないけど、随分と厳重なんだな。これだと外から中に、中から外に簡単に移動出来ない。まるで刑務所だ。
「こちらです」
「ああ、すみません」
立ち止まって、どんな人が入院しているのか見ていたら、大理石のタイルが敷かれた廊下の先を進んでいたケイティに注意されてしまった。おそらく金持ち連中だろう。一泊で金貨15~20枚ぐらいはしそうだ。E級冒険者の月収を一日で使うなんて勿体ない。ベッドに寝ているだけだぞ。
まあ、ベッドに寝ているだけじゃないのかもしれないな。むっふふ、朝、昼、夕の食事の後に、美人の看護師が必ずデザートとして付いて来るのかもしれない。だとしたら、納得の金額だ。試しに背中の切り傷がちょっと痛い気がするから、一泊お世話になって確かめようかな。
「こちらがタイロン様の病室です。では、失礼します」
「ちょっと!」
洗脳が解けたのか、ケイティが何処かに行こうとしている。『病室に案内するんだ』と言ったから、確かに命令した事は完了している。でも、必要なのはここからだ。わざわざ、お尻を撫でる為に連れて来た訳じゃない。
『ケイティ、君は今からタイロンの家族で孫娘だ。そして、僕が病院を出るまでは僕がやる事に一切抵抗するな』
「はい、分かりました。私は孫娘です」
「そうだ。さあ、扉を開けてくれ」
「はい」
言われるがままにケイティは身分証とセキリュティーカードを使って、病室の金属扉を開けてくれた。扉が開くと部屋の中から僅かな魔力が流れて来た。けれども、目の前にもう一枚の金属扉が現れた。
「二重扉か。まあいい。防音対策がある方が僕としては助かる」
二つ目の扉が開くと、濃厚な魔力が部屋に充満しているのが分かった。部屋のベッドの上には、両手足を金色の金属リングで拘束されているタイロンの姿が見えた。
新聞記事で見た肖像画のタイロンとは違い、長かった白い髪も髭も短く切り揃えられている。顔色は思ったよりは良さそうだ。これなら話しが聞けそうだ。
「お爺さん、私です。孫娘のケイティです。起きてください」
ケイティは寝ているタイロンの側に寄ると、身体を揺すって起こそうとしている。違う違う。孫娘の名前はシャノンか、アイリスのどちらかだ。ケイティじゃない。
「ううっ…? 何の冗談だ? そいつは誰だ?」
目を覚ましたタイロンがケイティを見る。多分、頭のおかしな看護師と認識しただろう。そして、僕は謎の見舞い客かな?
「やぁ、おはよう。簡単に自己紹介させてもらうと、新世界からの旅人だよ」
ベッドの近くに移動すると、寝ているギルド長によく見えるように真っ白な石ころを見せた。ベッドから飛び起きる程の反応ではなかったが、そこそこ驚いているようだ。
「ぐぅっ⁉︎ それを何処で手に入れた。この世界には無い物だぞ」
「その通り。この世界には存在しない心石だ。僕は君の本物の孫娘か、娘がいる新世界からやって来た不死者だ。それはそうと、金色と青色、どっちの髪がお前の娘なんだ? なかなか可愛かったから、その看護師のように家畜小屋で飼おうかと思っているんだが、駄目だろうか? ケイティ、僕を恋人だと思って抱きつきなさい」
「はい、喜んで」
「んんっ~、良いぞ。良い子だ。おっと! そこはまだ駄目だ」
ケイティは僕の背中に両腕を回して、僕の股下に自分の右足を滑り込ませて、熱烈に抱きついて来る。白衣の下の柔らかな女の部分が、僕の胸板に擦り付けるように当てられていく。
『下劣な‼︎ 行使力はそのような事に使うべき力ではない。今すぐにやめなければ白神様に代わって、お前を殺すぞ!』
「ケイティ、もういい。これ以上はジジイが興奮し過ぎて死んでしまう。扉の前で待機するんだ。続きは二人っきりになったらしてやるから」
「はい、よろしくお願いします」
「さて、爺さん。こっちが知りたい事を素直に教えてくれれば、僕は直ぐに病院から出て行く。それにあんたの娘にも手を出さないと約束しよう。悪い取り引きじゃないだろう?」
『孫娘のピンチだから協力してくれ』というお願いする手もあるけど、お願いするのと、脅迫するのとでは、まったく立場が違う。こっちが頭を下げて頼むのではなく、爺さんに協力させてくださいと頭を下げさせる方が良策だ。さて、返事を聞かせてもらおうか。
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