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第15話 レベル3スライム攻略

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「ブロッ⁉︎」

 振り下ろされた剣によって、ブロンズスライムがグシャと潰れた。
 硬かった身体が柔らかかった。きっと炎で焼くと柔らかくなるんだ!

「えっー! こんなに頑張ったのに、これだけなの?」

 強敵、ブロンズスライムを倒したのに、地面に落ちていたのは、銅色の小石だけだった。
 冒険者カードで調べてみると、【銅鉱石】と出た。

「う~ん、これが欲しかったけど、これっぽっちじゃ鍋作れないよぉー」

 でも、その前にもう鍋は必要ない。便利なくぼみ鍋がある。

「えーっと……次はどっちにしようかな?」

 まだ倒してないのは、ウルフスライムとシェルスライムだけだ。
 ウルフは怖いから、ここは動きの遅そうなシェルスライムだ。
 右手にカエル油を持って、左手で「召喚!」と唱えた。

「シェル!」と灰色の巻き貝を背負った、小さなハサミを持った赤いヤドカニが出て来た。
 巻き貝は頑丈そうだけど、僕にはとっておきがある。
 カエル油を投げつけて、「《ファイアボール(炎の球)!》」と唱えた。

「シェル!」とシェルスライムが巻き貝の中に引っ込んだけど、貝は燃え続けている。
 こうなったら、追加のカエル油だ。
「えいッ!」と燃える巻き貝を蹴っ飛ばして倒すと、貝の穴にカエル油を投入した。

「シェル⁉︎ シェル⁉︎」

 シェルスライムが巻き貝に引っ込んだ状態で、ジタバタ暴れ始めた。
 唯一の出入り口に炎のフタをしたから、もう逃げられないぞ。

「シェ……ル……」

 静かになるまで待つと、地面に現れた【灰色巻き貝】【ヤドカニ肉】を回収した。
 これで倒してないのは残り1匹だ。腰のアイテムポーチから剣を取り出した。

「よぉーし! 最後はウルフスライムだ!」

 ここからは真剣勝負だ。レベル33の実力を見せてやる!
 左手を地面に置いて、「召喚!」と唱えた。

 黒いウルフスライムが「ガルッ!」と吠えて、僕目掛けて飛びかかって来た。
 召喚直後にすぐに襲って来るのは分かっている。
「えいッ!」と剣を素早く振り下ろして、ズバッと頭に直撃させた。

「ウルッ!」

 ウルフスライムが地面に崩れ落ちたけど、すぐに牙を剥き出して、飛びかかって来た。
 しぶといけど、ブロンズスライムと違って、剣は効いている。
「にゃ!」と避けると、「えいッ!」と剣を振り下ろして、胴体に直撃させた。

「キュン⁉︎」

 今度は飛びかかって来ない。足を震わせて、フラフラしている。チャンス到来だ。
 剣を振り上げると、「えいッ!」と思いっきり頭に振り下ろした。

「ガァッ⁉︎」
 
 ズバッ! とウルフスライムを地面に叩き伏せた。
 立たないで! 立たないで! とお願いしながら消えるのを待った。
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