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第3章 侯爵家のF級冒険者
第62話 ウィルと高級売春宿
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目の前の怪物はゴキブリのようにも、ムカデのようにも見える。随分とマッチョなムカデ人間が誕生したものだ。
オルグの短剣のように鋭い十本の黒爪を、二振りの剣で受けては弾き、時には回避する。怪物相手では人間のステータスは低過ぎ。それでも、戦う意思と技術があれば、一つでも相手よりも上回っている力で勝利を勝ち取る。素早さが上なら動きで翻弄して、攻撃力が上ならばチャンスを待って必殺の一撃を叩き込む。
けれども、全ての力で劣っていては勝ち目は薄い。普通に正面から怪物と力比べをしても人間は負けてしまう。だからこそ、人間は知力と技術という目には見えない最後の力で、怪物との戦いに勝利する。
『シャア‼︎ キィシャー‼︎』
「ふっ…くっ…!」
駄目だ、手数では圧倒的に負けている。攻撃を弾くよりも躱す方が多くなっている。このままでは押し切られる。オルグは格闘家、こっちは剣士だ。接近戦での拳の連撃の嵐には勝てそうにない。剣を一回振る間に怪物は六回は拳を振り回して来る。
でも、コイツが疲れているのは分かる。赤い龍翼を四枚右足に突き刺して、右足だけに鉛の足枷を付けた。馬鹿みたいに攻撃する敵と違い、こっちは最小限の動作で避け続けては、受けた傷をHP回復で治していく。
『ハァッ‼︎』
聖龍剣の魔神斬りを重そうな右足に叩き込んだ。オルグは疲れて攻撃が大振りになっている。こっちが怪物に勝てるのは、大量にあるMPを消費しての持久戦だけだ。一日16時間の長時間労働に比べれば、30分程度の戦闘なんて大した事ない。
『シャアア~~‼︎』
五発目の魔神斬りがオルグの右足の膝から下を切断した。右足からドロドロとした油のような黒い血液が流れていく。不死者が出血死で死ぬとは考えられない。時間が経てば傷口が塞がり新しい右足が生えてくる。そうなる前に聖痕で完全に浄化しないといけない。
「くっ…!」
トドメを刺そうとオルグに近づくと、身体のバネだけで飛び上がり、右手の爪を僕の首目掛けて振り下ろしてきた。慌てて後方に飛んで回避した。生き残りたいのも、勝ちたいのも相手も同じだ。チャンスがあれば容赦なく狙ってくる。右足に突き刺していた赤い龍翼を消すと、オルグの頭に突き刺して、地面に頭部を張り付けた。
「悪いな」
聖龍剣に魔神斬りを使い、うつ伏せ状態のオルグの後頭部に剣を突き刺した。頭部に深々と突き刺さった刀身に聖痕を発動させると、数十秒後にオルグは大量の灰に変わってしまった。魔物の第三陣がやって来るまでに、残りの十一体を倒すのは時間的に無理だ。最低でも二体は倒したい。急ごう。
❇︎
400体以上だ。やはり一人の人間に倒させる魔物の数を大きく超えていた。僕の予定では廃都で二日間戦えば、グリフィンが迎えに来てロンドンに連れて行ってくれると期待していた。だが、実際に戦ったのは三日間だ。三日目は戦いながら、まさか、廃都に到着してから一週間なのかと疑ってしまったぐらいだ。
一週間のロンドンから廃都までの旅行が10日間の旅行に伸びてしまうのは非常にマズい。グリフィンが連れて来た魔物を急いで全滅させてからの少ない仮眠では、精神的に長くは持たない。いずれは廃都から東のイングランド王国の国境線に逃げていたはずだ。
「グリ、村に降りるんだ。村に降りるんだ!」
『クァッ‼︎』
