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僕の眠り姫♡
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海斗「歩夢……お前、好きなのか?」
歩夢(えっ、ドキドキ、ドキドキ。海斗先輩何言ってんの?僕が海斗先輩の事が好きだって?)
海斗「隠しても駄目だぞ!やっぱり、お前も好きなんだな!実は俺も好きなんだよMMORPG♬これフルダイブ式のヘルメットだろう!何だよぉ~、早く言えよぉ~♬」
歩夢「そっち?」
安心したような。残念なような。変な気持ち……。海斗先輩がゲーマーだったのは意外でした。僕はRPGゲームの世界でモンスターと追いかけっこしたり、のんびりするのが好きですが、海斗先輩のイメージはドラゴンとか巨大なイベントボスと戦っている姿しか想像できません。
歩夢「雨が降った時とか、時間がない時にやるだけで、毎日何時間も遊ぶような廃人じゃないですよ」
海斗「ああ、その辺は大丈夫。今度の日曜日に俺がやっているゲームで三周年を記念したイベントがあるんだよ♬良かったら歩夢も来ないか?メチャクチャに楽しいから、一度始めたら他のゲームじゃもう満足できないぞ♬」
これは海斗先輩の家でゲームをしないかと誘われているみたいだけど、んん~、どうしようかな?休日は今のところ予定はないけど……。
歩夢「エッ~と、海斗先輩の家で二人でゲームをするんですよね?お家の人に迷惑になるんじゃないですか?」
海斗「大丈夫、大丈夫♬今度の土日は家族は出掛けていないから!せっかくの三周年の記念イベントに参加できないなんて、一生後悔するだろう!家族はゲームしないし、一人じゃ盛り上がらないだろう!お願いだから来てくれよぉ~」
クスクス。海斗先輩って意外と子供っぽいなぁ~。でも、海斗先輩の家で二人きりになるんだよね!…………何、考えているんだ僕は!海斗先輩の家で何か起きるとでも思っているのか!『行きます』って返事して、さっさと帰ってもらおう。
歩夢「分かりました。でも条件があります。ゲームが面白くなかったら、すぐに止めますからね!いいですね!」
海斗「ああ、いいぜ!でも、絶対に後悔させない。楽しみに待ってろよ!」
フゥ~。なんとかスクールシャツの乾燥も終わったみたい。これで海斗先輩に帰ってもらえるよ。『じゃあな。日曜日に駅で待ち合わせな!』と海斗先輩は帰って行きました。海斗先輩が出て行ってので、やっとお風呂に入れます。海斗先輩がさっきまで入っていたお風呂はタイルが濡れていました。
『シャーーーー』
歩夢(ハァハァ。ハァハァ。海斗先輩……)
・
・
・
『♬キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン~』
詩羽「姫川、ちょっと話したい事がある。放課後に屋上に来てくれないか?」
歩夢「うん?いいけど、今話せない事なの?」
詩羽「出来れば二人きりで話したい事なんだ。放課後に待ってるから必ず来てくれ」
1時間目の授業の終わりに僕の机まで詩羽がやって来て、放課後に屋上に来るように言われました。教室には同級生の男女がいるので話しにくいようです。多分、昨日の河川敷の喧嘩の事だろうと思い『行く』と返事をしておきました。そして、放課後に屋上に行くと、詩羽が校庭のグラウンドを見ながら待っていました。
歩夢「ごめん!待たせたよね?」
詩羽「………いや、俺も今、来たところだ。時間もなさそうだから早速用件を言うぞ。お前、柊先輩の事が好きなのか?」
歩夢「エッ!……それは海斗先輩は男らしいし、優しくて面倒見がいいから僕は好きだよ。だってカッコイイじゃない」
詩羽「チッ。面倒臭い奴だなぁ~、お前は!そういう好きじゃなくて……ああ、本当に面倒臭い!」
なんだか、詩羽は酷くイライラしながら髪の毛をグシャグシャと掻き毟ります。
『バァン!』
歩夢「な、なに?」
詩羽「柊先輩にはこれ以上近づくな!これはお前の為に言っている。ここで誓うんだ。もう柊先輩には二度と近付かないと俺に約束しろ!約束するまで今日は帰さない」
歩夢「なんでそんな事、詩羽に言われないといけないんだよ!それに今度の日曜日に海斗先輩と遊ぶ約束もしたんだ!詩羽はただの同級生で僕が誰と遊ぼうと関係ないだろう!」
突然、真剣な表情の詩羽に壁ドンされて、ドキドキしてしまった。詩羽は友達でもなんでもない、ただの同級生の知り合い………それに比べて海斗先輩は一緒にいると楽しくて幸せな気持ちになれるんだ。詩羽に何を言われても僕は海斗先輩と友達になりたい。
詩羽「一応は警告したからな!それと日曜日に柊先輩と遊ぶのか?やれやれ、何も知らない素人を大会に連れて行くとは優勝は諦めているようだな。だったら話は終わりだ。せいぜい先輩と仲良く楽しむんだな♬」