グリフィンの背中を叩いてお願いする。僕は休憩がしたい。村の若い娘さんのいるご家庭に、公使の力を使ってご厄介になって、一緒に風呂に入って、一緒にベッドに入って、十分な休息を取りたいのだ。そのぐらいのちょっとした妖精さんの悪戯は許されるはずだ。だって、妖精さんだぞ。
けれども、グリフィンは首都ロンドンに真っ直ぐに向かっている。僕の行使力ではアシュリーには勝てないのだ。僕のレベルはアシュリーの予想通りなのか、予想以下なのか、分からないが、レベル171までは上げた。残念ながら、行使力は弱までしか上がらなかった。せめて、中まで上がっていれば、いや、上げる事が出来ればと非常に残念に思っている。
グリの首にロープを回すと、自分の両足にロープの端をしっかりと結んだ。村には降りられない。だったら寝るしかない。ゴロンとグリフィンの背中の上に寝そべると、キラキラと輝く満天の星空を眺める。冷たい夜風が頬に当たって来るが、睡魔はすぐにやって来た。
予定通りならば二日後にはロンドンに到着する。それまでにしっかりと休息を取っておこう。何故なら、もうすぐエミリアに会えるからだ。サークス村を離れてから、そろそろ三週間になる。僕が恋しいと思うように、優しい彼女も恋しいと思っているはずだ。きっとそうに違いない。
グリは来た時と同じように16時間の長時間飛行と地上に降りてからの8時間の睡眠と休息を繰り返して、目的地に向かって飛び続ける。そして、降りる場所の近くに決まって、村や町が無い。アシュリーがどれだけ僕を信用していないか、よく分かった。こうなったら、腹癒せにロンドンの街で妖精さんになるしかない。
目的地のロンドンに到着したのは夜中だった。ギリギリ一週間といった感じである。実際には出発してから8日目になる。明日の朝にアシュリーから暴行を受けるグリフィンの姿が目に浮かぶようだ。
大丈夫だよ。僕は魔物を頑張って引き連れて来る君の姿は見ているから、暴行後にHPは回復して上げるからね。
「さて、行こうか」
疲れて眠っているグリの背中を撫でるのをやめると、僕は立ち上がった。グリフィンの背中で睡眠は十分に取った。ロンドンは夜中だが、起きている人は起きている。僕の収納袋には各地の町や街で商品を売りまくった事で、金貨が結構入っている。
つまり、長旅で汚れた身体を高級売春宿で綺麗にしないといけない。普通の宿屋ではこの頑固な汚れは落ちない。こんな汚れた臭い身体で明日の朝、アシュリー様に会う訳にはいかない。そう、これはアシュリー様の為なんだ。
僕は侯爵家の高い煉瓦の塀を重力操作で軽くした聖龍剣に掴まって上って行く。入り口には警備の連中が待機している。二人とも今の僕よりもレベルが高い。
一度抜け出そうとして、二人に袋叩きにされてしまった。そして、何故だかアシュリーの所に連れて行かれて、更に腐れ尼にもう一度、袋叩きにされてしまった。あれは納得出来なかった。
「ヨッと…」
高い塀から飛び下りる。明日にはロンドンを出発して、サークス村に出発するはずだ。金貨20枚もあれば、アシュリーにそっくりな金髪女を高級売春宿のベッドの上で、ギタギタのメタメタにする事が出来る。ひっひひ、想像するだけでこんなに楽しいんだ。さてさて、早く行きましょうかね。
ロンドンの高級売春宿は堂々と街の表通りに建っていた。防音がしっかりと完備されているのだろう。それとも、商品の品数と品質にそれだけの自信があるのだろうか? まあ、直ぐに分かる事である。
ガッシリとした真っ白な扉を両手で押して中に入ると、中は清潔感のある高級宿屋と一緒だった。ああっ、でも、高級売春宿は高級宿屋のワンランク上である。つまりは高級売春宿は最高級宿屋という事なのだ。ここを利用しないとアシュリー様に会う事は出来ない。さあ、どれにしようかな?
『名前・マリア 年齢21歳 身長152cm 体重44Kg バスト85(E) ウエスト59 ヒップ90』
黒髪ミディアムヘアのマリアは可愛らしい街娘の雰囲気があった。胸のサイズは大きいけれど、全体的に薄味の印象が強い。
『名前・ナナリー 年齢23歳 身長157cm 体重50Kg バスト83(C) ウエスト55 ヒップ83』
茶髪ショートヘアのナナリーは気品というか、ベテランの雰囲気が強い。外見的には身長の少し低いアシュリーといった感じだ。逆にベテラン過ぎて、僕がメタメタのギタギタにされそうで怖い。ソースの原液を飲まされそうな感じがして、明日の朝に動ける自信が無い。
手袋の下の神眼の指輪で女性を見るだけでも楽しいが、踊る阿呆に見る阿保、同じ阿保なら踊らにゃ~損損だ。早くパートナーを選んで、ベッドの上で踊らないと。
そう思って、手当たり次第に指輪を使っていたら間違って、部屋から出て来た女連れの爺まで見てしまった。人様が踊った後はちょっと遠慮したい所だ。
あれ?
『名前・クレア 年齢28歳 身長170cm 体重58Kg バスト90(G) ウエスト62 ヒップ86』
『名前・ベルガー・ルシウス 職業・冒険者ギルド長(ロンドン) 冒険者ランク・S級 レベル・689 HP26600 MP1539 攻撃力1335 物理耐性1171 魔力2339 魔法耐性2553 敏捷935 年齢62歳 身長182cm 体重76kg 習得能力・《行使力・中》《最大魔力1000増加》』
「来て‼︎」
「きゃっあ‼︎」
すぐに近くに居たナナリーの腕を引っ張って、空き部屋の中に飛び込んだ。行使力と最大魔力増加を持っている人物は心石の契約者の可能性がある。まだ相手には気付かれてはいないはずだ。アシュリーに急いで報告しないといけない。
「強引なんですね? でも、お客さんのような強引な人…私、嫌いじゃありませんよ。ふっふふ…」
背後を振り返ると、一糸纏わぬ姿のナナリー様の美しい身体が目に入ってしまった。
「ごくり…!」
だが、今はアシュリー様はご就寝中である。それに万が一にもさっきの爺さんに、気付かれていた場合を警戒しないといけない。まずは温かいお風呂に入って、身体をナナリー様に綺麗にしてもらわないといけないな。報告は全てが終わったその後だ。
オルグの短剣のように鋭い十本の黒爪を、二振りの剣で受けては弾き、時には回避する。怪物相手では人間のステータスは低過ぎ。それでも、戦う意思と技術があれば、一つでも相手よりも上回っている力で勝利を勝ち取る。素早さが上なら動きで翻弄して、攻撃力が上ならばチャンスを待って必殺の一撃を叩き込む。
けれども、全ての力で劣っていては勝ち目は薄い。普通に正面から怪物と力比べをしても人間は負けてしまう。だからこそ、人間は知力と技術という目には見えない最後の力で、怪物との戦いに勝利する。
『シャア‼︎ キィシャー‼︎』
「ふっ…くっ…!」
駄目だ、手数では圧倒的に負けている。攻撃を弾くよりも躱す方が多くなっている。このままでは押し切られる。オルグは格闘家、こっちは剣士だ。接近戦での拳の連撃の嵐には勝てそうにない。剣を一回振る間に怪物は六回は拳を振り回して来る。
でも、コイツが疲れているのは分かる。赤い龍翼を四枚右足に突き刺して、右足だけに鉛の足枷を付けた。馬鹿みたいに攻撃する敵と違い、こっちは最小限の動作で避け続けては、受けた傷をHP回復で治していく。
『ハァッ‼︎』
聖龍剣の魔神斬りを重そうな右足に叩き込んだ。オルグは疲れて攻撃が大振りになっている。こっちが怪物に勝てるのは、大量にあるMPを消費しての持久戦だけだ。一日16時間の長時間労働に比べれば、30分程度の戦闘なんて大した事ない。
『シャアア~~‼︎』