一方的に言いたい事を言って、詩羽は帰って行きました。具体的な理由を一つも話さずに海斗先輩に近づくなと言われも納得出来ません。それに海斗先輩の事を悪く言う詩羽の言うことなんて聞けません。そして、あっという間に日曜日になりました。
・
・
・
自動運転電車に乗って、海斗先輩に言われた駅まで行きます。しばらく待っていると私服の海斗先輩がやって来ました。
海斗「ごめん、ごめん。ちょっと必要な物を買っていたら遅くなっちゃったよ。時間がないから早速、俺の家に行こうぜ!」
海斗先輩の家の近くまでは自動運転バスに乗って行きます。ウワァ~!ちょっとした豪邸でした。まさか、海斗先輩の家がこんなに凄いとは思わなかったよ。
海斗「ゲームの邪魔されたくないから、奥の部屋でいいだろう。あそこなら少しぐらい騒いでも大丈夫だから」
歩夢「はい。そうですね?」
ゲーム世界にフルダイブ中は寝ているようなものだから、静かだと思うけど、海斗先輩がそう言うならそうなのかもしれない。ゲーム部屋に通されると『ちょっと待っててくれ』と先輩が何かを取りに走っていきました。しばらくすると。
海斗「やっぱりお菓子とジュースで糖分取らないとゲーム中に疲れるからな!遠慮なく食べるんだぞ♬」
歩夢「ワァ~。美味しそうなクッキーですね。もしかして海斗先輩のお母さんが作ったんですか?」
海斗「残念ながらお袋じゃなくて、俺だよ。味はまあまあ保証できると思うからドンドン食べるんだぞ!」
へぇ~。海斗先輩ってお菓子が作れるんだぁ~♬パクパク、ゴクゴクと用意されたお菓子とジュースを食べて飲みました。とっても美味しかったです。
歩夢「ご馳走様でした♬まさか、海斗先輩にこんな特技があったとは思いませんでした!」
海斗「別に大した事じゃないよ。材料を用意して、全自動の機械に分量通りに入れれば簡単に作れるチョコクッキーだよ。歩夢も作りたいな教えてやろうか?」
歩夢「そうかなぁ~♬……はぁれ?なんだか?頭がクラクラす……………すぅ~すぅ~」
意識が突然朦朧としていきました。起きている事が出来ずにゴロンと床に横になって寝てしまいました。誰かに髪の毛を触られている気がしますが、瞼が重くてどうでもいいです。
海斗「ゆっくりお休み。僕の眠り姫♡」
【次回に続く】
歩夢(えっ、ドキドキ、ドキドキ。海斗先輩何言ってんの?僕が海斗先輩の事が好きだって?)
海斗「隠しても駄目だぞ!やっぱり、お前も好きなんだな!実は俺も好きなんだよMMORPG♬これフルダイブ式のヘルメットだろう!何だよぉ~、早く言えよぉ~♬」
歩夢「そっち?」
安心したような。残念なような。変な気持ち……。海斗先輩がゲーマーだったのは意外でした。僕はRPGゲームの世界でモンスターと追いかけっこしたり、のんびりするのが好きですが、海斗先輩のイメージはドラゴンとか巨大なイベントボスと戦っている姿しか想像できません。
歩夢「雨が降った時とか、時間がない時にやるだけで、毎日何時間も遊ぶような廃人じゃないですよ」
海斗「ああ、その辺は大丈夫。今度の日曜日に俺がやっているゲームで三周年を記念したイベントがあるんだよ♬良かったら歩夢も来ないか?メチャクチャに楽しいから、一度始めたら他のゲームじゃもう満足できないぞ♬」
これは海斗先輩の家でゲームをしないかと誘われているみたいだけど、んん~、どうしようかな?休日は今のところ予定はないけど……。
歩夢「エッ~と、海斗先輩の家で二人でゲームをするんですよね?お家の人に迷惑になるんじゃないですか?」
海斗「大丈夫、大丈夫♬今度の土日は家族は出掛けていないから!せっかくの三周年の記念イベントに参加できないなんて、一生後悔するだろう!家族はゲームしないし、一人じゃ盛り上がらないだろう!お願いだから来てくれよぉ~」
クスクス。海斗先輩って意外と子供っぽいなぁ~。でも、海斗先輩の家で二人きりになるんだよね!…………何、考えているんだ僕は!海斗先輩の家で何か起きるとでも思っているのか!『行きます』って返事して、さっさと帰ってもらおう。
歩夢「分かりました。でも条件があります。ゲームが面白くなかったら、すぐに止めますからね!いいですね!」
海斗「ああ、いいぜ!でも、絶対に後悔させない。楽しみに待ってろよ!」
フゥ~。なんとかスクールシャツの乾燥も終わったみたい。これで海斗先輩に帰ってもらえるよ。『じゃあな。日曜日に駅で待ち合わせな!』と海斗先輩は帰って行きました。海斗先輩が出て行ってので、やっとお風呂に入れます。海斗先輩がさっきまで入っていたお風呂はタイルが濡れていました。
『シャーーーー』
歩夢(ハァハァ。ハァハァ。海斗先輩……)
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『♬キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン~』
詩羽「姫川、ちょっと話したい事がある。放課後に屋上に来てくれないか?」
歩夢「うん?いいけど、今話せない事なの?」
詩羽「出来れば二人きりで話したい事なんだ。放課後に待ってるから必ず来てくれ」
1時間目の授業の終わりに僕の机まで詩羽がやって来て、放課後に屋上に来るように言われました。教室には同級生の男女がいるので話しにくいようです。多分、昨日の河川敷の喧嘩の事だろうと思い『行く』と返事をしておきました。そして、放課後に屋上に行くと、詩羽が校庭のグラウンドを見ながら待っていました。
歩夢「ごめん!待たせたよね?」
詩羽「………いや、俺も今、来たところだ。時間もなさそうだから早速用件を言うぞ。お前、柊先輩の事が好きなのか?」
歩夢「エッ!……それは海斗先輩は男らしいし、優しくて面倒見がいいから僕は好きだよ。だってカッコイイじゃない」
詩羽「チッ。面倒臭い奴だなぁ~、お前は!そういう好きじゃなくて……ああ、本当に面倒臭い!」
なんだか、詩羽は酷くイライラしながら髪の毛をグシャグシャと掻き毟ります。
『バァン!』
歩夢「な、なに?」
詩羽「柊先輩にはこれ以上近づくな!これはお前の為に言っている。ここで誓うんだ。もう柊先輩には二度と近付かないと俺に約束しろ!約束するまで今日は帰さない」
歩夢「なんでそんな事、詩羽に言われないといけないんだよ!それに今度の日曜日に海斗先輩と遊ぶ約束もしたんだ!詩羽はただの同級生で僕が誰と遊ぼうと関係ないだろう!」
突然、真剣な表情の詩羽に壁ドンされて、ドキドキしてしまった。詩羽は友達でもなんでもない、ただの同級生の知り合い………それに比べて海斗先輩は一緒にいると楽しくて幸せな気持ちになれるんだ。詩羽に何を言われても僕は海斗先輩と友達になりたい。
詩羽「一応は警告したからな!それと日曜日に柊先輩と遊ぶのか?やれやれ、何も知らない素人を大会に連れて行くとは優勝は諦めているようだな。だったら話は終わりだ。せいぜい先輩と仲良く楽しむんだな♬」
一方的に言いたい事を言って、詩羽は帰って行きました。具体的な理由を一つも話さずに海斗先輩に近づくなと言われも納得出来ません。それに海斗先輩の事を悪く言う詩羽の言うことなんて聞けません。そして、あっという間に日曜日になりました。
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自動運転電車に乗って、海斗先輩に言われた駅まで行きます。しばらく待っていると私服の海斗先輩がやって来ました。
海斗「ごめん、ごめん。ちょっと必要な物を買っていたら遅くなっちゃったよ。時間がないから早速、俺の家に行こうぜ!」
海斗先輩の家の近くまでは自動運転バスに乗って行きます。ウワァ~!ちょっとした豪邸でした。まさか、海斗先輩の家がこんなに凄いとは思わなかったよ。
海斗「ゲームの邪魔されたくないから、奥の部屋でいいだろう。あそこなら少しぐらい騒いでも大丈夫だから」
歩夢「はい。そうですね?」
ゲーム世界にフルダイブ中は寝ているようなものだから、静かだと思うけど、海斗先輩がそう言うならそうなのかもしれない。ゲーム部屋に通されると『ちょっと待っててくれ』と先輩が何かを取りに走っていきました。しばらくすると。
海斗「やっぱりお菓子とジュースで糖分取らないとゲーム中に疲れるからな!遠慮なく食べるんだぞ♬」
歩夢「ワァ~。美味しそうなクッキーですね。もしかして海斗先輩のお母さんが作ったんですか?」
海斗「残念ながらお袋じゃなくて、俺だよ。味はまあまあ保証できると思うからドンドン食べるんだぞ!」
へぇ~。海斗先輩ってお菓子が作れるんだぁ~♬パクパク、ゴクゴクと用意されたお菓子とジュースを食べて飲みました。とっても美味しかったです。
歩夢「ご馳走様でした♬まさか、海斗先輩にこんな特技があったとは思いませんでした!」
海斗「別に大した事じゃないよ。材料を用意して、全自動の機械に分量通りに入れれば簡単に作れるチョコクッキーだよ。歩夢も作りたいな教えてやろうか?」
歩夢「そうかなぁ~♬……はぁれ?なんだか?頭がクラクラす……………すぅ~すぅ~」
意識が突然朦朧としていきました。起きている事が出来ずにゴロンと床に横になって寝てしまいました。誰かに髪の毛を触られている気がしますが、瞼が重くてどうでもいいです。
海斗「ゆっくりお休み。僕の眠り姫♡」
【次回に続く】
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