五発目の魔神斬りがオルグの右足の膝から下を切断した。右足からドロドロとした油のような黒い血液が流れていく。不死者が出血死で死ぬとは考えられない。時間が経てば傷口が塞がり新しい右足が生えてくる。そうなる前に聖痕で完全に浄化しないといけない。
「くっ…!」
トドメを刺そうとオルグに近づくと、身体のバネだけで飛び上がり、右手の爪を僕の首目掛けて振り下ろしてきた。慌てて後方に飛んで回避した。生き残りたいのも、勝ちたいのも相手も同じだ。チャンスがあれば容赦なく狙ってくる。右足に突き刺していた赤い龍翼を消すと、オルグの頭に突き刺して、地面に頭部を張り付けた。
「悪いな」
聖龍剣に魔神斬りを使い、うつ伏せ状態のオルグの後頭部に剣を突き刺した。頭部に深々と突き刺さった刀身に聖痕を発動させると、数十秒後にオルグは大量の灰に変わってしまった。魔物の第三陣がやって来るまでに、残りの十一体を倒すのは時間的に無理だ。最低でも二体は倒したい。急ごう。
❇︎
400体以上だ。やはり一人の人間に倒させる魔物の数を大きく超えていた。僕の予定では廃都で二日間戦えば、グリフィンが迎えに来てロンドンに連れて行ってくれると期待していた。だが、実際に戦ったのは三日間だ。三日目は戦いながら、まさか、廃都に到着してから一週間なのかと疑ってしまったぐらいだ。
一週間のロンドンから廃都までの旅行が10日間の旅行に伸びてしまうのは非常にマズい。グリフィンが連れて来た魔物を急いで全滅させてからの少ない仮眠では、精神的に長くは持たない。いずれは廃都から東のイングランド王国の国境線に逃げていたはずだ。
「グリ、村に降りるんだ。村に降りるんだ!」
『クァッ‼︎』
グリフィンの背中を叩いてお願いする。僕は休憩がしたい。村の若い娘さんのいるご家庭に、公使の力を使ってご厄介になって、一緒に風呂に入って、一緒にベッドに入って、十分な休息を取りたいのだ。そのぐらいのちょっとした妖精さんの悪戯は許されるはずだ。だって、妖精さんだぞ。
けれども、グリフィンは首都ロンドンに真っ直ぐに向かっている。僕の行使力ではアシュリーには勝てないのだ。僕のレベルはアシュリーの予想通りなのか、予想以下なのか、分からないが、レベル171までは上げた。残念ながら、行使力は弱までしか上がらなかった。せめて、中まで上がっていれば、いや、上げる事が出来ればと非常に残念に思っている。
グリの首にロープを回すと、自分の両足にロープの端をしっかりと結んだ。村には降りられない。だったら寝るしかない。ゴロンとグリフィンの背中の上に寝そべると、キラキラと輝く満天の星空を眺める。冷たい夜風が頬に当たって来るが、睡魔はすぐにやって来た。
予定通りならば二日後にはロンドンに到着する。それまでにしっかりと休息を取っておこう。何故なら、もうすぐエミリアに会えるからだ。サークス村を離れてから、そろそろ三週間になる。僕が恋しいと思うように、優しい彼女も恋しいと思っているはずだ。きっとそうに違いない。
グリは来た時と同じように16時間の長時間飛行と地上に降りてからの8時間の睡眠と休息を繰り返して、目的地に向かって飛び続ける。そして、降りる場所の近くに決まって、村や町が無い。アシュリーがどれだけ僕を信用していないか、よく分かった。こうなったら、腹癒せにロンドンの街で妖精さんになるしかない。
目的地のロンドンに到着したのは夜中だった。ギリギリ一週間といった感じである。実際には出発してから8日目になる。明日の朝にアシュリーから暴行を受けるグリフィンの姿が目に浮かぶようだ。
大丈夫だよ。僕は魔物を頑張って引き連れて来る君の姿は見ているから、暴行後にHPは回復して上げるからね。
「さて、行こうか」
疲れて眠っているグリの背中を撫でるのをやめると、僕は立ち上がった。グリフィンの背中で睡眠は十分に取った。ロンドンは夜中だが、起きている人は起きている。僕の収納袋には各地の町や街で商品を売りまくった事で、金貨が結構入っている。
つまり、長旅で汚れた身体を高級売春宿で綺麗にしないといけない。普通の宿屋ではこの頑固な汚れは落ちない。こんな汚れた臭い身体で明日の朝、アシュリー様に会う訳にはいかない。そう、これはアシュリー様の為なんだ。
僕は侯爵家の高い煉瓦の塀を重力操作で軽くした聖龍剣に掴まって上って行く。入り口には警備の連中が待機している。二人とも今の僕よりもレベルが高い。
一度抜け出そうとして、二人に袋叩きにされてしまった。そして、何故だかアシュリーの所に連れて行かれて、更に腐れ尼にもう一度、袋叩きにされてしまった。あれは納得出来なかった。
「ヨッと…」
高い塀から飛び下りる。明日にはロンドンを出発して、サークス村に出発するはずだ。金貨20枚もあれば、アシュリーにそっくりな金髪女を高級売春宿のベッドの上で、ギタギタのメタメタにする事が出来る。ひっひひ、想像するだけでこんなに楽しいんだ。さてさて、早く行きましょうかね。
ロンドンの高級売春宿は堂々と街の表通りに建っていた。防音がしっかりと完備されているのだろう。それとも、商品の品数と品質にそれだけの自信があるのだろうか? まあ、直ぐに分かる事である。
ガッシリとした真っ白な扉を両手で押して中に入ると、中は清潔感のある高級宿屋と一緒だった。ああっ、でも、高級売春宿は高級宿屋のワンランク上である。つまりは高級売春宿は最高級宿屋という事なのだ。ここを利用しないとアシュリー様に会う事は出来ない。さあ、どれにしようかな?
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黒髪ミディアムヘアのマリアは可愛らしい街娘の雰囲気があった。胸のサイズは大きいけれど、全体的に薄味の印象が強い。
『名前・ナナリー 年齢23歳 身長157cm 体重50Kg バスト83(C) ウエスト55 ヒップ83』
茶髪ショートヘアのナナリーは気品というか、ベテランの雰囲気が強い。外見的には身長の少し低いアシュリーといった感じだ。逆にベテラン過ぎて、僕がメタメタのギタギタにされそうで怖い。ソースの原液を飲まされそうな感じがして、明日の朝に動ける自信が無い。
手袋の下の神眼の指輪で女性を見るだけでも楽しいが、踊る阿呆に見る阿保、同じ阿保なら踊らにゃ~損損だ。早くパートナーを選んで、ベッドの上で踊らないと。
そう思って、手当たり次第に指輪を使っていたら間違って、部屋から出て来た女連れの爺まで見てしまった。人様が踊った後はちょっと遠慮したい所だ。
あれ?
『名前・クレア 年齢28歳 身長170cm 体重58Kg バスト90(G) ウエスト62 ヒップ86』
『名前・ベルガー・ルシウス 職業・冒険者ギルド長(ロンドン) 冒険者ランク・S級 レベル・689 HP26600 MP1539 攻撃力1335 物理耐性1171 魔力2339 魔法耐性2553 敏捷935 年齢62歳 身長182cm 体重76kg 習得能力・《行使力・中》《最大魔力1000増加》』
「来て‼︎」
「きゃっあ‼︎」
すぐに近くに居たナナリーの腕を引っ張って、空き部屋の中に飛び込んだ。行使力と最大魔力増加を持っている人物は心石の契約者の可能性がある。まだ相手には気付かれてはいないはずだ。アシュリーに急いで報告しないといけない。
「強引なんですね? でも、お客さんのような強引な人…私、嫌いじゃありませんよ。ふっふふ…」
背後を振り返ると、一糸纏わぬ姿のナナリー様の美しい身体が目に入ってしまった。
「ごくり…!」
だが、今はアシュリー様はご就寝中である。それに万が一にもさっきの爺さんに、気付かれていた場合を警戒しないといけない。まずは温かいお風呂に入って、身体をナナリー様に綺麗にしてもらわないといけないな。報告は全てが終わったその後だ。
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